俺が沙代さんを幸せにするんだよ!!!!(俺沙代小説です)   作:輪廻の主

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時間がかかってしまいました……。

分割すれば良かったな……。でもどうしても沙代さんの所まで書きたかったんです……!!!!

地の文が三人称と一人称のゴチャ混ぜになってるので、もしかしたら所々後日編集します。

それでは本編どうぞ




いざ!哭倉村へ!

 両儀家を後にした俺は一先ず呪術高専へ戻ることにした。愛すべき同期達への説明と置いてきた愛刀を取りに行く為だ。

 それにしても、未那ちゃん可愛かったなぁ〜。両儀家を出る時に小さく手を振って『バイバイ』って言ってくれたんだぞ!そんなん可愛すぎだろ!式さんに似て将来は美人さんになる事間違い無し。あ、別に狙ってません。ロリコンじゃないし、幹也さんにぶっ殺されたくないので。

 

 長い階段を上がり切って高専内へと入る。セキュリティガバガバじゃないかと思わなくもないが、まあ天下の呪術高専にカチコミかける奴なんてそうそういるわk……いたわ。なんなら未来でも特級呪霊に忍び込まれそうって俺の未来予知EX(自己申告)が囁いている……!!

 

 

 なんてアホなこと考えてないでさっさと用事済ませましょっと。あの3人の事だ。どうせ一緒に居るに決まってる。たぶん教室か体育館か―――

 

「あ、詩貴じゃん。帰って来るの遅かったね」

 

 探し人の一人である硝子ちゃんが向こうから来てくれた。ラッキー!

 

「おっすー。ちょっと本家に呼ばれてね、これからまた出なきゃ行けないの」

 

 硝子ちゃんは相変わらずタバコを口に咥えてる。顔が良いからそれも絵になるなぁ、眼福眼福

 

「マジ〜?大変じゃん」

 

「そうなんだよ、慰めてくれ。あっ、悟と傑がどこいるのか知らない?」

 

「飯奢ってくれるなら考えてやらんでもない。あのバカ達なら体育館だよ。私も今から行くところ。一緒に来る?」

 

「んじゃお言葉に甘えて。飯奢るの帰ってきてからで良い?」

 

 硝子ちゃんとのこういった会話はいつものことだ。口では慰めてくれなんて言ってるけど、別に惚れてる訳じゃない。友達としては好きだよ。向こうが友達と思ってくれてるかは分からないけど。ただこう言うじゃれ合い?はやってて心地が良い。

 

 硝子ちゃんと話しながら歩いてると体育館へ到着した。……何か騒がしいな。また喧嘩してんのか。飽きないねぇ。

 

「おーい馬鹿共。詩貴帰ってきたよ〜」

 

 硝子ちゃんは気にせず中へ入っていった。俺も続いて入っていく。

 そこにはやはりメンチを切り合ってるバカ二人(最強)が居た。

 

「お?詩貴ー!なんだよ遅かったじゃーん!ナンパでもしてた?」

 

「お帰り、詩貴。君のことだから心配はしていなかったけど、今日の依頼は厄介なものだったのかい?あ、悟の言ってることは無視して良いからね」

 

「あ?」

 

「あ?」

 

 なんでこっちに笑顔で挨拶した直後にまたメンチ切り合ってんだよ。キレやすい若者って怖いわ〜。

 

「まったくコイツらは……。それで、何かあるんでしょ?態々コイツら探してたってことはさ」

 

「まあ二人だけじゃなくて硝子ちゃんにも話しておくつもりだったけどね。実は俺、明日からちょっと遠出するから」

 

 そう言うとさったまで睨み合ってた二人が同時にこちらへ顔を向けた。

 

「遠出?依頼かい?」

 

「依頼っちゃあ依頼。さっき本家に呼ばれてさ。なんでも、龍賀家のご当主が亡くなられたみたいで、その葬儀に両儀家代表として俺を行かせるって。マジ俺なんかで良いのか分からねぇけど」

 

「それなら別に俺らに話しておく必要無くね?他に何かあるだろ」

 

「正解。悟には景品として飴ちゃんをあげよう」

 

「いらねぇよ!」

 

 なんだよつれねぇなぁ。しょうがないから硝子ちゃんにあげちゃお。

 受け取った硝子ちゃんは迷わず口に入れる。やだこの子、警戒心薄すぎ……!?

