大体は妖怪のせいにできる世界に転生したんだがとりあえず冒険する 作:単眼駄猪介
見返してみたら前書きとあらすじが態度クソ悪いクソガキみたいな文で思わず苦笑いした駄戦士です、こんにちは。
どうも最近は集中した後は丁寧な言葉遣いができないんですよね……
一応、修正したので許してクレメンス(土下座)
今回はあの赤い猫さん登場です。
スネ◯…じゃなくて自称妖怪執事ウィスパーと、かつて俺の性癖をぶっ壊してくれた百鬼姫の2人と俺の部屋で暮らすようになって早3日。
夏休みの期間なので、宿題だのゲームだのやってると、あっという間に時間が過ぎ去るものなんだと、改めて再認識した。
「ありゃ、ケータ君もう筆記問題を終わらせてるでウィス」
「勤勉じゃのう」
「残ってるのは自由工作と日記だけだね。まあ日記は適当に書くけど」
感嘆する二人だけど、俺の前世が成人男性でそっからの知識で全部終わらせてるだなんて言ったら、きっと軽蔑するだろうなぁ……
特に百鬼姫とか「気持ち悪ッ」って言われそう。
「…言われたら割とショックだな」
「「??」」
勝手に落ち込んじまったけど、その想像を振り払って布団に寝転がる。
前世は畳に敷布団だったから、ベットで寝るってのがこんなにも落ち着くものだとは思ってなかった。
「……そうだ、外に出てみるか」
「おや、お出かけですか?なら私もお供しますよ!」
「わたしも行くのじゃ」
俺の気まぐれにも関わらず二人が付いてくると言ってくれて、少し嬉しくなる反面、外では余り話せないなと思って少し残念にも思う。
いや、人通りに気を付ければ普通に話し合うことはできるだろう……多分。
で、外に出れば意外と人通りは少ないもので。
ウィスパーと百鬼姫と普通に喋れちゃったよ。なんだ?アニメ版か?
そういえば俺は勝手にゲーム版だと思ってるが、アニメ版である可能性もあるんだよな……
いや、どのみちアニメ版でもなんかヤバイ事に巻き込まれてたし、あんまり変わらないか。
ちなみに二人との話はいつの間にか妖怪ウォッチの話になっていた。
「そういえば妖怪ウォッチって妖怪を見えるようにするんだよね」
「はい、そうでウィス」
「じゃあどうやって見つけるの?」
俺の疑問に答えたのは百鬼姫。
「妖怪ウォッチの横にボタンがあるじゃろ?そこを押しながらサーチするのじゃ」
ニコニコと笑顔で教える彼女に、また役目を取られたとムキー!とハンカチを噛むウィスパー。
うーむ、シュールだ。
「分かった。やってみる」
丁度、交差点に差し掛かったので試しにサーチしてみることにした。
そういえばかなり前にこの交差点で一匹の猫が死んだらしいけど……もしかしていたりして。
「まあ、どこにでもいるわけじゃないですからね〜。妖怪だって色んな所に行くんですかr」
「あ、いた」
「いるんかぁい!」
突っ込んでくるウィスパーに苦笑いしつつ、交差点のど真ん中で立っている黒い影にサーチライトを浴びせ続けると、霧が晴れるようにその姿が明瞭になる。
「猫?」
「えーと、妖怪赤猫野郎!じゃなくて…」
「あやつの妖力を見る限り、Dランク相当の妖怪だと思うのじゃが。もっと下の項目ではないか?」
「そうなんでウィス?あ、ほんとだ」
俺が見つけた妖怪を、ウィスパーと百鬼姫が仲良くパッドらしきもので調べている光景は、中々に微笑ましかったが、肝心の赤い猫妖怪は、目の前に迫るトラックを前にファイティングポーズを取っていた。
「くらえぇぇー!ひゃくれつ肉球ー!」
可愛らしい声でやってることはヤベーな、と俺は思う。
だってさ、猫が前足でトラック相手にパンチしてるんだぜ?
体格差、質量差、科学的な面を見据えても(いやそもそも妖怪に科学なんて通用しないんだが)無謀でしかない。
そして案の定―――
「ボクはちにましぇぇぇーん!」
「派手に飛んでったのう」
コンマ数秒の鍔迫り合いの後、跳ね上げられていった赤い猫の妖怪。
他人事のように言う百鬼姫だが、跳ね飛ばされた方向……確か小さい川だったよな。
「あの妖怪はジバニャン!トラックに跳ねられて死んだので地縛霊になったみたいでウィス!」
「ありがと、ウィスパー」
「これくらい妖怪執事として当たり前でウィス!」
まあ、解放されたばかりだしカンニングしがちなのは許してあげないとな。
まあ、いずれはしっかりと妖怪名を覚えてもらいたいものだが。
「それじゃあ、ジバニャンとやらを迎えに行こう。せっかく初めて見つけた妖怪だし、知り合いくらいにはなりたいしね」
「にゃあ…」
「こんにちは」
「ニャニャ!?オレっちの事が見えるニャン!?」
ずぶ濡れのジバニャンは身震いして、体に付着した水を切っていた。
そのためか、俺の接近には気付かなかったようだ。自分を見ることができる俺に驚いている。
「驚かせてごめん。俺の名前は天野ケータ。後ろの二人はウィスパーと百鬼姫だ」
「以後、お見知りおきをでウィス」
「よろしく頼むのじゃ」
「名乗られたからにはオレっちも返さなきゃ無礼ニャンね。オレっちはジバニャン!よろしくニャ!」
ファーストコンタクトは良好だ。
確か、原作では戦闘面でも良き相棒になるんだっけか?
