どんな展開にするか迷ったのももう一つの原因だったりします。
今回は一時協同したヴァイスとエノルミータの、原作に近い展開の話です。
タイトルの通り、あの2人が現れます。
それではどうぞ!!
ロコ×ルベの逆襲
補給施設での戦いから1日経ち、自分の部屋に戻ったうてなはどんよりしていた。
うてな「うう…まさかマジアヴァイスに私の正体がバレるなんて…」
どうしてこうなっているのかは少し前に遡る。
………………………………………………………………
それは補給施設から逃げた後の事だった。
ベーゼ「これから貴女達と共同する事になりますけど、馴れ合うつもりはありませんよ?」
ヴァイス「つれないなぁ…同じオタク仲間なのに…」
ベーゼ「え?今なんて?」
ヴァイスの言った言葉に違和感を感じ、理解が出来ないベーゼにヴァイスは近づき、ベーゼの耳元でこっそり喋る。
ヴァイス「君…柊うてなちゃんでしょ?」
ベーゼ「な!!!??」
ヴァイスがベーゼの正体を口にし、ベーゼは青ざめ、驚愕した。
ベーゼ「なななな、何を言っているんですか!?」
ヴァイス「同様したということはドンピシャみたいだね。前に私の太股を触ったでしょ?その時に認識阻害の力が薄れたんだよね。でも1番の決め手は魔法少女展で2回もマジアクリスタの事を魔法少女と呼んでること。こんな事を言うのはベーゼとうてなちゃんだけだしね」
ベーゼ「な、なんと…」
ヴァイス「正体をバラす気は無いから安心して。そんなのは私の有意義に反するから」
ベーゼ「ん?ちょっと待って?もしかしてトレスマジアのイベント中にいたの?」
ヴァイス「いたの。私、環天音がね」
ベーゼ「なんですとおおおおおーーーーー!!!??」
なんと、ベーゼはヴァイスの正体がオタク仲間の天音だった事実に驚愕した。
ヴァイス「そういうわけだからマジアベーゼ、レオパルト、ネロアリス、よろしくね」
レオ「馴れ馴れしくすんなよ!ベーゼちゃんの正体を知った奴と仲良くなれるわけ…」
ヴァイス「レッカ、例のアレ出して」
レッカ「分かったよ」
レオパルトが言い切る前にレッカの後ろが開き、ヴァイスが手を入れると、取り出したのはデフォルメされたマジアベーゼのぬいぐるみであった。
もちろん手作りである。
レオ「な!?」
ヴァイス「お近づきのしるしに作っておいたんだけどどうかな?」
レオ「よく分かってんじゃねぇか!しばらくよろしくな」
ベーゼ「買収された!!?」
レオパルトがベーゼのぬいぐるみをヴァイスからぶんどると、それをスリスリしながらヴァイスの共同を認めた。
ネロアリスはヴァイスを警戒することなく共同を受け入れている。
ローゼ「よく分からないけど、ヴァイスの方が一枚上手だったみたいね」
ベーゼ「うう……」
………………………………………………………………
うてな「恐るべし天音ちゃん、いや、マジアヴァイス」
ヴェナ「まあ経緯はどうであれ、彼女の力はかなりの戦力になるだろうしね」
うてなの側にはヴェナリータがいた。
うてな「……………ヴェナさん、ロードさんが裏切ることを予測してましたね?」
ヴェナ「おや、そう思うかい?」
うてな「前にまだ会っていない構成員達にはくれぐれも正体を明かさないようにって言いましたよね?」
ヴェナ「いやぁ鋭いね。キミも悪の組織の一員としての感覚が鍛えられたんじゃないかな?」
うてな「それよりです…」
うてな「魔法少女狩りって何ですか…!!!」
うてなからドス黒いオーラが沸き、表情もブチ切れ寸前である。
うてな「そういう作戦があるならどうして事前に教えてくれなかったんですかそもそも魔法少女を狩るというのが理解出来ないんですけどどう考えてるんですか何も分かってないんですが魔法少女っていうのがどれだけ大切な存在なのかもう少し考えてください私怒ってるんですロードさんにもヴェナさんにももう少し魔法少女をもっと大事にしてもらえませんか私の話聞いてますか!?」
ヴェナ「聞いてるよ」
