GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
10月末はハロウィン、というわけで仮装パーティーになった。ギルと女性の衣装はハルさんが用意してくれたとか。尤も、個人的なアレを楽しみたいだけのようにしか思えないけど……
「うーん……どう、かな?」
「バッチリだ‼︎ 似合ってるぜ!」
今私が着ているのは、俗に言う『セーラー服』である。学校に行ったことがなかったこともあり、一度は着てみたいと思っていたけど……
「こういうのって、もっと若い娘に着せるべきなんじゃない? その……私が着ても、ね?」
自分は21歳、本来着るべきはナナやシエルぐらいの年頃であるべきだ。それに普段から接近戦重視ということもあってか、心なしか腕や脚が太くも見える。
「いやいや、そんなことないぜ?」
「わぁ‼︎ 隊長可愛い! すごく似合ってるよ‼︎」
がしっとナナが抱きついてくる。
「あ、ありがと……」
「えへへー、それでは、授業を始めたいと思います!」
ナナは教師コスだ。
「ハルさん、ナナと私の服間違えた?」
「いや、間違えてない。狙い通りだ‼︎」
自信満々の顔がイラッとくる。
♪ハルオミのテーマ♪
「今の俺のムーブメントは……ギャップ萌えだ‼︎」
「はぁ……」
「やっぱハルさんって、ただの変態だね」
ナナが呆れたように言い放つ。私は正直、言葉にできない……
「例えばセーラー服の場合だ。今回は大人の魅力を持つお前が学生服、もといセーラー服を着たわけだ」
「大人の魅力って……どうせ私はBBAですよ‼︎」
「そんなことないよー⁉︎ 隊長は可愛いよ?」
年下に可愛いって言われるのは、なんともなー……
「セーラー服の魅力はわかるな?」
「破りやすいとか、水で透け透けになるとか?」
「まあそういうのもあるんだが……一番は『学生らしさ』だ……! 大人と学生、相反する二つの魅力が……強大な萌え要素を生み出すのさっ!」
指をぱちんと鳴らしてドヤ顔。はっ倒してもいいかな?
「カルビ……」
「キュル?」
ナナさんによってカルビは牛のコスチュームを着ています。命名の時から思っていたのですが、いつか食べてしまいそうで……ちょっと怖いです。
今日は仮装パーティーということもあって、私もコスプレ(?)というものをしています。ハルが用意してくれたこの姿は、『猫耳メイド』というらしいです。正直こういった可愛らしい服は着たことがなくて不安だったのですが、ハルは『とても似合ってる』と褒めてくれました。
「なぁ、シエル」
「どうしました?」
ギルですね。
「ハルさん見なかったか?」
「いいえ」
「そうか……てか、そういうのも着るんだな」
「ハルが用意してくれたんです。ギルが着てるのは?」
「これか? 『学ラン』とかいう、学生服らしい……」
ため息をついています。どうしてでしょうか?
「お〜いギル、待たせたな」
「わぁ! シエルちゃん、すっごく可愛いよ‼︎」
「ありがとうございます」
ハルが来ました。隊長とナナさんも一緒です。
「ギル、これは『セーラー服』でな、お前の『学ラン』と同じく学生服なんだ。ナナは教師風、だ」
ナナさん、いつものあざとい様子とはうって変わって、大人っぽいですね。
隊長は学生服ですか、これは狙ってますね。
「えへへー、お揃いだね」
「お前ら2人、お似合いのカップルになれそうだな」
「なっ……!」
「っ⁉︎」
紅くなってます。そういえば、隊長はギルのことを意識してるんでしょうか?