 

「ん、美味しいじゃん」

 

「詩貴、悟の言う通りだ。ただ葬儀へ出席するだけなら、私達に言う程じゃない。"何が"あるんだい」

 

「………実はさ――」

 

 

 

 

 

 

 

「てワケ。どう?めちゃくちゃ怪しくない?」

 

「確かにそうだね……。それにそこまで行方不明者が出てるのに大事になっていないのもおかしい」

 

「大丈夫なの?」

 

「まあ、ご当主からは葬儀が終わればすぐに帰ってきて良いって言われたけどさ。ほっとけないじゃん?」

 

 傑の指摘はもっともだ。たぶん、龍賀家が警察関係に圧力をかけているってのが俺と式さんの予想。だけど、幾ら圧力をかけたって、被害者の家族が騒げば自然と大事になるもんだけど。それすら無いのは何故だ?

 

「詩貴」

 

 ここでさっきまで静かに話を聞いていた悟が口を開く。

 

「実は龍賀家って昔、うち(五条家)と交流があったらしい」

 

「そうなの?龍賀家って結構いろんな家と関わりあったんだな」

 

「て言っても、もう何代も前に交流は途絶えてるんだけどな。五条家でも龍賀家に良い印象を抱いてる人間はいないよ。それ程までの理由が、あそこにはあるって事だ。……気をつけろよ」

 

 そういや式さんも似たようなこと言ってたな……今更ながら猛烈に行きたくなくなった……。

 

「何か有れば遠慮なく私達に連絡してくれ」

 

「気をつけろよ」

 

「お土産よろ〜」

 

 めっちゃ心配してくれてんじゃ〜ん。こいつら俺のこと好きなの?(自意識過剰)

 ま、この2人の手を借りる事態なんてそうそう起こらないでしょ。あと硝子ちゃんも心配してくれて良いのよ?

 

 

 

 

 

 

 

 それから三人と別れ自室に置いてあった愛刀を持ち出し、現在哭倉村がある地方行きの電車に乗っている所でーす。夜行列車なんて初めて乗ったからワクワクしてるぜ。

 客室車両から食堂車へ移動する。別にコンビニで買って済ませても良かったんだけど、折角ならこう言う場所でのご飯も気になるしな。今時の学生と比べて金は持ってる方だし。

 

 未知の食事に期待を膨らませながら歩いていると向こう側からも一人歩いてきた。この夜行列車は廊下がさほど広くない。互いに譲り合わなければ通れない程だ。俺は真面目で心優しい若者なので、向こうから来る人が通り過ぎるまで壁際に身を寄せて完全に譲ることにする。ふっ、今日もまた徳を積んでしまった。

 

 銀髪に青い着物。長身で細身。確かにそこにいるはずなのに、目を離せば消えてしまいそうな不確かさ。

 呪術師と言う職業柄、色んな人間、呪霊を見てきた。だが今視界にいる存在を表す言葉を俺は知らない。呪霊では無い。そこに禍々しさは無く、まるで煙のような不確かな気配。しかし人間か、と問われれば肯定も出来ない。少なくともただの人間ではないことは確かだ。同業者か?或いはもっと別の………。

 

 一歩。また一歩と距離が縮まる。そうして互いの距離感が0になり――――すれ違う。

 至近距離まで来たというのに余りにも気配が薄すぎる。肉眼で捉えてなければ即座に見失うだろう。自身へ意識を向けられないように、まるで風景の一つとして無意識下で記憶が処理されるように。おそらくそう言った気配の殺し方。ここで出会わなければこの列車内で俺が気づくことは無かった。

 

 おいおい……何者だアイツ。勘弁してくれよ、仕事が始まる前のリラックスタイムに何でこんなことに――

 

「――お主、死相が出ているぞ」

 

 通り過ぎたはずの男が俺に話しかけてきた。足を止めて振り返る。男は俯きながらこちらへ半身を僅かに向けながら立っている。先程までの気配とは別の………おどろおどろしい空気感。咄嗟に隠し持っていたナイフへ手を伸ばす。いつでも呪力を纏えるように。嫌な緊張感が背筋を伝う。なんだこれは。呪霊と相対した時とは明らかに別種の何かだ。さっきまでの吹けば消えるような気配はどこ言ったんだよクソが。

 

「この先地獄が待っておる」

 

 男は話し続ける。見た目も声も若く感じるのに、どこか老人を思わせる雰囲気だ。どうしようもない違和感を感じる。

 それからさっきコイツなんて言った?しそう、思想……死相か。そんでこの先地獄だって?おいおい、まるで俺が死ぬみてぇじゃねぇか。地獄行きなんてまっぴらゴメンだね。

 

「お前……何言ってやがる。なにもんだ」

 

 完全に理解する。コイツは人間じゃねぇ。人外の類だ。

 しかし呪霊と断ずるには何か違うような……。

 

「儂には視えるのじゃ……視えぬものが視えるのじゃ」

 

「………はっ、お生憎様、俺も似たようなもんでね。ガキの頃から視たくもねぇモノを視せられてんだ」

 

 そう言うと男は勢いよく顔を上げてこちらを見つめてくる。真正面から見ることで気迫、圧力のようなものがのしかかる。

 

「そうか……お主……」

 

 男はゆっくり腕を上げ俺を―――俺の後ろを指さす。

 

「お主の後ろにも―――沢山憑いておる」

 

 

  ゾッッッッッ!!!!!!!

