GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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エミールが若干キャラ変わります


Report11 斬り裂き魔の初デート

朝のぴちゅぴちゅという音に目が覚める。今日は非番だから寝ててもいいんだけどね。でも二度寝は、怠くなるじゃない?

 

「んーっと」

 

朝の8時だ。一度は起き上がったがまた横になる。さて、神機もメンテ中だし何しようかしら。このままひきこもりするのもいいけど、それは勿体無い。

とりあえず髪をとき、顔を洗って軽く化粧してっと……

 

 

 

「おはよう! いい朝だね。君は非番なのだろう?」

 

「ええ、そうよ」

 

エミールがおおげさに腕を広げながら挨拶する。いつものように……

 

「そうか…… ならば任務後、僕とデートに行かないか⁉︎」

 

「デートっ?」

 

いきなりのお誘い⁉︎ てか、なんでここ(ラウンジ)でするのよ‼︎ コーヒーを入れているヒバリさんがこっちを見て微笑んでる……

 

「デートと言っても、ちょっとしたお店巡りだと思ってくれて構わない。もちろん僕がエスコートしよう」

 

「えっと……」

 

真剣な眼差しが眩しい。そのまっすぐな瞳が輝いて見える。そしてこの状況、とてつもなく恥ずかしい……

 

「…………………………いいよ」

 

「ほ、本当か⁉︎ ならば僕は、今日は絶対に生きて帰る‼︎ このエミール…… 『騎士道』にかけて‼︎」

 

私の両手をがっしりと掴み、上目遣いをする。周りは騒いでる人が多いが、やや引いてる人もいるようだ。なんとも暑苦しいエミールに……

 

「……暫しの別れだ。では、後ほど………」

 

そういって去っていった。任務に向かったのだろう。

 

 

 

「朝から大変ですね」

 

モーニングコーヒーを渡すと同時にステラさんを茶化す。未だに顔が紅い。

 

「もう、やめてくださいよぉ」

 

恥ずかしいのかカウンターに突っ伏す。

 

「隊長いいなー。モテモテだね!」

 

「でもああいう大勢の前で誘うのはないと思います。はっきり言って、ドン引きです!」

 

「アリサちゃん、なかなかきついねー。私はああいうのありだと思うよ?」

 

ナナさん、アリサさん、リッカさんが囲んでいる。ステラさん、しばらくは逃げられないでしょうね。

 

「で、どうなの? エミール君のことどう思ってるの?」

 

「隊長、それ私も気になる〜!」

 

2人の追撃が始まる。正直、私もこういう『恋バナ』には興味がある。

 

「どうって……なんとも思ってないよ?」

 

「本当に〜?」

 

「本当です。本当に何もありません……!」

 

「怪しい……デート行く位だから、両想いだと思ったんだけどなー」

 

「違いますっ‼︎」

 

急に立ち上がり、大声で否定する。アリサさんはどこ吹く風なのか、さっきから何も言わない。

 

「隊長、付き合っちゃえばー?」

 

「そうだね。エミール君は暑苦しいけど純粋だし、愛する者のために凄く努力すると思うよ? そして何より…… あのシュトラスブルク家だからお酒飲み放題だね」

 

「うーん……」

 

「……ステラさんは、誰が好きなんですか?」

 

アリサさんのいきなり確信を突いた質問。私も気になる。

 

「……好きな人、ですか?」

 

「エミール‼︎」

 

「違いますっ‼︎」

 

「じゃあ、ギル君?」

 

「違います!」

 

「コウタ……は、ないか」

 

さりげなーく酷い事を…… アリサさん、今日はご機嫌斜めですね。

 

「まさか、ハルさん⁉︎」

 

「……好きな人は、いませんっ‼︎」

 

そう言いながら顔は紅い、説得力はイマイチですね。

では、私も何か質問しましょうか。

 

「エミールさんとのデート、断らなかったのは何故ですか?」

 

「おお、いいとこ突くねー。隊長、なんでー?」

 

「ええっと……その……断る理由は、ないかなーって思って……」

 

断る理由がない…… これって脈あり?

