魔女の微笑み   作:カトレアの花言葉

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遂に原作の『ハリー・ポッターと賢者の石』編に突入です。


第4話 ホグワーツ特急

『ホグワーツ魔法魔術学校校長:アルバス・ダンブルドア

 マーリン勲章・勲一等、大魔法使い、魔法戦士隊長、

 最上級独立魔法使い、国際魔法使い連盟会員』

 

『――親愛なるランドール殿

 

 このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。

 新学期は九月一日に始まります。七月三十一日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。

 

 敬具

 

 副校長 ミネルバ・マクゴナガル――』

 

 これがフクロウ便にて我がランドール家の屋敷に送られてきた。ちなみに家族は1人1匹ずつフクロウを飼育しており、俺も「グレイ」という雌フクロウを買ってもらった。さっさと返信のフクロウ便を送るか。なお例の交流会以降に知り合った人と3ヶ月に1回くらいのペースで手紙のやり取りをし、2日に1回のペースでグリンゴッツ銀行と金融関連のやり取りをしている。そろそろ1992年9月16日の「黒と白の水曜日」に備えなければならない。

 

 ホグワーツからの手紙には教科書と教材のリストが同封してあり、杖以外は持っていないのでこれらをダイアゴン横丁で買うことになった。仕事で忙しい両親に代わり、俺と入れ替わりにホグワーツを卒業したジェームズ兄貴が今度は付き添ってくれた。ありがてぇ。

 

 ちなみに兄貴がホグワーツを卒業する直前には魔法省やグリンゴッツ銀行からの勧誘が凄まじかったらしいが、まずは先人達を見習って欧州大陸に卒業旅行に行くらしい。そこで同期のチャーリー・ウィーズリーの手伝いをしつつ、論文を書きながら就活をするとか。羨ましい。

 

 なお兄貴の第一志望は魔法界の小さな週刊雑誌社だとか。兄貴ほどの優れた能力(レイブンクローの監督生で7イモリだった)なら魔法省で出世し放題なのにもったいない。まぁでも我が家はほとんど魔法省と縁が無いからなぁ。両親も親戚も自営業(?)だし。強いて言えば母方の家系なら魔法省勤務者はいるかもしれない。

 

 ただ、魔法省勤務は今の1991年ならまだ良いけど、第二次魔法戦争が始まる頃にはクッソキツいし、なんなら第二次魔法戦争後半には死喰い人に支配される組織になっちまうから、兄貴の選択は大賛成だ。それをどう思ったのか分からないが、どうも兄貴や両親には俺が魔法省懐疑論者に見えるらしい。いや、そこまで嫌ってはいないよ…。第二次魔法戦争が終結したら勤務したいし。

 

 まぁ将来の進路よりも、今は魔法薬学の器具と教科書、そして制服の購入が先だ。とりあえずハリー・ポッター達と被らないように早めに済ませたおかげで、買い物当日に主要人物とは誰とも会わなかった。あの日にダイアゴン横丁に行くとルビウス・ハグリッドやドラコ・マルフォイ、そして名前を呼んではいけない例のあの人を後頭部にくっつけたクィリナス・クィレルとも会ってしまうからな。日付を逸らして大正解だった。

 

 強いて言えばマダム・マルキンの店で採寸をしていると、あまりに俺の体格が大人過ぎて店の主を驚かせてしまった時に、隣の同世代らしき女の子がこちらをガン見してきたことくらいか?交流会では見たことないから、スリザリン閨閥ではないだろうけど…。ちょっと視線が怖かった。なんというか、負のオーラを感じた。あの娘さんとは別の寮がいいなぁ。

 

 さて、全ての買い物を終えたので、兄貴と一緒に箒屋とお菓子屋巡りをした。なんでも兄貴はチャーリー・ウィーズリーと向こうで草野球ならぬ草クィディッチもやるらしい。兄貴、そんなアウトドアタイプだったのか…知らなかった。そのためにニンバス社の「ニンバス2000」を購入した。兄貴、来年はもっと良い「ニンバス2001」が出てくるよ…まぁ信じないだろうから言わないけど。ちなみに、俺は兄貴のことを家族や親族を含めた他者の前では「お兄様」と呼び、2人きりの時は「兄さん」と呼んでる。そして内心は「兄貴」と呼んでいる。

