またまほあこらしくない内容になりますが、
次の話はバトルパートに入る予定なので楽しみにしていて下さい。
それではどうぞ!
マジアヴァイスとの戦いから引いたチャームローゼは、アインと4人のマシンナリーを連れて、森の中を進んでいた。
お互い会話する様子もなく、彼らはただ拠点に帰るという目的だけしか考えていない。
そして、森を抜けると、山に見立てた建物が目の前に見えた。
チャームローゼ達は、目の前に見えるゲートに進むと、ゲートは左右にスライドして開き、中へ入っていった。
奥へ進むと、中央に塔のように伸びた巨大な機械が見えるコントロールルームへたどり着く。
そしてそこには研究員らしき格好をした天然パーマの中年の男性が待っていた。
「来たか…アイン、シャーク、スパイダー、ストロング、スティング、そしてローゼ」
ローゼ「宝前博士、私チャームローゼとマシンナリーチーム、ただいま戻りました」
アイン「リーダー気取りかよ」
シャーク「指揮能力はローゼが上だしね」
スパイダー「君の場合、リーダーというよりは特攻隊長だけどね」
ストロング「アインは真っ先にやられてるしな」
スティング「しかも3回も」
アイン「う、うるせぇ!」
宝前「ハンターレジメンツの凄腕ハンターと遭遇したのか?」
ローゼ「はい。レジメンツの強化スーツは着てましたけどレジメンツとの繋がりは薄いでしょう。軽く遊びましたが、彼女の技量は中々でした」
シャーク「あの子と戦ったんだ…しかも対等で」
アイン「なのにお前は逃したのかよ…」
ローゼ「?」
アインがローゼに抗議してきた。
スパイダー「アイン、落ち着きなさい」
アイン「うるせぇ!そもそもお前、あのまま行けば倒せたはず!なのに見逃したんだぞ!」
ローゼ「見逃してはいけない理由があるの?そもそもあの状況で勝てると本気で思ってたの?」
アイン「何!?」
アインの抗議にローゼは反論してきた。
ローゼ「最近のトレスマジアは強くなって新メンバーもいて、マジアヴァイスとはライフイーターとの戦いで共同していて、今回も駆けつけてきた。特に貴方…2回も飛ばされた人が私に言える立場なの?」
アイン「あの時は油断しただけで…!」
アインの言葉にローゼはアインの胸ぐらを掴む。
その光景に他の4人は驚く。
そのローゼの表情からはとんでもない圧がかかっていた。
アイン「!?」
ローゼ「………勝負において油断は敗北に直結する…それだけは覚えておきなさい」
そう言ってローゼはアインの胸ぐらを離した。
ローゼ「そもそも、私達の目的はビッグマースの技術力がレジメンツより優れてる事を証明すること。魔力が万全のマジアヴァイスを倒さなきゃ意味ないのよ。そうでしょ?博士」
ローゼの目線は宝前と呼ばれた男性に向ける。
宝前「その通りだ。ハンターシステムの開発に参加していた私は当時、魔法少女…戦闘員や幹部などを凌ぐトランスアイテムを作った。だが同じく関わっていた環は最年少ながら安定性と量産性に優れたトランスアイテムを作り上げた。結果採用されたのは環のだった。当時の私はそれに納得がいかず、レジメンツから出ていったがその後も研究を重ね、ソルジャーシステムのトランスアイテムを作り上げた。テストソルジャーだったお前達が手伝ってくれたおかげで、システムの開発は進み、マシンアームズの完成に大きく貢献してくれた」
アイン「ありがたき幸せ」
アイン、シャーク、スパイダー、ストロング、スティングの5人は左ひざを地面に付けて、宝前を見上げるように顔を向けた。
本来は喧嘩っ早いアインだが、宝前に対しては礼儀正しさをアピールしている。
宝前「そしてチャームローゼ、君はテストソルジャーの中でも優秀で、あのマジアヴァイスと互角に戦った。おかげでいいデータが取れた。感謝するぞ」
ローゼ「ありがたいお言葉です…しかし相手は魔力を消耗した状態。フルパワーではないにしろ、それでもかなりの腕でした。このスーツで無ければ負けてたと思ってます」
