補給施設での戦いもそろそろ後半に差し掛かってきました。
恐らく後2話続きます。
それではどうぞ。
ライフイーターの主導者
マジアヴァイスが施設内で囚われた者達を救出してる間、トレスマジアの4人とレオパルト、ネロアリスは三爪の3人、小型と大型のマシンビースト達を相手にしていた。
マジアアズールは空中戦でアズールブレードでイーグリッドのビームソードと鍔迫り合いになっていた。
イーグリッド「ほう…少しは出来るようになったか」
アズール「非人道的な事をするライフイーターに私達トレスマジアは負けない!」
イーグリッド「非人道的?知らないくせにトレスマジアは勝手なことをいうんだな」
アズール「何を!」
イーグリッドが鍔迫り合いから弾き返し、アズールから距離を取り、ライフイーターの技術について語る。
イーグリッド「我らライフイーターの技術は後に世界が抱えるエネルギー問題に関わる事でもあるのだからな」
アズール「エネルギー問題?」
イーグリッド「知ってるだろ?世界では人間達の都合で大量のエネルギーを消費し、今も枯渇している。政府が市民達に節約を呼び掛けても出来たのは一握りだ。そこで大量に取れる新しいエネルギーが必要だ」
アズール「それで…魔力に目を付けた?」
イーグリッド「そうだ。魔力は今人間達が使ってるエネルギーよりも遥かに強力。更に魔力所持者は例え魔力を吸われても時間と共に回復していく、半永久的に生み出せる魔力、これこそまさに未来のエネルギーに相応しい!これが実現すれば人達の暮らしも更に良くなるだろう。それを再現出来るのが我々ライフイーターだ!分かるか?我々は世界の未来の為に戦っているのだ。対しお前達トレスマジアは街の平和を守るだけの存在。世界はどちらを願って…」
アズール「ふざけないで!!」
イーグリッドの話にアズールは怒り、アズールダガーの牽制からのアズールスマッシャーでイーグリッドを後退させつつ追い詰めていく。
アズール「未来の為なら人攫いしてしていいと思ってるの!?いいはずがない!」
イーグリッド「勝手なことをいうな」
アズール「誰が!!」
とことん攻めていくアズール。
イーグリッド「決めるのは世界であってお前達ではない」
アズール「なら貴方達が決める事じゃないわ」
イーグリッド「何を言う?世界のために戦う我らこそ、世界そのもの。お前達が戦っているのは世界だ。世界に反逆するお前達こそ世界の未来を脅かす…!?」
イーグリッドが話してる間に突然サルファバスターがイーグリッドに直撃した。
アズール「!?」
サルファ「アズール、そんな鳥頭に話す事なんてらへんし、聞かんでええ。ソイツらは敵や。敵ならぶっ潰せばええ」
アズール「サルファ…」
サルファ「ウチらは正義の味方トレスマジア、悪いことは見逃さへん。なのに人をさらって道具のように扱うライフイーターが世界のためやなんて外道以外の何物でもあらへん」
イーグリッド「世の中を知らない者が口出しするな」
サルファ「事実を言ったまでや」
イーグリッド「勝手なことを!」
サルファ「こっちのセリフや!」
アズールから標的を変えて攻撃を行おうとするイーグリッド。
サルファもファイティングポーズを取り、イーグリッドを迎え撃とうとした。
ファング「おいおいおい!お前の相手はオレだろ!?イーグリッドもらしくないぞ!」
サルファ「!?」
イーグリッド「!?」
ファングの呼びかけでハッと気付く2人。
サルファ「わるこうたわ」
ファング「いいさ、それじゃあ仕切り直しだぁ!!」
ファングが突進し、両手に持った手斧で交互に斬りかかる。
それをサルファはサルファグローブを付けた両手からのパンチで何度も弾き返しては後退するも、隙が見えた所にサルファは右ボディーブローをファングの腹に当てて、今度はファングを後ろへ後退させた。
しかしファングの表情は笑っていた。
他の者なら受けただけで大きな痛手と苦痛の表情を浮かべるはずだが、ファングの表情からしてダメージは浅いとサルファはそう思った。
ファング「中々やるじゃないか。マジアヴァイス以外にもこれほどの強え奴がいるなんてな」