魔法少女を狩るというのが、うてなに取ってはNGであり、その事に対してとてつもない怒りを爆発させていた。
うてな「おそらくヴェナさんの思惑通りに動いているのは不服ですが、ロードさんとその刺客達は絶対に倒します!!ので!!はい!!」
ヴェナ「キミって元気だよねぇ」
という話の中、ドアが開いた。
キウィ「うてなちゃん大変だよ!」
こりす「ん!」
うてな「うわ!き、キウィちゃんこりすちゃんどうしたの!?」
キウィ「あのロードの配下だった2人が現れたんだよ!」
うてな「2人?」
ヴェナ「おそらくそれはロコムジカとルベルブルーメだね。けどおかしいな。2人は前に誰かによって処分されたはず」
キウィ「それがいたんだよ!しかも服装も少し変わってた!」
こりす「ん」
ヴェナ「それで2人はどうしてるの?」
キウィ「広場でヴァイス、ローゼと睨み合いしてる。どうする?」
うてな「行こう…その2人ならロードさんの事について何か知ってるはず」
うてな達、エノルミータの3人は変身して現場へと向かい始めた。
時は遡り、スーツの修復のため自宅に戻ったマジアヴァイスこと環天音は、レッカの通信でゴーマの反応を捉え、直ちに繋げでトレスマジアの無事を確認しようとした。
どうやらトレスマジアはあの戦いからハンターレジメンツに保護され、今は近くの練習場で特訓を受けていた事を知った。
当然ヴァーツも一緒である。
と、ここでヴァイスは現在の自分の状況を皆に伝えた。
サルファ「はああ!!?エノルミータと組んだぁ!?何考えてんや!!」
ゴーマ「おい!オレを壊すな!!」
マゼンタ「サルファ落ち着いて!」
ヴァイスがエノルミータと同盟を結んだ事をトレスマジアに伝えると、サルファが気に食わないのか反論してきた。
ゴーマを掴んで。
ヴァーツ「エノルミータと同盟を結んだというのは本当何ですか?」
ヴァイス「うん。ロードエノルメはかなりの強敵だし、対抗するにはこちらも出来るだけ戦力を増やさないといけないし、何より戦う相手が一致してるなら協力するのが妥当だと思うよ」
ゴーマ「なるほどな。そう来たか」
サルファ「アホか!エノルミータの力なんか必要あらへん!両勢力をぶつけさせて消耗した所を強くなったウチらで倒せば十分…」
「へぇ~正義の味方とあろう者がそんな卑怯な手段を使うのね~?」
と、画面に映るサルファの後ろから怒りのオーラを発するシルヴァンの姿が見えた。
サルファ「ひっ!!?」
マゼンタ「し、シルヴァン!?」
アズール「いつの間に!?」
シルヴァン「サルファ~こっちに来なさい」
シルヴァンはサルファの腕を掴み、モニター外の方へ連れていった。
サルファ「いやいや、ウチはただ正義の味方として…」
シルヴァン「私の嫌いな人ってわかる?曲がった事をする正義の味方なのよ…そんなのは正義でも何でもないわ…それと、貴女タコが苦手だったわね駄目よ…好き嫌いはしちゃ…」
と話の後、僅かながら静寂が走り、そして…
サルファ「ミイイイイイィィィィ!!!??」
突然サルファの情けない悲鳴が響きわたった。
ヴァイス「うわー……」
流石にヴァイスも引いていた。
マゼンタ「さ、サルファ!?」
ゴーマ「自業自得だな」
アズール「あのシルヴァン、その辺にして…」
シルヴァン「邪魔しないで。これからこの子にお灸を据えないといけないの。それともキミも付き合う?」
アズール「ひぃ!!?」
シルヴァンから放たれるオーラとその言葉の圧に怯えるアズール。
ヴァイス「そのセリフは……!」
と、そんな中、モニター越しで見ていたヴァイスがシルヴァンの言葉を聞いて何かが分かった。
認識阻害の影響下に入ってない言葉の認識でヴァイスは冷静に考え、その答えを見つけたのだ。
ヴァイス「マゼンタ、1回シルヴァンに変わってもいい?」
マゼンタ「え?う、うん。シルヴァン、ヴァイスが話をしたいって」
シルヴァン「分かったわ。少し待ってて」
シルヴァンがサルファへのお仕置きを終え、モニターの側に戻ってきた。
マゼンタとアズールはお仕置きを受けたサルファの側に行ったようである。
