とある姉弟妹が集まる鎮守府(改)   作:屋根裏散歩

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第32話 警備部の脚

「提督、米軍の放出品ショップでこんな車出てますけど、警備部の巡回専用で購入していただけないでしょうか」

 

警備隊長が僕にタブレットに表示されているページを見せた。

 

「何々…M561ガマゴート4WDに4WS装備で…カーゴトレーラー牽引時は6WDだって…凄いな、車重約3tで1/4トラック…最大速度は90kmで航続距離は680kmと…2人乗りの本体と最大4人乗車のカーゴ部…エンジンは2600ccのディーゼルエンジンかぁ…で価格は150万円…なるほどね」

 

僕はページに記載されていた詳細を読むと、

 

「先ずは実車を確認しないとならないかな」

 

僕は電話をとると、ページに記載されていた放出品ショップの番号に電話を掛けた。

 

「お忙しい所失礼します、放出品リストにあるM561について教えていただきたいのですが」

「はい、どんなことでしょうか?」

「程度についてなのですが」

「3台ありまして一応は未使用、走行距離はkm換算で361kmとなっています、車自体は相模総合補給廠で保管されていました」

「成る程、実車を見る事は可能ですか?」

「此方にいらして頂ければ可能なので、今週の水曜日はどうでしょうか」

「わかりました、水曜日に伺います」

 

僕は放出品ショップに実車確認の予約を入れた。

 

「隊長、明後日の水曜日に横須賀に行く、同行を」

 

僕は警備隊長に実車確認の予定日を伝えた。

 

「提督ありがとうございます」

 

警備隊長が執務室から退出すると、入れ替わりに明石がやって来た。

 

「警備隊長が執務室になんて珍しいですね」

「うん、何でも警備部に巡回用の脚が欲しいらしくてね、このガマゴートっていう車の購入申請をあげてきた」

 

僕はタブレットにガマゴートの詳細ページを表示させると明石に見せた。

 

「へー、こんなに小さいのに4WDに4WS装備でカーゴトレーラー牽引時は6WD凄い!でもディーゼルだと排気ガスがあれなんでEV化しちゃいましょうよ」

 

成る程EV化すれば環境にもいいかな。

 

「放出品ショップには3台あるらしいから、実際に試乗してからEV化を…3台分の必要部品のリストを作製提出を」

「了解」

 

明石が直ぐに大淀と何やら打ち合わせを始めた。

 

 

そして水曜日

 

「大淀それじゃ行ってくる」

 

僕は警備隊長と明石、扶桑、山城と横須賀にある放出品ショップへと向かった。。

 

「提督、到着しました」

 

運転席の山城が車を停めた。

 

「流石米国の放出品ショップだね…デカい」

 

僕はその店舗の大きさに驚いた。

 

「先日電話で試乗をお願いした近松です」

「近松さん、お待ちしてました、此方へ」

 

僕達は店舗裏手のヤードに案内された、

 

「こちらになります」

 

僕の眼の前に幌をつけたガマゴートが停められていた。

 

「電話でお話したように3台ありますのでどうぞ」

 

僕の代わりに明石が試乗を始めた。

 

「提督、3台共程度は記載通り新車ですね、どうします私的には3台共買うことを進言します」

「そうだね、そうしようか」

 

僕は店員に向き直ると、

 

「3台共買います、支払いは現金で」

 

僕は店員に購入する事を話した、

 

「本当ですかをありがとうございます、では此方へ」

 

僕は店員に続いて店内の事務室へと通された。

 

「此方が必要書類です、お読みになって署名をお願いします」

 

僕は渡された書類に目を通すと総てに署名捺印し支払いを現金で済ませた。

 

「それでは輸送については、いかがされますか?」

 

僕は事前に明石の実家である田井中自動車にキャリアカーの手配をしておいたので、その事を話した。

 

「あともう少ししたらキャリアカーが到着しますのでそれに積載して帰ります」

「わかりました、積載の用意をさせます、此方が領収書になります」

 

 

その後、僕達はキャリアカー到着まで店舗内を見て回った。

 

「提督、色々ありますね」

 

山城が眼を輝かせながらアレコレと見ていた。

 

「何か欲しいものとかあった?」

 

僕は山城に聞いてみた。

 

「ありすぎて困るくらい」

 

山城にしては珍しく顔がニヤけていた…山城ってミリオタなの?

結局、山城は各種レーションや放出品のボディーアーマー等を買っていた。

 

「山城…貴女にそんな趣味があったなんて…」

 

扶桑が呆れ顔で山城を見ていた。

 

「山城…海兵隊にでもなるつもりなの?」

 

そう言いたくなるような装備品を山城は買い込んでいた

 

「翔君お待たせ」

 

明石の父親がキャリアカーで到着した、

 

「おじさん、ありがとう」

「おじさんなんて水臭いなぁ、ささっ、お義父さんと「お父さん何いってんの!」」

 

明石が突っ込んだ。

 

「いいじゃないか、婚約したのなら」

 

まったく…、

 

「へぇそちらの女性の婚約者さんなのですか」

 

店員が羨ましそうに、

 

「お幸せに…ウラヤマシイ…ウラヤマシイ」

 

うん最後の言葉は聞かなかった事にしよう。

 

その後も店内を物色すると…何故か売っていた中国やロシア、フランス、ドイツ、イギリスのレーションを買うとワゴン車のトランクは満杯になってしまった。

 

「毎度お買い上げ有り難うございました」

 

店長が最後に出てきて、見送ってくれた

 

僕達は気の済むまで買い込むと鎮守府への帰路についた。

 

 

翌日

 

「先ずは1台だけEV化をおこないます、既存のディーゼルエンジンとマニュアルミッションをモーターとCVTつまりオートマに置き換えます、バッテリーは車体両サイドにあった燃料タンクと車体後方のエンジン室内に設置とし、オリジナルであった渡河機能は不要なので排除とします」

 

明石が僕と警備隊長、夕張、北上を前にガマゴートの改造案を説明していた。

 

「で、性能的にはどうなの?」

 

警備隊長が性能面を確認してきた。

 

「性能面についてですが、最高速度は90kmから105km迄上がります、航続距離については残念ながら減少して680kmから530kmとなります、それ以外変更無しです」

 

敷地内若しくは近隣の街程度の走行なら多少の低下は問題にならないと明石は付け加え説明した。

 

「必要コンポーネントはトヨタ自動車から供給してもらいました」

 

どうやらAQUAのコンポーネントを利用したようだった。

 

 

 

 

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