大体は妖怪のせいにできる世界に転生したんだがとりあえず冒険する   作:単眼駄猪介

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さて、ラスボスと来ましたがイカカモネ議長にかなり独自解釈というかオリジナル設定をブチかましてるので、拒否反応出ても僕は知りません()

そういえばオーズ×ありふれのSSの事を完全に忘れてたなぁ……もう一ヶ月経っちゃった……あ……わぁ……

それではほんへをどうぞ





イカの切ない過去じゃなイカ

 

 

 

「人間ごときがよくここまで来たじゃなイカ」

 

玉座に座る大柄な(妖怪)は、不遜な態度で初対面である俺に言い放った。

 

「お前がイカカモネ議長だな?」

 

一応、確認のために質問する。

それにイカカモネはニヤリ、と笑うことで肯定する。

 

「この妖魔界に来たのはお前が最初で最後になる、いやさせなければいけないと思わなイカ?お前達!」

 

そう言うと彼の側に待機していたイカ妖怪、ムラマサと三途の犬が前に出る。

ちなみにムラマサと三途の犬に関してはレア妖怪なのもあって良く覚えていた。

特にムラマサ、オメーは合成妖怪だから難度クソ高い記憶があったぞ!

 

「血ぃぃぃ……!」

 

「ワォォォン……」

 

明らかに正気じゃない。

赤い目の輝きも半端なく赤く、長くそれを見続けていると俺もそうなりそうだ。

 

「ケータ、お主の得意な術は特にないし凡百な妖力の量だが、逆に小技程度だがどの術もケータには使えるという事でもあるのじゃ。妖怪と違って肉体があるケータが注意するべきなのは妖力を使い過ぎない事だけじゃ」

 

「……分かった!」

 

さて、俺自身もある程度戦力に数えられる程度には妖術が使えるようになった。

だがしかし、俺の力……というには傲慢だろうがあえて言わせてもらおう。

 

「俺の力は妖術だけじゃない……皆の絆があるんだ。天野ケータ、誰かに頼る事を忘れるなよ…!」

 

自分自身にそう言い聞かせ、俺は妖怪ウォッチを起動する。

 

「皆、来てくれ!」

 

この使い方、壊れそうで結構不安なんだが今回は壊すくらいの勢いでメダルを出し入れしていく。

ガシャン、ガシャンと入れては抜いての繰り返し。

無論、そんな無防備な姿を晒していればイカ妖怪とイカカモネ議長が見逃す筈もない。

 

「血ぃぃぃぃィカァァァ!」

 

「イカオォォン!」

 

歪なうめき声と雄叫び。

だが、それを防ぐのは俺が呼び出した友達妖怪達。

 

「メラァ!」

 

「させないよぉ!」

 

メラメライオンとカゲローが鳩尾に一撃をブチ込み、気絶させる。

泡吹いてぶっ倒れた三途の犬にムラマサ。

だが、まだイカカモネ議長が残っている。

 

「フフフ……いいじゃなイカ!このイカカモネ議長が直々に相手をしてやろう!」

 

そう言った直後、イカの触手が鞭と化してモモカの死角から襲いかかる。

 

「モモッッ!!ガフッ…!?」

 

「ケータ!?」

 

「ケータ君!?」

 

モモカを庇った俺の背中に一筋の傷口。

浅いが、しかしジワジワと熱いものがそこから出ていく感覚と後からきた激痛に俺は絶叫する。

 

「がっ……ああぁっ!!??」

 

「おのれ!よくも!よくも!」

 

「へぇぇぇい!ヘルパァァァァ!!」

 

激怒で攻撃を繰り返すモモカと、めちゃくちゃ動揺した様子のウィスパー。

こりゃにほん「衛生へぇぇぇぇ!!」…あーあ、言っちゃった。

 

「ケータ君!今すぐ治すよ!」

 

