とある姉弟妹が集まる鎮守府(改)   作:屋根裏散歩

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第11話 共同作業!

「終わった〜」

 

僕は執務を何とか時間内に終わらせる事が出来た。

 

「翔君、街に買い物行かない?」

 

明石が執務室に顔を出した、

 

「良いよ、扶桑お先に」

 

僕はこれから夜勤の扶桑に挨拶をすると、明石と買い物に向かった。

 

 

………街の鮮魚店………

 

 

「美味しそう、ねえ烏賊で何か作ろうよ」

 

明石が店頭に並ぶ烏賊をみて涎を垂らしていた。

 

「烏賊ねぇ…そうだねぇ天麩羅にする?」

 

明石が激しく首を縦に振った。

 

「その髪の色…嬢ちゃん艦娘か…てぇことは、あんちゃん提督か!って確かこの辺の鎮守府っていやぁ…あの海辺のボロ鎮守府しかねえはず、でもあそこの提督は見苦しいくらいにデブったクズ野郎だったはずだが………」

 

どうやら町の人達はまだ前任提督が更迭されていた事を知らないらしい。

 

「僕は海辺の鎮守府に先日提督として着任した『近松 翔』といいます、宜しくお願いします」

 

僕は頭を下げ挨拶をした。

 

「新しい提督は随分と若けぇな…それにクズ野郎と違って嬢ちゃんと親しいようだが?」

「翔君の事は私が艦娘になる前からの知り合いなのよ」

 

明石が説明した。

 

「成る程な………」

 

鮮魚店店員の僕を見る視線が少し和らいだ。

 

「それにね、鎮守府の艦娘の中に姉妹もいるから………」

 

明石が個人情報を追加で暴露した。

 

「艦娘に家族が居るのか………ちょっと待て、お前の名前って近松って言ったな」

 

店員が僕の名前で何か思い出したようだ。

 

「そうか…君は近松少佐の…」

 

店員はそれだけ云うと、無理矢理に話を変えた。

 

「で何にするんだい?」

 

営業スマイルを無理やり作った。

 

「この烏賊を5杯と海老を20尾…天婦羅にするから処理もお願い」

「あいよ」

 

僕は烏賊の処理を頼むと八百屋へと向かった。

 

「烏賊だけじゃねぇ、野菜はこれとこれ」

 

僕は茄子やさつまいも、南瓜、蓮根、オクラを買うと会計を済ませた。

 

「君があの………近松少佐の…」

 

八百屋のおかみさんも両親についてなにか知っているようだった。

 

「烏賊と海老いいぞ」

 

鮮魚店の店員から声を掛けられたのて受け取ると、僕と明石は鎮守府へと戻った。

 

ーーーーー提督私室ーーーーー

 

「翔君、はいお弁当箱」

 

明石が手頃なサイズのタッパーウェアをキッチンカウンターに置いた。

 

「明石、ご飯炊けたらタッパーウェアに詰めていって」

「はーい」

 

僕はその間に天婦羅と烏賊のゲソを使ってゲソ揚げを揚げていった。

 

「天丼用のタレはこれくらいの味で良しと」

 

僕は明石がタッパーウェアに詰めたご飯の上に揚がったばかりの天婦羅をのせると、天丼のタレをかけていった。

 

「よし、出来上がり…明石先に夜勤の秘書官に夜食届けてくるね」

 

僕は出来上がったお弁当7個を持つと執務室に向かった。

 

「扶桑、はい夜食用のお弁当、大淀もお疲れ様、君の分もあるから食べて」

 

僕は扶桑にお弁当を手渡した。

 

「えっ!提督自ら作ってくれたんですか、ありがとうございます」

 

扶桑と大淀が驚きながらも受け取った。

 

「あっ、お兄ちゃんの手作り!!」

 

夜勤秘書官勤務の時雨が眼を輝かせていた、ウンあれ尻尾あったら間違いなくワンコだな。

 

「それじゃ戻るね」

「はい」

 

扶桑がお辞儀をしていたのを僕は手で制して僕は自室に戻った。

 

「明石戻ったよ、じゃあ食べよっか」

 

僕と明石………いつの間にか部屋に来ていた姉貴とそれに引き摺られてきた比叡の4人で夕食を食べる事になった。

 

「流石翔デース、美味しネー」

 

姉貴がいつの間にか…いやバーから持ち出して来たであろう日本酒を呑んでいた…まぁいいけど。

 

「提督の…」

 

比叡は遠慮しながら少しではあるが食べていた。

 

「比叡、遠慮は無用…それに君は姉貴の姉妹艦娘、と云う事は、僕にとっても姉が3人増えたと思ってる」

 

僕は比叡を安心させるために心の内を話した。

 

「だらし姉の早苗(金剛)の世話…翔君1人じゃキツイからねぇ~」

 

明石がおちゃらけた、

 

「明海(明石)酷いデース、だらし姉だなんて!!」

 

姉貴と明石のやり取りを聞いて比叡も少し打ち解けてきた。

 

「提督が弟…提督に嫉妬…なんか吹っ切れました!それでは比叡、遠慮なく行きます!」

 

そこからは比叡も遠慮なく食べ始めてくれた。

 

「美味しい、烏賊の天婦羅本当に美味しい」

 

比叡が打ち解け食べ始めた時だった、部屋のインターホンが鳴らされた。

 

「提督、すみません金剛お姉様と比叡お姉様来ていませんか?」

 

訪ねてきたのは榛名と霧島だった。

 

「開いてるから入ってきて」

「失礼します」

 

二人が部屋に入ってきた。

 

「えっ!」

 

霧島が驚きの声を上げた、それもそのはずで僕に対して警戒心の塊だった比叡が打ち解けて一緒にご飯を食べている光景を目の当たりにしたからだ。

 

「何が…どうなってるの??」

 

僕は簡単に先程の会話を話した、

 

「そういうことでしたか…金剛姉妹であれば、提督からみたら姉があと3人増えたと…成る程提督はお優しいのですね、夕食事に失礼しました」

 

帰ろうとする2人を僕は呼び止めた、

 

「2人共夕食は?」

「これから食堂で食べようかと」

「なら一緒に天婦羅食べていかない?」

「よろしいのですか?」

「家族の団欒なのに…」

「構わないよ、それなら君もさっき言っていたじゃないか、僕から見たら比叡も榛名も霧島も姉も同じだよ…」

「それじゃあお言葉に甘えて」

 

榛名と霧島もテーブルについた。

 

「2人共ご飯これくらいでいいかしら?」

 

明石が客用の茶碗にご飯をよそっていた。

 

「はい、ありがとう」

「それじゃあ改めて頂きます」

 

僕達は夕食を食べ始めた。

 

「この天婦羅って提督が?」

「そうデース、翔の料理の腕は間宮仕込デース」

 

姉貴は………料理が出来ない、仕方ないので僕は小学生の頃に宮永食堂の杏子(間宮)さんにお願いして料理を教えてもらっていた。

 

この日を堺に僕によく出来た姉が3人出来た(長女は残念な人だが)

 

ーーーーその頃八百屋と鮮魚店ーーーー

 

「あの近松少佐のお子さんが…」

「そうだな、あのクズ野郎のせいで…」

「確か姉妹がいるって言ってたな…」

「近松少佐のご家庭って女の子3人と、男の子1人の4人って仰っていたわね…」

「ご両親の死の真相は知らなさそうだな…聞いたら…いや聞かせられないよ可哀想で」

「本当ね…あのクズ野郎が絡んでいるなんて話せないわよ」

 

八百屋と鮮魚店の店員がそんな話していた。




共同作業…料理でした!
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