サルファ「ヴァイスから聞いたとおり、お前さんただのバトルマニアやな。なんでライフイーターに入ったんや?」
ファング「強え奴らと戦うために決まってるさ」
サルファ「それならウチらと組んだ方がもっと強い奴と戦えるで?」
ファング「確かにそれはありかもしれねぇが、仲間を裏切る気は毛頭ねえ。それにオレが魔法少女と対峙するのは、魔法少女自身が戦いの中で強くなる可能性を持っているからだ。まあそれは戦闘員や幹部などにも言えるがな、それでも魔法少女は予想以上の成長をしてくる。そして今、そんなお前と勝負出来るなんて楽しくなって仕方が無い!」
と、喜びを感じて笑っているファング。
サルファもファングの言葉で笑みを浮かべた。
サルファ「やっばアンタ、オモロイわ」
ファング「面白いのはまだまだこれからだぜ!!」
サルファ「そいつぁ楽しみやな!」
再びぶつかり合い、拳と斧によるラッシュが始まった。
そして残ったアズールとイーグリッドも…
アズール「イーグリッド…貴方達は貴方達なりに考えてるようだけど、私達にも譲れない物がある!だから私は…トレスマジアは貴方達には負けない!」
イーグリッド「ふん、ならばどっちが正しいか、戦いでケリを付けよう!」
2人が互いの剣を構え、アズールは更に周囲にアズールダガーを展開させ、イーグリッドは2機の鳥形ビットを展開。
そして始まるアズールダガーの発射とビットのビームの照射。
互いの飛び道具が相殺される中、2人は前に飛び出し、ぶつかり合う。
代わってマジアマゼンタとマジアクリスタの2人はシャドーフォックスと戦闘中である。
いつの間にかフォックス側には何体かの小型機が加わり、数ならマゼンタ側が不利だが、クリスタのクリスタルビットで数の不利を補いながらフォックスの放つ五尾光からマゼンタを防御しつつ、マゼンタが遠距離でフォックスを攻撃している。
次第に数が減っていき、フォックスの方が不利になり始めた。
フォックス「ちっ、取り巻きでは質が劣るか…だがおかしい…この場にマジアヴァイスがいないのは妙だな…まさか…!」
ヴァイスがこの場にいない理由が分かったフォックスは苛立ちを覚えた。
フォックス(あの娘…トレスマジアが囮になってる間に捉えた者共を助けに…やってくれたな…!!)
捉えた人達はライフイーターにとって重要なエネルギー源…魔力を持っている。
ライフイーターの面々は自ら魔力を生み出せず、使用してる武器は捉えた人達から吸い取った魔力を消費している。
ライフイーターにとって魔力は有限である。
救出されることは補給の手段を止められる事であり、やがて魔力不足になり、こちらの弱体化は免れない。
フォックスはこの戦闘から離れることにした。
フォックス「気が変わった。お前達の相手はコイツがしてやろう」
そう言ってフォックスは後ろからオオムカデの大型マシンビーストを呼び出した。
マゼンタ「まだいたの!?」
クリスタ「気が変わったって…まさか…!」
クリスタはフォックスの考えが分かった。
フォックス「お前達の相手はまた後でしてやる。だが今は後回しだ!」
そう言ってフォックスはこの場を離れ、施設内へ向かった。
マゼンタ「逃げた?」
クリスタ「違う、ヴァイスの目的がバレたんだ!」
そう言いつつオオムカデのマシンビーストの突進を左右に避ける2人。
一方戦闘中のイーグリッドも、フォックスが施設に向かっていったのを見て察した。
イーグリッド「フォックス?…なるほどな。アズール、悪いが用事が出来た」
アズール「用事…!?」
イーグリッドの言った言葉を理解する前に鳥の小型機達が四方八面にアズールを包囲する。
イーグリッド「先に片付ける相手が出来たからな」
アズール「相手?それって一体…」
ゴーマ「アズール、奴らの狙いはヴァイスだ!」
アズール「!?」
ゴーマの話でアズールは気付くもの、既にイーグリッドはアズールから離れ、フォックスと同じく施設へ向かった。
マゼンタ「早くヴァイスの元へ行かないと!」
クリスタ「マゼンタ、このマシンビーストは僕に任せて君はそのまま大型船の方へ向かってヴァイスと合流して!」