 

 

 咄嗟に後ろを振り返るが、そこには無人の通路。誰も居ない。ナニも居ない。

 慌てて正面を向き直すも、既に男は消えていた。まるで幻だったかのように。さっきまでの嫌な緊張感も、おどろおどろしい空気感も嘘のように消えていた。

 

「………ハハッ、マジかよ」

 

 自分の口から出た乾いた笑い。それはこれから始まる"地獄"を無意識に感じた故の強がりか。

 

 数分前までの食欲は見事に消え失せてしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数時間。朝になり目的の駅へと到着した。昨日の夜は結局何も食べなかったので空腹度MAX。

 クソッ、アイツのせいだ。あれがなけりゃ、夜行列車の食堂で美味い飯(理想)が食えてたのに。しょうがないから近くのコンビニでお握りと揚げ物とお茶と……お菓子も買っとくか。いつもならこんな無駄遣いはしないのだが、今はやけ食いしたい気分なのだ。

 

 コンビニで腹ごしらえもしたことである程度気分も回復したので、駅前のタクシーを拾って哭倉村へ行くことにする。

 

「え、哭倉村ですか……。申し訳無いですけど、直接行くことは出来ません。近くまでで良いんでしたら」

 

 気の良さそうなおじさん運転手に伝えると、さっきまでのニコニコした顔がみるみるうちに曇っていった。

 

「お客さん、悪いことは言いません。今あの村に行くのは止めといた方が良いですよ?」

 

「どうしてですか?」

 

「いやー、これは噂と言うか……ここらへんのタクシー運転手の間で言われてるんですがね…。あそこの村に人を運ぶと、入った人が行方不明になるって……」

 

 成る程。やはり噂はちゃんとあるようだ。

 

「行方不明、ですか。怖いですね」

 

「でしょう?お客さん若いしあの村に何の用事があるのか分かりませんけど、行くのは止めといた方が良いですよ。ここら地元なんで、良いお店紹介しますから」

 

 あっ、この人めちゃくちゃ良い人だ。見ず知らずの他人にここまで言ってくれるなんて………いや、本当なら俺も気が進まない。マジで。今すぐ帰りたい。同期達と後輩を巻き込んで飯行きたいしゲームもしたい。……帰ったら式さんにどちゃくそ怒られるだろうなぁ(遠い目)

 

 帰りたい気持ちは山々だが、その行方不明事件をこのまま放置しておく訳にもいかない。哭倉村、龍賀家、間違いなくこの二つが関わっていることは確かだ。それなら俺のやることは決まっている。

 

「ありがとうございます。でも、すみません。どうしても行かなきゃいけないんです。途中までで良いのでお願いします」

 

 運転手さんは渋々といった感じで座席に座り直す。

 

「………分かりました。どうなっても知りませんよ」

 

「はい、大丈夫です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 走り続けてどれほどだろうか。道も舗装された道路ではなく山道を登って行っている。

 

「しっかしお客さん、あの村にいったいどんな用事があるんです?さっきも言いましたけど、あの村には地元の人間でも寄り付かないのに」

 

「あはは、まあ、一言で言っちゃうとお葬式に出席する為ですかね」

 

「あっ!すいません」

 

「いえいえ、お気になさらず。僕もよく知らないんですよ。ただ、お世話になっている人がどうしても行けないので代わりに自分がって」

 

「お若いのに立派ですな〜。あ、見えてきましたよ。あのトンネルが哭倉村の入り口です」

 

 運転手さんと他愛も無い話をしていると、前方に大きなトンネルが見えてきた。運転手さんは少し手前に車を止める。

 

「どうもありがとうございました!」

 

 支払いを済ませて車を降りる。うーーん、夜行列車からのタクシーは体に堪えるぜ。

 運転手さんはすぐに車をUターンさせると、窓から顔だけ出して

 

「………お気をつけて!」

 

そう言うと素早く走り去っていった。

 

 最後まで良い人だねぇ〜。早く立ち去りたいはずなのに。

 

