GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report16 悲しみを乗り越えて

「なぁギル、グラスゴーに行かねぇか?」

 

「……急にどうしたんすか?」

 

「いやぁ、ほら、あれからだいぶ落ち着いてきたし……墓参りとかしたいからさ」

 

「そうっすか……別に構いませんけど……」

 

 

 

 

 

 

「……というわけで、ハルさんとギルさんはしばらくお休みです。そこで、男性陣が少なくなった今、久しぶりに女子会を開きたいと思います‼︎」

 

……ちょうど任務でコウタさんとリンドウさん、エミールがいないから特に気を使うこともなくラウンジの制圧に成功……

 

「どうぞ、召し上がれ!」

 

ムツミちゃんとカノンが作ったケーキが配られる。

 

「さて、さっそく本題に移りましょうか」

 

ヒバリさんが進める。そしてこの女子会の本題は、察するに……

 

「テーマは本支部の恋愛事情です‼︎」

 

やっぱりかー……

 

「まずはステラさん、最近はエミールさんとはどんな感じですか?」

 

予想通りの質問……

 

「特に、変わりはありません」

 

「えー? たいちょー、それはないでしょ?」

 

ないものはないんだけどなー…… いつも通り変わらずエミールは私に話しかけてくるし……

あっ、エミールの気持ちは正直嬉しいかな。

 

「うーん……」

 

「まあ、隊長には後で聞くとして……シエルちゃん‼︎」

 

「……はい⁉︎」

 

突然話をふられて素っ頓狂な声をあげる。シエルに浮いた話があるの?

 

「最近、シエルちゃんとハルさん、仲良いよね?」

 

「そういえば最近ハルさんとシエルさん、よく一緒に任務へ行ってますよね」

 

「……たまたま、じゃないかなー?」

 

私もエリナに同感で、同行回数が多いのはハルさんの特務にシエルが積極的に手伝ったからじゃないかなーって思う。

 

「あっ、私この間ね、ハルさんがぼんやりしてるの見たよ?」

 

「ハルさんがぼんやり?」

 

ムツミちゃんから有力な情報が出る。

 

「なんか、ギルさんは何か深刻な案件を抱えているんじゃないかって……」

 

「深刻な案件……ですか……」

 

「今回グラスゴーに向かったことと……何か関係があるんですかね?」

 

カノンの意見は一理ありそうね。急にグラスゴーに向かうって言いだしたし……

 

「ノンノン、きっと恋の悩みだよ!」

 

「恋、ですか?」

 

「ハルさんはきっとね、シエルちゃんのことが好きなんだよ‼︎」

 

「……本当でしょうか?」

 

はしゃぐナナとは対照的にシエルは困った顔をしている。私はナナの勘違いにしか思えない……

もしナナの言っている事が事実なら、それはそれでいろいろと大変なことになる。誰とは言わないが、某防衛班班長以上に……

 

「ハルさんって、ナンパ癖がありますよね? 恋は、ないと思います……」

 

「それは……確かに……」

 

『恋ではなくナンパ』説が浮上、論破するのは難しそうね。

 

「残念ですが、今はこれ以上追求しても、答えは出なさそうですね……」

 

ヒバリさんが肩を落とす。ナナも同じように……

 

「しばらくはハルさんの様子を伺いましょう。何かわかるかもしれません」

 

「……そうだよね。ハルさんはともかく、エミール君には幸せになってもらいたいね! もちろん、隊長と‼︎」

 

「ちょっ‼︎」

 

急に顔が熱くなる。

 

「先輩とエミールが結婚だなんて、絶対反対です‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このあたり、だったな?」

 

「……そうっすね」

 

特にアラガミと出会うことなくあの場所に着いた。グラスゴー支部は俺がいた頃よりもがらりと変わってしまったが、ここはあの時のままだ。

 

 

 

 

ーーーー

 

『ぐあぁ!』

 

「どうした⁉︎」

 

『ハル、すぐに合流して……これは……新種?』

 

通信と同時に走りだす。何が起きているかはわからないが、俺は全力で駆ける。

 

『コイツ……強い! ハル! 合流して‼︎ 聞こえてる⁉︎』

 

「了解! 今そっちに向かうから、持ち堪えろ!」

 

ケイト達の元へ急ぐ。不安と焦りでいっぱいになる。

 

 

 

 

 

 

「」

 

目の前の光景に頭が真っ白になる。そこに嫁の姿はない……

ギルは泣きじゃくっている。生涯外れるはずのない、嫁の腕輪を、大事そうに抱えて……

 

ーーーー

 

 

 

「ここです」

 

ケイトを介錯した場所。

俺は極東から持ってきた線香に火を灯し、地面に立てる。

 

 

 

ケイト……仇、取ってきたぜ。俺とギル、そしてステラっていう女の子の3人で、だ。ステラって娘な、お前みたいな感じでさ……いい奴だよ。俺の『聖なる探索』も手伝ってくれたしな。ギルはそんなステラちゃんにゾッコンなんだぜ? まあ、なかなか想いを伝えられないっぽいがな。あれじゃあ、いつになるんだか……

ああ、そうだ。俺さ、今気になってる娘がいるんだ。シエルっていう娘だ。お前とは間逆のタイプだけど、だからこそお前にはない魅力を持っているんだ。これからそいつとどんな関係になるかはわかんないけどさ……

 

もちろんお前のことは今でも好きだぜ。だけどな、ギルのことを見てると思っちゃうんだよな。いつまでも未練タラタラじゃあ、情けないってね。だから俺も、な。

いいよな? ケイト、浮気のツケはきっちり払うからさ。

 

 

 

ギルが立ち上がる。順番に祈ってたから俺は見張りをやってたけど、何も来なかったな。

 

「お祈りは済んだか?」

 

「はい」

 

「そうか、じゃあ戻るか」

 

 

また落ち着いたら、こっちに来るよ。それまで、気長に待っててくれよな。

愛してるぜ、ケイト

 

 

 

 

 

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