 

 家に帰った後は、ひたすら呪文と閉心術の復習に取り組み、間を見ては昨今のマグル界を賑わせている欧州大陸との条約交渉と、それと関連して1990年に英国マグル政府が参加してしまった某為替相場メカニズムへの市場の反応を眺めていた。来年に脱退することになるので、純粋に歴史的興味の観点からも眺めている。もちろん本題は違うが。

 

 そうこうしているうちに、遂に運命の日がやって来た。1991年9月1日だ。なるべく早めにキングスクロス駅に入り、さっさとホグワーツ特急に乗車しよう。ハリー・ポッターやロン・ウィーズリーの主人公グループは当然として、ドラコ・マルフォイ達のスリザリン閨閥にも会わないようにしないと。原作でも揉めていたし、双方とも純粋に過度な関わりは避けた方がいい。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 セオドア・ランドールは遂にこの日が来たことを嘆いていた。愛する娘が今日からホグワーツ魔法魔術学校に入学し、親元を離れて寮生活に入るからだ。魔法使いやマグルを問わず、世界中の娘を持つ父親特有の悲しみを抱いていたセオドアだが、それでもしっかりと妻のソフィア・ランドールや息子のジェームズ・ランドールと共に娘のオリヴィア・ランドールをロンドンのキングス・クロス駅まで送ってきた。ジェームズはこの後に欧州大陸に行くらしい。

 

 思えば、不思議な娘だった。確かにランドール家は女性が綺麗な傾向があるが、それは他の一族でもそこそこある話で、例えば「あのブラック家」も美形が多かった。なので、親の贔屓目抜きでもここまで凄まじく華麗で妖艶な娘に育ったのは嬉しかった反面、父親としては少々複雑でもあった。これも魔法使いやマグルを問わず、娘持ちの父親の万国共通な悩みであろう。

 

 だが、オリヴィアの不思議な面はその美貌だけではなく、類まれなる魔法の才能と洞察力だと思った。あの純血家系の交流会に行ってから何か思うところがあったのか、私とソフィアに魔法呪文を教えて欲しいと言われた時は驚いた。それも簡単な呪文だけではなく、失神呪文や武装解除呪文のような実戦向きでホグワーツ未就学児が習うようなレベルではない中堅クラスの呪文など…。この娘も息子のジェームズと同じようにレイブンクロー寮に入るのかもしれない。もっとも、あの学校は素晴らしい学校ではあるが、同時に恐ろしい場所でもあるのだ。過去には死者も出しているし、備えあれば憂いなしを実践するのは非常に好ましい。

 

 しかし、それ以上に驚いたのはマグル界や魔法界の為替レートや金融市場への洞察力だ。我がランドール家は国際魔法貿易を担う家で、確かに代々世界中のありとあらゆる魔法商品を扱い、その過程で諸外国の魔法界の市場価格をチェックするのが習慣化していた。特に英国魔法省国際魔法協力部にも影響力があり、そこそこの通商政策なら影から通せる家(まぁこれは国際魔法協力部が魔法省内部でも傍流部署扱いだからこそでもある)だ。なのでそのような娘が生まれても不思議なことではないが…オリヴィアはマグル界の金融市場や資源レートの推移にも異様に詳しい。それこそ「予言」のレベルで。

 

 最近も小鬼連中を通して極東のグリンゴッツ銀行日本支店にフクロウ便をしきりに出しており、現地のマグル界の不動産市場やマグルの銀行や証券会社の動向をチェックしているみたいだが…何かがあるのだろう。恐ろしい「何か」が。

 

 そのようなことを考えていたら、ホグワーツ特急がやって来た。あぁ…遂に行ってしまうのか…。そう再び嘆いていると、愛する娘がこちらを見た。

 

「お父様、ではオリヴィアは行ってまいります。素晴らしい魔法を学び、お父様やお母様、お兄様に胸をはって帰れるよう、立派な魔女となってまいります」

 

 そう笑顔で言い、頭を私達に下げてくれた。涙が止まらなかった。そうだ、魔法の才能や洞察力なんてどうでもいい。娘が無事に笑顔で学んで来たら、それだけでいい。

 

「あぁ。行ってらっしゃい」

 

 そうとしか言えなかった。隣の妻や息子も口々に別れの挨拶をしていた。オリヴィアは私達にそれぞれ抱擁したあと、手を振りながらホグワーツ特急に乗車した。…ん?何かを伝え忘れたような…何だったっけ?何か非常に大事なことを。

 

 …あ、クリスマス休暇に帰って来いって伝えるのを忘れてしまった…!!!!!ヤバい!!!!!!