マゼンタ「大型船へ?」
クリスタ「施設にいる囚われた人達はもう救出されてる頃だし、次に向かうとしたら大型船の方に行くはずだよ」
クリスタの読みは合っている。
クジラの大型船はライフイーターの拠点でもあり、囚われた人達も補給施設とは別にいる。
危険な橋を渡るヴァイスの事なら必ず次に向かうだろう。
マゼンタ「でも、クリスタ1人で…」
クリスタ「大丈夫。僕だってトレスマジアの1人だよ。早く行って!」
クリスタはマゼンタストライカーを呼び出し、オオムカデのマシンビーストに向けて構える。
マゼンタ「…………無理はしないでね、クリスタ」
クリスタ「うん」
クリスタにマシンビーストを任せ、マゼンタはフォックス、イーグリッドよりも先にヴァイスと合流するため、大型船へ向かった。
そしてまだ戦ってるサルファとファングは…
サルファ「お前さんのお仲間どっか行ってもうたけど、いいんか?」
ファング「どうせ優先する相手が変わっただけだしな。オレには関係ねぇ、曲がった事が嫌いだからな。オレのやるべき事はただ1つ…目の前の相手をぶっ倒すだけだ!」
再び構え直すタイガーファング。
サルファ「それはウチも同じや!!」
マジアサルファも構え直し、そのまま部に向かっていく。
一方大型船に侵入出来たチャームローゼ含むビッグマーズのメンバー達は、コントロール出来るメインブリッジへ向かっていた。
ローゼ「ローゼサーベルビュート!」
ローゼの持つ薔薇を象った細身の剣が鞭のように変形し、そのまま目の前の火器付きの正方形状の浮遊小型機を切り裂いていく。
因みにチャーミングマインドで味方にした小型機達は全てやられており、使用するにも魔力を大量に消費するため、幹部クラスの者を相手にする以上温存は必須である。
アイン「おらよ!」
アインは新たに追加された合計4本のアームでひたすら敵を殴り倒す。
シャーク「ここだ!」
スパイダー「切り裂かれなさい!」
シャークは両手に持った鉈状の武器、スパイダーは4枚刃の投擲武器で敵を切り裂いていった。
ギガント「壊れろー!!」
ギガントは巨大なチェーンソー型の武器で中型のマシンビーストを真っ二つにする。
スティング「弱点がガラ空きですよ?」
最後にスティングは右手に装着されたバンカーユニットで相手の胸部に当てて、細身の杭を打ち込み、貫通させた。
貫かれた敵は動かなくなり、そのまま前に倒れた。
ローゼ「これで全部かしら?」
アイン「みてぇだな」
シャーク「トレスマジア、エノルミータが敵を引き連れてるお陰で敵の数は少ない。こちらのエネルギー残量もまだ八割残ってる」
スティング「マジアヴァイスと他2人も大型船の方へ向かってきてる。彼女が向かう先恐らく魔法少女や悪の組織の者が囚われてる監禁室だ」
スティングは索敵能力に優れ、予め施設外にサーチャーを配置させて敵味方の位置が特定出来る。
その為マジアヴァイスの位置も座標で確認することが出来るのだ。
スパイダー「他2人?トレスマジアではなくて?」
ローゼ「どちらでもいいわ。私達の目的はあくまでここの制圧と幹部の1人を倒すことよ」
ギガント「潰し甲斐のある相手ならオレはいいけどな」
ローゼ「弱かったら意味ないもの。我らの名を広めるにはね」
と、話しながら進んでく内にローゼ達は広い空間の部屋にたどり着く。
見た限りトレーニングルームのようである。
その中央には革コートと軍帽を付けた若い男性が立っていた。
「ほう…ハンターの奴らが来たと思ったらビッグマーズの刺客達とはな」
ローゼ「ライフイーターの幹部の1人ね?早速悪いけど、討ち取らせてもらうわよ」
と、ローゼは右手に持ったローゼサーベルビュートに炎をまとわせた。
「ほう…この私を誰なのか知ってのことか?」
ローゼ「知らないわ。倒せば関係無いもの」
ローゼは相手を睨んでいた。
「いいだろう…身の程をその身で教えてやろう。掛かってこい」
ローゼ「そのセリフ、そっくり返してあげるわ!」
と、ローゼは革コートの男性に突撃した。
代わって数分遅れて大型船に乗り込んだヴァイス、リーフ、グラディの3人は、囚われた人達がいる大型船内の監禁室を探していた。
