GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report1 お散歩

「はい、わかりました。すぐに向かいます」

 

フランからの緊急連絡を受け、すぐに受付に向かう。

ステラは今日は非番なのだが、ブラッドの隊長なので緊急の任務が入ることも珍しくはない。接触禁忌種や感応種が確認されれば、すぐさま出撃ということもよくある。優れた神機使いが多い極東ではあるが、接触禁忌種はともかく感応種と渡り合える者はそう多くはない。

いずれにせよ、今日もそのようなアラガミを討伐することを頼まれるだろう、そう思っていた。

 

いざ向かうと、受付にいたフランは普段とは違い、酷く不安気な様子であった。余程危険な任務でも依頼するつもりなのだろうか。

 

「フランさん。今日はどうしました?」

 

顔を上げたフランは泣きそうであった。

 

「ステラ隊長……実は……今日の夕方、シエルさんがカルビちゃんとお散歩に向かうようです……カルビちゃんの護衛をお願いします」

 

「……えっ?」

 

予想していた事とは明らかに違う解答に、唖然としてしまった。

 

「……散歩なら、そんなに心配することは無いのでは?」

 

「散歩なら……その……問題はないのですが、散歩に向かう先は空母のあたり、だそうです……」

 

「空母ですか……夕方に行って海と夕日を眺めるのかしらねぇ」

 

シエルはブラッドの副隊長兼カルビ(ラウンジで飼われているカピバラ)の飼育係を担当している。かねてよりカルビを連れ出したいと言っていた。

 

「空母周辺は、先日行われた掃討作戦によりアラガミの数はかなり少なくなっています。ですが……もしカルビちゃんがアラガミとの戦闘に巻き込まれたら……」

 

シエルがカルビを連れ出す理由も何と無く分かった気がした。アラガミが少ないこの気に、カルビと散歩にどうしても行きたいのだろう。シエルは優秀なスナイパーかつ血の力『直感』に目覚めているため、アラガミにばったり出会い、襲われるということはまず無い。アラガミを発見すれば狙撃して仕留めるか、無理せずやり過ごすという対応を取るだろう。

 

だが、フランが心配する気持ちも分かるし、フランがカルビを可愛がっていることはステラも知っている。

 

「分かりました。護衛任務を引き受けます」

 

「……ステラ隊長、ありがとうございます‼︎」

 

その言葉を聞いて、フランの顔が一気に明るくなる。だが、ステラが護衛をした所で根本的な解決にはならない。カルビ護衛で重要なのは、カルビを戦闘に巻き込まないことが重要である。

 

「フランさん。夕方空いてるのは他に誰がいます?」

 

「少々お待ち下さい……夕方空いてるのは……ハルオミ隊長と……エリナさんです」

 

「じゃあ二人に、任務が終わったら私の元へ来るように伝えておいて下さい。私は今からシエルの元に向かいます」

 

「分かりました。お願いしますね」

 

そんな訳でステラはラウンジに向かった。やはりというか当然というか、そこにはカルビとじゃれ合うシエルがいた。じゃれ合うと言っても、カルビはシエルにあまり懐いていないようにも思えるが……

 

「シエルっ!」

 

「あ……ステラ隊長」

 

銀髪の少女が微笑む。その横には通常よりも大きく成長したカピバラ『カルビ』もいた。

 

「フランさんから聞いたよぉ? 夕方にカルビと散歩行くんでしょ? 私も一緒に行っていい?」

 

これはある種の賭けでもあった。ステラの作戦としてはエリナとハルオミを先行偵察に向かわせ、ステラ自身がカルビとシエルを護衛するという狙いがあった。

 

「もちろん……私も、君と一緒に行けるのは嬉しいです! 出発は2時間後の16:00時ですが……いいですか?」

 

「おっけー! じゃあ私はちょっと用事があるから、また後でねぇ」

 

「はい……では、また後ほど」

 

これでシエルとカルビの護衛はできる。あとは二人に先行偵察をお願いするだけだ。

 

 

 

14:20

「シエル先輩、カルビを連れ出すんですか!?」

 

「でかカピバラの散歩ねぇ。あの嬢ちゃん、以外と面白い奴だなぁ」

 

エリナは驚いているが、ハルオミはあまり関心が無いようだ。

 

「二人には先行偵察をお願いしたいの。やってくれる?」

 

「もちろんです先輩っ‼︎ 」

 

「まぁ、美人のお願いとあれば断れねぇな」

 

「ありがとう! 二人とも」

 

「終わった後、一緒に飲もうや」

 

ハルオミは早速飲みに誘う。ハルオミが誘う時は高い確率で何かしら言われる。

 

「いいよ。終わったら飲みましょっ」

 

「ちょっとハルさん‼︎ 先輩を酔わせて変なことする気なんでしょっ⁉︎」

 

「おいおい、人聞き悪いなぁ」

 

まあ図星である。だがハルオミは何を言われようがあまり気にしない。

 

「とにかく、二人ともお願いね」

 

 

 

16:00

空母までは近い事もあって、トラックで移動をする。万が一の事も考え、シエル、ステラ共に神機を装備する。

「それでは……行きましょう」

 

「うん!」

 

トラックに乗り込む時のシエルは、年相応の可愛らしい笑顔だった。対象的にトラックを見送るフランは、相変わらずの表情だ。

 

 

程なくして空母に到着した。先行偵察をしている二人からはアラガミと接触という連絡は未だ無い。

カルビのリードを左手に持ち、シエルはトラックを降りた。ステラもトラックを後にする。

予定では18:00時に帰還ということになっている。

 

「ふふ……」

 

シエルはかなり上機嫌な様子で、カルビも初めて見る景色にはしゃいでいるようだった。

シエルが飼育係になってから巨大化したカルビだが、シエルはカルビに愛を惜しみなく注いだ。以前は毎日の様に噛まれていたシエルだが、最近はあまり噛まれていないようだ。シエルの努力が実を結んだのかもしれない。

シエルも随分と成長した。ブラッドに入った頃は、どこか関わりづらい面があったが、今では様々な人とコミニュケーションが取れるようになった。戦闘時の連携も飛躍的に向上した。表情も豊かになり、彼女を慕う者も多い。

 

 

「こちらハルオミ、アラガミとの接触なし。引き続き索敵を続ける」

 

ハルオミとの連絡を受け、我に返るステラ。シエルの楽しそうな様子についつい思い出にふけてしまった。

 

年だな、私も…… そう思いつつステラは、シエルとカルビ、そして綺麗な夕日を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんか後半が雑ですいません
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