陰の補佐官になりたくて!   作:咲鋼

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......4か月失踪してすいませんでした


結成と育成

一ヶ月ほどが過ぎ、俺とシドは例の肉塊に自分の体じゃないから好きにいじれる、ということでひたすら魔力を調節しながら流し込み、実験していた。そのおかげか、魔力の制御は二人ともとてもうまくなった。そしてシドが完璧に肉塊の魔力暴走を食い止めた瞬間、肉塊が一瞬にしてエルフの少女になった。金髪、青目、色白、そして美人という典型的なエルフだった。

 

「......助けてくれて、ありがとうございます!」

 

自分の体が戻っているのを見て、俺たちが助けたと思っているらしい。......実験しまくった結果の偶然の産物だけど。

 

「お礼なんていいよ。」

 

「ああ、礼はいらない。正しいことをしたまでだ。君はもう自由だから故郷に帰りな、hail 2U(君に幸あれ)。」

 

俺の言葉に続くようにシドがさわやかに送り出そうとしたが、

 

「私は悪魔憑きとして追い出されてしまったので、もう故郷には帰れません。助けてもらった恩は返します!」

 

とか言い始めた。おい、シド。メンドッって顔すんな、わかるけど。窓をちらちら見るな。

 

しばらくすると、シドが口を開いた

 

「...そうか、じゃあ今日から君はアルファだ」

 

「分かったわ」

 

分かっちゃうんだ。

 

「そして君の仕事は...」

 

シドの言葉が途切れた。っていうか、こいつこの子を配下Aにするつもりだな。それにしてもどんなストーリーで納得させるんだ?

 

魔人ディアボロスの復活を陰ながら阻止することだ

 

………おまえなに言ってんの?

 

「魔人ディアボロス......?」

 

アルファは小首をかしげた。

 

「君も知っているだろう。魔人ディアボロスによって世界は崩壊の危機にさらされていた。しかし、人間、エルフ、獣人から立ち上がった三人の勇者によってディアボロスは倒され、世界は守られた」

 

いや、知ってはいるだろうがあれは...

 

「知っているわ、でもあれっておとぎ話じゃない?」

 

そう、こっちの世界ではとても有名なおとぎ話だ。

 

「いいや、本当にあったことさ。もっとも、事実はおとぎ話よりずっと複雑だが...」

 

そしてフッとシドが苦笑し、さらに告げた。

 

ディアボロスは死ぬ前に三人の勇者に呪いをかけた。それが今の悪魔付きの正体であること。そして治療法を隠し、歴史をねじ曲げ、強い昔の勇者の先祖返りたちを始末していると。

 

......もう作家になれそうなレベルじゃん。某白髪眼帯の魔王様並みに扇動とかできそう。

 

「......陰に潜み、陰を狩るんだ」

 

「......なると敵は権力者ってことね」

 

そんなことを考えているうちにすでにだいぶ話が進んでいた。

 

「困難な道のりだろう。だが、僕らが成し遂げなければならない。協力してくれるね?」

 

「あなたが望むならこの命を懸けましょう。そして咎人には、死の制裁を...」

 

どうやら、話し合いは無事に終わったらしいが、絶対にシド『このエルフちょっろ』って思っているだろ。だって背中の裏でガッツポーズしてるもん。俺はふと気になり、シドに聞いた。

 

「なぁ、組織名は何にするんだ?」

 

少しの間をおいて

 

我らは『シャドーガーデン』......陰に潜み、陰を狩るものだ...

 

この日、シャドーガーデンがここにいる三人で結成された。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

その夜、俺は机で紙に様々な計画を書いていた。

 

「やっぱり、義務教育ぐらいは受けさせるべきか。あとは、活動資金として...」

 

俺は今まで弟に本当に世話を焼かされた。それでも、俺が何かと付き合ってきたのはあいつが本気だったからだ。本気だからこそ、死にそうになっても、何度も何度も試してきた。だからこそ俺はそんなあいつに敬意も抱く。

そして、あいつの「ごっこ遊び」に入るなら、

 

遊びなら、全力でやらないとな




シャドーガーデンができたが、シドはモブに徹し、その間エドはどう動くのか。

次回、 さらば故郷(ふるさと) 故郷(ふるさと)さらば
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