俺が沙代さんを幸せにするんだよ!!!!(俺沙代小説です) 作:輪廻の主
不定期にはなりますが、書いていこうと思います。
『春よ、来い』『とても素敵な6月でした』この2曲が沙代さんにピッタリ過ぎて、いつも曲を聴いては沙代さんを想っています。
どうにか沙代さんには幸せになって欲しい。
俺が沙代さんを幸せにするんだよ!!!!
今年の夏は異常に暑かった。普通の学生は夏休みで花火大会だバーベキューだ恋人との【ピー】だ………こっちはほぼほぼ毎日呪霊狩りだっての。同期達もみんな忙しそうにしている。悟は教師になる為に夜蛾先生に色々教わってみたいだし、硝子ちゃも医師免許取るって言ってたっけ。傑は卒業したら独立するっぽい。高専所属じゃなくて、フリーの呪術師になるらしい。
『先ずは日本全国回りつつ、ツテを作っていくつもりさ。呪霊も確保出来るしね』
とかなんとか言ってたが、どこまで本気なのか分からん。今はその旅費を貯めるために俺と同じく依頼をこなしている。………傑の中にあった黒い感情は完全には消えてない。悟との本気の対話で少しは無くなったと思うけど、いつまたそれが膨れ上がるか分からない。あいつは抱え込みやすいから、誰かが側にいてやらねぇと駄目なんだ。
【閑話休題】
とまぁ、こんな感じにみんな忙しくしている。夏休み中に皆で旅行に行きたいとは言ってたが、この調子だといつ行けるのか分からんな。
昼飯を食いに入った中華屋で一人溜め息をつくとポケットに入れてあった携帯が鳴る。
「………」
このタイミングは十中八九依頼が回ってきた時の電話……!つい先程別の依頼を終えたばっかりだと言うのに。どんだけ人手不足なんだよ。高校生ってこんなに働いてて良いんだっけ?労基どこ?ここ?
放っておけばすぐに止まるかと思ったが中々止まらない。これ以上放置しておくのも周りの人にも迷惑か……。
ピッ
「もしもし」
「よぉ、オレだけど。今平気か?」
ピクッ。
まさかの電話相手に背筋が真っ直ぐになる。
「式さんから電話なんて珍しいッスね。幹也さんは?」
「あいつなら未那と遊んでるよ。育児に積極的で助かってるよ」
「あはは、良かったじゃないっすか。それで、ご要件は?」
これで世間話だけなら良いんだけどな〜。100%無いけど。そもそも式さんから直接電話が来ることは滅多に無い。ほとんど幹也さんか使用人を介しての連絡しか来ない。そんな式さんからのお電話とか……絶対厄介事に決まってる。
「実はお前に頼みたいことがあるんだ。今から家に来れるか?」
「え?今からですか?別に依頼ならこのまま電話でも…」
「ああ〜。渡したい物もあるんだよ。良いから家に来い。幹也には伝えとくから」
式さんはそう言うと電話を切った。
こりゃあ……ただの依頼じゃ無いらしい。こうなれば急いで行かないと。注文していた麻婆豆腐を爆速で食い終わりお会計をして店を飛び出すように出る。
あ、さっきの店は激辛麻婆豆腐が有名で、同期達を連れて来たこともある。皆は"その"麻婆豆腐にドン引きしていたが、俺が美味しそうに頬張っている姿にも引いていた。解せぬ。
「両儀家だとここから若干遠いな。電車でも良いけど、タクシーにするか」
適当にタクシーを拾って移動すること数十分。目の前には立派な日本家屋の門がある。いつ見ても立派だこと。俺が門の前で少し立っていると、使用人の方がやってきた。
「お待ちしておりました、詩貴さん。ご当主がお待ちです。こちらへ」
別にそんな堅苦しい感じじゃなくて良いのになぁ。所詮分家の分家みたいな遠縁なんだし。案内されながらここで生活していた事を思い出す。
門から玄関までの長い道。普通こんなに長くする必要ある?この左右の林とかマジで最初迷うかと思ったぞ。てか迷った。使用人さんに遊んでもらってる最中にマジで迷って半泣きになったっけ。断じて泣いてはいない(ここ重要)。
他にも合気道の鍛錬で式さんに何度も投げ飛ばされるし、剣術でもボコボコにされるし………あれ、俺って式さんに勝てたこと無いな……。
「こちらの部屋でご当主がお待ちです」
素晴らしい(?)思い出を振り返っていると到着。いやいや、ちゃんといい思い出もあるから。その話はまたの機会としよう。
「ありがとうございます。式さん、俺です。入っても良いですか?」
「おーう」
気の抜けた返事が聞こえる。他の来客時とは違うのだろうが、少し不安になってくる。まあ幹也さんが側にいるから大丈夫か。入室の許可も得たので襖をあける。
部屋に居たのは白を基調とした青や紫色の花の模様が描かれた和服を着た女性。座っているだけだと言うのに、まるで1枚の絵の用な現実離れした美しさがある。
「よっ、久しぶり」
左手を軽くあげて挨拶してくる。式さんはその綺麗な外見に似合わず男口調で喋る。そこら辺の経緯は知ってるから何も言わないけどさ。
「忙しそうにしてるじゃないか。ちゃんと飯食えてるか?」
「大丈夫ですよ。3食キチンと食べてます。まぁ、この夏は特に忙しいっすけどね」
「お前は一つのことに集中すると周りが見えなくなるタイプだからな。誰かさんにソックリだ」
俺が両儀家に帰ってくると式さんはいつも俺を気に掛けてくれる。曰く、お前はどこか危なっかしい、そうだ。そんなにかな?
