陰の補佐官になりたくて!   作:咲鋼

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半ば失踪みたいな感じでしたが、やっと休みに入ってきたので再開します。
でも不定期になります。すいません。


シャドウガーデンの実力

時は流れ、シドと俺は13歳になった。13といってもせいぜい金曜日だと不吉だよねぐらいでしかないが、2歳年上のクレア姉さんにとっては違う。貴族にとって15歳は学園に入る年、クレア姉さんは期待の跡継ぎとして盛大に歓迎されたんだが………

 

「何やっとんじゃ、このハゲェェェェェェーーーーー!!」

 

うん、さらわれたね。今は父が怒り狂った母にぶちのめされているところだった。あの人、クレア姉さんをよくかわいがってたからなあ。痕跡という痕跡も全くなく、犯人もその行方も分からなかった。

 

……………このあとの報告に期待するか。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

シドの部屋へ少し時間を空けてから向かう。さすがに主とともに向かうのは気まずいからだ。

 

(『こういう細かいところが影の実力者感が出る』、とかいってたな)

 

ココココーンコーンコ

 

と特殊なリズムでドアをたたくと

 

「やあ、シェイド。待ってたよ」

 

「遅れて申し訳ございません。ご機嫌麗しゅう、シャドウ様。そしてベータも」

 

「はい」

 

シドは『シャドウガーデン』の主としてシャドウ、俺はその一個下という感じでシェイドと呼ばれている。どうでもいいけど、ベータはアルファと同じくエルフだが、銀髪で猫みたいな青い目と泣きぼくろが特徴的でアルファとは違った綺麗さがある美人だ。俺はベータの隣に立ち、二人の会話を見守る。

 

「それじゃあ聞こうか。ベータ、アルファは?」

 

「クレア様の痕跡を探っています」

 

「行動早いね、姉さんまだ生きてる?」

 

「おそらく」

 

「助けられる?」

 

「可能ですが………シャドウ様の助力が必要です」

 

「アルファがそう言ったの?」

 

「はい。人質の危険を考えると万全を期すべきだと」

 

「へぇ」

 

そうおっしゃると、偉大なるシャドウ様は圧縮された魔力を手のひらで開放した。

 

「血が滾るな………」

 

その魔力は大気を震わせ、目の当りにしたらすべての人間が思わずひれ伏しそうなほど美しく凛としていた。その紫色の魔力の炎は繊細で神秘的であると同時に、シャドウ様の敵への冷徹さが感じられた……………と、ベータの手にある分厚い本に書き込まれていく。しかもイラスト付き。さっきまで白紙だったのに、気づいたら絵が描かれているのはまさに岸○露伴先生。

 

 

盛り上がってる二人を置いて、ベータが持ってきた資料に目を通す。

 

(アジトが多いな。………この中から姉さんを探すのか)

 

地図を見ると、12ほどのアジトとそれを示す暗号が記されていた。他の資料も見ると、観測された限りのディアボロス教団の活動が記されていた。

………シドが適当につけた名前と設定だが、まさかのドンピシャという、悪運では語れない何かがあった。

俺が別の資料を見ているとシドは急に投げナイフを地図に投げつけた。

 

「そこだ」

 

そこは印もなにもないところだった。

 

「ここ、ですか。いったい何が……」

 

「そこに姉さんはいる」

 

「ですがここには何も……いえ、まさかこの暗号はブラフ!?じゃあこの資料と照らし合わせると……!

 

俺が持ってた資料が奪われ、それを見比べながらアジトを割り出す。

 

(盗賊がいた洞窟か。確かに、隠れ家としては最適だな)

 

「資料と照らし合わせた結果、車道様の指摘されたポイントに隠しアジトがあると思われます」

 

ベータの言葉に合わせ、俺もシドを褒める。

 

「やはり、シャドウ様は素晴らしいです。この膨大な情報を一瞬で読み取り、隠しアジトを見つけるとは…………」

 

「修業が足らんぞ、ベータ、シェイド」

 

「「精進します」」

 

多分偶然で当たっただけだろうが、人は運も含めて実力だ。見つけれなかったのは確かに実力不足だったからな。

 

「至急、アルファ様に伝えてきます。決行は今夜で?」

 

「ああ」

 

シドはスライムスーツでシャドウに服装を変え、低い威厳のある声で告げた。

 

「今宵は我らの時だ」




次回、『殲滅戦』
2月中には出ます
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