まあ俺の記憶の中ではすぐにやられるか、ゲームだと強い妖怪が手に入り次第すぐにレギュラーから外されるキャラだが……
「それで、オレっちになんの用ニャ?ま、まさかカツアゲ…!?」
「するかい!」
斜め上の言葉に思わず突っ込んだが、後悔はない。
流石にそれは飛躍し過ぎだって!
咳払いして取り直す。
「妖怪ウォッチでサーチして君を見つけたから、話しかけてみようかなって。それにしてもなんでトラックなんかに攻撃を?」
「ニャー……それはオレっちの死んだ時の事が原因だニャン」
彼が言うには、生前は大切に飼われていた猫だったようで、飼い主の名はエミちゃんというらしい。
だがある日トラックに轢かれて死んでしまい、ジバニャンにエミちゃんが言った言葉が心残りで、妖怪になったらしい。
「トラックに轢かれた程度で死ぬなんてダサ……か」
「そのエミちゃんとやら、酷すぎないか?」
「その人、本当に人間でウィスか?」
そりゃショックで妖怪になるよな、と納得する俺達。
だが、それでもエミちゃんを呪い殺そうとしないだけ、彼も彼なりにエミちゃんに愛情があるのだろう。
それだけでも彼は凄いなと、俺は思った。
しかし、どこか見落としているような、思い違いというか何か……いや、考えてもどうしようもない。
俺から言えるのはそう多くはないが……彼に伝えられるだけ伝えてみよう。慰めになるかは分からないけど。
「オレっちの必殺技、ひゃくれつ肉球はまだまだ未熟ニャ。もっと努力して強くニャらないと…」
「ジバニャンは強いな。俺だったらそのエミちゃんを呪い殺してたかもしれない」
「ニャ!?」
いつの間にか、俺はしゃがんでジバニャンの頭を撫でてた。
妖怪の体なのに、ちゃんと毛並みやモフモフの感触があって驚いたけど、言葉はそのまま出し続ける。
「俺にできることは分からないけど、何かあれば俺も手伝うよ。なんなら折角だし特訓とか付き合おうか」
「ニャ……ニャアァァ……」
後になって思えば、俺の精神年齢が高いせいか、父性のようなものが発揮してたんだと思う。
でなきゃ、前世の俺はあんなことしないし、きっとただ撫でるだけに収まっただろう。
泣き出してしまったジバニャンの柔い背中を撫でつつ、彼が泣き止むまで抱き締める。
そして泣き止んだ彼は、どこかスッキリした顔で俺から離れる。
「話を聞いてくれてありがとニャン。少しスッキリしたニャン!」
「いや、俺は応援する事しかできないから、感謝するほどじゃないよ」
「いや、オレっちも男ニャ!恩義を返さないのは恥だニャン!という訳でこれをどうぞニャン!」
そう言って腹巻きから取り出したのは妖怪メダル。
「これからよろしくニャン!」
「…ああ!よろしく、ジバニャン!」
<ジバニャン
主人公には名前と姿は覚えたけどそれ以外を忘れられてた妖怪ウォッチのマスコット。
原作通り、だらけるのが好きで好物はチョコボー。
ウィスパーと百鬼姫とも友人関係を築くが、ウィスパーとは時折喧嘩したり百鬼姫にはモフモフされたりすることになる。
勝手にQ&A
Q、なんで百鬼姫はウィスパーの過去を知ってる?
A、もしウィスパーと百鬼姫がガシャ玉に封印された時期が同じだとするなら百鬼姫もその辺りの事を妖怪達の噂話で聞いたかもしれない。
封印される時期が違うとしてもウィスパーは原作の描写からして、数百年生きてるだろう百鬼姫を知らないので少なくとも戦国時代くらいから存在するウィスパーよりは年下である可能性は高いからです。
Q、百鬼姫はなんで主人公が何か特別だと感じてるの?
A、百鬼姫は妖術の天才とか妖怪大辞典にも書かれてるし、恐らくハッキリは分からなくても主人公の魂が何か特殊なものである事は分かるかなって。
Q、百鬼姫はなんで主人公に引っ付いてんの?殺すぞ
A、原作のガチャからして出てくると友達契約してるので、少なくともガシャ玉から出られるだけでかなりの恩義を感じてるんだろうなって。
とはいえ、危険な妖怪も詰まってそうだから(してなきゃされないだろうし)もし妖怪ガチャに出会ってしまったたら何も触れずにその場を立ち去ることがオススメですね。
読了ありがとうございました。