GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
「ギル、今日も1人?」
「……ああ」
「そう……」
ここ数日、ギルは単独で任務に出てばかり…… 今日も、私も一緒にと言っても断られた。理由を聞いても言葉を濁し、頑なに話そうとしない。
何故単独任務を続けるのか、私にはさっぱり分からない。ギルくらいの実力があれば余程のことでもない限り失敗することはないはず…… だとしてもやるせない。
「隊長、どうしたの?」
「ナナ……」
おでんパンもぐもぐしてる。
「元気ないよー? 大丈夫?」
「あ、うん」
「とりあえず、はい!」
「ありがとう」
おでんパンおいしい。
「で、何かあったの?」
「うーん、別に大したことじゃないんだけどね…… ギルがずっと1人で任務に行ってるなーって」
「あー、確かに」
「ギルだから心配ないんだけどね。なんか、こう……」
「もどかしいって感じ?」
「うん、そう、言うのかな? もどかしいってどういう意味だっけ?」
「えっと、わかんない‼︎」
テヘペロってするナナ可愛い!
「ねぇ、帰ってきたら聞いてみようよ!」
「……私が聞いても答えてくれなかったよ?」
「ノンノン、答えじゃなくて反応を見るの! そこから探り出せば……」
「そっか。それなら……」
「帰ってくるまで待とう‼︎」
任務という名目で一つのサテライト拠点に訪れた。
「ギルさん、お待ちしておりました」
「ああ、邪魔するぜ」
あのハルさんの弟、容姿はよく似てるが人柄だけで見ればとても兄弟とは思えない。あのだらしのない兄とは大違いだ。
「あとは仕上げるだけですね。すごくいい出来だと思いますよ」
「そうか? 俺からしたら普通って感じなんだが……」
「そんなことないですよ。この出来ならオークション出しても結構良い値で売れますよ」
「ハハッ、買いかぶりすぎだよ」
褒められて悪い気はしないがな。
そういえば、なんでこんなもん作っちまったんだろう…… 勢いで作ってみたは良いが、実のところ隊長にはもっと可愛らしいプレゼントの方が良かったようにも思える。
「ラッピング出来ましたよ」
「おお、悪いな」
包装だけを見れば可愛らしいものになった。包装、だけ、なら……
ダンボールを抱えて部屋に戻ろうとするとシエルに声をかけられた。
「ハル、その中身は何ですか?」
「クリスマスプレゼントだな。全員分の」
「そんなにたくさん……」
「大したもんじゃないさ」
「そうですか。中身は?」
「そいつはクリスマスのお楽しみってことで」
俺にとっても楽しみだ。当日が待ち遠しいねぇ……
「そういや、女の子たちはラウンジで何作ってるんだ?」
「クリスマスプレゼントですよ。比較的簡単なのしか作っていませんが、出来は上々でした」
「ほぅ、そいつは楽しみだな」
カノンのは期待大だな。あれは正直素晴らしい腕前だ。射撃もあれくらい繊細だったら……
「やぁハルオミ隊長、そのダンボールの中は何だい?」
うわっ、面倒なのが来た……
「クリスマスプレゼントだよ」
「おお‼︎ さぞかし立派なものが入っているのであろう」
「いや、そんなんじゃ……」
「部隊長ともなれば、いとも簡単にそのような立派なプレゼントを用意できるのであろう…… だが僕は負けない! それをも凌ぐ素晴らしいプレゼントを用意しようではないか‼︎」
「あのなー……」
「僕は名門、シュトラスブルク家だ。僕の財力を持ってすれば世界一素晴らしいプレゼントが用意できるのであろう。だが、プレゼントを贈るうえで最も大切なことは、心を込めるということだ‼︎」
徐々にヒートアップするエミールに段々嫌気がさしてきた。エリナの気持ちが痛いほど分かるな……
「ハル、行きましょう。これ以上は聞いていられません」
「……同感だ」
「ギルお帰りー‼︎」
「おかえりなさい」
「……ああ、ただいま」
帰ってきて早々、ギルに思いっきり飛びつくナナ。少々困惑気味なギル、まあいきなり抱きつられたんだが仕方ない。
「ギルって最近いっつも1人で任務とか行ってるよね」
「まぁ、確かにそうだな」
相変わらずのだんまり……
「いっつも1人で何やってるの?」
「それは……内緒だ」
「えー、いいじゃん。ギルのけちー」
「悪かったな」
一切表情を変えずに淡々としている。こんなんじゃ何考えてるかなんて想像つかない。
「悪い、俺はもう行くわ」
「えっ? あのー」
「じゃあまた後でな」
……行っちゃった。
「ナナ、何考えてるか分かった?」
「ううん、全然」
やはりかー…… まあポーカーフェイスを貫かれれば仕方ないかー。
「ふぅ……」
やれやれだぜ。ああいう時の適当な言い訳ってのが思いつかねえな。どうすりゃいいんだろう……
まさかクリスマスプレゼント作りに行ってたなんて言えねえしな。