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 おお、これがホグワーツ特急か。俺の背が高いからか、思ったより車内は狭く感じるな。さて、家族との別れの挨拶時から感じていたが、周囲からの視線がやべぇな…。いやそりゃまぁ11歳には見えないし、何なら7年生にも見えるか否かだと自分でも思うから仕方ないけど。それでも気になるなぁ。

 

 まぁさっさとどっかのコンパートメントに入ろう。それで視線はカット出来るだろ。んで、とりあえず周囲には笑顔を振りまいておくか。笑顔なんてやるだけタダやからな、ガハハハ!

 

 車内を歩きながら周囲の連中に笑顔をばらまき(何故か数人の男子生徒が顔を真っ赤にして別のコンパートメントにさっさと入った)、やっと空いているコンパートメントを見つけた。よし、このままハリー・ポッター達やドラコ・マルフォイ達が入ってこないように祈ろう。とりあえず日刊予言者新聞でも読むか…これ、地味に内容が微妙だからあんまり好きじゃないんだよな…。ゴシップ記事なら週刊魔女の方が面白いし。

 

 日刊予言者新聞を読み出して数分が経過した頃、控えめにドアがノックされた。遂に来たか…ハリー・ポッターやドラコ・マルフォイじゃありませんように…!ちなみに読んでいた記事は今年のホグワーツ入学ネタだった。ってか「生き残った男の子」であるハリー・ポッター少年が遂に今日ホグワーツに入学するという、言われてみれば納得な内容だ。とはいえ、未就学児を名前付きで出すのはいかがなものか…。まぁ動く写真を掲載していないのは配慮を感じないでもないが。

 

 そんなとりとめのないことを考えながら、「どうぞ」と返事をすると、ドアが開き1人のイケメン男子生徒が立っていた。なんか見たことある顔だが…誰だ?俺が言えた立場ではないが、明らかに新入生ではなさそうだ。濃い茶髪でハンサムな顔立ちに、スポーツマン特有の良い意味で引き締まった筋肉質な体型。それでいて誠実そうな雰囲気を漂わせているが…。なんか無茶苦茶モテそう。

 

「あ、すみません。他のコンパートメントが埋まっていたので、静かそうなここなら比較的空いてそうだと思ってノックをしたのですが、まさか新任の先生だったとは…失礼いたしました。あれ、でも闇の魔術に対する防衛術はクィレル先生がご担当するはずだったような…?」

 

 おおう、遂に教師にまで間違えられたか。まぁ見た目が見た目だし仕方ないと思う。少なくとも新入生には見えないよな。

 

「あ、いえお構いなく。ちなみに私は今年ホグワーツに入学する新入生ですので、そのような敬語は不要ですよ、先輩」

 

 苦笑交じりに答えると、この爽やかイケメンはかなり驚いた顔をしていた。でしょうね。

 

「なんだって!?その…随分と大人っぽいから分からなかったよ。見たことない顔だから、てっきり若い新任の先生だと思っていた。ホグワーツは他の寮でも割と顔と名前くらいなら知っているし…」

 

 なるほど、そりゃそうか。だから駅構内やホグワーツ特急内部でもジロジロ見られていたのか。納得。

 

「フフッ、慣れておりますので。あ、すみません先輩。私はランドール。オリヴィア・ランドールと申します。どうぞ、お入りください」

 

「ありがとう、ミス・ランドール。僕はセドリック・ディゴリー。ハッフルパフ寮の3年生だ。君がハッフルパフに入ることを願うよ」

 

