一人歩き型スタンドなオリ主と承太郎   作:ラムセス_

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DIO戦RE②

 

 上空、DIOのスタンドの射程範囲外をホバリングしながら地上を見下ろし、俺は吠えた。

 

「よく味わって食え、DIO!第三のラッパを!」

 

 六つの頭をうねらせ、ギャアアともオアアアともつかない唸り声を響かせる。

 倉庫の屋根にいるDIOに向けて発するは、終末にふきすさぶ第三のラッパ。

 第三は、表面上だけ見ればプラネット・ウェイブスの隕石落下に似ているかもしれない。

 

 これはニガヨモギという名の巨星を落とし、周囲の水源を強毒性へと変える技だ。

 プラネット・ウェイブスと違って一回限りかつ一個のみというしょぼい仕上がりだが、その分隕石は巨大で、しかもスピード操作が可能だ。

 というか、こんなサイズの隕石を落としたらスピード操作しないと地球環境が変わってしまう。

 

 天から落ちる巨星を目にして、DIOは悠々と軌道から外れた場所に移動した。

 プラネット・ウェイブスと異なり、ニガヨモギにピンポイントかつ細かな弾道調整は難しい。

 

「はッ、無駄無駄ァ!その程度か承太郎!アルカナテラー!」

「お楽しみはこれからだぜDIO。終末のラッパがこの程度なはずないだろ?」

 

 高くから落下してきたというのに不自然なほど速度の無い、遠近感のなくなるほど大きな真っ赤に灼熱した巨星がどんどんと地上へと近づいてくる。

 

 この辺に囚人がいないのは確認済み。いくら犯罪者でも巻き込まれて死亡というのはかわいそうだ。

 

 俺は急激に高度をとっていち早く避難した。

 俺自身は鱗の防御により無傷だが、背にいる承太郎が死にかねなかったからだ。

 

 その想像以上のサイズにDIOの目が見開かれる。

 もう遅い。ここから吸血鬼の身体能力で全力で逃げ出そうが、この範囲攻撃を逃れるすべはない。

 

 第二のラッパによる灼熱の水が、外的温度により容易くそのバランスを崩して水蒸気へと変化する。

 灼熱する星が水蒸気と接し、チッという小さな着火音。

 瞬間、それは強毒を伴う大爆発へと変化する。

 

 閃光。

 そして、耳が吹き飛ぶかのような爆音と轟音。

 

 580ヘクタールあった農場を丸ごと消し炭に変え、熱と生物を溶かす水と強毒とを撒き散らす。

 風に乗って高高度まで舞った毒は俺が吸い込んでエネルギーへと変えた。

 

 承太郎が行儀悪く舌打ちした。

 

「仕留め損ねたか。鉄骨の後ろに隠れるだけでここまで威力を減衰できるとは……悪運の強い奴だ」

「まったくやんなっちゃうぜ。俺の大技だったのに。でも毒は効いてるな。逃亡の道を潰せたのは大きい」

 

 承太郎と上空で熱と煙が引くのを待つ。

 遠くからでもこの大爆発は確認することができただろう。

 間違ってもこっちに囚人が紛れ込んでこないよう、看守達に戦闘範囲を伝える狼煙の意味も含めている。

 これで被害が少しでも少なくなればいいのだが。

 

 ちなみにだが、この戦闘が終わったらここら一体を除毒作業しないといけない状況であったりする。

 終末の毒は自然に分解されたりしないので、洗い落として土ごと除去してと除染作業並みの大事業が待っている。

 これらの費用はSPW財団が持つことにはなっているが、まあまあ後ろめたいよね。

 

 煙が引くと、巨大なクレーターの空いた地とわずかな骨組みのみを残して消し飛んだ倉庫、そしてそこに隠れるようにもうもうと肉の焼ける煙をたてるDIOの姿があった。

 

「貴様……ぐ、ゲハッ」

 

 身体の八割を灼熱で吹っ飛ばされ、頭と首程度しか残っていなかったはずだが、それもすでに再生済みらしい。

 しかしニガヨモギによる毒の影響で再生した内臓が壊死し、血をドバドバと吐き出している。

 それでもまだまだ余裕がありそうなあたり、流石は怪異と吸血鬼の混合物といったところか。

 

 このニガヨモギの毒、俺がある程度は効能を決定できるのだが、今回はシンプルに穴という穴から溶けた内臓を血とともに吹き出す仕様にしておいた。

 吸血鬼としての再生力を常に浪費させるように血を汚染するスタイルだ。

 これならば身体的に強力なDIOにも一定程度戦果を挙げることが可能だと思われる。

 

 俺は六つ首をうねらせ、DIOを見下ろした。

 

「そろそろ大人しく死んでくれね?お前がうとうと呑気に寝てる間に、俺たちは修練を積んでたんだ。地力が違うってことだよ」

「……ほざけ、矮小な蛇が!このDIOこそが!全ての頂点に立つのだ!」

 

 そう叫んだちょうどその時。

 奇妙な馬型のスタンドが、目にすら留まらぬスピードでDIOの背後に立った。

 

『DIO…DIO、神を愛するように君を愛している』

「おお、プッチ。君の献身には本当に頭が下がる。私もその友情に必ず報いよう」

 

 メイド・イン・ヘブンが手渡したのは一枚のスタンドDISCだ。

 DIOがメイド・イン・ヘブンの手からスタンドDISCをむしるように奪い取り、満足そうに言葉を漏らす。

 

「スカイ・ハイ。なまっちょろいスタンドだが、これも私の贄たる子供達のDISC。選り好みせずいただくとしようか」

 

 バリバリと。

 DIOは何の感慨もなく我が子であるはずの人間のDISCを貪った。

 そして凶悪に嗤い、地面に落ちたDISCの欠片を踏みにじる。

 

「ふぅ……ようやくか。ようやく力が目覚めたか」

『おお、DIO。君に神の祝福あれ』

 

 己の背後に見慣れないスタンド像、正史ならば緑色の赤ちゃんが持っていた力である「グリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム」を具現化させる。

 それは「決して己に近づけさせない」という異能を持つ、守りに於いて至上となるスタンドだ。

 

「お前の名前はグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム!我が新たな力!下賎な有象無象に自らの分を弁えさせる、このDIOにふさわしい力よ!」

 




ガオンによる除染担当「重労働だけどよぉ、中々いいお給料出るんだぜ〜!」
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