魔女の微笑み   作:カトレアの花言葉

8 / 12
箒を使った飛行訓練に、不安と期待を抱く1年生達だが…


第8話 飛行訓練

「来週、飛行訓練だってさ。しかもスリザリン寮との合同授業」

 

「うえぇ…魔法薬学の授業だけでなく、飛行訓練もあのスリザリン寮の連中との合同授業なのかよぉ…。レイブンクロー寮かハッフルパフ寮との合同授業でいいじゃんかぁ…」

 

 週末、グリフィンドール寮の談話室にて「飛行訓練のお知らせ」が掲示された。最初はその表題だけを見て歓声を上げていた俺達1年生だが、内容を読んで歓声を呻き声に変えていた。まぁ気持ちは分かる。同じスリザリン寮との合同授業だった魔法薬学の授業で、グリフィンドール寮生は色々と散々な目にあったもんな。特にハリー・ポッターとネビル・ロングボトムが。

 

 ただ、そういった不安と共に期待もチラホラ抱いていそうな雰囲気だった。特に男子生徒を中心に。スリザリン寮の男子生徒もグリフィンドール寮の男子生徒も、みんなクィディッチや箒による飛行の話題になるとイキイキしてるもんなぁ。原作と同じようにシェーマス・フィネガンやロン・ウィーズリー、更にスリザリン寮のドラコ・マルフォイ坊ちゃんも大広間や移動中の廊下でプチ自慢合戦をしていた。

 

 かくいう俺も他の魔法使いの家の子達と同じように、小さい頃からちょいちょい兄貴と一緒に箒で遊んだものだ。無茶苦茶お転婆だったのは自覚している。親父はともかく、お袋は俺が箒に乗ることに苦い顔をしていたなぁ。俺に変な影響を与えたとかで、兄貴がちょいちょい怒られていたのも懐かしい。

 

 とはいえ、俺もこういう「ロマン」は無茶苦茶分かるんだ。兄貴とチャーリー・ウィーズリーが熱い(時にお互いの鉄拳を伴った)クィディッチ談義をしていたのを覚えているが、やっぱああいうスポーツへの憧れはマグル界も魔法界も変わんないんだな、と思った。いくつになっても男の子は男の子なんだよ。

 

 そんなことを思い出しながら大広間にて朝飯(サンドイッチとスクランブルエッグ)を食っていると、対面で延々と『クィディッチ今昔』を熟読していたハーマイオニー・グレンジャーが顔を上げて俺や隣のパーバティ・パチルやラベンダー・ブラウンに話題を振ってきた。つうか、それを読みながら飯食うのすげぇ器用だな。

 

「みんなは魔法界出身だったわね?やっぱり箒での飛行って経験あるの?」

 

「うーん、私は見るのは好きだけど実際には乗っていないなぁ。親も渋い顔をしていたし。パーバティは?」

 

「私も同じようなもんよ。妹のパドマもそこまで興味はなさそうだったわね」

 

 へーそんなもんなんだな。まぁ確かに危ないし、小さい頃は禁止する家庭とかもそりゃあるよな。落下したら大怪我だろうし。ウチはむしろ寛大な家だったのかもしれない。お袋はともかく、お袋の実家の人達もアクティブな人が多いらしいし、親父に至っては推奨派だったし。つうか親父、酒が入った時の贔屓チームへの応援とかマジでマグルのスポーツ観戦してるオッチャンと変わんなかったな。

 

「なるほどね…オリヴィアは?」

 

「うーん、お兄様やチャーリー兄様が乗っていたのを見てましたね…」

 

 うん、噓は言っていない。兄貴とチャーリーが箒に乗っていたのを見ていたのは事実だ。ここでうかつに「経験がある」なんて言うと、ハーマイオニーからの質問攻めや、寮を問わず同級生の男子生徒からのクィディッチ談義吹っ掛けが少しだけ面倒くさいし。

 

 俺たちの答えに納得(?)したハーマイオニーは、今度は他のグリフィンドール生にも凄い勢いで質問しまくっていた。凄い貪欲だな。さすが「ミス・勉強」だ。とはいえ、最近は俺も同類扱いされているみたいだが…ハーマイオニーほど才能はないんだが…。

 

 そんなことを考えていると、「ミス・流行」のラベンダー大先生が俺に話題を振ってきた。ちなみにラベンダーの手元には『クィディッチ今昔』などではなく、流行りの魔女ファッション雑誌が置かれていた。開いているページには「今年の冬はこのピンク色の髪飾りで男の目を独り占め!」って書いてあった。お、おう…。っていうか、それ毎回買うの?もったいなくない?

