健全なGLです。
怪文書です。
夢小説感凄いです。
健全な怪文書のGL夢小説です。
これがifなのか夢オチか本当にあったことかはご想像にお任せします。
本編と違う所はあとがきで触れます
あと自我と欲も出します。
トリニティでも有名なショッピングモール。
まだ正午前だと言うのに人が行き交い、自動ドアが忙しなく開閉を繰り返すさまを、どこかソワソワと落ち着かない様子で見ているのは、ウイだった。
人混みが嫌いな彼女だったが、それに困り果てているという訳ではなく、誰かを待っているようであった。
よく見ると、服装こそ普段のものではあるが、一点。髪に関してはいつもとは違っていた。
無造作に垂らすだけだった髪を、後ろで一纏めに、狐や狸の尻尾を彷彿とさせるような大きなポニーテールにしていた。
「んー...?あっ!」
「!」
遠くから聞こえた声に反応して髪が揺れた。
「おーい!」
声の方向からやってくる、黒い耳と尻尾を見つけるとウイの顔にわずかに喜色が滲み出した。
やがて、互いの顔もはっきりと視認できるぐらいの距離まで来ると、何事も無かったかのような顔に戻した。
「こんにちわ!早く来てたみたいだけど...待たせちゃった?」
「いいえ、今来たところです。それに、タマヨちゃんこそ早いじゃないですか。15分前ですよ...?」
タマヨとしても痛いところをつかれたのか、恥ずかしそうに耳を畳んだ。
「その...た、楽しみで...にへへ...」
「ヴッ!」
「ど、どうしたの!?どこか痛いの!?」
「良心...」
「良心!?」
胸を抑えて崩れ落ちたウイを引っ張ってショッピングモールの中、ベンチに腰掛けることにした。
「ふう...ごめんね、無理させちゃったかな?」
「いや、無理なんか...してません...ただ、眩しくて...」
「...お面つける?」
「片目しか覆えないし、私が着けたらタマヨちゃんが困るじゃないですか。」
「ふふっ、それもそうだね。」
短い談笑で、すっかり元気を取り戻したらしいウイさんは
立ち上がると今度は逆に私の手を掴んで「行きましょうか。」と軽く声をかけた。
「えっと...服を見に行くんだっけ?私の。」
「そうですよ。忘れないでください。」
まさかウイさんの提案で服を見に行くことになるとは思わなかったよ。
つい先日、暇だったものだから一日のほとんどを古書館で潰していた日だった。
作業が一段落したのか、一旦休憩しようと本を閉じた。そして真横にウイさんに驚いた。
それはもう大仰に。椅子からひっくり返るくらい。
『...明日、お出かけしませんか...?』
『......はへ?』
心配の言葉が一つ二つ出ると思っていたせいで、凄く間抜けな声を出してしまったのを覚えている。
『...あっ、いえっ、あのっ、えっと...人は苦手、ですが...タマヨちゃんとだったら何処かあそ、遊びに行きたいな〜...なんて...』
早口で捲し立てるように話すウイさん。
それでそのあと何処に行きたいか話し合って、ショッピングモールに行くことになって。
『じゃあ服見てもいい?』って言ったんだった。忘れてた。
部屋着とか、まあ色々と新しく買わないとな〜って前々から思ってたし、いい機会だなって。
「......ん?」
なんか、ウイさんの手の握り方...
腕を交差させて、指を絡ませて...あれみたい。
恋人繋ぎ。
「んぶふっ」
いかんいかん、荒唐無稽な想像で吹き出しちゃった...!
「ど、どうしましたか...?」
いつも通りの声色を取り作っているけど、耳が真っ赤。
「...手の握り方...」
「!!」
「もしかしてウイさん、私が迷子になると思ってるの?」
「......へぁ......そ、そうです!こんな広いところで迷子になったら最後、無惨な姿で発見されてしまうので...!」
「ショッピングモールって危険な迷宮だったりする?」
にしても、そっか...
ふーん?
耳真っ赤になるぐらい恥ずかしいのに、そんなに心配してくれるんだ?
ほーん?
「...ふふ...」
やばっ。ちょっと声出ちゃったし、尻尾が...めちゃくちゃに回ってる!まるで扇風機。
...あ、でも、バレては無いのか。
あんまり人から優しくされたことが無かったせいで、ふとこういう事されちゃうと、それだけでそれはもうはしゃいでしまう。
今回は尚更。
「......あ、つ、着きました、よ。」
店に着いた→人が居る→手を繋いでいるのを見られる→根も葉もない噂が...!?