シルヴァン「こうして二人きりになるのは久しぶりね」
ヴァイス「その言い回し…やっぱり…!」
ヴァイスはシルヴァンの正体が分かったようである。
シルヴァン「貴女の姉の環月読(たまき つくよ)ですよー」
ヴァイス「お姉ちゃん!」
マジアヴァイスこと環天音は久しぶりに行方不明の姉の姿を見ることが出来た。
まさに感動の再会…………………
にはならず…
ヴァイス「生きてたんなら連絡ぐらいはしてよ!いない間お姉ちゃんの部屋が酷いことになってたのよ!」
シルヴァン「あ、そ、そうだったのね。ごめん」
ヴァイス「しかもお姉ちゃん、私から借りたお金、合計20000円まだ返してもらってないからね!」
シルヴァン「だ、大丈夫よ。ちゃんと返すから…」
ヴァイス「それ何回もきいてるよ!返すどころか月に3回も私からお金を借りてるよね!?更には私の貯金箱からお金取ってたよね?なんか貯金箱の中身が少しずつ軽くなってたのが気になってたのよ!まさか1人でこっそり高級グルメ店とか行ってたの!?」
シルヴァン「ごめんなさいもうこれ以上言わないでお願いします我慢できなかったんです店主からもそんなにお金使っちゃって大丈夫ですかと言われたけど止められなかったの許してくださいお願いします」
これまでやってたシルヴァンこと月読のだらしなさと天音からの借金の件をヴァイスが暴露し、その重圧に押しつぶされたシルヴァンはヴァイスに許しを請う。
マゼンタ「まさかシルヴァンが月読さんだったなんて」
アズール「でもこの光景はちょっと複雑ね…」
前にボロボロのアズールを直したのはこのシルヴァンだった。
その為アズールはシルヴァンの姿に憧れを懐いたものの、尻に敷かれてるシルヴァンの姿を見て、彼女のイメージ像は少し崩れた。
サルファは…罰ゲームとして酢だこを食べさせられていた。
話が終わり、ヴァイスは話題を切り替える。
レッカ「ともかく、マスターも無事で何よりです」
ヴァイス「マスター?」
レッカ「彼女は僕とゴーマを作った人で、僕達はマスターと呼んでるんだ」
シルヴァン「戦うヒロインにマスコットは付きものでしょ?」
ヴァイス「ははは…それで、あの頃からお姉ちゃんは何をしてたの?」
シルヴァン「ええ。プリマ・ツインズとマシンビーストの戦いに巻き込まれたあの日…私はあの後身を隠して対マシンビースト用の対抗兵器を作ろうとしたの」
ヴァイス「それってハンターの変身システムだよね?…ちょっと待って、まさかそれを作ったのって…」
シルヴァン「そういう事。実用化まで1年はかかったけど、量産型はスムーズに進んだわ」
なんと、ハンターの変身システムを開発したのが実の姉という事実に驚くヴァイス。
シルヴァン「実は私、前にマシンビーストと戦ったことあるのよ。攻撃を当てたときに違った手応えを感じて、奴の装甲であるアンチマギカーボンの存在も知ったわ。倒した後に私は思ったわ。この敵…他の魔法少女達、悪の一員では倒せないって。そこであのマシンビーストに対抗するための何かを何処かの研究チームの協力で作り上げようと考えたんだけど、マシンビーストを倒した事で私の存在がバレてる以上、このままだと家族を巻き込みかねないと感じて私は1人でこっそり出かけて身を隠そうとしたんだけど、天音が付いてきちゃったから身を隠せないでいたわ。ロープウェイのゴンドラで移動してる途中突如マシンビーストが現れたのはマズかったわ。プリマ・ツインズが来てくれたのは良かったけど、2人ではマシンビーストに傷を付けられないから悪い状況であることに変わりなかった。そして最悪な事に、敵の攻撃がゴンドラに直撃して私と天音は外へ放り出され、爆発の被害で天音が気絶した所で私は変身して天音を助け、落ち葉の所に寝かせたわ」
ヴァイス「じゃああのマシンビーストが撃ってきた弾はまさか…」
