魔女の微笑み 作:カトレアの花言葉
前世がオッサンなので、最初は10代前半の女子生徒とルームメイトになるなんてビビり散らかしていたが、なんだかんだでお互いに配慮し合って無難に対処していた。こう、いきなり友人になるのはお互い難しいにしても、まずは知人から関係をゆっくりと構築したいよね。なんせ前世オッサンの俺はともかくとして、この娘たちはまだ感受性豊かな10代前半なんだし。
まぁ後はいきなり原作の主要メンバーであるハーマイオニー・グレンジャーと仲良くなってしまうと、原作序盤の重要イベントの一つであるハロウィンのトロールノックアウト事件が発生しなくなる可能性が出てくる。あの事件を契機に、ハーマイオニーはハリー・ポッターやロン・ウィーズリーと仲良しトリオを結成し、物語を展開していくのだ。だから必ずや発生させないとマズイ。ハーマイオニー、ごめんね。ハロウィンまではパーバティ・パチルと同じスタンスで行くから。ラベンダー・ブラウンほどドライじゃないから許してね。
ただ、最近ふと思ったんだけど、ラベンダーはともかくとして、ハーマイオニーとパーバティは原作よりもほんの少しだけ距離感が近くない?友人ではないけど、こう、共同戦線を構築する相手みたいな関係になってない?なんで?
しかし、いくら10代前半の多感な時期とはいえ、知人(非友人)の女の子のことを「誰だって我慢できない」「悪夢みたいな奴さ」と言うのは少し可哀想な気がする。まぁでも大声で叫んだわけじゃないし、ハーマイオニーに聞こえたのは本当に不幸だったよね。あの時、ハーマイオニーと同室のパーバティが女子トイレで泣いているハーマイオニーに声をかけていたのは、同室のよしみからなのだろう。
ちなみに、俺も含めたこの4人の関係は面白く、基本的にパーバティとラベンダーがセットで、俺とハーマイオニーは1人ずつ単体だ。強いて言えばラベンダーとハーマイオニーが一番対極の位置にあり、ラベンダー寄りにパーバティ、ハーマイオニー寄りに俺がいるイメージだ。もっとも、パーバティはハーマイオニーとも俺とも割と無難に接するし、俺はラベンダーとも結構普通に接することが可能だ。空気はそんなに悪くないと個人的に思う。前世がオッサンなので、それが当たっているかは分からないけど。
また、別にハーマイオニーとラベンダーの仲が悪いなんてことはなく、良くも悪くも1年生の初期の更に初期だと、お互いの性格や趣味趣向が正反対過ぎて少し距離を置いているだけだ。事実、最終巻ではラベンダーの命を助けようとハーマイオニーが行動するし。
さて、入学初日の翌日に両親と兄貴に俺がグリフィンドール寮に決まったことをフクロウ便で伝えると、即座に返事が返ってきた。お袋曰く、親父は卒倒しかけたらしい。そして自ら杖を持ってホグワーツに乗り込もうとしたらしいが、お袋がどついて引き止めたそうだ。お袋、やるな。
ってか親父もやっぱグリフィンドール寮を陽キャの巣窟と思っているらしく、俺の身を無茶苦茶心配しているらしい。まぁ確かにちょっと怖いよな。陽キャというか、体育会系なノリはあるし。でもスリザリン寮ほど上下には厳しくなく、その辺は体育会系らしくはないか。こう、スポーツは好きだけど、部活動ではない、みたいな。
んで、俺のことが心配で心配でたまらない親父から、様々な対男子生徒用のグッズや魔術品が送られてきた。約一週間にわたって。中身は色々とあり、母方の祖母の家に伝わる魔術的な秘宝の一つらしいラリエットネックレス(リング付きのY字型ネックレス)や、マグル世界で出版されていそうな男子撃退本みたいな書籍まで多種多様だった。
ちなみに、一番ビックリしたのは男避け用として指輪を送ってきたことだった。それも中世から伝わる金色の指輪で、かなり悪辣な魔法や呪詛が込められているらしく、裏側に古代ルーン文字と古代エジプト神聖文字が二重に刻まれていた。装着者には全く影響はないが、装着者に危険が迫ってきた場合、闇の魔術一歩手前の古い魔法が出てくるらしい。これ魔法省的にはギリギリセーフなのかしら?親父がランドール家の倉庫を片っ端から探しまくって見つけたらしい。行動力ヤバいな…手紙送って数日以内に探し出して送り付けてきたのかよ。
ちなみに兄貴は驚き半分納得半分であったらしく、どうも俺がガキの頃から男勝り(そりゃ前世オッサンだし当たり前)でお転婆だったのを覚えていたので、グリフィンドール寮に入る可能性も想定はしていたみたいだ。本命はハッフルパフ寮だったらしいが。
そんなこんなで、指輪とネックレスを装着しながら授業を受けるはめになったが、特に何も言われなかった。というか、ぶっちゃけローブや手袋をしていたら見えないだろうし、あんまり教職員も宝飾品とかには気にしない風潮のようだ。ラベンダーのデカい髪飾りも基本的に黙認状態だし。式典になったら流石にいけないかな?