お互いに最近あった出来事を話していく。幹也に未那がベッタリだの、良い刀を買おうとしたら幹也にバレただの、鮮花さんが相変わらず突っかかってきて面白いだの………。殆ど式さんが話していた。
話の途中に式さんが思い出したかのようにポンと手を叩いた。
「いっけね。忘れるところだった。お前に頼みたいことがある」
「嗚呼。このまま忘れていてくれたらと思っていたのに」
「バーカ。そんな訳にはいくか。…………詩貴、龍賀家って知ってるか?」
先程までの柔らかい雰囲気とは打って変わって重い空気感が部屋を包む。
――――龍賀家。龍賀家とは、あの龍賀製薬の事だろうか?
「龍賀家って……確か龍賀製薬の社長の家でしたっけ?それがどうかしたんですか?」
「まあその認識も間違っちゃいないけどな。今の社長は婿養子、てそこはどうでもいいか。今回、その龍賀家の当主である龍賀時貞が亡くなった。両儀家と龍賀家にはちょっとした縁があるらしくてさ。葬儀にも参加しなきゃいけない。しかしだ。オレは両儀家当主として忙しく、幹也も当然同じくらい忙しい。そこでお前には、オレの代わりにその葬儀に参加しに行ってもらいたい」
ほうほう。龍賀家のご当主の葬式に俺がねぇ〜。ふ~ん、ほ〜ん……はいぃ?ちょ待てよ(キ●タク風)
「何で俺なんですか!?」
「お前しか居なかったんだよ。使用人に行かせて失礼だと思われても嫌だろ?なんせアッチは日本でも有数の大企業サマで、コッチは表の顔としてはヤクザみたいなもんだと思われてるし。何かあったら表で動き辛くなるだろ?」
「いやいや……それなら尚の事俺が行っても駄目でしょ。俺は養子とは言え元は遠縁も遠縁。こうして両儀家に迎えてくれた事が奇跡みたいなもんじゃないっすか。そんな俺が式さんの名代として行くなんて……追い返されますよ」
「だけど、お前は紛れも無く両儀家の一員だ。心配いらねぇよ」
「なんでそう言い切れるんですか……」
不敵に笑う式さんの思考がよく分からない。だけどハッキリしている事がある。これ、もう決定事項だ。幹也さんにも言ってもらうか?否、あの人は式さんの味方だし、なによりこれだけ俺を行かせようとするのは"何か"あるということだ。
「もう……マジで追い返されても知りませんからね。それで、その龍賀家ってどこにあるんですか?やっぱ都内ですか?」
「いや、龍賀家があるのはとある山奥さ」
「山奥……?」
意外だ……。龍賀製薬なんていう大企業を経営している家なんだし、てっきり都内のタワマンにでも住んでいるのかと。
「龍賀の家はとある村の中にある。その村の名は……
「哭倉村……」
「詳しい場所はこの紙に書いてある。今日の夜にでも出発すれば明日の昼には着くだろ」
式さんから受け取った紙を見れば住所と地図が書いてあった。結構遠そうだな〜。ちょっとした旅行じゃん。アイツらにも声かけてみるか?いやいや、遊びに行くわけじゃないんだし、なにより不謹慎か。無し無し。
ふと式さんの顔を見れば、何やら不安そうにしている。なんだろう、こっちまで不安になるんでやめてもらって良いですか?(ひ◯ゆき並感)
「………詩貴。哭倉村には妙な噂がある」
「噂……ですか。まぁ、式さんが俺を行かせる時点で何かあるんだろうなとは思ってましたけど。呪いっすか?」
「詳しくは分からない。あくまでも噂だ。なんでもその哭倉村に入った者達が、みな行方不明になっているらしい。それが人為的なものなのか呪霊によるものなのかは分からない」
「んー、ただそこに移住したって訳じゃ……無いですよねぇ」
「そりゃ数人程度ならそう考えても良いけど、今回は数が多過ぎる。幹也にも軽く調べてもらったけど、めぼしい情報はさっぱりだ」
式さんはハァーと深い溜め息をした。ウ~ン、行方不明者が多発する謎の村、ねぇ……。俺の直感が囁いている。こりゃ呪い案件だ!と。
「おーけーです。気をつけて行ってきますね。あ、他に何かありますか?」
「いや、無い。取り敢えず葬儀が終わったらすぐに帰ってきて良いぞ」
「いえいえ、そう言う訳にはいきませんよ。こうしている今にも新たな行方不明者が出ているかもしれない。何が起こっているのか、絶対に解明してきます!」
式さんに向かって満面の笑みでサムズアップする。フッと鼻で笑われた。ちくせう。
「お前ならそう言うと思ったよ。だが無茶はするなよ」
「分かってますって。俺は楽して生きて行きたいんですから〜」
そう言うと式さんは本日(俺が知る限り)2度目の溜め息を吐いた。解せぬ。
はい、次回は哭倉村に向かうパート〜哭倉村到着初日まで書きたいですね。
沙代さん!!待っててね!!必ず会いに行くから!!
あ、それとさしす組を巻き込もうかと考えましたが止めました。絶対無双ゲーになるんだもの。事件解決RTA始まっちゃうよ。
裏鬼道?そんなもん五条家の悟くんが千切っては投げ千切っては投げで全滅ですよ。
狂骨なんて夏油くんの戦力補充にしかならないでしょ。狂骨!ゲットだぜ!じゃ、呪霊玉食べよっか(人心無)
もしかしたらIF√でさしす組+詩貴くんのワクワク★ハチャメチャ★哭倉村旅行記は書くかもしれませんが望み薄です。たぶん書きません。まあ先ずは本編終わらせてからですね……これが1番難しい。
それでは皆様、またいつか