宝前「確かに君の着てるスーツは高性能だが、対等に渡り合えたのは君の実力もあってこそだ。自分を誇ってもよい」
ローゼ「はい!」
宝前「先程彼女の言ったとおり私が自らの技術が一番だと言うことをレジメンツや世界に証明する為にも、それには君達の協力が必要だ」
アイン「当然です。博士の技術は最高です!」
ローゼ「じゃあどうやって証明するの?」
アイン「………え?」
ローゼ「考えてなかったのね…」
スパイダー「君は当てがあるのかい?」
ローゼ「もちろんよ。博士、端末使いますね?」
宝前「うむ」
宝前から許可を貰ったローゼは端末を操作し、とある風景の映像をディスプレイに映した。
アイン「工場か?」
ローゼ「ドローンで偵察したところ、この廃工場は現在ライフイーターの補給基地として稼働していて、彼らの拠点でもあるクジラ型の大型船も滞在しています。聞こえた話によるとこの大型船の補給が終わるのは夕方の6時半頃…」
ストロング「その前にソイツらをぶっ潰せばいいんだな?」
スティング「だがライフイーターの本拠地である以上、敵の戦力はかなりの物だ。我々では無理があるだろう」
ローゼ「その心配は無用よ。明日には恐らくトレスマジアとエノルミータ、そしてマジアヴァイスも来る。トレスマジアはマジアヴァイスと同盟関係にあるし、エノルミータもライフイーターに敵意を出してるから必ず来るわ」
宝前「つまり、他の勢力にまかせるのか」
シャーク「僕達は何をすればいいの?」
ローゼ「私達の狙いはこれよ」
ローゼは映像に映るクジラ型の大型船に指を指す。
ローゼ「この大型船を奪うわ」
「「「「「な!?」」」」」
ローゼの作戦の目的に一同は驚いた。
アイン「お前、それは本気か!?」
ローゼ「本気の本気よ。私達ビッグマースの力を見せつけるには危ない橋を渡ることも必要なの。それにこの船さえ奪えば今後の活動がスムーズに進むわ」
宝前「聞かせて貰おう」
宝前もローゼの目的の詳しい説明を聞く。
ローゼ「ドローンで得た情報だど、この廃工場にいる戦力は小型マシンビーストが300近く、大型が3機、そして幹部クラスが4人と言ったところね。敵が攻めてきたと知ったらほとんどの戦力は向かわせるはずよ。そこで私達が手薄になった大型船に潜り込んで内部から攻めていく。恐らく1人の幹部は船を守るために残るだろうし、ここで私達がその幹部を叩いてビッグマースの力を思い知らせる訳。実力が証明されて戦艦も手に入れて一石二鳥よ」
他の勢力が大半のマシンビーストを相手にしてる間にこちらは相手の乗り物を奪い取る。
その過程で内部にいる幹部クラスの者も倒す。
シンプルだが、理にかなった作戦だろう。
スティング「だが戦艦に幹部の1人がいるならマシンビーストも複数いるはずだ。一筋縄ではいかないだろ?」
そう。流石の相手も攻めてきた敵に大量の戦力を投入するとしても、戦艦の警戒を疎かにするはずかない。
しかしローゼには秘策があった。
ローゼ「そこで私の能力の出番って訳よ」
アイン「能力って…まさかアレか!?」
ローゼ「そのアレよ!」
その能力のアレが分かったアインは顔を青ざめた。
アイン「敵さんご愁傷様だな……」
宝前「ま…まあ、チャームローゼのシステムは私が初めて魔力を取り入れた最新のモノとなっている。その能力の1つが今回のミッションに役立つだろう。私が完成したマシンナリーチーム用の新装備も実戦に移す時が来た。では明日その作戦で行い、我らの力を見せつけるのだ!」
宝前はローゼの作戦を承諾した。
ローゼ「お任せを。我ら一同必ず良い成果を持って帰ります!」
そう言い残し、礼をした後ローゼは部屋を出ていった。
アイン含むマシンナリーチームも宝前に礼をし、部屋を出た。
宝前(チャームローゼ…岩束かすみ、お前は本当に優秀過ぎる…だが、何か焦っている。悪いことが起こらなければいいが…っ!?)