 

「でもさぁ、やっぱ箒に乗る男子って、かっこよくなーい?」

 

 ラベンダーさん、本当にそういう話題好きやね。いやまぁ10代前半の女子ならむしろ当然なのか?まぁ実際、俺もそこはラベンダーに同感で、空間を高機動で縦横無尽に飛び回る姿はカッコイイとは思う。ただ、プロのクィディッチの試合とかは高機動過ぎて目で追うのがやっとなので、アマチュアや学生レベルが一番見ていて面白い気もする。

 

「そうですねぇ。ちょっと良いなぁって思います。もし身近にいたら(兄貴やチャーリーみたいに)憧れちゃいます」

 

 そう答えると、ラベンダーは我が意を得たりとウンウン頷いた。その隣にいるパーバティは何故か深い溜息をついているが…どうした?スープが冷めたのか?

 

「あのねぇ…迂闊にそんなこと言わない方がいいわよ。あと今の発言、グリフィンドール寮のテーブルだけでなく、スリザリン寮のテーブルにまで届いているみたい」

 

 そこまで大きな声で言った覚えはないんだが、スリザリン寮のテーブルにも届いてしまったのか。マルフォイ坊ちゃんやセオドール・ノットにも聞こえてしまったかも?まぁええやろ、ぶっちゃけ男女問わずホグワーツ生はクィディッチ選手好きそうだし。後のハリーやハッフルパフ寮のセドリック・ディゴリーなんか無茶苦茶モテモテやったし。

 

 周囲のテーブルでは、先ほどまで以上に箒の飛行自慢やマウントの声が大きくなった。いやいや、シェーマスの「田舎の空を飛び回った」ネタも、ロンの「チャーリーのお古の箒で飛行中に、ハンググライダーとぶつかりそうになった」ネタも、そしてマルフォイ坊ちゃんの「マグルのヘリコプターをかわした」ネタも、もう暗唱出来るレベルで聞き飽きたから…。知ってる知ってる。

 

 そういえば、今度の飛行訓練でハリーは(熱烈なクィディッチ狂いの)マクゴナガル先生に腕を見込まれ、100年ぶりに1年生ながらにクィディッチチームの一員になり、更に花形ポジションのシーカーになるのか。父親のジェームズ・ポッター譲りの才能とはいえ、100年ぶりの最年少寮代表選手にしてシーカーか。改めて見ると、色々と…その…ヤバいな。

 

 あとマクゴナガル先生、わざわざ最新鋭かつ高価な「ニンバス2000」をハリーに送るし、マジでクィディッチにガッチガチに入れ込んでて凄まじい。「1年生の規則を曲げられるかどうか」「校長に頼みこむ」って台詞を、あの「ミス・厳格」が言うなんて本当にビックリだ。

 

 まぁでも6年連続で自分の寮がクィディッチで負け続け、おまけにスネイプ先生に嫌味たらしくネチネチ言及されてたら、そらこの野郎と思って奮発するよな。というか、チャーリー以後の6年間って割とグリフィンドールチームって暗黒期なんだな。

 

 そして、まさにこの飛行訓練の日の晩に、ハリー、ロン、ハーマイオニー、ネビルの4人が真夜中のホグワーツを大冒険し、4階の「禁じられた廊下」で三頭犬のフラッフィーと対面するという原作の重要イベントが発生する。これが今年度学期末の「賢者の石」最終事件に繋がる布石になる。

 