シルヴァン「私に向けられた弾だったの。ライフイーターは私を脅威と感じて始末しようとマシンビーストを仕向けたんだと思うわ。そして私がその戦いの中で身を隠した事でライフイーターは私を始末したと誤認識させることができ、ハンターの変身システムを問題なく作り上げ、ハンターレジメンツを結成したわけよ」
ヴァイス「そうだったんだ…」
シルヴァン「ごめんなさい…今まで心配かけて」
ヴァイス「いいよ。お姉ちゃんは私達や皆のために身を隠してハンターシステムを作ったのがよく分かったし…それでこの強化型、私用に作られてるのはどういう事?」
シルヴァン「2人は私と同じ環家の人間。私達が宿す魔力はマシンビーストにとって有効な手段。そして貴女とかなたがあの街に戻ってきたのが理由ね。ライフイーターによって多くの魔法少女、悪の組織の一員達ご捕まり、今はトレスマジアとエノルミータの二勢力のみ。ライフイーターもいずれその街を軸に狙っていくからその街に戻った2人には戦う力が必要だろうと強化型のハンターシステムを2つ作ってそれをレッカとゴーマに託したの。まあゴーマに渡したアイテムが壊されたのは誤算だったけどね」
レッカ「ごめんね天音、隠したつもりじゃなかったんだけど」
ヴァイス「いいよ。お姉ちゃんが生きてただけでも嬉しいし。そういえばクリスタは?」
シルヴァン「特訓中よ。マゼンタや皆を絶対に守りたいって特訓に精を出してるわ。トレスマジアの3人も今のままじゃ力不足だって言って励んでいるわ。アズールは勉学が危ないから特訓の合間に私が教えてるわ」
ヴァイス「え?アズールに勉強?」
シルヴァン「気にしなくていいわ。ヴァイスは今エノルミータと共同してるのね?」
ヴァイス「うん、ロードエノルメを相手にする以上戦力は多い方がいいしね」
シルヴァン「流石ヴァイス!賢明な判断ね。私も手伝いたいけど、まだライフイーターの動きがわからない以上下手に動けないの。その代わりとっておきのモノを送っておくわ」
ヴァイス「とっておき?」
シルヴァン「見たら驚くわよ。最後にヴァイス…正義や悪に縛られず、自分の信じるべき道を進みなさい。それじゃあ頑張ってね!」
ヴァイス「うん。ありがとう…お姉ちゃん」
シルヴァンはモニターから離れ、代わりにマゼンタが来た。
マゼンタ「ヴァイス、私達出来るだけ早く強くなって帰ってくるからそっちも頑張って!」
ヴァイス「うん。絶対にロードエノルメを倒そう!」
マゼンタ「だね!」
ゴーマ「アニキ、無理はすんなよ」
レッカ「分かってるって」
通信を終了し、通常モードに戻るレッカ。
と、ここでレッカにとあるデータが送られてきた。
レッカ「ファイルが送られてきたな…これは…スーツのアップデート?」
ヴァイス「スーツの?」
レッカ「差出人はps…マスターだね…これは…!」
ヴァイス「どうしたの?」
レッカ「ヴァイス、今すぐにアップデートを行うからじっとしてて」
ヴァイス「う、うん」
レッカはヴァイスの胸元にあるトランスアイテムに触れ、光に包み込む。
そして15秒過ぎたところで光が晴れた。
ヴァイス「これは…!」
ヴァイスのコスチュームが新しく変わっていた。
ロングブーツ、長手袋はそのままに、スカートとシャツの外見はドレスへと一体化し、そこへ鱗のような装甲が胸部、両肩、両腕、腰、スカート、ロングブーツに多く付いていた。
スカートの後ろに付いていたリボンは少し大きくなり、頭部はヘッドギアから羽根と宝石の付いたカチューシャへと変わった。
ヴァイス「これが新しいスーツ…!」
レッカ「これまでのスーツより防御性能と機動性が上がってる上に新型のマジックセーバーまで備わってる。魔力消費も半分まで抑えられてるからこれは助かるね。しかも短時間の飛行が出来るみたい」
ヴァイス「凄い!少し重くなってるけどこれは助かる!」
レッカ「ハイブラスターもインパクトも回数制限が無くなって使いやすくなってるはずだよ」
新しいスーツは前のより重量が増加したが、基本性能の強化に魔力消費のカバー、短時間の飛行などといった能力がデメリットを帳消しにするほど有り余る為、ヴァイスのパワーアップはとても大きかった。