宝前はローゼを心配してることに気付き驚く。
宝前「私が心配してる……ふっ、私がそれだけ変わったのかもしれんな」
そう言って、宝前は端末を操作して、高性能のハンタースーツに関する図面を映像に映した。
宝前「彼女はこうなることを想定してこれを事前に私に送ったのか…」
本来、宝前には魔力を使用した技術を持っていなかった。
その為作られたソルジャーシステムは魔力を持たない者でもハンター以上の力を出せる性能となっている。
魔力しかダメージが通らないマシンビーストに対しては高出力の武装としてマシンアームズで対応。
総合的にはソルジャーの方に軍配が上がる。
そんな宝前に突然送られてきたデータは、送信名環の名が載った高性能のハンターシステムのデータだった。
当時は何考えてるんだと疑問を覚えたが、そのデータを参考にして作ったのがチャームローゼのソルジャーシステムだったのだ。
そして今回のローゼのおかげで取れた戦闘データで、開発中だったマシンナリーチームの新装備も完成は近い。
宝前「競争心から技術は進歩する…ふふっ、いいだろう。環よ、その競争乗ってやろう…!」
宝前はその笑みと共に競争心を露わにした。
代わって天音、かなた、はるか、小夜、薫子、ゴーマ、レッカはかなたの住み家となっている喫茶店でこれまでの話をまとめた。
ゴーマ「以上がビッグマースに関する事だ。今回アイツらがヴァイスにちょっかい出してきたのは技術が優れてる事を証明するためだろうな」
小夜「あの子達もライフイーターと敵対してるのね」
薫子「消耗してるヴァイスをボコろうとしたのは気に食わへんがな」
薫子はマシンナリーチームに対して苛立ちを覚えていた。
残り魔力の少ないヴァイスを集団リンチしてきた事には許せないでいたのだ。
レッカ「けどあのチャームローゼという子は、その時のヴァイスの消耗した魔力を感じて本気を出さなかったみたいだよ」
はるか「天音ちゃん、あの後別のエノルミータとあったんだよね?」
イベントライブ前にロコムジカ、ルベルブルーメと戦闘中のマジアヴァイスとは別に、トレスマジアは外で起きたことに気付いていない。
それもそのはず、トレスマジアのいる魔法少女展のビルには結界が張られており、気配すらも遮断してしまうからだ。
レッカ「確かロコムジカとルベルブルーメとの戦闘だね」
天音「うん。まだマジアベーゼとは会ってなかった様子だったし、強さも魔法少女狩りには十分だったけど、ベーゼ達と比べたら強くなかったし、ハイブラスターとサルファシールドで上手くあしらったよ」
小夜「あしらったじゃないわよ。あれだけの連戦で残り魔力1割以下なんて信じられないわ」
薫子「流石に戦いすぎや」
はるか「そうだよ。今回無茶しすぎだよ」
天音は今回無茶し過ぎてるとみんなが心配していた。
天音「だってビッグマースの件はトレスマジアには関わりが無いし……」
かなた「家族が危険にさらされてるのに僕が無視できるわけないでしょ?」
かなたの正義は誰かを倒すことではなく、誰かを守ろうとする信念から出来上がったモノである。
その強さははるかと同じぐらい思いが強いのだ。
ヴァーツ「中立の立場とはいえ、ライフイーターとの戦いでは協力関係にあるんですから無茶は控えてください」
天音「出来ればいいけどね…」
小夜「出来ればじゃなく、ホントに無茶しないで」
天音「……………はい」
小夜に念を押されて観念した天音だった。
レッカ「これは明日は全員で行くことになるね」
はるか「全員?」
レッカの全員で行くという意味に話が見えてこないはるか。
レッカ「君達が最初にヴァイスと出会った場所を覚えてる?」
小夜「確か廃工場だったよね?」
かなた「廃工場?」
はるか「かなた君は知らないんだったね」
トレスマジアがマジアヴァイスと出会ったのは、まだはるかが引っ越してきたかなたと出会ってない頃の時期である。
薫子「マシンビーストと初めて戦った場所やしな。あの頃はウチらとエノルミータの攻撃が効かへんかったからな」
ゴーマ「俺が来るまでの間、良く生き残れたな」
天音「私がトレスマジア、エノルミータと接触したのはその時だったね」
小夜「唯一飛べない弱点があるのに、俊敏に動いてたよね」
薫子「しかも1人で倒しもうたし」
レッカ「あれはまだマシンビーストの中でも弱い方だと思うよ?」
かなた「それで、その工場がどうしたの?」
