艦これSS パールハーバーの提督 外伝   作:九九艦爆

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この過去編では提督の過去について書きます。特に真珠湾に着任する少し前の話がメインになると思います。提督はどのような人物なのか、何があったのか。お楽しみください!


過去編 第一話 再開

コンコン

 

軽い音が部屋の中に響く

 

そして一人の男が返事をする

 

??「どうぞ」

 

ドアがゆっくりと開く

 

そこには袴姿の女性が立っていた

 

??「どうしたんだ?こんな時間に」

 

男が時計を見ながら返事をする

 

時刻は午後十時をちょうど回ったところであった

 

??「あの子たちのことです」

 

女性がゆっくりと落ち着いた口調でしゃべる

 

??「ん…いつか聞きに来ると思ったよ、まぁ座ってくれ」

 

男が椅子に手を向けて言った

 

??「はい」

 

女性がはっきりとした口調で答え、椅子に座る

 

??「さぁ、何からはなそうかな、時に君は何から聞きたい?加賀?」

 

男性が加賀とよぶ女性の目を見つめる。

 

加賀「真実をおしえてください。私は軽くしか聞いていません。どんな結末であろうと私は受け入れる覚悟ができています、提督」

 

彼女はそっと提督と呼ばれる男の目を見つめ返す

 

提督「わかった。少し長くなるがいいかい?」

 

加賀「わかりました」

 

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このお話では提督や加賀たちが真珠湾に着任する約一年前にさかのぼる。

 

この時期は真珠湾はまだ深海棲艦がはびこっており、海軍は真珠湾に奇襲をかけ、自分たちの基地にしようと奮闘していた時期である。

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一年前、この世界は変わった。謎の軍隊が出現して各国を滅ぼしていった。

 

それらの軍隊を人々は深海棲艦と呼んだ。

 

彼らは当時シンガポール攻略を目前にしていた日本軍を北は千島列島、南は台湾周辺まで追い詰めた。

 

日本では友軍であったドイツ、イタリアとも連絡がつかなくなり、敵対視していた連合国軍からは救援要請が来る始末であった。

 

しかし受け入れるための返信をしたが音信不通になり完全に孤立していた。

 

大陸戦線だけは膠着しており、本土防衛のため人員がとられていたので進軍できない状態だったが幸い、満州戦線に敵はあまりおらず防衛のみしている状況である。

 

資源については、満州大油田が見つかり燃料に関してはある程度解決していた。

 

だが現れたのは敵だけではなかった。

 

本土防衛戦のさなか突然軍艦一隻一隻に女性が現れたのだった。

 

そして彼女たちは自分たちを軍艦と同じ名で名乗った。

 

そして彼女たちは自らを艦娘と呼び、同時に出現した乗組員を名乗る人間のような少し小さい生物を妖精と呼んだ。

 

そのころの軍は艦娘たちを無理やり艦から降ろし、艦を自分たちで動かそうとしたが動かせなかった。

 

これは艦娘にしか軍艦が動かせなくなってしまったということである。

 

練度も遜色なく艦を動かせる彼女たちは、日本軍兵士の仕事を奪っていった。

 

陸軍でも同じように妖精には戦車兵、戦闘機搭乗員、さらには整備員や衛生兵まで現れた。

 

このこと知った軍の兵士の大半が現実を信じられなく仕事を辞めてしまった。

 

これにより軍令部や海軍の上層部は体調を悪化させ辞職や精神的におかしくなりほとんどの幹部は仕事を離れた。

 

それでも軍隊は一応機能していた。

 

兵器は艦娘や妖精が動かしている。では司令部はどうだろう?

 

一部の上層部の人間は何とか現実を受け入れ、日本近海まで侵略してきた深海棲艦隊に一方的に侵略されていた状況を覆すことに成功した。

 

それのおかげでかなりの領土を取り戻すことに成功した。

 

そして軍は反攻作戦に出たのである。

 

南方戦線を再攻略するなどかなり戦線をおしもどしていた。

 

次作戦では俺も前線で指揮を指揮を執ることになっている。

 