教室に辿り着くのは最初は無茶苦茶大変だった。階段が勝手に動き出して行き先を変更したり、三回くすぐらないと開かないドアがあったり、廊下の中心部分がどう見ても沼地になっていたり、とにかく物理的に行くのが大変だった。新入生同士で集まり、集団登校ならぬ集団登室でヒイヒイ言いながらホグワーツ中を前後左右上下に走り回った。時間に余裕がある時は結構冒険感があって楽しいが、切羽詰まった時は地獄だった。
ちなみに、その時もハリー・ポッターからは自然に距離を置いて走った。うかつにマンツーマンで会話をすると、色々と巻き込まれそうだし。なので必要最低限の会話と、集団の中での会話くらいならたまにしている。あと走る時はちょっと視線が怖い(?)時があるし…。というか男子生徒の視線をちょくちょく感じる。
三次元的に動き回るので、本当にお腹がすくし、無茶苦茶筋力や体力がつく。ホグワーツ生が基本的にみんな瘦せ型かマッチョなのは、たぶんこれが原因だと思う。太った奴はほとんどない。おまけに今は9月なので、走り回ると地味に暑い。夏服はルームメイト達が何故か許してくれないから、汗も少しだけかく。ちなみに、この身体のせいなのか、基本的に寒さには強いが暑さには弱い。いつも首元を空けて風を服の中に送り込んでいた。団扇があったら使いたいが、今は手元にないので、今度送ってもらおう。
それでも妙に親切な上級生(男子がメインだった)達や、廊下に掲げてあった絵画や胸像、鏡達が親切に行き先を教えてくれたので段々と慣れてきた。絵画や胸像が喋るのはまだ分かるが、鏡も喋るんだな…。「みぞの鏡」にそんな機能があったら、更にヤバかったかもしれない。また、グリフィンドール寮ならではというか、ウィーズリー家の双子が新入生に近道や比較的マシなルートを教えてくれたので、本当に助かった。例の「忍びの地図」のコピーとかあったらくれませんかね…?
授業の方は思っていたよりも楽だった。一番取っ掛かり易かったのは水曜日の天文学の授業で、夜中に天体観測し、記録をつけ、様々な天体の動きを覚える授業なのだが、これ前世の日本でもやった天体観測に割と似ているのだ。もちろんマグルの天体観測とは違い、魔術的要素が組み込まれていたり、天体に関する神秘学的な理論も学ぶ必要があった。
それでも天体観測自体は楽しいし、何より夜中にやるのが良い。この身体、どうも朝には弱く夜には強いみたいで、全然苦にならなかった。他の生徒は地味に眠そうで辛そうだったけど。おかげで天文学のシニストラ教授にはいつも褒められた。結構嬉しかった。
温室で行われる薬草学も楽しく、面白かった。様々な効能のある薬草だけでなく、危険な毒性のある植物、それこそマグルの世界でも悪名高い毒草を見分け、判別する授業は良い意味で刺激になった。まぁもっとも、この授業は将来の魔法薬草学教授になるネビル・ロングボトムの独壇場でもあった。既に片鱗を見せており、毒キノコの判別の手法などを熱心にメモしていた。やはり今のうちから未来のホグワーツ魔法魔術学校薬草学教授閣下にごますりしなくちゃいけないかな…。
フリットウィック教授の呪文学は、まぁ既に我が家で習った内容の復習みたいな内容で、全く難しくも何ともなかった。もちろん高学年になればなるほど凄まじく高度で、しかも範囲の広い学問になるし、何よりこの小さな先生こそ、この学校で知識を重んじるレイブンクロー寮の寮監で、決闘チャンピオンでもある男なのだ。間違いなく深遠で、実効性があり、実戦向きで、高度な授業になるに決まっている。常に予習復習を行い、反復練習をしなければならない。