ヴァイス「レッカ、場所の方は?」
レッカ「中央に3名の生命反応と魔力反応があった。後反対側に強力な魔力を持った反応がビッグマーズの連中と戦ってる」
リーフ「ビッグマーズ?」
グラディ「聞いたことある。ハンターレジメンツとライバル関係にある対ライフイーター組織だって総帥が言ってたな」
ヴァイス「ビッグマーズの方も気になるけど、今は囚われた人達を助けないと」
レッカ「それがいい」
ヴァイス達はなんの障害に遭うことなく、監禁室の前にたどり着いた。
レッカ「この先の部屋だよ」
ヴァイス「わかった」
グラディ「どうするんだ?この扉頑丈だぞ」
グラディの言うとおり、大型船内の監禁室の扉は下の階の施設内の監禁室より頑丈な扉となっており、簡単には壊せそうにない。
リーフ「ひとまずここはヴァイスに任せてみましょう」
ヴァイスは扉越しに近づき、声をかけた。
ヴァイス「魔法少女と悪の組織の皆さん!今から扉を開けるので離れてください!」
と言って、ヴァイスは右手に武器を生成した。
ヴァイス「トレスブリンガーー!!」
ヴァイスはトレスマジアの3人の武器を合わせた大剣…トレスブリンガーを展開させ、頑丈な扉を斬り壊した。
グラディ「扉が真っ二つ!?」
リーフ「トレスマジアの武器を合わせた新しい武器なんて、普通は考えられませんね」
ヴァイスがトレスブリンガーを展開させたことで、リーフ、グラディが持っていたマゼンタスピア、アズールソードは消えてしまった。
ヴァイスが武器を展開できるのは現状3つまてのようである。
ヴァイスは壊した扉を撤去し、監禁室の中へ入った。
「あれ?その格好…トレスマジア!?」
「いや、トレスマジアとは魔力の質が似てて異なる」
「ねえ、君ってトレスマジアの1人なの?」
中にいたのは少女が2人と高校生ぐらいの身長の男子が1人。
3人とも変身した状態である。
1人はゴスロリドレスを着た赤髪のロングヘアーの少女。
身長はネロアリスと同じぐらいである。
もう一人の男性は全身青タイツに金色のジャケットを纏っている。
髪型は黒髪のショートで前髪が少し長めになっている。
最後の1人は星をイメージした金色の魔法少女ドレスを着ており、髪型はセミロングの金髪である。
その姿はあのプリマ・ツインズに似ていたのだ。
そして彼女に関してはヴァイスも知っていた。
ヴァイス「もしや、プリマサンライトですか?」
サンライト「うん。プリマ・ツインズの新メンバーとして入るつもりだったんだけど、デビュー戦でツインズの2人を助けようとした結果この有様だけどね、ははは…」
どうやらサンライトはさらわれたプリマ・ツインズを助けるために単機でライフイーターに立ち向かったらしい。
しかし魔力系の攻撃が効かないマシンビースト相手には手も足も出ず、捕まってしまったのだろう。
ヴァイス「ライフイーターを甘く見すぎですよ」
サンライト「でも早く助けたかったし」
ヴァイス「そもそもプリマ・ツインズですら勝てなかった相手に貴女が勝てると思ったんですか?」
サンライト「こういうのはアニメの変身ヒロインみたいに逆転勝利があるみたいに…」
ヴァイス「現実はアニメじゃないんですよ!そんな事してるから捕まったんですよ」
サンライト「何も言い返せないなぁ…」
ヴァイスのキツい指摘を受け、サンライトはしょんぼりした。
グラディ「おいおい、有名な魔法少女の1人にちょっと言い過ぎじゃないか?」
ヴァイス「いいの。これで」
グラディ「うわぁ…」
リーフ「ヴァイスの言葉には私でも何も言い返せませんね」
と、ヴァイスの話には口出すだけ無駄だとリーフとグラディは覚った。
ヴァイス「そして残りのお二人、覚えのある魔力の波長から、エノルミータの方々ですね?私はマジアヴァイス。ハンターです」
ヴァイスはこれまでマジアベーゼ、レオパルト、ネロアリスの攻撃を見て覚えた魔力の波長が、目の前の2人の魔力と似ていた事から、彼ら2人がエノルミータだと分かった。
「名乗ってきたのならこちらも名乗ならくてはいけませんわね。わたくしはエノルミータの構成員メイデンルージュですわ」
