GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
神機を携えて、4人はトラックを降りる。
「ハルオミ隊長、今日はよろしくお願いします」
「ハルさーん、頑張ろうねぇ!」
「おぅ、魅せてやるよ」
シエルが深々とお辞儀をし、ナナはハルオミに微笑みを向ける。ハルオミはブラッド隊女性陣と任務に行くということもあって上機嫌だ。
ハルオミはこの任務のためにカノンをギルバートに押し付けた。全支部屈指の誤射率ということもあってギルバートが苦い表情を向けたが、ハルオミが気にすることはなかった。
今回の任務は、贖罪の街にてイェン・ツィー、強毒性サリエル、プリティヴィ・マータを討伐するという任務である。幸か不幸かハルオミは完全なハーレム状態である。
「さ、行きましょうか」
ステラとシエルはC地点へ、ナナとハルオミはK地点へ向かった。3体のうち大型種はそれぞれD地点とK地点にいる。中型のイェン・ツィーはまだ現れていない様だ。
教会の物陰からC地点を除く。そこにいたのはプリティヴィ・マータだった。ということは、ハルオミ達が交戦するのはサリエル堕天となる。
「サリエルを発見、攻撃を開始する!」
ハルオミから交戦の一報が入った。すぐさま、呑気に教会に入ろうとしているプリティヴィ・マータに奇襲をしかける。
「狙い撃つ」
シエルの放った銃弾が胴体に突き刺さり、こちらを振り向く。
「でえぇい‼︎」
威嚇している対象の顔面を、横一文字に切りつける。すぐさま側面に回り込み、神機をアサルトに変形させて弾丸を浴びせる。
プリティヴィ・マータは弾丸を浴びつつもステラの方へ突進して行った。シエルには見向きもしていない。
再びブレードに変形させて接近戦を仕掛ける。背後から狙撃されているのに全くの無視である。
踏み込んでから顔面に逆袈裟斬り、さらに左足を斬りつけて胴体を一閃をした。狙撃によるダメージもあり、プリティヴィ・マータは教会の方へ逃走した。
「待って下さい! 中型アラガミがすぐ近くまで来てます」
追撃しようとするステラを、シエルが引き止める。
「さーてと、遊んでやるよ」
ハルオミとナナは、しゃがみこんで捕食をしているサリエル堕天に強力な一撃をお見舞いした。視力は高いが聴力は低いため、容易に先手を打つことができた。
「よーし」
ナナはブーストを起動させ、その勢いのままサリエル堕天のスカートを砕く。ハルオミはスナイパーで頭を撃ち抜く。
二人の攻撃でサリエル堕天は、すぐさま地面に落ちる。
「ちゃーんすっ‼︎」
「ハダカにしてやるよ」
サリエル堕天は滅多打ちにされ、あっけなく沈んだ。既に息絶えていることを確認してから、ハルオミはコアを摘出する。
「ハルオミ隊長……すぐに合流してください」
合流を促すようシエルから連絡が入る。前にもあった出来事が頭を過るが、そんなことを考えている場合ではない。
「ナナ、すぐに合流するぞ!」
「りょーかいっ‼︎」
「くぅ……少し、きついわね」
多数のチョウワン、イェン・ツィーから集中攻撃を受けているだけあってさすがに辛い。シエルも、一旦離脱したが即座に戻ってきたプリティヴィ・マータに必死で応戦している。幸い、プリティヴィ・マータは深手を負っているため、じきに沈むはずだ。しかしステラの方は、チョウワン達に阻まれているため、イェン・ツィーに近づけないでいる。
尤も、先ほどハルオミから合流に向かうと伝えられたため、彼らの奇襲が成功するだろう。
そんなことを思いながらチョウワン達を捌いていると、一発の銃弾がイェン・ツィーの頭……ではなく踵を貫いた。
「おりゃあぁ‼︎」
銃弾によってバランスを崩したイェン・ツィーに、ナナが力いっぱい振るったハンマーが直撃し、イェン・ツィーは大きく飛んで行った。
「狙い撃つぜ!」
イェン・ツィーの踵を撃ち抜いたハルオミは次にプリティヴィ・マータを狙う。銃弾で怯んだ対象はシエルの追撃を受け、遂に力尽きる。
「よっしゃ!」
「やりました!」
二人とも嬉しそうだ。
「よーし、いっくよー‼︎」
ナナの誘引によって残りのチョウワンとイェン・ツィーの攻撃が全てナナに向けられる。
おかげで残りの3人はフリーだ。
「発射」
「おらあぁ‼︎」
「えいっ‼︎」
シエルが頭を撃ち抜き、ハルオミとステラが怯んだ隙に斬りつける。
体を大きく斬り裂かれたイェン・ツィー、は仰向けに倒れて動かなくなった。
「ふぅ、お疲れさんだ」
「ええ……お疲れ様」
「任務完了ですね……」
「おつかれーー‼︎」
やたら元気なハルオミとナナとは違い、ステラとシエルはだいぶお疲れの様子だった。
「……それにしても、ブラッド隊っていいチームだな」
「ええ……私も……ブラッドに配属されてよかったと思います」
「私もだよー‼︎ 私も皆といると楽しい!」
そうか……ブラッドは居心地が良くて、過ごしやすいのね。
「胸と生脚と低露出が見れて、俺は最高だよ」
その言葉が全てを台無しにした。
「ハルさんっ!」
「えー……それはちょっとー……」
「ん?」
ナナは、やや引いている状態だ。シエルは……なんのことかわからずキョトンとしている。
「今日は楽しかったぜ、また行こうな」
「はい……よろしくお願いします」
「う、うん」
「はぁー……」
ステラは溜息をつく。呆れて何も言えない。ナナも顔が引きつっている。
シエルは……深々とお辞儀をしていた。
アナグラに戻るとやつれた顔をしたギルバートが、ソファーに座っていた。身体中ススだらけで、髪もチリチリになっている。
「ギルー、そっちはどうだった?」
「どうもこうもこのザマっすよ……」
からかうハルオミに、ギルバートはやれやれといった表情だ。
「ギルバートさん、報告書提出して来ました‼︎ あっ、今日の任務のお礼なんですがクッキーはいかがですか?」
「ああ……ありがとう」
「あっ、ハルさん。そっちはどうでしたか?」
「こっちは特に問題なしだ。結構楽しめたぜ」
「ハルさん……」
文句の一つでも行ってやりたい所だが、今のギルバートにそんな元気はなかった。
戦闘時の表現が難しい