 

「何それ可愛い‼︎」

 

「ステラちゃんとエミール君、いいカップルになりそうだね」

 

「ないです! その……エミールとはそんな関係じゃないから!」

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

「どうかしたか?」

 

「……なんでもない」

 

「そうか。では、参ろうか」

 

あれから散々質問攻めされたけど、なんとかやり過ごしたわ。

 

前を歩くエミールが輝いて見える。心なしか、『リア充がっ』という声が聞こえた気がした。神機使い2人が外部居住区に(男女で)いることもあって、周囲がじろじろと見てくる。恥ずかしいし、ドキドキする。だって、デートなんて初めてだもん。

それにしても……私みたいなおばさんのどこがいいのかなぁ…… 私、料理とかできないし、しょっちゅうお酒飲むし……

 

しばらく歩いているとエミールは一つの店に向かい、そこへ入っていった。私もすぐに後を追う。

 

「ここは?」

 

「フェンリル極東支部公式のお店だよ。僕たち『ゴッドイーター』の写真集、アラガミのガイドブックなどの情報誌や、それらに関するグッズが売られているんだ」

 

写真集を手に取る。表紙は榊支部長。

 

「うわっ‼︎」

 

「む!」

 

表紙をめくると、私とユノさんのツーショット…… 思わず目を背けてしまう。エミールは凝視中…

 

何ページかめくると、戦場カメラマンが撮影したものが多く紹介されてる。アラガミと神機使いの写真は割と至近距離から撮られているようね。いつも大丈夫なのかしら?

 

グッズコーナーでは、アラガミのマスコットやキーホルダーが売られている。現実とはかけ離れた愛らしい姿のグボロ・グボロのキーホルダーに目がいく。ヴァジュラも小さくてつぶらな瞳になっている。本物もこんなんだったらなー……

せっかくなのでグボロ・グボロのマスコットを買おっと…… なぜかエミールが払ってくれた。

 

「んー……なんかごめんね?」

 

「いや、騎士ならば当然‼︎」

 

なんか……エミールって尽くすタイプなのかなー? ある意味、口先だけの男じゃあないのかな…

 

 

 

 

 

次に入ったのはカフェ兼レストラン。エミールらしいチョイス。

 

「ここの紅茶、なかなか上品な味がするんだ」

 

エミールが認めるあたりここの紅茶は格別のようね。だけど私、そんなに紅茶好きじゃない。

 

「今夜のディナーは、何が食べたい?」

 

「何食べようかなー……あっ、これにしようかな」

 

「おぉ、ムニエルか」

 

エミールはウェイターを呼び、注文を頼んだ。

今日のエミールは妙に静か……そして、堂々とした立ち振る舞い。いつもとのギャップで不自然に感じる。

 

「……僕の顔に何か付いているかね?」

 

「いや……その、何も…ないよ」

 

 

 

しばらくするとディナーの前菜とパン、その後ビーフステーキとムニエルが運ばれてきた。

ムツミちゃんの料理とはまた違う味、こういった高級外食も……たまにはいいかも。

 

「美味しい」

 

「それはよかった。君の笑顔、いつ見ても美しい」

 

「あ…………」

 

なんでそういう台詞をサラッと言えるの⁉︎

 

 

 

 

 

 

あの後私とエミールは2人分のチョコケーキを注文した。コーヒーと紅茶をそれぞれ飲みながらのデザート……

 

「今日は楽しかった。一緒に行ってくれてありがとう」

 

「いや、私の方こそ……その…ありがと」

 

「では、今日はこれで失礼」

 

「うん、おやすみ」

 

今日はなんかドキドキしっぱなしだったなー…… でも、楽しかった。

 

 

 

 

 

 

そんな頃昨晩飲んでた酔っ払い達は、こんなこととはつゆ知らず… 一日を無駄に過ごしていましたとさ。

 

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