「そして私はルージュと同じエノルミータの構成員エレガンスビルダーだ!」
長いスカートを両手で両側を少し上げ、お辞儀をするルージュ。
ビルダーは独特なポーズでアピールしながら名乗りを上げた。
ヴァイス(だ………ダサい……)
そのポーズはヴァイス達から見て、とてもダサかった。
例えるなら、某バトルアクション少年漫画に出て来る5人の特戦隊のリーダーを思わせるだろう。
ルージュ「所でなぜ悪の組織の私達を助けに?」
ヴァイス「囚われた人に正義も悪も関係ないですよ?」
サンライト「正義も悪も関係ない…変わった子だね」
ビルダー「一応助けてくれたお礼はさせてもらう。我が感謝の気持ちを込めて!」
と、再び独特なポーズをするビルダー。
これにはあまりのかっこ悪さに一同は言葉を失い、ルージュは頭を抱えていた。
野球します
ヴァイス「まあいいか。これから一緒に脱出するので付いてきてください。来る敵は私が片付けますので」
サンライト「最近の子は強いなぁ」
ルージュ「この場合は貴女に付いてきた方がいいですわね」
ビルダー「道案内よろしく頼む」
メイデンルージュ、エレガンスビルダー、プリマ・サンライトの3人はヴァイス達に付いていくことになり、来た道を戻ることにしたが…
レッカ「…待って!マズい。イーグリッドとシャドーフォックスが大型船の入口にいる」
ヴァイス「!?」
リーフ「三爪の2人が!?」
グラディ「逃げ場を塞がれたぞ!」
レーダーで探知したレッカはイーグリッドとシャドーフォックスがマジアヴァイスを狙いにこちらにやって来たことをみんなに伝える。
脱出経路は塞がれたも当然である。
しかしこれはヴァイスも想定内。
ヴァイス「リーフ、私が時間を稼ぐからこの爆弾で外へ逃げて」
と、リーフに渡したのは予めヴァイスの魔力を注ぎ込んだボトル型の爆弾であった。
これはレオパルトの能力で作った爆弾ではなく事前に作った特製である。
リーフ「時間を稼ぐって、まさか三爪の2人を1人で戦うのですか!?」
ヴァイス「相手が三爪である以上守りながら戦うのは難しいし、外にいる小型機もリーフとグラディの2人じゃないと対処出来ないでしょ?」
ルージュ「舐めないでほしい…と言いたいところですが、わたくし達では返り討ちにされてしまいますわね」
ビルダー「我らでは足手まといにしかならないな」
グラディ「でも大丈夫なのか?相手はあの三爪だぞ?」
ヴァイス「大丈夫。負ける気は無いから!」
と、トレスブリンガーを肩に置くヴァイス。
ここでサンライトがヴァイスに近づき、ヴァイスの肩に触れた。
すると、魔力がヴァイスに流れ込んできた。
ヴァイス「!?サンライト?」
サンライト「ここまで来てる以上魔力も消耗してるでしょ?私は戦えないからこれぐらいの事しか出来ないけど…」
サンライトから魔力を貰った事でヴァイスの魔力量は最大に回復した。
道中の敵やトレスブリンガーやハイブラスターを使用して六割近くまで消耗した魔力量がサンライトのお陰で帳消しになったのだ。
ヴァイス「いえ、十分過ぎます!ありがとうございます!」
レッカ「ヴァイス、すぐに三爪の元へ向かおう。相手が二手に分かれる前に接触しないと」
ヴァイス「うん。じゃあ私は行くね!」
ヴァイスはフラワーリーフ、グラディエーター、メイデンルージュ、エレガンスビルダー、プリマ・サンライトから離れ、来た道を戻ろうとした。
ビルダー「ハンターの少女よ、貸しが出来た」
ルージュ「お礼はいずれ返させていただきますわ」
サンライト「気をつけて!」
みんなと別れ、ヴァイスとレッカは入口のゲートがあるメインフロアまで戻ってきた。
ヴァイス「バレるのが早かったけど、想定内だね」
と述べるヴァイスの目の前には、イーグリッドとシャドーフォックスの姿があった。
イーグリッド「1番警戒すべきはお前だった訳か…」
フォックス「やってくれたな、マジアヴァイス!」
イーグリッドはビームソードを右手に持ち、フォックスは五尾光の左右のプレートを外して二刀の剣として左右の手に持ち、構えた。