レッカ「今ではライフイーターの補給施設となっている」
その答えにトレスマジアの4人とヴァーツは驚く。
ゴーマ「なるほど読めたぜ。つまりこの工場を襲撃して囚われた魔法少女や悪の組織の者達を救出するんだな?」
レッカ「理解が早くて助かるよ。その通りだよ。元々は僕と天音で行うつもりだったんだけど…」
はるか「ねえ!それってプリマ・ツインズも囚われてるって事!?」
はるかがプリマ・ツインズが捕まってるのか天音に聞いた。
天音「うーん…確証はないけど、今補給施設にはライフイーターの大型船が着艦してる。もしかしたらその船に囚われてる可能性は高いと思う。それにこれは囚われてる人達を救出出来るチャンスだし、更にトランスアイテムを取り返して、再び戦えるようになれば取り巻きの殲滅が楽になるはずだよ」
マシンビーストはアンチマギカーボンと呼ばれる装甲のせいで、環家の人間以外、魔力調整を行ってない者の魔力を使った攻撃はほぼ無力化されるが、それが装備されてない小型の取り巻きなら他の者でも倒せるだろう。
そしてプリマ・ツインズが大型船にいるという可能性がある情報を聞いたはるかは決心する。
はるか「私達も参加するよ!そして助けよう!人助けは正義の味方…魔法少女の役目だもん!」
小夜「ええ。これ以上さらわれた人達を苦しめらせる訳にいかないわ」
薫子「相手がライフイーターである以上、悪でも協力せなあかんな」
かなた「僕も参加するよ。トレスマジアの一員だからね」
天音「みんな……うん!よろしく頼むよ」
天音は4人の協力を受け入れた。
かなた「それなら作戦を考えないとね」
ゴーマ「奴らの拠点だからな。マシンビーストも多数いるはずだぜ」
天音「それなら救出の方は私がやるから、マシンビーストの方は任せていいかな?」
小夜「天音、1人で大型船に乗り込むの?」
はるか「大丈夫なの?」
天音「潜入は少数の方がやりやすいし、悪の組織の者の交渉も私しか出来ないからね」
薫子「せやな。ならウチらトレスマジアはマシンビーストをぶっ潰しにいくわ」
小夜「敵がこちらに向けば、天音の方が少し安全になるしね」
はるか「絶対に救いだそうね!」
天音「うん」
レッカ「決まりだね。それじゃあ明日またここに集まってから敵の補給施設に向かおう」
レッカの話で締め、トレスマジアの3人はそれぞれ家に帰るため、店を出た。
レッカとゴーマもメンテの為に部屋を出て行った。
そして残った天音とかなた…
天音「…かなたはお姉ちゃんが生きてるって、今も信じてるんだね?」
かなた「うん。あの姉さんが簡単にいなくなるなんて思えないんだ。根拠があるしね」
天音「根拠?」
かなた「数年前、姉さんが魔法らしき何かを使った所を見たんだ」
天音「え!?」
かなたから思わぬ情報を聞き、驚く天音。
天音「それってホントなの!?」
かなた「うん。その後バレて内緒にしてって言われたけどね」
天音「という事は、お姉ちゃんは魔法少女だった…!?」
かなた「うん。恐らくプリマ・ツインズの戦いに巻き込まれた姉さんが命を落とすとは到底思えないんだ」
姉は生きていた。
少し戸惑ってるが、安心感もあった。
かなた「ごめんね、今まで言わなくて…僕はてっきり知ってたかと思って…」
天音「う ″!?」
かなた「天音の事だから僕より姉さんが生きてるって信じてると思って…」
天音「がはっ!?」
かなた「やっぱり天音は僕の姉なんだなと尊敬してた」
天音「ぐべら!!??」
悪意のない言葉で図星を突かれ、倒れてしまう天音。
かなた「ど、どうしたの?」
天音「い…いや、な、何でもない…」
という感じで、天音もレッカと一緒に自宅へ帰っていった。
そして…夜が明け…全ての勢力がこの日、集まる。
マシンナリーチームの5人の名前については、レッツ&ゴー!の大神のレーサー達のマシンのモチーフを取り入れてます。
シャークについては2作目のWGPの後半で披露したシャークシステムから取りました。
名前とは裏腹に優しい性格なのは違和感ありそうですが、原作知っているとなるほどと思われます。
ドルフィンにしようかなと思ってましたが、こちらにしました。
宝前については銀魂の坂田銀時をモデルにしてます。
さて、次回はいよいよライフイーターの補給施設での戦いになりますが、現在制作中になります。
気ままに待っていただける事と、高評価を頂けると嬉しいです。
出来るだけ早く更新したいところです。
それでは!