大体は妖怪のせいにできる世界に転生したんだがとりあえず冒険する 作:単眼駄猪介
キュン玉集めって妖怪ウォッチ2の話だったんだなぁって(記憶力ェ…)
それではほんへをどうぞ
最近、モモカの特訓で夏休みを楽しむどころじゃない。
つい先日、妖力に目覚めて俺は初手にモモカの裾めくりを成功させてしまい、手痛いビンタをくらった俺は妖力の制御をまずできるようにしなければならなくなった。
いやはや、アレはなんの弁護もしようもございません……でも、マジでおはようの挨拶して手を上げただけでスカートめくりしちゃうとか想像できるか?
とはいえこれが火花の妖術とかだったら火事でとんでもないことになってただろう。
まあそれはさておき、りゅーくんが今度は工事現場に何かあると占いが出たらしく、さくら中央シティに向かうことにしたのだが……
「ガバガバじゃねぇか…」
「この建設会社、本当に大丈夫なんでウィスかね…」
真昼間にコッソリ移動したとはいえ、誰も気付かないのヤバいだろ。
色々メタい気がするが、よくもまあこんなんで建設会社なんてやってられたなって思う。
安全ヘルメット脱いだら?
「うへぇ、なんで妖怪まみれなんだぁ?」
「興味津々なんでしょうねぇ。妖怪だって新しいものには興味出ますから」
「現に、わたしもそうじゃろ?」
「う、うんそうだね……」
番長姿のモモカに俺は視線を合わせることができない。
ヤンキー漫画見たせいか、なんかコスプレしてきたのだ。
確か【ラブリー番長百鬼姫】だっけか?
黒のセーラー服を着込んだ彼女の姿は目新しく、そして奇麗な素肌の露出がいつもより多く、ちょっと目に毒であり甘味である。
「
一瞬の早着替えで百鬼姫のコスをするが俺は思わず殴る。
「へぼげぇ!?」
「ありゃ?勝手に手が出ちまった…」
「いやいや、わざとでしょっ!?今のパンチ、凄くいいやつでしたよ!?」
元の姿に戻ったようだ。良かった良かった、初めて妖怪を殴り殺す相手がウィスパーじゃなくて良かった。
「あの、もうやんないのでその怖い顔やめてくれません?妖怪を怖がらせる時点でヤバイのは分かったのでウィス!?」
……まあ、まだ一階だ。
ここでグダっとしてたら夜になっちまうし早く行かないと。
で、最上階まで来たのは良かったんだが……流石に寒いなぁ。
ちなみに道中の妖怪はモモカが持ってる竹刀ではっ倒してたから、割とモモカの腕力も強いのが分かった。
うーむ、負けないよう鍛えなければ。無論、妖力を操る特訓もだが……
「おやおや、ここまで来れたのかい?」
「ん?キュウビじゃな」
ビル群が綺麗に見える広い踊り場でキュウビがそこにいた。
だが、何やら真剣な顔であり声も何やら余裕のある声ではない。
キュウビに関しては多少の覚えはあったのだが、こんな感じだったか?
「君達のイチャイチャ……コホン、もとい絆と実力は見せてもらったよ。なればこそ、君達にはコイツと戦ってもらう。このさくらニュータウンを救えるか否かは…君次第だからね」
「なにを…!?」
キュウビが姿を消した直後、低い男の声が大音量で工事現場に響き渡る。
「おおぉぉぼぉぉろぉぉぉぉぉ……!!」
「なんでウィス!?」
困惑する俺達を代弁するかのように叫ぶウィスパー。
その直後に、踊り場の向こう側から白い手が見えた。それはデカくて、俺なんか軽く握り潰せるくらいに大きい……
「おわっ!?」
「ひえぇぇ!?」
ドシャン!と床に叩きつけられた手は腕の先の主を引き上げるかのように力が入っていた。
「みぃーつぅーけぇーたぁーー…!!」
まるで今まで抑えられ付けられた事に不満を漏らすような言葉に、俺は背筋に冷たい汗が流れた気がする。
「モモカ!気を付けろ!どの攻撃もくらったら…アウトだッ」
「分かっとる!」
吹雪の妖術を白い巨人に浴びせるがあまり効いていないようだ。
「アレはおぼろ入道!えーと、額のキズを攻撃するくらいしかダメージを与えることは無理でウィス!」
「手数がいるな…!」
誰を呼ぶか、そう考えていると後ろから聞き覚えのある声が耳に飛び込む。
「も、もんげ〜!?都会にはこんなのもあるんズラ〜!?」
白い犬、いや狛犬のコマさん。
おぼろ入道が起こした地震でコケるように登場したコマさん。
そんな彼の姿を見たおぼろ入道は逃さぬと巨腕を振り上げる。
「コマさんッ!!」
「ケータ君!?」
上手く状況を飲み込めていないらしいコマさんは迫る掌に怯えてしまっていた。
俺は気付けば床を蹴ってコマさんを抱き締めていた。
「け、ケータ!?」
「ヌゥオォォ!?」
飛び込みでなんとか回避できたが軽く身を打ってようで、あちこち痛い。
だがそれに気にしてられる程、痛みに嘆いている暇はない。
「コマさん、助けてくれないか…!?」
「…分かったズラ!オラとケータは友達ズラ!助けられたからには恩返しなきゃ男としてすたるズラァ!」
キリッとした顔で言ってくれるコマさんを頼りになると感じつつ、友達妖怪を召喚する。
「来てくれ、メラメライオン!」
【イサマシ! メザマシ! ラッシャイマシィ!】
「メラメライオン!メラァ!」
最後にあったのは一週間くらいだったが、任せろ!と目で語りかけてくれる彼に信頼を感じる。
「ありがとう、メラメライオン!だけど、今回は多い方がいい…!」
「ジバニャン!ジミー!ロボニャン!キュン太郎!頼む!」
「任せろニャン!」
「ケータ、頑張るよ!」
「呼んだからには安心したまえ!未来の技術で解決してみせよう!」
「キュン!回復は僕に任せてね!ケータ!」
モモカを除けばちょうど6体の妖怪。
油断しなければ勝てるさ!