対しヴァイスもまだ展開中のトレスブリンガーを構え、そのままフォックスに向かって高速ダッシュで距離を取る……
と思いきや、横から来たイーグリッドに斬りかかった。
イーグリッド「何!?」
ヴァイス「そう来ると思ってたよ」
そしてそのままフォックスの方へ怯んだイーグリッドを叩き飛ばした。
フォックス「!?」
フォックスはすぐに横へかわし、イーグリッドは後ろの壁にぶつかった。
ヴァイス「遅い!」
すぐに反撃しようとするフォックスだが、先にヴァイスが至近距離まで近づき、トレスブリンガーによる切り上げでフォックスを宙に上げた。
イーグリッド「横がガラ空きだ!」
ヴァイス「それはどうかな?」
隙が見えたと思い、ヴァイスに斬りかかろうとしたイーグリッドだが、ヴァイスは左手をイーグリッドに向けてヴァイスバレットを連射して当てて仰け反らせた。
そして再びイーグリッドを今度は反対の壁までトレスブリンガーで叩き飛ばした。
フォックス「小娘如きが!」
上に飛ばされたフォックスはそのままヴァイスから距離を取り、五尾光のビームを放った。
ヴァイスはなんとか避けていくが、発射速度が増した五尾光の降り注ぐビームの数が多い為、今のヴァイスでは前進すら困難である。
フォックス「攻撃出来ればこちらのモノ…!?」
こちらが有利になり勝ち誇った次の瞬間、トレスブリンガーがフォックスに向かって飛んできたのだ。
咄嗟にトレスブリンガーをはたき倒したが、その後ろからヴァイスが跳んで至近距離まで近付いた。
ヴァイス「せぇーのっ…!!」
そのままヴァイスインパクトでフォックスを地面にたたき落とした。
フォックス「くはっ…!」
イーグリッド「ちっ!」
空中にいるヴァイスにイーグリッドは左手に持ったマシンガンで牽制するも、ダッシュで横にかわされ、フォックスがはたき落としたトレスブリンガーを拾うと、そのままヴァイスはヴァイスバレットで反撃し、イーグリッドは被弾してしまう。
フォックス「くそ…2人係でも倒せないとはね…」
イーグリッド「この狭い場所では満足に戦えないか…」
ヴァイス「私の魔力はまだ十分残ってる。ここで仕留めさせてもらうよ」
2人係でもヴァイスの機動力と反応に圧倒されてるイーグリッドとフォックス。
それもそのはず、2人は先程マゼンタ&クリスタ、アズールとの戦闘でエネルギーを消耗しており、身体能力が落ちてるのだ。
対しヴァイスはサンライトから魔力を貰っており、全力の状態で戦えている。
この勝負、ヴァイスが有利。
そしてヴァイスはこのチャンスを逃さないと、2人をここで倒すつもりである。
フォックス「このままでは分が悪い…一旦引くよ!」
イーグリッド「仕方無い…!」
イーグリッドは懐から何かの鉄の筒の容器を取り出し、ヴァイスの足下へ投げた。
ヴァイス「煙幕?」
レッカ「違う、これは閃光弾…!?」
レッカが気付いた頃にはもう遅く、筒の容器が開き、とてつもない閃光がヴァイス達を包む。
フォックス「私達もやられる訳にはいかないんでね」
フォックスとイーグリッドは入り口のゲートへと走るが…
突然閉まる音が響いた。
「何処へ行くんですか?お楽しみはまだまだですよ?」
フォックス「!?」
イーグリッド「コイツの存在を忘れていた…!?」
入り口のゲートを締め、その場にいたのはマジアベーゼだった。
ヴァイス「マジアベーゼ!」
ベーゼ「施設にいないと思ったらここにいましたねマジアヴァイス。(ここ無駄に広くて迷子になってたなんて言えない…)」
元々ベーゼはヴァイスと合流するつもりだったのだが、迷路じみた施設内で迷子になっていたため遅れてきたのだ。
それはさておき、これでイーグリッドとフォックスは逃げ場を失った。
こっちはマジアヴァイスとマジアベーゼの2人。
これでチェックメイト。
と、誰もが思っていたその時…
「そこまでにしてもらおうか」
「「「「「!?」」」」」
声と共にヴァイスの後ろの道から現れたのは革コートと軍帽を付けた若い男性であった。
更に彼の右手にはボロボロになったチャームローゼの姿があった。
ヴァイス「ローゼ!?誰なの貴方は!」