そういえばキュン太郎を呼んでいたっけ。

おかげで回復の術で背中の傷があっという間に傷跡になった。

まあ、流石に傷跡ごと綺麗に治るって訳じゃないよな。

 

「モモカ、大丈夫、大丈夫だ!ここで力を使い切っちゃ駄目だ!」

 

「け、ケータ…!」

 

憤怒の表情は消え、涙腺が崩壊したのか涙を流す。

そんな俺達を見てイカカモネ議長は何やら嫉妬と怒りの視線を向けていた。

 

「なんだ、お前も敵の前でイチャコラするなってか…?」

 

そう煽ってみると、イカカモネ議長はドス黒い雰囲気と一段と低い声で話し始める。

 

「いいじゃなイカ……ここで、一つ昔話をしてやる」

 

そう言って語りだした彼の過去。

そういえば、原作ではイカカモネ議長は先代閻魔大王の死の際の混乱に乗じてさくらニュータウンの妖魔界を牛耳ったとか言われていたな。

その理由が聞けるというのは……レアというか、かなり希少なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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昔、一匹のか弱い小さなイカが一人の少女に買われた。

そのイカは綺麗な白い体で良く目立ち、少女の目に止まったのだろう。

無論、小さいとは言えイカを飼育するのはかなり大変だ。

イカ墨なんかは特に水の入れ替えを頻繁に行う必要がある。

だが、少女はイカが好きで好きでたまらないようで大変でも飽きずにその名もなきイカを飼育し続けた。

イカの寿命は1年。

しかしそのイカは1年半生きた。

それも少女の愛情をかけた故なのか、それとも未知なるイカの神秘か。

十分な愛を貰って育ち、そして死に美味しく頂かれたそのイカは妖怪となった。

イカは雄だった。だから、妖怪として自我を持ち始めた今ではイカカモネと呼ばれる妖怪が少女に恋心を寄せるのは致し方ないのではないのだろうか?

 

何故なら彼はずっと水槽の中で生きてきたたった一匹の雄。

つまりは究極の童貞とも言える彼は、ひとすら恋心成就の為に人に化けれるように努力し続けた。

ひたすら努力している内に少女は大人になり、社会人として会社勤めになる。

それを横で見守りつつ、今度は彼女を守れるように強くなりたいと妖術や人間の世界の法律などを勉強した。

どれもこれも、かつて自分を育ててくれた恩人、そして初恋の人のため。

そして少女だった女性は、人に化けたイカと付き合う事になった。

イカの努力のアプローチは成功したのだ。

 

だが、その事を気に入らないと感じる輩はいるもので、妖怪と人間と双方からの嫌がらせがイカに襲い掛かった。

しかしイカは強かった。

隣に愛する女性がいることもあり、メンタルも強くなり嫌がらせに来た妖怪はイカに蹴散らされた。

無論、女性にその事は知らせていないし教えてもいない。

妖怪であること、人間の姿とは大きく離れた姿である自分を曝け出したくないという感情があった。

 

だが、ある日イカは嫌がらせに来た妖怪との戦いで妖力を使い過ぎてしまい、遂に本来の姿を彼女に見られてしまう。

その前日には結婚しよう、そうお互いに約束したというのに。

本当の姿を見た彼女のイカへ投げた言葉は、イカの心を深く傷付けた。

 

「イカのくせして重すぎて気持ち悪い…」

 

もしかしたら、心の隅にあったその言葉が出ただけなのかもしれない。

しかしそれがイカの愛が全て憎悪に変わった。

イカはかつて愛した女性の前に現れることはなく、女性はまるでこれまで押し止められていた不幸が襲い掛かったとしか形容しがたい不幸に見舞われ、入院生活を送ることになった。

 

この事は後から知ったことなので、イカが本当にそういった不幸を抑えていたのかは不明だが……

 

今、イカはイカカモネとなり、人間を支配する妖怪になろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「私の恋は、愛は、努力は全て灰燼に帰した!何故だ!そう考えて私は良いことを思いついた」

 

一呼吸入れて、イカカモネはスローガンのように立てかけられた紙を指差す。

 

「妖怪が表に出て支配することで妖怪はさらなる自由を得るんじゃなイカ!?そうすれば私のような者もいなくなる!」

 

正直に言おう。

 

「目茶苦茶過ぎて狂ってるだろ…」

 

愛を超越すればそれは憎しみになるとか気持ち悪い変態(グラハム・エーカー)が言っていたが、ある意味コレがそうなのだろうか?