「モモカ!サポートを頼む!」
「任されたのじゃ!」
モモカの得意妖術の氷系の妖術は効かないわけじゃないが、若干ダメージを与えづらいのでサポートに徹してもらう。
「プリチーの陣で素早さアップでウィス!」
そういやそんな要素もあったな。
まあそれはともかく、俺は指示を出していく。
「ロボニャンはタンクとしてみんなの盾に!お前の鋼鉄ボディを頼りにしてる!」
「了承した!……フッ、懐かしいな。」
「メラメライオン、ジバニャン、ジミーは全力で目を潰せ!見えづらければ攻撃も当たりにくくなるはずだ!」
「メラ!」
「うん!」
「コマさん!妖術で額に攻撃してくれ!君の妖術が鍵だ!」
「任されたズラよ〜!」
「キュン太郎は負傷した味方の回復を頼む!無理に攻撃はしなくて良いからな!」
「おっけ〜!」
さぁて、俺はウィスパーをブン回して倒すか。
とはいえ、距離があるから一撃離脱を守らないとな…!
「ちょ!?自然と私を掴まないで……アァー!?」
ーーー
「おぉぉぉぼぉぉぉろぉぉぉ……」
「た、倒せた……!?」
力無く異空間の底に落ちていくおぼろ入道を見届け、俺は尻餅をつく。
「大丈夫ズラ!?」
「怪我してないニャン!?」
「この通り無傷だよ。安心して……疲れたぁ」
今日も風呂入ったらすぐに寝ることになりそうだ……
疲労困憊なのは分かってたが、意外と立つことも覚束ないみたいでモモカに手伝ってもらった。
まあ、其の為に人に化けたのは何故なんだと思ったが家に帰った時にその疑問は解決された。
「ケータ!?どうしたの!?」
「か、母さん」
どうしよう、どう言い訳するべきか!?
と、疲労している脳細胞に檄を飛ばしてトップギアで考えていたが、母の疑問に化けたモモカが答えた。
「わたしを助けてたのj…コホン、助けてくれたんです。その時にちょっと無理しちゃって…」
「そうなの…と、とりあえずベットに横にしないとね…!」
「つ、疲れてるだけだから慌てなくても大丈夫だって…」
慌て過ぎて何故か包帯持ってきてるし。
「あ、ああそうね!?」
そういえば母とはモモカとの初顔合わせじゃなかろうか?
妖怪の時は普段から一方的に顔を合わせてるが……
その後、ベットに寝かされながらあったこと無かったことの本当と嘘を混ぜながら事情を説明するモモカによって俺は色々恥ずかしい思いになるのだが、まあ嫌な気分ではないかも。
ちなみにさりげなく【ガールフレンド】と強調してアピールしてた。
それに察したらしいうちの母はコッソリ「頑張ってうちの息子落としてね!」と言ってたが、聞こえてるよ母さん……
「着実に外堀埋められてるニャン…」
「まあ、私はケータ君についていくだけでウィスけどね!」
「それはオレっちだって同じニャン!」
小っ恥ずかしいこと言ってる二人に、俺は布団に潜り込むのだった。
<おぼろ入道
レベリングをしっかりしてヒーラーもいれば余裕で倒せるが通常攻撃にデコピンで混乱させてきたり、防御力を下げてくる睨みつけがあるのでお祓いが重要なボス妖怪。
2ではなんと……(ここから先は黒塗りされている)
<キュン太郎
キュートな外見だが中身は腹黒な妖怪。
主人公とはバトルの末で友達契約しており、主人公の男らしさに惹かれてたりする。
まあ、腹黒さ故に主人公との恋愛フラグはないが。
<主人公
着実に強化されてる主人公。
地味にキュン太郎を腕力で分からせてたりしてる。
お前の祖父も棍棒でなんか戦えてたんだから、お前にはできないとは言わせねぇぞ。
目の前で外堀を埋められたので、確実に攻められてるのに気づき始めた。
<建設会社
ガチで安全管理大丈夫なんです…?
クソメタいがヤバそうな企業である。まあ、ガバくなかったら後継作に登場するトレーニング施設ができないから……うーん…
<ウィスパー
今日も武器として振り回される。なんか慣れてきたらしい。
<主人公母
意外と息子やるじゃん、と感心してたり。
その日の夜に赤飯炊いてコッソリお父さんにも伝えて将来が楽しみだと微笑んでる。
無論だがモモカが妖怪だなんて知る由もない。