 まぁ俺にはマジで一切関係ないけど。基本的に原作のパーバティやラベンダーと同じ立ち位置にいるし、ルームメイトのハーマイオニーはともかく、ハリーとは今もなお距離を置いてる。というか、廊下や階段を走るたびに、ハリーに限らず男子生徒とはたまに物理的に距離を置いてる。グリフィンドール寮の同級生はともかく、たまにすれ違う他寮の男子生徒(特にレイブンクローの男子生徒)は顔を真っ赤にしてボーっと俺をガン見してくるので本当に反応に困る。

 

 そして、遂に飛行訓練当日になった。原作の通り、午後からの授業で、校庭を横切った平坦な芝生で授業が行われる。既にスリザリン寮の同期が並んでおり「お前らおっせぇなぁ」と無言でガン見してきた。まぁそれは確かにそう。でも授業の関係上、グリフィンドール寮はちょっと遅くなるんや…許してくれ。

 

 俺が無言で深く「お辞儀」をし、ダフネ・グリーングラス嬢とセオドール・ノットが頷き返す以外はマジでお互いの寮生は無言だった。まぁ毎回こうだからもう慣れたけど。強いて言えばドラコ・マルフォイ坊ちゃんとパンジー・パーキンソン嬢がチラリと俺を一瞥してきたくらいか?悪意はなさそうな目だった。ちなみに他のグリフィンドール寮生には明らかに嘲弄の目つきだった。あれ?慣れていたはずだけど、お腹が痛くなってきたな…。

 

 そしてフーチ先生(いかにもバリバリの体育会系の女教師って感じで、怖そう)による熱血指導と共に授業が始まった。ロンやマルフォイ坊ちゃんを含めた経験者組やハリーみたいな初めてだけど才能ある組は即座に箒を統制下においたが、ハーマイオニーやネビルみたいに手間取るタイプの生徒も結構いた。

 

 そして生徒全員の手に箒が握られたのを確認すると、フーチ先生が飛ぶように合図を出そうとした瞬間、ネビルが焦ってフライングし、合図の笛より先に地面を蹴ってしまい勢いよく飛びあがってしまった。家族から箒の使用を制限され、コントロールを学ぶ前に空中に飛んでしまったので、当然制御出来ずにグングン急上昇し、遂に箒から落下してしまった。

 

 これを下手に改変しようとしたら、ハリーとマルフォイ坊ちゃんの飛行イベントや、更にそれに連動したハリーのグリフィンドール寮クィディッチチーム加入イベントが無くなるのでずっと不介入の姿勢を貫いていた。すまない、ネビル…。何か埋め合わせはするから不甲斐ない俺を許してくれ。

 

 そして原作通りフーチ先生がネビルを医務室に連れてこの場から立ち去ると、マルフォイ坊ちゃんがネビルを嘲弄し、それを見たパーバティが咎めた。ちなみに隣のラベンダーも冷ややかな目でマルフォイ坊ちゃんを見ていた。

 

 しかし、マルフォイ坊ちゃんへの注意を聞き捨てならなかったのがスリザリン寮1年生女子軍団の女王にして、実質マルフォイ坊ちゃんの次にスリザリン閨閥を牛耳る我らがパンジー・パーキンソン嬢だった。

 

「あぁぁら、パーバティ、まさか貴女ったらあのチビ泣き虫小僧に気でもあったのかしらぁ?」

 

 こええええ…。1年生なのに、もうイビリと貫禄がヤバいよ、パンジーお嬢様。絶対にどんな隙も見逃さない姿勢は、まさに俊敏狡猾な緑蛇寮の真骨頂だよ。

 

 マルフォイ坊ちゃんがネビルの落とした「思い出し玉」を拾い、これまた弄りだし、それをハリーが咎めている傍ら、スリザリン寮の女子軍団とグリフィンドール寮の女子軍団は徐々に相互に固まり、お互い睨み合い出した。助けて…。怖い…。

 

 男子生徒達はスリザリン寮もグリフィンドール寮もそれぞれマルフォイ坊ちゃんとハリーを応援し、それを我らが(事実上の)学級委員長閣下であるハーマイオニーが咎めていた。…俺もそっち側に行っていいっすかね?