ほんの一瞬、一秒にも満たない時間でその結論に至った私は、これ以上ない程に素早く、手を解いた。
「ぇ...あ...」
迷子の子供みたいに寂しそうな顔、無意味に指が宙を掻く様相で、私に深い罪悪感がのしかかる。
「お、お店の中なら迷子にならないから良いでしょ?」
「そう...ですね。」
「じゃ、じゃあすぐに終わらせてくるからここ「私も行きます。」
「そう?じゃあ退屈させちゃうかもしれないけど、我慢してね。」
「いらっしゃいませー!」
......やっぱりここの店員も機械か。
面白いもの買う訳でもないし、さっさと...「お待ちください!」
「...なに?」
「つかぬ事をお伺いしますが......
カップルの方でしょうか?」
「「ぶふっ!!」」
「はい?...はい?な、なな、なん?何を言って...!?」
「は、え、えぇ?なんでいきなり?頭おかしいんじゃないの?」
私たち二人の慌てふためく様を、相変わらずニコニコとした表情で傍観するロボット。
「ただいま当店ではカップル割を行っておりまして、カップルの方でしたら20%オフのクーポンを配布しているところです。」
「カップルです。」
「えっ」
「では証明として...やっぱりここはキスですよね!」
「頭おかしい。」
「頭おかしいんじゃないですか?」
「あそーれキッス!キッス!」
「おっさんか!」
「こ、こうなったら......!」
何か考えがあるのか、はたまた覚悟を決めたのかこっちを向いて、しゃがんでから目を閉じて...え?
「ど、どうぞっ...!」
「あら^〜」
ぶっ飛ばすぞこの鉄クズ。
...嘘はつくもんじゃないと、子供ながらにして理解した。
「ほら彼女さんも待ってますよ?ってあ!どっちも彼女さんでしたね!」
撃っていい?
何だこの地獄。
ウイさんは妙に色気のある待ち構え方してるし、目の前の不良品は鬱陶しいし。
他のお客さんが居ないのがせめてもの救いだった。
「...あ、あの!私たち、本当はカップルじゃ...ない、デス。」
もう収拾がつかないと判断して、素直に打ち明けたのだが...
「......またまた〜!恥ずかしがらなくてもいいんですよ!1回だけ!1回だけですので!」
廃棄してしまえこんなやつ。
恥ずかしいとかそういう問題じゃ......いい事思いついた!
「ひ、人に、見せたくないの...だから、こんな所で出来ないです...!」
「「......」」
呆気にとられたふうに注がれる二人の視線。
「...まあクーポンは差し上げます。良いもの見れたので!ごゆっくり〜!」
「......」
「あ、貰えましたか...?」
少し落胆の色が浮かんでいるウイさんをそっちのけに、懐へ手を伸ばす。
ゴツゴツした硬い感触を引き抜き...
「...ふー......久しぶりにこの子のセーフティ外すか...」
「落ち着いてください。」
...引き抜こうとしたら、ウイさんにそっと戻された。残念。
はあ...カップルだとか、キスだとか...好き合ってる同士でするような事を言われたものだから...ちょっとウイさんの顔を直視出来ない。
きっと申し訳無いからだと思う。
浅はかな発言で、気分を害してしまったからこそあぁやって覚悟を決めたような物言いだったのかな。
「...ウイさん。帰る時、アイスでも買って帰ろっか。」
あとがき
タマちゃん...自己肯定感ドン底フォックスですまない。自覚ナシ。チョロい(重要)
ウイ...自己肯定感低め。若干自覚アリ。チョロい(確信)
ウイは人嫌いの陰謀論者ですけど、一度心を開いたらズブズブになって行くと予想。
てかそうあって欲しい。事ある毎に一喜一憂して気持ち悪いと自己嫌悪して、それでも会う度にまた五喜一憂ぐらいするのを繰り返し欲しい。
タマちゃんの言動で一々勘違いしてキモ陰キャムーブかましてくれ。そのあと死ぬほど後悔して一人寝る前に思い出してベッドの上で悶絶してくれ。
タマちゃんの純粋な好意と自分の不純な好意の差を感じとってやっぱりまた自己嫌悪してくれ。
上ってありますが、これの次の話がこれの続きかは保証しかねます。
初めて小綺麗な怪文書GLを書きました。
なので、しっかり稚拙ですが成長(笑)を生暖かく見守っていただければ幸いです。
あと高評価して頂けると、スゴク、ウレシイ。
励みになるからですね。
ちなみに、最初はウイ×タマ監禁百合ランボー過酷話を書こうとしてました。
さすがにこっちではライン超えなので自重しました。
こっち
この作品に足りないものとは...
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このままでいいんじゃね知らんけど
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銃撃戦が少ねぇ!
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タマ虐
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ガチ百合回
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R-じゅうはt(銃声)