GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
「何もいないね……」
「うん……」
今日の任務はただのフィールドワークのようなものだ。何もないほうが助かる……
「ブラッド全員で行くほどでもありませんでしたね」
「まあ、たまにはいいじゃねぇか」
こうやって4人でのんびりするのも、悪くないな……
「えいっ!」
「わっ!」
「冷たっ!」
突然ナナが雪球を投げつけてきた。
「えへへー、ここの雪ってサラサラしてるんだよねぇ」
あんな格好なのに元気に走り回る。隊長は寒そうなのに……
と、通信が入る。
『付近にアラガミの反応、大型種です』
流石に何もなく帰れるというわけにはいかないか……
『3分後に進入予定です』
「じれったいなぁ……」
ナナが『誘引』を発動させる。赤い光が空に上がる。
そうして30秒も経たずに、崖からスパルタカスが飛び降りてきた。これにはオペレーターのフランも苦笑いだ。
「いっくよー‼︎」
威嚇している対象にナナは正面から、シエルは側面から切込む。
「俺たちもいくぞ」
「あ、うん」
アサルトで援護、注意を引いたところでナナが強烈な一撃をお見舞いする。左腕の籠手が砕け散った。
しかしすぐに反撃が来る。フォロースルーによる大きな隙を逃さず、スパルタカスがナナを掴みとって投げつけてきた。
「うあああっ‼︎」
「きゃあっ‼︎」
ナナと隊長がぶち当たる。なおも追撃しようと、シエルを振り切って突進してくる。
「やるしかねえか……」
この間と同じようにチャージし、正面から突っ込む。ものの見事に頭部に突き刺さった。
「うおぉ」
刺さったはいいが抜けない。スパルタカスが激痛で暴れる。振り落とされないように必死に掴まる。
「狙い撃つ」
シエルが首を撃ち抜く。その直後にナナが右脚を砕き、隊長がブレードを突き刺した。スパルタカスが仰向けに倒れ、俺は背中から叩きつけられた。
「大丈夫ですか?」
「ああ……」
立ち上がってスピアを引抜く。
「やれやれだぜ……」
「ギル、凄かったねー!」
「お前も、投げ飛ばされてたな」
「あははー、隊長大丈夫?」
「ええ、下が雪だったから……」
コアを摘出したシエルが戻ってきた。
「とりあえず一つ収穫できましたね」
「うんうん! それより、お腹空いちゃった〜」
まだ夕方にもなってないぞ?
「もうやることはないと思うから、迎え呼ぼっか?」
「そうしましょう」
「わーい‼︎ 帰ったら何食べようかなー」
相変わらず食べることしか考えてないのか? まあそんなことはいいんだが……
隊長を見やると、寒そうな様子だ。
「なぁ?」
「ん?」
「この後時間あるか?」
「んー、大丈夫だけど」
「そうか、じゃあ後で買い物行こう」
「買い物?」
首を傾げる姿が可愛らしい。
「ああ、ずっと寒そうにしてたからよ」
「だって、寒いんだもん」
「ふったりともーー‼︎ 早く早くー!」
ナナが大きく手を振っている。俺たちは帰還ポイントへ向かった。
ギルに連れられやって来たのは冬物衣料店。ゴッドイーターならターミナルから衣装を作ればいいんだけど、ハルさんか支部長のせいで露出の多いものばっかりなのよね……
「ふーむ……いろいろあるな」
ターミナルとは違って種類は豊富ね。カッターシャツやポロシャツ、革ジャンなど様々。
「あっ、これいいかも」
腰くらいまである白いロングコート。元々白が好きだったし、洗濯も楽そうな感じに見えた。
「試着してみるか?」
「うん」
軽い、でも中はふかふかとした感じ。
「これにしよっかなー」
「いいんじゃねえか」
コートを脱いでハンガーにかける。そのまま行こうとしたら、ギルがコートを掻っ攫いレジに向かっていった。
「ちょっとギル?」
「どうした?」
「いや、その……私払うから」
「まあ気にすんな」
そう言って頭をぽんぽんとされた。ぽかーんとしている間に、ギルは私のコート代を支払った。
「……で、そのままコートを買ってもらったと」
「はい、なんか申し訳ないかなーって思って…… そういえば、前にエミールからもいろいろ貰ったりもしたなー」
たまたまラウンジにいたステラに話しかけたところ、惚気話を聞かされた。
「そっかー……でもまあ、そういうのってあんま気にしなくていいんじゃね?」
「そうかなー……コウタさんはそういう経験あるんですか?」
「俺か? そうだなー…… エリナがお菓子くれたりとかならあるぞ?」
ぶっちゃけ美味かった。
「私はお料理とか、苦手だからなー……」
そうは見えないんだけど……
「いや、変にお返しとかしなくてもいいと思うぜ?」
「そう、なの?」
「あくまで俺の意見だけどさ、お返しもらうより素直に喜ばれた方が嬉しいんだよな! ノゾミのやつ、俺が帰ってくるたびに大はしゃぎでさ、お土産渡したらすっげえ喜んでくれるんだ。それが一番、幸せなんだ‼︎」
「なんか、深い……」
「だろ? だから、とびっきりの笑顔で『ありがとう』って伝えればいいんだよ」
「……今すぐ行ってきます‼︎」
そう言って走り去ってった。
「たまには、良いこと言うんですね」
「たまには、って……」
アリサ、いつの間に?
「私も、笑顔で『ありがとう』って言われたら嬉しいです」
「だろ⁉︎」
「ギルっ!」
廊下で呼び止めると、ゆっくり振り返った。
「おう」
「今日は、その……ありがと‼︎」
今更照れ臭いと思いつつ笑顔を向けた、つもり。
「あ、ああ……」
ギルは帽子を深く被り、顔を背けた。
ふと思ったんですが、『地の文』が少ない(´・ω・`)