ちなみに先生は兄貴のことをよく覚えていた。まぁ秀才タイプで、よく先生に質問していたみたいだもんな。おまけにレイブンクロー寮生だし。つーかさ、「妹さんのことをよく喋っていましたよ」なんて言ってるけど、どうも兄貴は俺のことを吹聴してねぇか?勘弁してくれよ。成績が良かった兄貴が吹聴すると、地味に期待値のハードルが高くなるんだからさ…。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ハーマイオニー・グレンジャーは少しだけ緊張していた。これから行われる変身術の授業は非常に難しく高度で、全ての授業の中でもトップクラスの難易度を誇るからだ。更に、それを担当するミネルバ・マクゴナガル教授は自分が所属するグリフィンドール寮の寮監で、ホグワーツの副校長だ。しかも非常に厳格かつ公平で、尊敬すべき人物だ。一言一句たりとも聞き漏らしがないよう、全身全霊で授業に望まないと。
また、このような高度な授業だからこそ、自分が内心ライバル(好敵手)と認める同級生にしてルームメイトのオリヴィア・ランドールには無様な姿は見せたくない、と静かに燃えていた。
最初の出会いはホグワーツ特急のコンパートメントで、初めて出会った時は上級生だと思い込んでいた。まぁ一緒にいた人は実際に他寮の上級生だったが。妖艶で華麗な容姿をしており、背もかなり高く、何よりも胸がかなり大きい人で、本当に同級生なのか未だにほんの少し懐疑的だが、性格や私を含め同級生の子達への接し方は穏やかで温厚柔和だった。容姿とは真逆で少々面食らったが、少なくとも好ましい差異だ。幼稚そのものであるロン・ウィーズリーとは大違いだ。
そして、彼女は優秀で努力家だった。お兄さんがレイブンクロー寮出身だからか、常に図書館やグリフィンドールの談話室で夜中まで常に予習復習に励んでおり、呪文実技も反復練習している。もちろん私だって彼女並みかそれ以上の時間を勉学に注ぎ込んでおり、少なくとも負けてはいないと自負はしている。
それでも、グリフィンドール寮の同学年で私だけかと思っていた「勉学家」が同じルームメイトにもちゃんといるのは少しだけ嬉しい。まだお互いに友人ではないけれど、いつの日か肩を並べて勉強したり、魔術討論をやってみたい。パーバティも双子の妹さん同様、勉強が苦ではないだろうに。ラベンダー・ブラウンは…まぁ見聞は広いわね、えぇ。と、そんなことを考えながら変身術の教室で始業を待っていると、授業が遂に始まった。
マクゴナガル先生が授業開始と共に訓示されたように、複雑で危険で高度な学問、それが変身術だ。何せ万物の様態変化や状態変化を即座に、そして任意に行うのだから。理論構成も難解で、マクゴナガル先生が板書された内容だけでも相当難易度が高い。それでもやりがいは非常にあるし、クラス中が良い意味で燃え上がっていた。あのロン・ウィーズリーやネビル・ロングボトムでさえもだ。素晴らしい傾向である。やはり勉学は意志があってこそ、成就する。
実際に変身術実技に入るとみんな四苦八苦しており、私も苦労した。しかし、なんとか出来た時は嬉しかったし、マクゴナガル先生からお褒めの言葉を頂いたのも嬉しかった。
そして、我が好敵手もしっかりと成功させていた。ただ、マクゴナガル先生が時折首を傾げていたのが気になる。変身術そのものではなく、どうも呪文の際にオリヴィアの杖から出てくる光が気になるみたいだが…そんなに変かしら?ちょっとだけ緑色に輝いてはいるけれど、呪文の結果も課程も理論構成も私と完全に一致しているし。なんなら同じ呪文で七色の光と共に爆発させたシェーマス・フィネガンの方がヤバいわね。むしろ彼は何故無事なのかしら…?