 

 スリザリン閨閥の女子軍団が蛇のように嫌味ったらしく口撃してくると、グリフィンドール寮の女獅子達が激昂し猛然と食ってかかっていた。マクゴナガル先生はまだ来ないの?

 

 ちなみに、俺は完全にオロオロしていた。それとなく双方から距離を置いて影を薄めようとしたが、物理的に目立つ容姿なので、グリフィン女子軍団に腕を摑まれ無理やり赤獅子達の隊列に組み込まれてしまった。前方を見るのが恐ろし過ぎたので、顔を真下に向けてひたすらマクゴナガル先生を待ち続けた。

 

「ハリー・ポッター!!」

 

 来た!やっとお出ましたぜマクゴナガル先生!無茶苦茶待ってました!

 

「まさか…こんなことはホグワーツで一度たりとも…よくもまぁこのような大それたことを…」

 

 これ、よくよく聞けば怒ってないよな。むしろ感嘆しているのがよく分かる。まぁチャーリー以後全くクィディッチ杯で優勝出来なかったんだから、そりゃ手段なんて選んでられねぇよな…。

 

 ハリーがマクゴナガル先生に連行(という体裁でクィディッチチームのキャプテンに紹介しにいく)されると、フーチ先生が入れ違いで帰ってきた。さぁここから原作でも全く描写されなかった授業再開だ。どんな授業になるのやら…。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 グリフィンドール寮とスリザリン寮の合同授業は基本的に雰囲気がよろしくはない。それは1年生の飛行訓練も例外ではなく、初回授業では双方の中心人物同士の煽り合いや、女子軍団同士の仁義なき戦いが勃発したりと、赤獅子と緑蛇の険悪さが遺憾なく発揮された。

 

 しかし、そこは箒を使った飛行訓練。フーチ先生が授業を再開すると、寮の区別なく静かな歓声があがった。なんだかんだ、みな期待していた授業なのだ。

 

 まずはフーチ先生の合図と共に生徒達が箒で低空に浮遊した。そこで先生がアクセルとブレーキの見本を披露し、飛行中の注意事項を説明した。

 

「いいですか、箒の飛行は自分のバランスと周囲のチェックこそ基本です!魔法省魔法運輸部箒規制管理課や魔法運輸部交通事故安全委員会、魔法省魔法事故惨事部統計室が毎月発表しているレポートによると、箒事故の要因の半分は360度安全不確認と脇見運転飛行です!必ず自分と周囲を確認し、同時に脇見運転飛行はしないように!空中静止すればいくらでも脇見は出来ます!」

 

 さらに箒の速度に関しても注意喚起した。

 

「また、基本的に箒飛行の速度に法令制限はありません。とはいえ、常に過度なスピードを出し過ぎると、魔力暴走や箒の故障を招き、飛行事故の原因になりかねません!十分注意して飛行運転してください!」

 

 まずは各自に数十メートル単位を超低速度で運転飛行させた。そこで実力を見極め、経験者と初心者の混合集団を複数作らせた。ちなみに、男女や寮の区別なく作らせたが、そこはあまり文句は出なかった。良くも悪くも空間認識能力や箒の運転技能が関与してくるので、そこは純血主義者ですら淡々と従った。もちろん1年生だからまだ先生に反抗する気概はない、というのも関係はしているが。なにせフーチ先生は熱血体育会系教師なのだ。

 

 生徒同士で互いに飛行動作確認をさせながら、低空から中空まで上昇させた。そして、超低速度ながら、グラウンドを編隊単位で一周させた。経験者は初心者を補助し、初心者は必死に食らいついた。

 

 オリヴィア・ランドールは幼少期に兄から箒の飛行運転を習っており、自分もいつか誰かに箒の飛行を教えたいと密かに思っていたので、このような措置は嬉しかった。彼女と同じ集団には、スリザリンの経験者男子が1人とグリフィンドールとスリザリンの初心者が男女2人ずつの計6人だった。

 

