とある姉弟妹が集まる鎮守府(改)   作:屋根裏散歩

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第19話 着任

3月末日

 

「2等巡洋艦『矢矧』着任いたします」

「矢矧の着任を許可する」

 

執務室で着任のやり取りがされていた。

 

「近松提督…先日は大変申し訳ありませんでした」

 

着任の挨拶が終わると、矢矧は僕に謝罪してきた。

 

「矢矧、気にすることはないよ…妹さんを人質に取られての事だと聞いている…」

 

矢矧がそれでもと謝罪の言葉を続けた。

 

「提督、矢矧さんと妹さんのお部屋の用意ができました」

 

タイミングよく大淀が執務室に戻ってきた。

 

「それじゃ矢矧、部屋に案内するよ」

 

僕はそう言うと、矢矧を部屋に案内した、

 

「何…何なのこの豪華な部屋は…」

 

矢矧が眼を大きく見開いて唖然としていた。

 

「君と妹さんが生活する部屋だけど、何か問題があったかな?」

 

矢矧がフリーズしてしまった、

 

「提督、矢矧さんの妹さんをお連れしました」

 

矢矧の妹さんが警備兵によって案内されてきた。

 

「私達…こんな凄い部屋に住んでいいの?」

 

やっぱりな、矢矧の妹さんも同じ様に部屋を見てフリーズしていた。

 

「流石姉妹だね…おんなじ行動してるし」

 

「お~い矢矧、そろそろ帰ってきてくれないかな」

 

僕が声を掛けると、暫くして戻ってきた。

 

「ベットルームが2つもあるよ、お姉ちゃん」

 

妹さんが先に復活して室内を探索していた、

 

「提督さん…この部屋本当に私達姉妹で使っても宜しいのですか」

 

復活した矢矧が恐る恐る聞いてきた。

 

「大丈夫ですよ矢矧さん、だってこのリゾート鎮守府の部屋総てこんな感じですから」

 

大淀がフォローしてくれた。

 

「提督、この鎮守府名って本当にリゾート鎮守府なんですか?」

 

うんやっぱりツッコんできたね。

 

「前任がつけた名前のままだと、思い出したくない事を思い出しちゃうからね、それで改名したんだ…名前の由来は…この建物の高級リゾートホテルだったから、其処からリゾート鎮守府になったというわけ」

「安直な…」

 

真面目で委員長タイプの矢矧だけのことはあった、やっぱり呆れ返ってきた。

 

「この部屋で自炊もできるけど…最上階の展望食堂でも食べられるから…バーラウンジも有るしね」

 

僕は矢矧にホテル時代のパンフレットを手渡した。

 

「ホテル時代の案内を貰っても…」

 

矢矧が困惑していた。

 

「変わったのは部屋の名称だけだから、例えば最上階のスイートルームは執務室、僕の私室、応接室、フリールーム、パンフレットにあるスカイガーデンは展望間宮食堂って感じにね」

 

矢矧はパンフレットを妹さんに渡した、

 

「矢矧、もし車を持っているなら持ってきても構わないからね、ちゃんと駐車場も完備しているから」

 

矢矧がえっと言う顔をした。

 

「車は持ってますけど…宜しいのですか?」

「持ち込む前にこの電子書式に記入して提出してくださいね」

 

大淀がタブレット画面に電子書式を表示させた。

 

「案内は此処まで、矢矧は明日より5日間休暇とする、荷物の整理や妹さんの学校の手続きを済ませるように」

 

僕は矢矧に休みの件を伝えると、

 

「展望食堂に行こうか」

 

矢矧と妹さんを誘った。

 

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