「提督、憲兵本部から報告書が到着したわよ」
今日の秘書官である陸奥が宅配便で到着したであろう荷物と共に僕宛のレターパックを机の上に置いた。
「陸奥有り難う」
僕は封を開けると中身を確認した。
「今時紙媒体で送ってくるとか…古臭いというか何と云うか」
レターパックの中身はやはり今回の僕に対する暗殺未遂事件の報告書だった。
「…そう云う事か…」
僕は読み終えると、報告書を陸奥に渡した、
「私が読んでも大丈夫なの?」
陸奥が一応確認してきた。
「あぁ問題はないよ」
僕の許可を確認すると陸奥が読み始めた…その背後から大淀やその他の秘書官達も覗き込んでいたですか
「これが本当なら…非道い」
そう、矢矧は実妹を人質に取られやむなくだったのだ、そしてわざと捕まるように行動をしていたのだった。
「それで黒幕も芋づる式に身柄を拘束されていったと…矢矧以外は全員極刑だって」
しかし此処までの計画を建てながら何ともなという感じだった。
「この話にはまだ続きがあってね…矢矧の処遇だけど」
僕は別に届いた書類を読み上げた。
「『辞令 2等巡洋艦娘『矢矧』右の者をリゾート鎮守府へ今月末日をもって転属とする』だってさ」
「はぁ~!!」
僕以外の声が見事にハモった。
「まぁ…うちならケアもある程度できるし…妹さんも暮らせるから…」
僕は少し間を置くと、
「これだけは皆理解して欲しい、矢矧も妹の命が掛かっていてやむなしの状況だった事を」
「ですが………仕方ないですね」
不知火は…まぁ僕が言ったことには従うというスタンスだった。
「だから皆にお願いがある、矢矧の事は責めないであげて欲しい、もし僕だって姉貴や妹達を人質に取られたら同じだったと思う…」
僕は頭を下げた、
「仕方ありませんね、皆さんを説明説得してみますね」
大淀が呆れながらも協力を申し出てくれた。
「まぁそれが司令官はんのいいところだからね、駆逐艦娘達は任しとき」
黒潮が笑いながら他の駆逐艦娘の説得を引き受けてくれた。
そして翌日。
「ねぇ提督、私達も実家に置いてきた車持ってきてもいいかしら?」
陸奥が聞いてきた、
「ぜんぜん構わないよ、大淀に駐車場利用申請あげてくれたらね」
「了解よ」
早速大淀に駐車場利用申請を電子申請で上げ始めた、
「提督、駆逐艦娘以外はバイク若しくは車の駐車場利用申請出てきました、承認をお願いします」
大淀が僕に最終承認の電子申請を廻してきた。
「総て承認っと」
僕は大淀に承認済の申請を戻した。
「申請を上げてきた艦娘の利用申請は総て承認で送りました」
僕は誰が何に乗っているのか興味を覚え、申請を見始めた。
「なになに…『長門…ベルファイア、陸奥…クラウンマジェスタ、金剛…RVR、比叡…ユーノスロードスター、霧島…GTO、鳳翔…ダットサントラックダブルキャブ、隼鷹…デボネア、飛鷹…ディアマンテ、千歳…アキュラ、青葉…テラノ、妙高…BMW850i、那智…マークX、足柄…スタリオン、羽黒…アルトワークス、高雄と愛宕…二人共アルシオーネ、天龍…三菱ジープ、龍田…カプチーノ、球磨…AZ−1、多摩…ミニカダンガン、北上…キューブ、大井…アリスト、由良…プリウス、川内…フィアット500、神通…セルシオ、夕張…レパード、大淀…マスタングマッハ1、間宮、ジムニー、伊良湖…ストラーダR』皆いい車持ってるんだね」
僕はそう言うと大淀をみた。
「マスタングマッハ1なんて古い車なのでメンテが大変です」
大淀が笑いながら答えた。
「ウ~ン僕のも古い車だからなぁ………よし!整備場を駐車場に併設するか」
僕は明石のおじさんに電話をすると、2柱リフトや溶接機、タイヤチェンジャーその他必要な工具や機材を代理購入してもらった(車検は総ておじさんの工場に出すからという条件で安くして貰えるように交渉してもらった)。
…後日知ったのだが、隼鷹のデボネアは何とデボネアVロイヤルAMGだったし、足柄のスタリオンは2600GRS‐VRのガルウィングとまぁ何ともマニアックな車だった。