シラトリ区の探偵   作:ガガミラノ

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説教は程々に

「はい、そうですか……」

 

そう言い、キリノさんが電話を切る。

 

「キリノさん、ヴァルキューレの応援はどうですか?」

 

「今丁度別件で立て込んでいるらしく少し遅れるそうです」

 

「となると私達だけで捕まえる必要がありますね、うーーーむ、それは……」

 

それは難しい、というのも美食研究会は強いという訳では無いが逃げ足が速い。

この三人だけで捕まえるのも一苦労だろう。

 

「あ、シャーレに頼むのはどうかな?」

 

瓦礫に埋もれていたフブキさんがひょっこり現れる。

 

「なるほど、確かにシャーレなら解決してくれそうですね」

 

「先生の指揮は天才的だしね、かなりやりやすくなるんじゃない?」

 

━━

 

「昨日ぶりだね、ユウキ」

 

連絡をした先生が現れる。

 

「どうも、忙しい中すいません」

 

「ううん、こうして頼ってくれて嬉しいよ」

 

笑顔でそう先生は笑う。

 

 

「先生、電話で言った通りですが美食研究会の子達がここを爆破し誰かを誘拐して去りました」

 

「多分フウカだね、ゲヘナの給食部の子だよ」

 

「知り合いですか?」

 

「うん、よくご飯作ってもらってる」

 

信じられない言葉を聞いた、大の大人が生徒にご飯を作ってもらってる?

 

「先生本当に大人なんですか……?」

 

「あはは……」

 

「まったく……いや、説教をしている場合ではありませんね、早く追わなければ」

 

長ったらしい説教をしたい所だがそんな事してる場合ではない。

 

「先生、奴らを追いましょう」

 

「そうだね」

 

私達はフウカさんを乗せたトラックを走って追いかけた。

 

……

 

 

 

「先生、奴らは車に乗って恐らく別のレストランに行くでしょう」

 

「それはどうして?」

 

「美食研究会がご飯を食べなくてどうするんですか?」

 

ドーーーン!

 

商店街の奥の方から爆発音が聞こえる。

あれは……うん、同じ火薬の香りだ。

 

「ね?」

 

「本当だ……」

 

「早く行きましょう、また車で逃げる前に」

 

 

 

……

 

 

「はぁ、このお店もダメでしたわね……」

 

「んー!んーんー!」

 

「フウカさんも早く別の所に行こうと言っておられますし、早く行きましょうか……あら?」

 

「はぁ、はぁ……黒館ハルナさん、貴方を、はぁ、色々な容疑で逮捕します!」

 

キリノさんが拳銃をハルナさんに向ける。

 

「ヴァルキューレの方々……と、ユウキさんではありませんか、こんにちは」

 

「こんにちは、という訳で逮捕させて頂きます……あれ?今回はイズミさんやアカリさんはいないんですね」

 

いつもはアカリさんやイズミさんがいるのに今日はフウカさんとハルナさんしかいない。

 

「はい、イズミさん達は今ゲヘナの風紀委員に捕まっています」

 

「……助けないんですね」

 

少し呆れた顔でハルナさんを見る。

 

「ええ、恐らく今頃脱獄してる頃かと」

 

と、思ったらまたもや極悪な事をサラッと言った。

 

「まぁそれはそれとして逮捕させて頂きますね」

 

とにかくハルナさんを逮捕してゲヘナに送らないといけない。

 

「あら?ヴァルキューレは退学になったんじゃありませんでしたか?」

 

「ええ、ですが世の中には私人逮捕という言葉がありまして……それにここには現役の方々がおられますしね」

 

「ふふふ、そうですか、では一勝負といきましょうか」

 

不敵な微笑みをし、ハルナさんは銃を握る。

 

「先生、指揮の方をお願いします、天才的とお聞きしましたよ?」

 

「うん、任せて」

 

先生はタブレットのような物を持ち、指揮を始める。

 

 

━━

 

 

「……まぁ、美食研究会自体の戦闘力はそれほど脅威ではないのですけどね」

 

「ふふっ、舐められたものですね……」

 