とはいえ、これでロードエノルメに勝てるとは思っていないのがヴァイスである。
ヴァイス「まずはこのスーツに慣れておかないと…」
レッカ「遠くの森にでも行ってみる?」
ヴァイス「うん、それが賢明………!?」
話の途中でヴァイスとレッカは魔力の気配を感じ取った。
ヴァイス「これはエノルミータ側の魔力の…え、まロコムジカとルベルブルーメの…?」
レッカ「それってロードエノルメ側の配下の2人だったね。でもヴェナからは処分されたって言ってたけど…」
ヴァイス「とりあえず行ってみよう。その答えも分かるはず」
レッカ「ローゼはスーツのアップデートでまだ出られない。エノルミータもいつ合流するかわからない。気をつけた方がいいよ」
ヴァイス「うん」
ヴァイスは一旦変身を解き、2人はロコムジカとルベルブルーメの気配がある場所へ向かった。
外へ出た天音は人気の無いところでヴァイスに変身して、早速飛行能力を使ってみた。
するとヴァイスはトレスマジアやエノルミータのように空を自由に飛んでいた。
ヴァイス「1人で自由に飛べるのは初めてかも」
レッカ「凄いな。もう空の飛び方を覚えるなんて」
ヴァイス「マゼンタの背中で空を見てたから大体コツは覚えてるんだ」
そう言いながらヴァイスは度々建物の上に降りて、再び飛翔する。
新しいスーツに備わった飛行能力…
通称ソニックフライヤー。
これは本来飛行能力を持たないハンターの為に、月読が開発した試作型パーツの1つで、新しいスーツのスカートの後ろのリボンに内蔵されている。
これにより30秒間は自由に空を飛べるようになる。
また、使用してからの再使用は一旦着地してからでないといけない。
最大の特徴は、この能力が魔力を使うタイプでないためマシンビーストの結界でも無効化出来ないことである。
制限時間という制約はあるものの、マシンビースト戦で空中戦が可能になるのはとても大きい。
そして気配を追ってから数分後……
ヴァイス「反応は…この先だね…というか…すぐ分かった」
レッカ「え?」
ヴァイス「公園にライブ会場が見えた。ロコムジカので間違いないよ」
レッカ「ライブって事は、彼女は歌ってる?」
ヴァイス「そうなんだけど、歌に問題があってね…」
ロコムジカはアイドルになるという夢を持っているのだが、歌がイジりにくいほど下手という難点を抱えている。
ただそれは彼女の歌い方に問題があって、歌声の長所が潰されてしまいがちになってるのだ。
ヴァイス「とりあえず様子を見ようかな」
ヴァイスはライブ会場へ向かい、遠くの茂みからその様子を見ることにした。
レッカ「なんか観客が多いな」
ヴァイス「ロコムジカ、練習したのかな?」
ここまで客が多いとなると、ロコムジカの歌が改善されたのかと思ったヴァイス。
しかし聞いてみると……
「ロコはラブリー♪↓ラブリーローコー♪↑」
ステージの上でロコムジカが持ち歌を歌っていたが、やはり音痴レベルの歌声だった。
ヴァイス「…………全然変わってなかった…!」
レッカ「これはヒドい」
全く変わってないロコムジカの歌声にヴァイスは頭を抱え、レッカは呆れていた。
レッカ「でもおかしい…これだったら観客は帰ってしまうはずだけど、その場から動いてない」
ヴァイス「確かに、見守ってるって感じには見えない……!?」
疑問に悩むヴァイスがステージの上を見て気付いた。
なんとルベルブルーメが座ったまま能力を使っていたのだ。
ルベルブルーメは影を操る能力の持ち主。
対象となる者の影に潜り、体の自由を奪うことも出来る。
客達の影を見ると、全てルベルブルーメの影によって拘束されてるのが分かる。
レッカ「まさか、客達に歌をムリヤリ聴かせてる?」
ヴァイス「これはルベルの方だね。気を利かせたつもりだけど…これは流石に………ん?」
すぐに止めようとヴァイスは動こうとするが、ロコムジカの行動の変化に気付き、手を止める。
それもそのはず、ロコムジカから笑顔が消えていたのだ。