しかし、結局のところ彼女と私だけが成功したようで、勝敗は次の実技授業に持ち越しとなったわね。ふふん、いいでしょう。必ずや次こそは「引き分け」なんて生温い結果ではなく、キチンと勝敗を決めるわよ、オリヴィア・ランドール!そして、いつの日か、その…と、ともだちに…。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ふぅ、やっと明日の金曜日で最初の一週間が終わる。ただ、その金曜日が憂鬱なんだよな…。なんと魔法薬学の授業だ。しかもスリザリン寮との合同授業。ただでさえ原作の魔法薬学の初回授業はグリフィンドール寮にとって非常に居心地が悪い上に、ドラコ・マルフォイ坊ちゃんを筆頭とした聖28一族や門閥家族のゴリゴリのスリザリン閨閥のお歴々と机を並べるのだ。いやマジでキツイっす。
もっとも、組み分けの儀式時の「お辞儀」や、その後に即座にフクロウ便でそれぞれの実家や個人に送付した弁解状で、なんとか関係の断絶は回避出来た。ダフネ・グリーングラス嬢やセオドール・ノットなどは遠回しながらもこちらを気遣ってくれるメッセージを返してくれたほどだ。
なんなら、廊下や階段でスリザリン閥の同級生とすれ違う度に脇にどいて頭を下げた。それ故か、ドラコ・マルフォイ坊ちゃんは何かを言いたげでありながら、まぁやむを得ない、という顔で手をあげて挨拶を返してくれた。ちなみに、ドラコ坊ちゃんの後ろについて歩いていたビンセント・クラッブとグレゴリー・ゴイルには文字通り山のようなお菓子とバタービールの樽を送ったら喜んでいた。ちょろいな。
もちろん、このような対スリザリン閥への「利敵行為」をグリフィンドール寮の同級生達は苦々しく思っており、一度はロン・ウィーズリー(傍らにハリー・ポッターが非常に気まずげに立っていた)が怒鳴ってきたが、俺が思わずオタオタしていると、急にしぼみだした。そして、男子生徒による女子生徒への攻撃にルームメイトをはじめとした女子生徒が(いつもの互いの冷戦を棚に上げて)一致団結してロン・ウィーズリーに食ってかかった。恐ろしい…。
また、ロンはロンでチャーリーを通してジェームズの兄貴を慕っていたし、そのこともあってか、最終的には「まぁ家庭の事情はそれぞれあるよな」と落着した。また怒鳴ってきたことを謝ってくれたので、こちらこそ申し訳ないと謝り返し、お互いの謝罪合戦になった。呆れた様子のハーマイオニーとパーバティが終わらせなかったら、永遠に続いていそうだった。
またロンのルームメイトであるディーン・トーマスも仲裁に入ってくれたので、一応の決着がついた。ネビル・ロングボトムも遠慮がちに仲裁の加勢…というか寮内融和に加勢した。
ハリー・ポッターとシェーマス・フィネガンはロン・ウィーズリーほど怒ってはいなかったようで、ひと安心した顔をしていた。ハリー・ポッターなど「その…ロンを止められなくて…」と弁解までしてくれたので、思わず手を取って感謝した。少しだけ照れた様子だった。良かった良かった。
そして、実際に魔法薬学の授業が始まると、予想よりも割と良かったのに驚いた。まぁセブルス・スネイプ教授による冒頭演説の内容や趣旨自体は非常に正しいし、人の口に薬を入れる魔法薬学の授業が厳しいのはむしろ好ましいとさえ感じたからだ。要はマグルの薬学部薬学科みたいな授業なので、厳格な授業になるのは当然だろう。
セブルス・スネイプ教授によるハリー・ポッター個人への苛烈な指導は確かに酷いが、肝心の授業内容自体は本当に良い意味でレベルが高く、理論面も実技面もガッチガチだった。正直なところ、個人的には変身術よりも良い意味で高度で深淵とすら感じた。これでドラコ坊ちゃん贔屓とハリー・ポッター弄りさえなければ完全完璧なんだけど…まぁ仕方ないか。こればっかりはもう色々と過去にあり過ぎたし。俺は淡々と魔法薬学の授業を受けるだけ。授業内容自体は素晴らしいし。
ちなみに魔法薬学では実験の失敗が許されないので、俺は珍しくハーマイオニーとペアを組んだ。ハーマイオニー自身は結構嬉しそうにしていたが、周囲のグリフィンドール生はうらめしげに俺達を見つめてきた。すまんな、ハーマイオニーのような素晴らしい人材を独占しちまって…でも俺もスネイプ教授が怖いし。また何か奢るからさ。
ドラコ坊ちゃん以外はスリザリン寮生すら注意し、グリフィンドール寮生など皮肉気味に指導するスネイプ教授だが、俺とハーマイオニーのペアには一切何も言わず素通りした。ちょっと意外だ。天才の権化みたいなハーマイオニーはともかくとして、俺には何かしら揶揄気味な注意をすると思ったのだが…。まぁええか。ひたすら実験を繰り返し、記録を取り、過去のデータと照らし合わせて計算する作業だ。結構やりがいはある。本当にスネイプ教授の冒頭演説の通りだな。完全な理解など不可能であるが故にこそ、探求は止まらないし、止めたくもない。