先生の指揮と私達の戦闘能力によりあっさりとハルナさんは捕まった。

 

「今助けるよ〜」

 

フブキさんがロープでぐるぐる巻きにされたフウカさんのロープを解く。

 

「助かった……」

 

「まったく、貴女とは昔からの付き合いでしたが誘拐までするとは……」

 

「あら、誘拐ではありませんわ、合意の上です」

 

「合意なんてしてないわよ!」

 

ハルナさん達はこういう所があるから困る……

 

「とりあえずこのテロリストはゲヘナの風紀委員に送還しましょう!」

 

と、キリノさんが提案する。

 

「そうですね、先生、風紀委員の方々へ連絡お願いします」

 

「うん、今やったよ」

 

━━

 

午後二時四十五分

風紀委員の車がやってくる。

 

 

「やっほ、イオリ」

 

「うわぁ!足を舐めるな!」

 

「……先生」

 

イオリ、と言う子と会った瞬間先生はイオリさんの足を舐めた。

色々とドン引きである、本当にこの人は大人なのか?中学生なのではないか?

 

「あっ!ごめんごめん、それじゃあイオリ、お願いね」

 

「……はぁ、協力感謝する」

 

「また会いましょう、ユウキさん、先生」

 

そう言ってハルナが乗る車は発進した。

 

「私も給食部でやる事があるので、ありがとうございました!」

 

そう言い、フウカさんは車に乗り去って行った。

 

━━

 

「ふぅ、今は……三時、お昼時だね」

 

先生がそう言って腕時計を見る。

……先生には色々と言いたい事がある。

 

「あの、先生」

 

「ん?」

 

「大の大人が、そしてあろう事か先生という役職の人間が生徒にご飯を集るとはどういう事ですか?」

 

「あっ……」

 

「指導するべき立場である人間がご飯を集るとは言語同断、恥ずかしくないのですか?」

 

「え、えっと……」

 

「いえ、それはともかくイオリさんの足を舐めるという行為はどういう事ですか?それに至っては理解が及びません」

 

「ちょっ、ユウキごめn」

 

「そもそもですね……」

 

 

 

 

 

 

 

数十分後……

 

 

 

「ちょ、ちょっと、ユウキ先輩?」

 

「止めないでください、それにですね……」

 

「先生涙目になってるよ……」

 

先生の顔を見ると少し涙目になっている、腕時計を見ると時間は四時になっていた。

 

「……おっと、そろそろ四時になりますね、解散しましょうか」

 

「ユウキ先輩の説教めちゃくちゃ長いよね……」

 

「ま、まぁそうですね……」

 

「そこ、聞こえてますよ」

 

「ひいっ」

 

キリノさんとフブキさんの顔が青くなる。

 

「まぁ、色々ありましたが本日はありがとうございました、先生」

 

そう言い、私は先生に深くお辞儀した。

 

「う、うん、また何かあったら呼んでね」

 

「ありがとうございます、それでは私はこれで」

 

銃をホルダーにしまい、私はその場を去った。

 

「……先生、大丈夫?」

 

「……うん」

 

 

 

 

……

 

 

 

 

「ふぅ、やっと牛乳を買えました」

 

近場のコンビニで牛乳、そして冷凍カレー、その他諸々を買い冷蔵庫に入れる。

 

「最近は色々と物騒ですね、癒しが欲しいものです」

 

コーヒーを淹れ、牛乳も入れる。

 

「……電話」

 

電話が鳴る、誰だ?

 

 

 

「はい、相澤探偵事務所……先生ですか」

 

「ええ、はい、予定はありません」

 

「……勉強?はい、まぁ出来ますけど……」

 

「なるほど、ええ、構いませんよ」

 

「……別件も?そちらも……ええ、その場合報酬を貰うことになりますが……」

 

「はい、了解しました」

 

「泊まる準備ですね、そちらも準備します」

 

 

「裏切り者、ですか」

 

 

 

エデン条約編。




フブキの解像度低いんじゃ

感想と評価お願いします!
あと赤バーいきました!めちゃくちゃ嬉しいです!!!!ありがとうございます!!!!!!
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