 オリヴィアと経験者のスリザリン男子が、箒搭乗時の姿勢や飛行運転中の手の握り方をそれぞれ初心者の隣から教え、グラウンドを一周する際にも並走して臨時の編隊を組んで飛行運転をした。意外にもマグル生まれの初心者にも淡々と指導するスリザリン男子に驚いていると、彼は「流石に授業だからな。日常生活では有り得ないよ」と肩をすくめていた。なるほど、良くも悪くも仕事感覚なのか、とオリヴィアは地味に納得した。

 

 そして生徒達が少し飛行運転に慣れていったのを見たフーチ先生は、自由飛行時間を許した。まだ初回授業というのもあり、流石に模擬レースや模擬クィディッチ戦はやらせなかった。それらは良くも悪くも学期の後半からであり、まずは慣れさせるのが重要だからだ。

 

 さて、先ほどオリヴィアと組んでいたスリザリン男子達は、放心状態だった。というのもグリフィンドール寮の連中と違い、基本的にオリヴィアとあまり同じ空間にいないので、いきなり近距離で、しかもたまに(指導のためか)遠慮なく体に触れられたりしたので、すっかり腑抜けてしまった。そして、ボソッと呟いた。

 

「ランドールさん…無茶苦茶良い匂いだったな…」

「あぁ…あとさ、色々とデカかったよな…本当に」

 

 それをたまたま近くで聞いていたグリフィンドール寮男子も

 

「だろ?教室移動で走るときも無茶苦茶良い匂いがするんだよな」

「あと揺れるし」

 

 と自慢マウント(?)をとった。そして寮を跨いだ10代男子のアホな会話が続いた。

 

「っていうかさ、これ今はギリギリ普段用ローブだけど、冬場の訓練の授業になったら冬季用の防寒ローブになるんだろ?」

「そうそう、あの無茶苦茶重装備のやつ。だからもう早くも見納めというか、今月限りっぽい」

「スコットランドだもんなぁ。10月からもう寒くなるし、11月に至っては冬だよ、冬」

「つまり、ランドールさんのあの姿を見れるのも、あと数回か…」

「残念だよな…防寒用ローブはもうお互い誰なのか分からないくらいゴツイ装備だし」

 

 そこで、1人のグリフィンドール寮男子が小さな声で叫ぶという器用さを発揮した。

 

「ってか、おい!ランドールさんを含めた箒経験者女子に中空で飛行の見本を見せてもらう間、下からスカートを覗き込めるんじゃねぇか!?」

 

「なん…だって…??」

「天才かな?」

「グリフィンドールの連中にしては我らの如き狡猾さよ…」

「これは勇猛果敢にして俊敏狡猾」

 

 やいのやいの叫ぶ男子達(バカ)はともかく、実際そういった行為を防止するためなのか、基本的にクィディッチなどの公式球技では公式ユニフォームがきちんと整備されており、当然ホグワーツのクィディッチ公式戦も4寮それぞれのユニフォームがあった。もちろん女子選手もズボンである。というか接触プレーや妨害行為を考慮しているので、見た目以上に重装備でもあった。男子も女子も顔以外の肌を見せない重装備なのは、地面に落ちたり、試合会場の壁にぶつかったりするのを想定しているのだろう。

 

 

 それはともかく、先ほどのアホな会話をたまたま傍を通りかかったスリザリンの女子生徒であるトレイシー・デイビスが聞きつけ、友人のダフネ・グリーングラスに即座に報告し、そこからスリザリン閨閥の女帝に伝わり、更にその動きを察知したグリフィンドール女子が確認にきたのだからたまらない。双方とも烈火のごとく怒り狂った。

 

 授業冒頭で仁義なき戦いを展開していた赤獅子と緑蛇の戦士達が「共通の敵」を前にして一致団結し、愚かで哀れな「女の敵」どもを征伐した。これらを見た無関係な男子生徒達は震えあがっていた。




原作のパーバティさん、手首が折れて涙を流したネビルを嘲笑したドラコを咎めたり、マクゴナガル先生がハリーを罰しようと(実際は違う)すると、あのロンよりも先にマクゴナガル先生に弁解しようとしたり、やっぱり少々良識的なポジションですよね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。