 俺はトンネルの前で歩き、上を見ると確かに【哭倉村】と書かれていた。

 

「うっし、行くか」

 

 長いトンネルを歩き出す。湿気が身を包み僅かな不快感を与えてくる。

 

 行方不明となった人達もここを通ったはずだ。だが、見た限りだと変わった所は見当たらない。呪力、呪術を使えば必ず残穢と言うものが残る。指紋みたいなやつだな。そんで呪霊が潜んでるって訳でも無さそうだ。このトンネル内で何かされたって線は消えたな。ならやっぱり村の中で何かが?特定地域での行方不明者多発、こんな事を幾ら隠そうがいずれはバレる。表だろうが裏だろうが、然るべき調査機関の手は入るだろう。この黒幕は、そうなった場合でも問題ない手段を持っている?或いはまだ持っておらず、これからなのか……

 

 出口から射し込む光が強くなる。そろそろ出口のようだ。歩くスピードを少し速める。さてさて、鬼が出るか蛇が出るか。

 

「―――ここが哭倉村」

 

 トンネルを抜けて目に飛び込んできたのは古き良き田舎の田園風景。村全体を囲うようにして山々が連なり、奥には湖が見える。

 

 ……………いや、なんじゃありゃ。湖からいくつもの呪力を感じる。呪霊の巣窟にでもなってんのか?蠱毒でもしてんの?

 行きたくねぇ〜〜〜〜〜。絶対何かあるじゃん……あそこを調べるのは確定だな。

 

 アレさえなきゃ軽く感動出来る風景なんだけど、仕方ないか。取り敢えず龍賀家に行くかぁ。嗚呼、行きたくない。

 

 

 舗装されていない田舎道を歩いていく。両サイドには畑が広がり、(たぶん)稲穂が辺り一面に植わっていた。視界の端に人影が見えた気がするも、顔を向けた先には誰もいない。見間違い……か?少し神経質になりすぎてるのかもな。

 

 歴史を感じる家々を尻目に歩いていくと湖が近いところまで歩いてきて―――――その人を見て、心臓が高鳴った。今回は見間違いではなく、ハッキリ見える。黒髪に黒い着物。おそらくは葬儀に参加する人だろう。顔は………めちゃくちゃ可愛い。まだ幼さを残しつつも大人へ羽化しようとしている絶妙なバランス。可憐でありどこか儚さを感じる少女。

 

 めっっっっっっちゃタイプです。堕ちたな(確信)。

 

 しかし、彼女はどうやら困っているようだ。おそらく草履の鼻緒が切れてしまったのだろう。ここで助けねば男が廃る。ここで緊張して言葉が詰まる俺ではない。見とけよ見とけよ。

 

「こんにちは〜、どうかしましたか?」

 

「えっ…?」

 

 声をかけた少女は困惑したようにこちらを見る。急に見ない顔、それも男が現れたんなら怖いだろう。こちらもなるべく優しい声色で話すことにした。

 

「あちゃ〜。鼻緒が切れちゃったんですね。良かったら直しましょうか?こう言うの得意なんです」

 

「あっあの、どちら様でしょうか……?」

 

 少女の声に僅かな警戒心が現れる。そりゃそうだ。(はた)から見たら、困ってる女の子に優しく話しかけてお近づきになろうとするクソナンパ師なのだから。………困った、反論できない。いやいや、これはナンパではなく困った人は見過ごせないと言う善の心から来ている行動なのであって決して不純な動機ではない。

 

「あぁ、これはすみません。僕は両儀詩貴と言います。龍賀時貞様の葬儀に参加すべく東京から来ました。さっ、どうぞ」

 

「東京から……」

 

 ささっと少女の手から草履を受け取る。こういう時は有無を言わせない事が肝心だ。力ずくと言うわけじゃないぞ。あくまで然りげ無く、だ。

 

「そのままだと辛いですよね?肩を支えにしてください。良かったら膝もどうぞ」

 

 こういう細やかな気配りも大切だ。こちらの一挙手一投足が、相手の心の壁を1枚ずつ取っ払っていく。…………これマジで通報されないかなぁ? 傑がやってた時は様になってたんだが、自分でやると違和感半端ないわ。

 

「……失礼します…」

 

 そう言って少女はこちらにもたれ掛かってきた。随分と軽いな。ちゃんとご飯食べてんのかな。

 

 直している間はお互い何も言わない。ただ蝉の声と風の音がしているだけ。

 

 直すのは簡単ですぐに終わった。以前夏祭りに同期達と行った時にも硝子ちゃんが似たようなことになったから慣れてる。

 

「どうですか?違和感とかありませんか?」

 