イーグリッド「オウガか、その娘は?」
オウガ「この船を奪いにやって来たビッグマーズのネズミどもの1人だ。力の見極めすら出来ん愚か者だがな。奥にいる他の仲間よりはいい勝負してたがな」
そう言ってオウガはローゼをホールの中央に投げ捨てた。
ヴァイス「ローゼ!」
ヴァイスは倒れたローゼの元へ駆けつけた。
しかしその隙を狙ってイーグリッドとフォックスはオウガの元へ移動した。
現状ヴァイスが挟み撃ちの状態だった事とイーグリッドとフォックスが倒れたローゼを人質にする危険性もあるためローゼの元へ移動する選択を選んだのだ
ヴァイスはローゼの状態を確認する。
衣服自体は僅かな損傷で済んでるが、頭の方は血が少し流れていた。
ヴァイス「レッカ、お願い!」
レッカ「わかった」
レッカの体の後ろ部分が左右に開き、何かのパーツが出て来て、光の輪を作り出した。
そしてその光の輪から放たれる光をローゼに当てた。
オウガ「ほう、修復機能か。レジメンツの機械妖精も中々だな」
ベーゼ「………貴方がライフイーターのリーダーですか?」
オウガ「マジアベーゼか…そしてもう一人はマジアヴァイス…」
コートを着た男性のその喋りと風格に、今までの幹部とは一味違う事が伝わる。
オウガ「私も名乗ろう。私の名はオウガ。このライフイーターの主導者……の、代行だ」
ヴァイス「代行?」
レッカ「やはり主導者は生条か…!」
生条高志(せいじょう たかし)…その名の人物こそ、プロジェクトMの元関係者にして、ライフイーターの創設者でもあり、今回の魔法少女&悪の構成員と幹部誘拐事件を引き起こした張本人である。
そしてオウガと名乗るこの男性は生条の代理と名乗っていた。
ヴァイス「貴方の主導者の研究の為に魔法少女と悪の組織の者達を次々とさらうとか、何を考えてるの!?」
オウガ「何をだと?私はただ主の命のままに動いてるだけに過ぎん。何かが変わろうとも、誰かが犠牲になろうとも、私には関係の無いことだ」
ヴァイス「…!」
オウガ「マジアヴァイスよ、お前はライフイーターにとっては最大の壁。ここでお前を倒したいところだが、我々の戦力は今や壊滅状態。今回は引き下がろう」
ベーゼ「逃がすと思ってますか?」
ベーゼがメナスロンドでフォックス、イーグリッド、オウガをまとめて倒そうとしたが、オウガは左手に回転する4枚刃の武器を持ち、前に向けると武器が高速回転しメナスロンドによる無数の鞭を弾き返した。
ベーゼ「!?」
オウガ「その手の攻撃では私は倒せんぞ」
ベーゼの使ったメナスロンドによる鞭の数は4本。
多数の攻撃を防ぐのは普通の防御では難しい。
しかしオウガのは、手に持った武器を使った広範囲の防御で防いだのだ。
やはりタダ者ではないのが伝わっていた。
ヴァイス「引き下がるってどういう事?ここはライフイーターの拠点じゃ…」
オウガ「残念だがこの船はダミーだ。本当の拠点は既に離れている」
ヴァイス「ダミー!?」
遂に追い詰めたかと思ったら、この拠点の大型船がダミーだとオウガから語られて驚きを隠せなかったヴァイス。
当然それを聞いたマゼンタ、ベーゼも驚いていた。
オウガ「さて、このまま帰るのはいいが、お前達にはまだ物足りないだろう。だからとっておきのサプライズを用意しておいた」
ヴァイス「それって一体…」
オウガ「すぐわかる。また会おう…戦う少女達よ」
そう言い残し、オウガ達は姿を消すように去っていった。
ライフイーターが撤退した以上、ゲートを閉じたままにする理由が無くなったため、ベーゼはゲートにかけていたフルスタ・ドミネイトの効果を解除した。
すると扉が開き、マジアマゼンタが駆けつけてきた。
マゼンタ「ヴァイス!助けに…って、マジアベーゼ!?」
ベーゼ「おやおやマジアマゼンタ、一味遅かったみたいですよ」
ヴァイス「ライフイーターは逃げられてしまった。しかもこの船もダミーだった」
マゼンタ「プリマ・ツインズは?」
ヴァイス「別の飛行船に連れてかれた…ごめん」
マゼンタ「気にしないで、まだ助けられるチャンスはあるんだし、ね?」
と、話してる間に突然何かの衝撃音が周囲に響いた。