「あっ! 先輩可愛い‼︎」
今度はエリナさんですね。青紫のシャツに藍色のミニスカート、いつもとは違う帽子といういでたちです。
「どう? ミニスカポリス衣装だよ!」
きめっきめのポーズ、可愛らしいですね。
「うん、似合ってるよ」
「ああ、本当みんなよく似合うわ。もう今日は最高‼︎」
その時です。ラウンジの扉が乱暴に開かれ、鬼の形相でアリサさんが詰め寄ってきました。
「ハルさん‼︎ なんですかこれは⁉︎」
アリサさんはそう言いつつ服を広げます。ドレスのようですが、胸元が大きく開いたデザインです。
「何って……アリサちゃんの服」
「こんなの着れません‼︎」
「まあまあ、試しに着てみな?」
「嫌です! そもそも今回のコスプレって……ただのセクハラじゃないですか‼︎」
「ああ……」
「うん」
「だよねー」
「私も、そう思います」
「キュル」
「?」
セクハラってどういう意味なんでしょうか? 後でノルンで調べておきましょう。
「今日という今日こそ、査問会に訴えます‼︎」
「おいおいアリサちゃん、オーバーだよ!」
査問会ものなんですか⁉︎
アリサさんが通信機で呼び出すと、3人組の男が入ってきました。フェンリル本部の制服を着ています。
「うっわマジかよ‼︎」
「自業自得っすよ……」
3人とも神機使いのようですね。覆面をしてるので顔まではわかりませんが……
「ずらかるぞ‼︎」
「えっ?」
いきなり抱え上げられました。お姫様抱っこですね。
「脚を伸ばせ!」
「は、はい!」
お姫様抱っこのまま横薙ぎ、一瞬動きを止めた男に直撃しました。
倒れている男に全員が気を取られているうちにラウンジを飛び出します。これから私、どうなるんでしょうか?
「おい、大丈夫か⁉︎」
「ああ、問題ない」
……とか言いながら両鼻から鼻血が出ている。
「それにしても、まさか意外ですね」
「まあ、今日はハロウィンだかんな」
「そちらの方は?」
「僕ですか? 第三部隊所属のフェデリコ・カルーゾです」
真面目そうな青年、どこぞのセクハラ隊長とは雲泥の差だ。
「俺のせいで……本当に申し訳ない……」
「まあまあ、そう落ち込むなよ」
がっくりとするブレンダンさんをタツミさんが励ます。
「そうですよブレンダンさん、私が誘ったんですし……」
「てか、シエルちゃん連れ去られちゃったねー」
「ま、そのうち戻ってくるだろ」
確証はないけどな。
「にしてもハルのやつ、相変わらずだな」
仮装した面々を見て苦笑いのタツミさん。
「タツミさんからもなんか言ってやってくださいよ!」
「無茶言うなよ教官先生……アレは俺にどうこうできるレベルじゃない」
タツミさんでも無理なのか……
「これからどうするんですか?」
「そうだなー、戻ってくるまで適当に任務でもこなすかなー」
「そういや私、ソーマさんにアサインされてるんだった。11時だから、あと30分後かー……」
この姿で1日過ごすんだったな……
「ブラッドの任務、シエルがいないから誰か代わりに出てくれない?」
「おう、そんなら俺行くわ。ヒバリちゃんのオペレーションが聞けるしな‼︎」
そういやオペレーターにぞっこんだったな。ハルさんみたいな趣味はなさそうだ。
「それじゃあタツミさん、お願いね」
「じゃあ私はブレンダンさんとフェデリコ君を借りますね」
来たか……
「失礼します」
俺はその姿に絶句した。
「どうしました?」
「いや、なんでもない……」
気にしないほうがいい、そんな気がした。俺は軽く打合せを済ませて、フィールドワークの支度を始めた。
隊長の合図とともに突っ込む。4人がかりで仕掛けたこともあり、山場もなくあっけなく沈んだグボロ・グボロ。
「なあ、これ4人で行くほどか?」
「さあ……」
「他にヴァジュラとかいたはずだが、いなかったな」
「ま、ヒバリちゃんの声が聞けるならいいけどな」
そういって早速想いの人に繋げる。
「あ、雨」
止んでいた雨がしとしとと降る。俺たちはすぐに教会に入った。
「あれ? どうしてここに?」
教会にはハルさんとシエルがいた。
フェンリル本部の制服を見てすぐに臨戦態勢に入ったが、タツミの顔を見て安堵した。
「なんだタツミだったのか……」
「おうよ、ハル……見事に騙されてたな。あとの2人もコスプレさ」
「まじかぁ。いやぁそれにしてもよく用意したな」
年の近い2人だが、タツミさんが童顔なこともあってかだいぶ離れてるように見える。
「ねえシエル、変なことされなかった?」
「いえ」
「シエルちゃん、本当に何にもなかった?」
「ハルはそんな人じゃありません。優しい人です」
微笑むシエルに苦笑いの2人。シエル、お前は天然か?
後半雑になっちゃったぜ(´・ω・`)