 少女はその場で直した草履を履いて確かめている。何度か試した末に――

 

「大丈夫そうです」

 

 ――と、花のような笑顔で答えてくれた。うーん、五千兆点あげちゃう(激チョロ)

 

 

「沙代姉〜〜〜〜!!」

 

 唐突に少年の声が聞こえてきた。誰かを呼んでいる?声のした方を見ると幼い少年が走ってきた。

 少年は一目散に少女へと駆け寄るとそのまま抱き着いてきた。うらやまけしからん。

 

「時ちゃん!やだもう驚いた。外に出ても大丈夫なの?」

 

「えへへへ〜。……おにいさんがよそ者の人だね?」

 

「余所者……?」

 

「時ちゃん!」

 

 少女が小声で少年をたしなめる。

 

「みんな言ってたもん。村によそ者が入ってきたって」

 

 な〜るほどね〜。さっきから感じる視線はソレか〜。村社会特有の、皆が監視者って訳ね。………だけどそれだけじゃ無い気がするんだよなァ。

 

「ねぇどこから来たの?」

 

「あぁ、僕は両儀詩貴って言って、東京から来たんだよ」

 

 監視されてるからと言って俺から何かする必要もない。今のところ危害を加えようとする気配もない。取り敢えずは放置で良いな。

 

「えっ!東京から!?すごいや!じゃあじゃあ!東京ドームでの試合見たことある!?」

 

 ……………参った。スポーツなんてさっぱりだ。どないしよ……。

 

「時ちゃん、お客様が驚いてしまうでしょう。それにあんまり興奮するとまた熱が出てしまいますよ」

 

「え〜〜〜〜、大丈夫なのにぃ」

 

 ホッ。なんとか止めてくれた。とは言え、ガッカリしている子供をこのまま放置する訳にはいかんな。まあスポーツ以外ならなんとかなる……はずだ。…………夜蛾センに教わっときゃ良かったな…。

 

「僕はしばらくこの村に留まることになりそうだから、また機会があれば話そう。スポーツにはそれほど詳しくはないけど、それ以外ならなんでも聞いてね。……えっと、すみません。改めて、お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」

 

 そう、俺はまだこの人のお名前を直接聞いていないのだ。この少年の口以外から。別にそのまま呼んでも良いんだけど、こういうのはやはり本人から直接聞きたい。

 

 名前はその人の在り方を示すとどこかで呼んだ気がする。

 

「あっ、これは失礼を……。(わたくし)の名前は、龍賀沙代と言います」

 

 ――――龍賀、沙代

 ――――沙代さん……。

 

「沙代、さん。……良い名前ですね」

 

「ぼくは長田時弥だよ!」

 

「あははは、うん、時弥くんだね。沙代さんに、時弥くん、覚えました」

 

 時弥くんも元気いっぱいで良い子だ。

 

 出来ればどういう字かも聞きたいが、あまりここで時間を食うわけにはいかないか。

 

「では僕はこれで。あっ、龍賀様のお家は……?」

 

「こちらの道を真っ直ぐ言った所に……」

 

「ありがとうございます。では沙代さん、また」

 

「はい……!詩貴…様////」

 

「時弥くんもまたね」

 

「えへへへ、うん!」

 

 

 最後に軽く時弥くんの頭を撫でてから2人の元を離れた。

 

 はぁ、いよいよ龍賀家か……。さてさて、鬼が出るか蛇が出るか。お手並み拝見といこうじゃないの。

 

 

 





すまねぇ、スポーツはさっぱりなんだ。

詩貴くんは俗っぽい感じになっております。普通に漫画とかゲームも好きだし恋愛にも興味津々です。彼女も欲しがってるくらいには。

そしてこれはもう知ってる前提で書いておりますが、この小説は俺✕沙代小説です!!!!

つまり!!完・全・自・己・満!!

主人公である詩貴くんの好みが沙代さんドストライクなのも当然。

え?都合が良すぎる?そうだよ(便乗)

ご都合主義バンザァァァァァァイ!!!!


…………ふぅ、すみません。取り乱しました。

あ〜〜〜〜〜。早く詩貴くんと沙代さんの甘酸っぱい青春東京デート書きてぇなァ。それだけ書いちゃおうかなぁ。いやいや、こういうのはちゃんと困難を乗り越えた先でやるからこそ尊いんだよ。………でも早く書きてぇ……!!


という想いが天使と悪魔になってワタシの中で言い争ってます。

どっちにしろ本編が終わったら書く予定なので、それが早まるかの違いですね。

希望があれば書きます。


それでは皆様、また次回。

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