 うわ、これまた重要人物じゃねぇか。ハリー・ポッターやドラコ・マルフォイとは違う意味でやりにくい。間違いなく善良で公正で偉大なハッフルパフ生の鑑みたいな好青年だが、1995年6月24日に…。そういえばハリー・ポッター達の2つ学年が上ということは、あのウィーズリーの双子と同期か。凄い濃い世代だな。

 

「私もそう願っております。両親がハッフルパフ寮出身で、兄がレイブンクロー寮出身なのでどちらかになるのではないか、と思うのですが…こればかりは分かりませんね」

 

 まぁレイブンクロー寮は行きたいけど難しいだろうなぁ。あとスリザリン閨閥にごまをすりまくって思ったが、あの相互監視なガチガチヒエラルキーが7年も続くのはしんどいな。いやまぁ就職の時や、人脈が必要な時は有用だし、あのピラミッド型の秩序形成は社会に出る時に糧になるのも分かるが、学生時代だけでも自由気ままにやりてぇよ。あと単純に原作終了後の魔法界はスリザリン寮出身者への風当たりが半端なさそうだから、マジでスリザリンへの入寮は勘弁して欲しい。あの団結主義と野心的な気風は結構好きだけど、それとこれは別かなぁ。

 

「うん、それもそうだ。ところで、ミス・ランドールはあの交流会に参加した『あのランドール嬢』でよろしいのかな?」

 

 んん??『あのランドール嬢』??なんやそれは??

 

「は、はい。あのホグワーツ入学前交流会には参加しましたが…『あのランドール嬢』とは?」

 

「うん、とても同世代とは思えない未就学の娘さんがいるとハッフルパフ閨閥で話題になっててね。僕も数年前にあれに参加していたんだ」

 

 あ、そういえばディゴリー家も闇祓い制度を創設した魔法大臣エルドリッチ・ディゴリーを輩出した名門やんけ。セドリック・ディゴリーのお父さんも魔法省魔法生物規制管理部の役人だし、ハッフルパフ閨閥の重鎮じゃん。そりゃハッフルパフ閨閥の参加者から伝わるよなぁ。

 

「なるほど。随分と噂になっているようで、お恥ずかしい限りです」

 

「いやいや、とても綺麗な人と評判だったよ?むしろ大人達の方が奇妙なことを言ってたような…」

 

 あー、たぶん小鬼連中を通してマグル界の金融市場で荒稼ぎした件だろうな。まぁそりゃ仕方ないわ。来年辺りはもっと凄まじいことになるから、当分噂されるのかな?まぁ来年はホグワーツで大事件が発生するし、再来年以降は魔法界全体が騒がしくなるから大丈夫な気もする。なんなら魔法省の官僚層もゴロゴロ物理的に変わるだろうし。大変そうだ。

 

 とまぁそんなことを思いながら、セドリック・ディゴリーと歓談していると、またもドアがノックされた。ちなみにクィディッチの話題とホグワーツの授業がメインだった。セドリック・ディゴリーは割と寡黙なイメージがあったが、そんなことはなく話し上手だった。ちなみに今は彼女がいないらしい。本当かよ?絶対にモテモテだろうに。チョウ・チャン以前にも絶対彼女いるだろ、こんなに容姿も性格もイケメンで家柄も素晴らしいのに。これに手に付けていないとかホグワーツの女子生徒の目は節穴か?

 

 そんなアホなことを考えながらも、セドリック・ディゴリーと顔を見合わせて、同時に「どうぞ」と言った。関係ないけど声がハモるとちょっと恥ずかしいよな。

 

 コンパートメントのドアを開けて立っていたのは小柄な男の子と女の子のペアだった。男子の方はオドオドしていて小柄な体を更に縮めており、黒髪の丸顔は半泣き一歩手前だった。逆に女の子の方は堂々としており、茶髪の豊かな髪の毛が賢そうな顔を良い意味で引き立たせていた。ってかこの2人ってまさか…

 

「あーすいません、先輩方。このコンパートメントでこのネビルのカエルを見なかったでしょうか?」

 

「いや、僕は見てないね…ミス・ランドール、君は?」

 

「いいえ、ディゴリー先輩。私も見ていないですね。あ、そうそう、私は新入生なので敬語は不要ですよ?」

 