ロコ「…………違う…こんなんじゃない…!どうして…ロコの歌はどうして…上手くならないのよ…!!」
ルベル「大丈夫かロコ、もう5曲目だぞ?」
ロコ「……大丈夫よ。この程度で…ロコがへこたれるわけには…いかないわ!」
どうやらロコムジカは自身の歌が下手なことに自覚があったようである。
それでも努力してるのが感じられた。
観客の方はロコの下手な歌声にぐったりしてるものの、今のロコの悔しい雰囲気に同情を覚える者も少なくない。
相手が例えエノルミータでも共感できる者もいなくは無い。
ヴァイス「これは協力したいところだね」
レッカ「前の件もあるし、攻撃されるけど大丈夫?」
ヴァイス「その時はその時で考えるよ」
ヴァイスはそのままライブ会場へ向かい、ロコムジカのいるライブステージに立った。
ロコ「!?」
ヴァイス「久しぶりだね。ロコムジカとルベルブルーメ」
と、ロコと上にいるルベルに顔を向けるヴァイス。
ロコ「マジアヴァイス!?って、その格好何!?」
ヴァイス「イメチェンみたいな感じかな?それを言うならキミ達だって」
ロコ「新しいステージ衣装よ。見れば分かるでしょ?」
ロコムジカの格好はさほど大きな変化は無いが、タイトスカートと黒ブラだったのが青緑のミドルスカートと白のセーラー服のような服装に代わっていた。
右手に持ってたコンデンサーマイクはスタンド型マイクを模した杖に持ち替えていた。
ルベルブルーメは前のコスチュームをベースに黒のラバースーツとマントを新たに付け足した服装になっている。
腰には複数の十字星型のクナイがホルダーに納められていた。
2人とも前のコスチュームから露出度が下がった外見になっていた。
ロコ「アンタに敗れたロコ達は処分された…なんだけど、気が付いたら知らない部屋でルベルと一緒にいて、アイテムまでこの通り変わっちゃってるし」
ロコムジカがネクタイに付けたアイテムをヴァイスに見せる。
アイテムは金色の十字星に赤の装飾が施されていた。
ルベルブルーメの首の襟にも青の装飾が施された金色の十字星があった。
ロコ「エノルミータにも見捨てられたロコ達に残されたのはこの新しいアイテムだけ。それでも、ロコのアイドル道はまだ終わってないもの!ルベルも手伝ってくれてる以上、絶対にアイドルになるんだから!でもその前に…」
ロコムジカは杖をヴァイスに向けた。
ロコ「あの時のリベンジを、今日ここで晴らさせてもらうわ!」
ヴァイス「!?」
ロコ「ルベルも同じ気持ちでしょ?」
ロコムジカの呼びかけにルベルブルーメも降りてきた。
ルベル「まあな。あの時の悔しさを今日こそ晴らしたいしな。いけるかロコ」
ロコ「勿論よ!」
ヴァイス「なんか仲良くなってる?」
ヴァイスが言うように、最初に会ったロコとルベルは仲が悪いように思えたが、今出会った2人はまるで互いを信頼してるように見えた。
………………………………………………………………
それはヴァイスが来る前の朝…目を覚ましたロコムジカこと阿古屋真珠(あこや またま)とルベルブルーメこと姉母(あねも)ネモは何も無いベッドから目覚めた。
自分達は確かにあのノワールに斬り殺されたはずだった。
しかし体には傷痕すら付いていなかった。
不思議に思う中、2人は2つのトランスアイテムとメモを見つけた。
「2人はもうロードエノルメの一員ではない。これからは自分達の意志でやってもらっても構わない。正義側に付くのもよし。新たな悪の組織を立ち上げてもいい。ただしロードエノルメには絶対に付くな。付くならマジアベーゼ様に付いてくれ。彼女はロードエノルメと違って仲間を大事にする。ここにあるトランスアイテムは僕が作った強化型だ。上手く使いこなせるよう祈ってるよ。最後にロコムジカ、キミの歌はイジりにくいほど下手すぎる………」
真珠「うおおおおおおお!!!」
真珠は怒りのあまりメモを破いた。
そして2人は早速強化型のトランスアイテムを使って変身してみた。
ロコ「す…凄い…衣装が変わっただけじゃなく新しい武器まで…そしてこの溢れる魔力…!」