この部隊の主力となる空母機動部隊の指揮を、である。

 

~~~~~~~横須賀鎮守府~~~~~~~

 

??「失礼します」

 

??「おぉ、来てくれたかね、中佐」

 

中佐(現真珠湾提督)「お呼びでしょうか、長官」

 

連合艦隊司令長官(大将)「あぁ、ちょっとしたことなんだがね。出撃の準備は順調かい?」

 

中佐「えぇ、順調ですが…」

 

長官「やはり不安か…」

 

中佐「はい、いくらまだ人員が整ってないとは言え、私のような階級の者が主力の指揮官だと言うのは自分でもかなり不安です、やはり長官がとられてもよいのでは…」

 

長官「私にはここ、横須賀鎮守府でやらなければいけないことがある。」

 

中佐「でしたら佐世保の提督である少将でもよろしいのではないでしょうか?」

 

長官「彼はだめだ、万が一のことが起きたら彼では艦隊を滅ぼすことになるかもしれん。」

 

中佐「ですが私は今まで艦長や水雷戦隊の指揮しか執っていません。機動部隊の指揮なんてほとんどわかっていません。」

 

長官「それは分かっておる。だが君は水雷戦隊で敵機動部隊を撃滅したりなどいつも私の想像の斜め上の戦果を挙げてくれるではないか。」

 

中佐「あれは偶然です。今回は…一航戦の彼女たちだけならともかく二航戦や五航戦、それに三航戦と四航戦まで…全部の指揮を私が執らなきゃいけないのは無理があります!」

 

長官「君は一度だけ一航戦の指揮を執ったことがあったね?」

 

中佐「臨時…というか彼女たちに任せていただけですし…今回は規模が違いすぎます!」

 

長官「君がなぜ今回選ばれたか知っているかい?」

 

中佐「わかりませんが…長官の推薦じゃないんですか?」

 

長官「私もそうなんだがね、一航戦の彼女たちからも選ばれている。」

 

長官「決め手となったのは”池田元帥”の指名だった」

 

中佐「元…帥…ですか?」

 

長官「元帥の推薦はあまり広めてほしくはないんだがね、あまり君のことをよく思っていない奴らもいるらしいからな。あと、君が辞められると私は元帥にどんな顔をして会えばいいかわからなくなるしな。」

 

中佐「...わかりました、受けさせていただきます。」

 

長官「よし、では佐世保に向かって加賀と飛龍、瑞鳳を連れて単冠湾に向かってくれ。護衛艦や航路、物資についてはこちらで要請を出しておくよ。表に車を待たせてある。それで港まで行ってくれ。」

 

中佐「わかりました。それでは失礼します。」

 

長官「あぁ、最近は軍を抜けた連中やら何かと不穏な動きをしているようだ、気を付けてくれ。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

運転手「中佐、到着しました。お荷物は?」

 

中佐「大丈夫、自分で持っていくよ。」

 

運転手「それでは中佐、ご武運を。」

 

中佐「さて、乗る船は…と」

 

男「中佐さん…ですか?」

 

中佐「あぁ、そうだが…ッツ!?」

 

目の前にいた男が持っていた拳銃をこちらに向ける。

 

その瞬間、一発の銃声が響いた。

 

中佐「……?あれ?」

 

俺は撃たれたと思っていた。だが目を開けて体を見るとケガはなかった。

 

そしてとっさに携帯していた"FN ブローニングM1910"を腰から引き抜く。

 

しかし、目の前には頭から血を流し力なく倒れていく男の姿があった。

 

??「ご無事ですか?中佐!」

 

俺は拳銃を構えたまま発砲音が起きた方向に振り替える。

 

中佐「手を上げ…あれ?お前、佐々木か?」

 

佐々木「お久しぶりです、先輩。」

 

中佐「なんでここにいるんだ?確かお前の所属って…」

 

佐々木「はい!佐々木特務中尉、先輩の補佐としてお供させていただきます!」

 

中佐「聞いていないが…誰の命令だ?疑ってる訳ではないんだが…あと先輩って呼ぶな。」

 

佐々木「長官の命令ですよ、先…中佐。」

 

この佐々木は俺が海上護衛総司令部にいた時代の部下…なのだがなぜか先輩呼ばわりされている。海上護衛総司令部は深海の奴らに戦線を押されていた時にできた組織で少しでも撤退時の輸送の被害を減らすために作られた。俺も海軍にはいってあまり時間が経っていないときだったためたまたま配属された。そこでも俺の補佐や副官としてつくことが多くかなり信頼を置いている人物の一人だ。

 

中佐「詳しくは後で聞こう。襲撃があった以上ここは危険だ。船は?どれだ?」

 

佐々木「船はあそこですよ。」

 

そういうと佐々木は海のほうを指さした。そこにあったのは海に浮かぶ大きな飛行艇であった。

 

中佐「おいおい、あれってまさか…十三試大型飛行艇…二式大艇じゃねえか。」

 

佐々木「さすが中佐、よくご存知で。」

 

中佐「採用されたとは聞いていたが実戦配備はまだじゃなかったか?」

 

佐々木「ほぼ試作機を実用化しただけですが一様長官直々に借りていることになります。飛ぶのも内地の連絡用としてだけですから。量産も進んでいるみたいですし。とりあえずあそこの内火艇に乗ってください。佐世保までひとっとびですよ!」

 

 

俺は二式大艇に乗り込み佐世保へと向かった。佐々木から聞いた話だとさっきの襲撃は艦娘の出現によって仕事を奪われた軍人の反乱のようなものらしい。陸軍や憲兵も全力で捜査しているがほとんどが組織的でないため撲滅は難しいといわれている。襲撃を受けてもいいようにほかの提督には軍令部より妖精の陸戦隊がつくらしいが俺にはついてない。まぁ、軍令部には敵が多いから仕方ないのだが…

 

 

~~~三時間後~~~

 

佐々木「起きてください!中佐!」

 

中佐「ん…ついたか。」

 

 

窓から外をのぞき込む。大きな見覚えのある艦が見える。木製の色の広い飛行甲板を持つ艦が二隻。俺の指揮下に入る加賀と飛龍と瑞鳳だ。あまり乗り気じゃないけどな…まずは佐世保鎮守府に行って引継ぎをして、準備をして、護衛艦隊と合流、単冠湾に向かう。期間は三日なんだが何とかなるだろ。

