GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
「あっ、おはようございます」
ムツミが朝の調理をしながら微笑む。カウンターの右端ではリンドウが突っ伏している。
「……」
「あの、ソーマさん?」
「ああ、悪い」
とりあえず席に座る。おおよそ想像はついていたが、今回の書類もまた自分が書かないといけないな……
「何にします?」
「……ご飯と味噌汁で」
「かしこまりましたぁ」
すぐさま頼んだものが出てきた。
大いびきをかいて寝るリンドウにイラっとしながらも、朝食をかきこんだ。
「あっ、ソーマさん!!」
振り返るとエリナがいた。
「おぅ」
「エリナさん、おはようございます‼︎」
おはようと微笑み、そのまま俺の隣の席につく。エリナはサンドイッチを頼んだ。
「リンドウさん、うるさいですね……」
「まあ、そうだな」
「私も、ちょっと困ってるんですよねぇ……」
苦笑いのままムツミがサンドイッチを渡す。
そろそろリンドウの奴を叩き起こそうか…… だがそれはそれでめんどくさいような気がするし書類は結局俺が書くことに変わりはないだろう……
「ご機嫌よう‼︎ 今日もいい朝だ」
「……」
どこか華麗臭を漂わすエミールを見て、エリナが露骨に嫌そうな顔をする。
「してエリナよ、ブラッド隊長はいずこへ?」
「……まだ見てないわ。部屋で寝てるんじゃない?」
「そうか…… ではまた後で会おう」
そう言い残してラウンジを立ち去っていった。
そういえばコイツは好意を寄せてるんだったな。どこまで本気かは知らんが……
すっかりお昼時になってしまいました。朝に出撃したメンバーも、もうすぐ帰ってくるでしょう。
と、ハルオミ隊長がずかずかと来ました。
「おぅ、フランちゃん。なんか俺向けの任務とかある?」
「少々お待ちください…… 偵察班が廃工場にてヤクシャの群れを目撃したという報告が上がっています。敵の数は不明ですが、反応を見る限りかなりの規模と思われます」
「そうか……」
黙っていれば、この人も二枚目なんですがね……
「今空いてるのは?」
「そうですね…… ギルバートさんと、コウタさん、エミールさんは大丈夫ですね」
「かぁーっ、見事に野郎ばっかかよ。悪りぃが出直してくるわ……」
「はぁ……了解です」
がっくりと肩を落として行ってしまいました。まあハルオミ隊長は女性が一緒でないと全く役に立たないそうですから、無理に頼むわけにもいきません。
少し手が空いたので、各員の戦績でも見てみましょうか……
ざっと見てみますと今月の討伐数1位は……エミールさんですね。やはりステラ隊長に振り向いてもらいたいのでしょうか? 損害率の低さは相変わらずステラ隊長がトップですね。討伐数はあまり多くはありませんが、前衛としては有能でしょう。
しかし、こうして並べてみるのも面白いですね。意外な一面やよく同行する組み合わせ、誤射率、調子のいい方やそうでない方などが丸分かりです。数値化によって意外な戦績を残してたり、逆に思ったより戦績がしれていたりなど……
「ただいま戻りましたぁ」
「あっ、お疲れ様です。後で報告書の方をお願いしますね」
「了解です」
ステラ隊長とナナさんが帰ってきました。ハルオミ隊長にお伝え……しないでおきましょう。
「やぁ、きみのことを朝から探していた。そして今、ようやく見つけることができたのだ‼︎」
「そ、そう」
我ながらぎこちない返事。エミールはさらに畳み掛ける。
「ああ……今日も実に美しい。君はいつも輝いている、誰よりもひときわに‼︎」
どこまでもまっすぐで嘘偽りのない眼差し。私のことを過大評価しすぎだと思うけど…… エミールは正当に評価してくれてるんだろうね、多分。
「あー、ちょっといいか?」
「ハルさん? どうかしました?」
ニヤニヤしながら私の肩を掴む。
「いやぁ、ちょいと任務手伝って欲しいなーって思ってさ」
「うーん、私これから報告書かかないとなー」
「そうかー……」
少し残念そうにする。
「なら、僕が参ろう」
「……いや、結構だ」
エミールが意気揚々だったのにそれをあっさり断った。
「何故です⁉︎ 僕では力不足なのですか⁉︎ それとも、周囲には言えない「いや、男はno", thank youってだけだ」」
ハルさんは後ろ手に手を振り、熱いエミールから逃げるように去っていった。
やっぱり女性がいないと行かないんですね…… ちょっと呆れる。かくいうエミールも絶句。
なんだかんだ言ってカノンとギルバートを捕まえたハルオミは、そのまま3人で廃工場に向かった。そして現在、交戦中である。
「とりゃっ!」
群れに飛び込み、次々と斬りつける。
接近戦の苦手なヤクシャ達は、いいように撫で斬りにされる。
「アハハハハハッ‼︎ いいザマだねぇ‼︎」
カノンの砲撃でまとめて消し飛んで行く。爆発が凄まじく広がり、廃油ごとヤクシャ達が燃え上がる。
もちろんハルオミも、それに巻き込まれた。慌てて飛び退いたが、爆風で壁に叩きつけられる。
すぐさまギルバートがバックアップに回り、ハルオミが回復する時間をきっちり作る。
「あれぇ、逃げちゃうの⁉︎」
ヤクシャ達が一斉に逃げ出す。カノンがそれを許さず、背を向けたヤクシャ達を次々に撃ち抜いた。
「何体かは、逃げられましたね」
「まあ、戦果としちゃあ上場だろ」
カノンのおかげで善戦できたな。1人で数人分の火力を叩き出せるのは流石だ。
「今日はカノンちゃんがいい動きだったな。偉いぞー」
可愛いから頭ぽんぽんっと撫でる。ふんわりと甘く香る。
「ふへへ、ありがとうございます!」
なんだかんだで、カノンちゃんは第四部隊の精鋭だ。目の保養にもなるしなっ‼︎