 この2人、間違いなくネビル・ロングボトムとハーマイオニー・グレンジャーだろ。ホグワーツ特急でネビルのペットであるカエルを探す為にホグワーツ特急中を探していたようだし…。

 

「え、そうなの!?全然そうは見えないわね…私とネビルも新入生なのよ。よろしく。あ、私はハーマイオニー・グレンジャーで、この子はネビル・ロングボトムっていうの!」

 

 やっぱりな。偉大なる未来の魔法大臣閣下と未来のホグワーツ魔法魔術学校薬草学教授閣下のご両名だ。ここは絶対にごまをすらなくては。2人とも第二次魔法戦争後の英国魔法界にて強大な影響力を持つだろうし、絶対に好印象を持ってもらわなければ。とはいえ、この2人、特にマグル出身のハーマイオニー・グレンジャーと寮も決まる前から過度に仲良くなると、スリザリン閨閥…特にパンジー・パーキンソンやその取り巻きがガチ切れしそうだから慎重にいこう。なんせパンジー・パーキンソンは第二次魔法戦争も生き残ってるし。純血主義っぽいのに何気に死喰い人を出さなかった家なので、おそらく第二次魔法戦争後も影響力を残していそうな気がする。今は「見」に回ろう。

 

「まぁ!お2人とも同期なのですね!こちらこそよろしくお願いいたしますわ」

 

 この返しはちょっとだけ無難過ぎたか?でももし俺がスリザリン寮に入ってしまったら後が怖いから、これが精一杯なんや。個人レベルでは2人とも好きなキャラだし、すまねぇ。

 

「えぇ!よろしくね!じゃあネビルのカエルもいなかったみたいだし、次のコンパートメントに行かないと…またね!」

 

 えぇ娘や。本当にえぇ娘や。おそらくグリフィンドール寮に入寮することはないだろうから今後は合同授業くらいでしか関われないだろうけど、ちゃんと配慮しないとな…。あとネビルもこちらに会釈してきてくれたし、合同授業の時はフォロー出来る時はフォローしたいな。もちろん俺自身の保身も兼ねているけど。やっぱ魔法大臣と薬草学教授はヤバいって。

 

 その後はセドリック・ディゴリーと、更に彼を探しに来たハッフルパフの同期達が訪ねてきておしゃべりに興じた。何故か皆口をあんぐり開けていたが…。どうしたんだ?あとホグワーツ特急名物の「車内販売の魔女」からお菓子も購入した。この魔女、本当に「魔女」なのだろうか…?

 

 ホグワーツ特急の周囲が暗くなってきたので、そろそろホグワーツに着くのだろう。私服からホグワーツの制服に着替えなければ…。そんな俺の行動を察したのか、セドリックは他の皆を連れてコンパートメントからさっさと出てくれた。別に中身はオッサンだから、そこまで気にしないでも良いのに。まぁでも客観的に見てもこの身体は…その…男から見たら色々とエグイ体型だから当たり前か。胸元がきつすぎるし、ケツもパツパツするからあんまり良いことないんだけど。

 

 さっさとホグワーツの制服に着替えた後に、コンパートメントを出ると、廊下は男子生徒でいっぱいだった。たぶんどのコンパートメントでも似たような状況なのだろう。遠くにいたセドリック達に声をかけ、今度は俺が着換えを待った。周囲も着替え終わった女子生徒に変わっていた。お、あれってハンナ・アボットか? 金髪の三つ編みだから分かりやすいな。

 

 ボーッと突っ立っていると、セドリック・ディゴリー達も着替え終わったようで、声をかけてきた。そして次の瞬間に車内放送が流れた。

 

「あと10分でホグワーツに到着いたします。荷物は学校に届けますので、そのまま車内に置いてもらっても構いません。長らくのご乗車、誠にお疲れ様でした」

 

 おおお、遂にホグワーツ魔法魔術学校に来たか。無茶苦茶緊張するな。これからここで学ぶことになるのか。頑張らないと。




ちなみに主人公がフクロウ便をあまりに多用するので、グレイ(主人公のフクロウ)は少々疲労気味です。なので2匹目の購入も検討しているとか。
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