 

佐々木「いやーこの飛行艇すごいっすね!速いですし、なんか強そうだし!」

 

二式大艇妖精「そういってもらえると嬉しいですよ。」

 

中佐「妖精さん…あんたも"あの日"に来たのかい?」

 

大艇妖精「えぇ、こいつが試験飛行が終わって停泊していた時です。目が覚めたら機内にいました。」

 

中佐「前世…いや、それ以前の記憶はやっぱりないのか?」

 

大艇妖精「ええ、この機のクルー全員記憶はないです。ですが我々は軍人で、倒すべき敵がいて、戦う意思があります。それだけあれば記憶がなくても上司が知らないやつでも我々は戦いますよ。誇り高き一日本軍人、そして一妖精として、ね。」

 

中佐「……」

 

 

そこから俺は迎えの内火艇に乗り、車で鎮守府まで移動した。なぜか運転手がおらず佐々木も運転できないため俺が運転する羽目に…一応、新任だけど空母機動部隊司令長官なんだけどなぁ。中佐だけど。

 

この世界では階級があまり意味をなしていないところがある。人員があまりにもおらず、実力で役職が与えられることが多い。あくまで兵器は艦娘…女性が動かしている。そまともな軍人のほとんどはやめてしまったため、女性目当てか、よほど国を愛しているか、俺のようにやめるにもやめられないような人物がほとんどである。女性目当ての奴らは憲兵などによってかなり減ってはいるがまだ残っており、艦娘への性的被害があるようだ。一方で愛国心が強い奴らは実力で高い役職を得るものが嫌いなようで俺のような奴を敵とみなしている。この佐々木も愛国心が強いが理解のあるやつ…いや、何も考えていないだけかもしれないが、そういったことに関しては何も感じていないようだ。だから信頼を置いている。

 

そんなことを考えているうちに鎮守府についた。入り口で衛兵に止められた。

 

衛兵「…司令官が執務室でお待ちです、そうぞ…」

 

俺は驚いた。単に顔を知られていただけなのかわからないが何も言う前に通された。が、あまりいい顔はされなかった。そうして俺たちは車を止め鎮守府の執務室についた。

 

中佐「中佐です…艦隊の引継ぎに参りました。」コンコンコンコン

 

??「入り給え。」

 

中佐「失礼します。」ガチャ

 

??「まったく、長官はご乱心のようだね。」

 

中佐「…少将、これは決定事項です。引継ぎをお願いします。」

 

佐世保鎮守府提督(少将)「はぁ、私の指揮のほうがうまいと思うがね、なぜ長官や彼女たちは君を選ぶのかわからないよ。」ショルイカキカキ

 

中佐「…」イライラ

 

佐々木「はぁ、そんなに自身があるならなぜ選ばれなかったのか考えたらどうです?」

 

中佐「おい、お前何言って…」

 

少将「貴様!上司に向かって何を言うか!」

 

??「そういうところなんじゃないですか?」ガチャ

 

少将「貴様もそんなことを言うのか!加賀!」

 

加賀「私は貴方よりもこのお方のほうが私たちの指揮に向いているから推薦したんです。あなたもそのことは知っているでしょう?」

 

少将「…」

 

加賀「お久しぶりです、中佐。」

 

中佐「あ、あぁ…」

 

??「失礼します。」×2

 

中佐「確か君たちは…」

 

??「第二航空戦隊、飛龍です!空母戦ならお任せ!どんな苦境でも戦えます!」

 

??「第三航空戦隊、瑞鳳です!練度があれば、正規空母並みの活躍をお見せできます!」

 

そこにはオレンジ色の袴を着たショートヘアーの女性と白い袴を着たロングヘアーの少し背の低い女性が立っていた。彼女たちは正規空母の飛龍と瑞鳳であった。正規空母加賀とは以前あったことがあるがこの二人とは初対面である。三隻ともかなりの戦闘力を持ったわが軍の航空母艦である。

 

加賀「それでは改めて…一航戦加賀以下飛龍、瑞鳳。これより貴官の指揮下に入ります。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

加賀「そこで正式にあなたの指揮下に入ったのよね?」

 

提督「そうだな。おっと、もうこんな時間か。続きはまた今度にしよう。」

 

加賀「そうですね、おやすみなさい。」バタン

 

提督「ふぅ、いつからそこにいた?」

 

赤城艦攻隊隊長”淵田中佐”妖精「はは、ばれてましたか。」

 

提督「まぁな」

 

淵田中佐「いや、提督が自分のことを責め出すんじゃないかと思いまして…」

 

提督「あの時は…すまなかった。」

 

淵田中佐「いやぁ、提督のせいじゃないですよ。それよりも加賀の姐さんに言ってもよかったんですか?」

 

提督「あぁ、いずれ話さなければいけなかったしな。それより一杯どうだ?」

 

淵田中佐「そうですね、今晩は飲みますか。」

 

 




いかがでしたでしょうか。本編とは並行で書くので次回は遅れるかもです!
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