ちなみに原作通りにネビルがやらかして、とばっちりでハリー・ポッターが減点されていた。本当に可哀想…。一応それとなくネビルの相方であるシェーマスにメッセージは出したのだが…間に合わなかったか。まぁ原作との乖離でハリー達の運命が捻じ曲げられるわけにはいかないし、やむを得ないか。
スリザリン閥のお歴々は俺がハーマイオニーと組んだ時は思わず眉をひそめていたが、授業内容の高度さを身に染みると、不承不承ながら理解は示してくれたようだ。納得はあまりしてなさそうだったが。また弁解状を送る作業が始まるのかぁ…これ今日の午後はこの作業で潰れるな。仕方ないけど。
しかし、本当に魔法薬学の授業はピリッとするが純粋に学問探求心を刺激してくれるな。後のスラグホーン教授の授業も面白そうではあるが、スネイプ教授流の厳しい指導の方が10代の少年少女には良い意味で刻み込まれると思うが…どうなんだろうな?まぁその辺はええか。
とにかく、なんとか無事に一週間の授業が終了したな。そして来週は…遂に飛行訓練の授業をスリザリン寮と合同で実施するのね。あれで原作イベントが連鎖的に発生するから、ある意味キーポイントだよな。しかし、飛行訓練か。俺も兄貴と何回も一緒に飛んだし、チャーリーが遊びに来た時も遊んだから分かるけど、あれは魔法使いや魔女が狂気的なまでにのめり込むのも分かる気がする。マクゴナガル教授が目立つだけで、スネイプ教授も結構ガチっぽいのが割と印象的だったな。審判までやるし、ルールも熟知してそう。
ところで、ハリー・ポッターと同じグリフィンドール寮に入寮してしまったので、前々から進めていた計画をすぐさま実行することにした。それは唸るほどある大量の資金をぶち込んでの魔法界のメディア買収と改造である。
というのも、ハリー・ポッターが4年生になった時にハリー個人やハリー・ポッターの周囲の人間がリータ・スキーターという日刊予言者新聞の記者に面白おかしくでっち上げられ、「週刊魔女」をはじめとしたメディアにゴシップ記事もどきとして扇動報道をされるからだ。今はまだ俺はハリー・ポッターと近くはないが、同じ寮の「異性の同級生」ってだけで記事が書かれる可能性は考慮するべきだ。それこそ原作のハーマイオニーのような被害もあり得そうだ。
そこで、メディアに対抗するのはメディアしかないので、自衛の為にとある小規模週刊誌を買収し、そこに大金で日刊予言者新聞や週刊魔女の記者や編集を引き抜いたり、在野のジャーナリストと大金で契約し、これに組み込む。
ちなみに、日刊予言者新聞や週刊魔女と読者層が被らないようにしたい。早期からつぶし合っては意味がないし、出る杭は打たれると思うので、既存大手メディアの日刊予言者新聞や週刊魔女に配慮する方針を取らねばならない。
そこで、英国魔法省が軽視している国際面と英国魔法界からの需要自体はあるのに日刊予言者新聞や週刊魔女が軽視している経済面を組み合わせた週刊誌を作り上げる。ちなみに、なぜ日刊ではないかというと、最初から日刊紙だと資金面は大丈夫でも記者の技術や記事校正の面で不安があるからだ。ここは堅実に週刊誌路線でいく。
代わりに、国際面重視なのを利用して、本社機能は英国ではなくオーストラリアに置き、読者層も英国魔法界だけではなく、米国魔法界、カナダ魔法界、オーストラリア魔法界、英国魔法界、ニュージーランド魔法界といった英語圏の魔法界を読者層にし、規模の拡大を目指す。またアイルランド魔法界や南アフリカ魔法界にも営業はかけるか。潜在的な読者層はいそうではあるし。
そして、日刊予言者新聞や週刊魔女とは逆に、各国魔法界の御用新聞的なスタンスを取り、毎週各国魔法省の国際魔法協力部部長のインタビューや政策を掲載し、ご機嫌取りを徹底する。これで数年くらいなら当局からの便宜を図れるようになるだろうし。
なぁに、資金だけは唸るほどあるのだから少なくとも失敗はしまい。国際魔法使い連盟にも多額の寄付はしたし、何より資金源は「合法」だ。全てはより良き善…じゃなかった、より良き生活の為に実行させてもらおう。
原作のパーバティさん、そこそこ良識的なイメージがあります。ラベンダーさんは流行系一直線なイメージ。
ちなみに筆者はグリフィン女子だと2年下のロミルダ・ベインが好きですね。こう、女子中学生グループの親玉って感じで。