鬱憤に塗れた支配欲と本来の願い、これもうそれらが変に混ざったんじゃない?

 

「ああ、相思相愛、良いじゃなイカ!だが人間が優位では駄目じゃなイカ!ただでさえ妖怪は見えないのになぁ!」

 

「だからといってボクらの好きなさくらニュータウンを目茶苦茶にされるのは嫌だね。今のボク達にとって今のさくらニュータウンが好きなんだ。さくらニュータウンは君だけの物じゃない」

 

そう反論するのはキュウビ。

長年、さくらニュータウンに愛着があるからこそ彼はそういうのだろう。

 

「皆、お前やケータみたいに人間に恋する者は少ない。何故なら死んでるからな。生きているように見えるが」

 

次にそう反論するのはロボニャン。

ありゃ、いつの間に召喚してた?

 

「安心しろ、私にはこれがある。アイルビーバァック…!」

 

あ、帰っていった。

 

「ちょっと待てやロボ野郎!帰らないで戦えやー!」

 

「エネルギー不足だ。帰らせてもらう」

 

ウィスパーが頭だけワープホールに突っ込んで文句言ってたが吹っ飛んでった。

うーん、シュールだけどこれが妖怪ウォッチなんだよね(賢さE)

 

「イカカモネ議長、俺はアンタほど失恋も努力もしたことはないけどさ」

 

とりあえず、ここは俺も何か言わないと締まらないよな。

でなきゃ、俺のこの恋心に覚悟を決めることすらできない。

 

「童貞の拗らせで俺の、俺達の知るさくらニュータウンを暴力の世界にされてたまるかよ!妖怪と人間、自然と助け合って共存していかなきゃお前の望む世界も夢のまた夢だッ!」

 

「うるさい、うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいィィィィィ!!!!!!」

 

若干、彼の体に変色が起きるが俺は構わず友人達に叫んだ。

 

 

 

 

「行くぞ、皆!俺達のさくらニュータウンを守るんだ!」

 

 

「「「「応ッッッ!!!!!」」」」

 

 

 





<イカカモネ議長
めちゃクソ設定がモリモリされたラスボス。
童貞の恋心を拗らせたのもあるけど、ジバニャンみたく普通に大切な人からの言葉が一番のショックであの有り様である。
メンタルは狂気によって守られて本来効くはずの取り憑きが跳ね返される。


<気持ち悪い変態(グラハム・エーカー)
別名、気持ち悪いから生きてた変態。
見てて面白い人でみんな大好き中村悠一が中の人。


<キュウビ
イカカモネの過去を聞いて哀れんでるがそれはそれとしてさくらニュータウンにはいらないから消えてって話。


<オロチ
残念ながら呼ばれていない。
でも次回にちゃんと活躍するから許してクレメンス


<妖怪ウォッチ
お◯ん◯こわれちゃう…!
急にホモビ臭くなる妖怪ウォッチとか嫌だよ、俺(尚、犯人)
流石にそろそろ抑えめにいかないと…


みんなの心を一つに!ゲッタービィィィム!(違うそうじゃない)

さて、イカカモネの独自解釈、如何だったでしょうか?
対になれてるかはともかく、主人公とイカカモネはある意味似た者同士で結果が出た者と結果を待つ者で分かれております。
心に【HEATS】を流しつつ、次回をお楽しみに!

読了ありがとうございました!

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