マゼンタ「何!?」
ヴァイス「!?これは足音?」
レッカ「ヴァイス、大型マシンビーストの反応が現れた!けどこの質量は…!」
レッカがマシンビーストが現れた事を言うが、自身が驚く反応からして、今回現れたマシンビーストは今までのとは違うらしい。
それでもマシンビーストを放っておけば街に被害が及ぶ為、ヴァイスはマシンビーストを倒しに向かわなければならない。
ヴァイス「レッカ、ローゼと残りのビッグマーズの人達をお願い」
レッカ「わかった」
ベーゼ「ただ事ではありませんね。私も手伝いますよ?」
ヴァイス「うん、お願い」
マゼンタ「2人とも、行こう!」
レッカと倒れたローゼを残し、ヴァイスはマゼンタ、ベーゼと一緒に、突然現れたマシンビーストがいる場所へ向かった。
ファング「何!?」
サルファの渾身の右ストレートでファングの斧が2つとも砕かれた。
サルファ「終わりやで…!」
サルファは服のあちこちに小さな斬り後が残ってるが、肉体へのダメージは小さい。
対してファングは胴体や頭部に殴られた後が残ってる上に先程のストレートで自らの武器である斧を壊され丸腰の状態。
この勝負、決着は見えていた。
ファング「ハッハッハッ…流石魔法少女、こんなに痺れる戦いは初めてだぜ」
サルファ「そりゃおおきに」
ファング「武器が壊れたし、イーグリッド達も逃げていったようだし、オレもずらかせてもらうぜ」
サルファ「逃げたやと?」
そう言いつつ、ファングは遠くから来たバイク型の小型機に乗り、この場を去っていく。
サルファ「いつの間に!?」
ファング「今回は勝ちを譲るが、次は負けねぇからな!マジアサルファ!」
最後に捨て台詞を残し、タイガーファングは離脱した。
ファングが去った直後、アズール、クリスタがやって来た。
アズール「サルファ、大丈夫?」
サルファ「心配いらへん。それよりそっちこそ大丈夫なん?」
クリスタ「マシンビーストの方は片付けたよ。レオパルト、ネロアリスもベーゼの元へ向かってる。そっちの決着は付いたの?」
サルファ「ウチが勝ったけど逃げられてもうた。他の仲間も逃げていったとか言うてたな」
クリスタ「逃げた?」
アズール「まだクジラの姿をした大型船はまだあるのに…乗り捨てた?」
逃げる際にファングが口にしたイーグリッド達が逃げたというセリフ。
アズールが言うように施設の屋上にはまだクジラの大型船が滞在してる。
あれが拠点なら、飛んで去っていくはずだが、何かおかしい。
そう考える中、異変は起き始めた。
突然周囲の空気が変わり、夜空もいつの間にか灰色の空へとなっていた。
クリスタ「この結界は…!」
クリスタ達は知っていた。
これは飛行能力を封じる結界であると。
そしてこれを展開できるのは…
ゴーマ「お前ら!新たなマシンビーストだ…っ!?こいつはヤベぇぞ…魔力量がでけぇ、強敵だぜこいつは!」
ゴーマが新たなマシンビーストの出現を察知した。
しかしその反応は今まで出会ったマシンビーストよりも強く、自身も驚くもみんなに伝えた。
サルファ「最後に強敵か…やったるか」
クリスタ「サルファ、今のうちに回復する?」
アズール「え?クリスタも出来るの?」
クリスタ「マゼンタほどじゃないけど可能だよ」
クリスタはアタッカー寄りの戦いをするが、本来はサポートに特化した魔法戦士。
回復魔法もマゼンタの次に使えて、ヒーラーとしても機能するのだ。
これからマシンビーストを相手にするならここで万全の状態にしたい所。
しかしサルファは…
サルファ「いやええ、ウチはまだそんなにダメージは受けてへん。これから相手にする強敵のマシンビーストの事を考えるなら、クリスタもいざという時に温存した方がええ」
クリスタ「わかった。けど無理はしないで」
サルファ「わかっとるさかい」
アズール「急いで向かおう!マゼンタ、ヴァイスもきっと向かってるはず」
アズール、サルファ、クリスタはマシンビーストの反応が現れた場所へ向かった。
次の投稿では少し凝ったバトルにしようとただいま作ってます。
急ぎの投稿なのでコメントは短めです。
それでは!