ルベル「私の攻撃能力も強くなってる…これならマジアヴァイスに……」
ロコ「1人で立ち向かえるわね!」
ルベル「………………え?」
ロコ「そんなわけだから、これからは1人でやるからごくろうさま!アンタはもうお払い箱かしらねホホホホホホ!!」
もうルベルは必要ないとあざ笑うロコ。
それに対しルベルは……
ルベル「………………何だよ……」
ロコ「?」
ルベル「ふざけたこと…抜かしやがって……!お払い箱?…ふざけんなよ!何のためにアタシが今までお前の為にやってきたと思ってんだよ!!」
ルベルが涙を流しながら泣き崩れた表情で自分のやってきたことをロコに言う。
ロコ「な、何よ!そこまで言わなくたって…!」
ルベル「アタシはお前の歌が皆に認められるようにしたいからお前を助けようとしたんだぞ!………それなのに…!」
流石に罪悪感を感じたのか、ロコムジカは頭が冷めた。
ロコ「………ロコが悪かったわ…ごめん。だから…もう涙拭きなさいよ…」
と、ケンカもあったがロコとルベルの仲は良くなったのであった。
その後、ロコはアイドルを目指すために、ルベルはロコのアイドルの夢を叶えさせるために、2人は協力して今回のライブステージを行う決意をしたのだった。
………………………………………………………………
ロコ「色々とね。とにかく、覚悟は良いわね?マジアヴァイス!」
ルベル「アタシ達をこの前のと一緒にするなよ?」
ロコムジカとルベルブルーメが戦闘態勢に入り、ヴァイスも身構える。
ロコ「でも、ここで戦うには狭すぎるから、特別ステージを用意したわ!」
そう言ってロコムジカはスカートのポケットから何かのスイッチを取り出し、先端のボタンを押した。
すると突然ロコ、ルベル、ヴァイスのいるステージが左右に割れて、台の方は後ろに移動し、そのまま奥の2つの台とくっつき、正方形の広い戦いのリングになった。
因みに浮いているレッカはその場に取り残された。
ヴァイス「ええ!?」
この大仕掛けにヴァイスは驚く。
ルベル「いつの間にこんな大仕掛けを…」
ヴァイス「しかもこのフィールド…まるで天下一武…」
ロコ「ストーップ!!それ以上先は言うな!!!」
ヴァイスが言っちゃマズいことを言う前にロコが止めた。
ロコ「とにかく!これがあんたの処刑ステージよ!さあ、始めるわよ!」
ヴァイス「望むところだよ!」
「その戦い…私達も混ぜてもらいますよ」
と、空からマジアベーゼが現れ、ヴァイスの後ろにやって来た。
そしてレオパルト、ネロアリスも降りてきた。
ヴァイス「マジアベーゼ、レオパルトにネロアリスも」
ベーゼ「2対1では分が悪いでしょう?私も手伝いますよ?」
ヴァイス「……………うん、お願い」
ベーゼ「レオちゃんとアリスちゃんは見ててくださいね」
レオ「ベーゼちゃん、ここはアタシにやらせてくれない?」
ベーゼ「?」
レオ「アタシにもカッコいいところをベーゼちゃんに見せたいし」
ベーゼ「……レオちゃん、行ける?」
レオ「任せてな!」
と、レオパルトはヴァイスの元に降りていった。
レオ「というわけだから、今回はアタシに指示を与える権利をやるから、しくじるなよ?」
ヴァイス「うん、頼りにしてるよレオパルト」
と、レオパルトにサムスアップをするヴァイス。
ロコ「ちょっとアンタ、いつからエノルミータの一員になったのよ!?」
ヴァイス「正確には一時共同だよ。ライフイーターとロードエノルメを相手にする以上正義だの悪だの言ってる暇なんて無いの」
ルベル「おい!ロードエノルメを相手にするだと!?」
ヴァイス「あの人はライフイーターと同様に放っておけない相手だからね」
レオ「というか、切り捨てられてもまたアイツの元へ付くつもりか?」
ロコ「どうでもいいわ!アンタがどっちに付こうが関係ないわ。行くわよ!星無し…いや、レオパルト!マジアヴァイス!!」
ヴァイス&レオ対ロコ&ルベルのタッグ戦が遂に始まる。
バトル回は早い内に出せるので、
気長に待っててください。
それでは!