GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report43 奥手な男はモテない?

任務終わりにラウンジでコーヒーをのんでいたら、たまたま極東の文化について書かれた本があったので読んでいた。今は2月だということもあって、2月に関するページを開いた。するとそれには節分について書かれていた。

本によると、毎年2月3日に豆撒きを行って鬼を追い払い、一年間の無病息災を祈るとかなんとか? あと、柊の枝に鰯をぶっさして塩焼きにするとか書いてあったな。

 

ただ、他の文化同様アラガミ出現以降節分は一気にすたれていった。食料品が貴重なこのご時世、鰯はともかく豆撒きなんかしていたずらに無駄にしたくないということだ。以前よりだいぶマシになったとはいえ、食料品が十分に行き届いているわけではないしな……

 

「ギルさん? さっきからボーっとしてどうしたんですか?」

 

エリナだ。制汗剤がほんのりと香る。

 

「ん? いや、ちょっと考え事してただけだ」

 

「もしかして、先輩のことですか!?」

 

「いや、そうじゃないんだ」

 

「本当かなぁ? いつ告白するんですか?」

 

意地の悪い笑みを浮かべる。ここは適当に濁しておきたいところだ。

 

「いつだろうな? 当分先かもな……」

 

するとエリナは愕然とした。

 

「はぁ…… じれったいなぁ。そんなんじゃどこぞの馬の骨に先を越されちゃうかもしれませんよ!?」

 

「それはわかってるんだが……」

 

うちの隊長は確かに魅力的だと思う。エリナの言う通り、どこぞの男につかまるかわかったもんじゃない。ハルさんのわけのわからない事に付き合うくらいだからなぁ……

 

「わかってても言えなかったら意味ないですよ。少しはタツミさんとかを見習ってください!」

 

「……反省します」

 

タツミさんかー…… たしかオペレーターに積極攻勢だったよな。でも俺にはちょっと真似できないなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒバリちゃん‼︎ 仕事終わったら食事にでも行こうぜっ‼︎」

 

ヒバリに会うたびにこうしたことを言っている。爽やかなスマイルとド直球な告白、これで落ちない女性はそうそうはいないだろう。尤も、ヒバリはその落ちない方に含まれるようだ。

 

「タツミさん、考えなくもないですけど、まずは任務の報告書を出してくださいね?」

 

タツミに負けない爽やかスマイル、こちらは逆にタツミを落としてしまう。

 

「おぅよ! ちゃちゃっとやってくるぜっ‼︎」

 

タツミは嬉々と自室に戻っていく。積極攻勢なタツミだが、大抵はあっさりと引き下がる。

 

「いい人ですよね、タツミさん……」

 

いつの間にかフランが戻ってきていた。いつもと同じ表情だ。

 

「ですよね、タツミさん男らしいですし……」

 

しんみりとしているが、どことなく羨ましくも思う…… 浮いた話とは無縁のフランもそういった感情を抱いている。

 

「やっぱり…… 多少は意識してるんですよね?」

 

ガールズトークでこういった話が出ればからかうのは定番だ。フランもそれにのってじゃらかってみた。

 

「それは…… 内緒です。それより、交代ですよね? ラウンジに行ってきます」

 

逃げるように去っていく。以前はこう言う事を聞くと怖い表情になっていたヒバリも、最近はそのようなことはなくなった。

 

「やっぱり…… いいなぁ。私もあんなふうに、頼りにできる男の人と……」

 

「キュル?」

 

ブツブツと言っているフランにカルビが寄ってきた。

 

「カルビちゃん、また出てきちゃったの?」

 

「キュルル~」

 

フランは仕事そっちのけで、つぶらな瞳で見つめるカルビと戯れることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珍しくエリナさんから夕食に誘われたんで行ったのですが、あまり機嫌が良くありませんでした。とりあえず了承していってみると、見事に愚痴でした……

 

「聞いてくださいよシエルさん!! ギルさんってば、未だに進展がないんらしいんですよ!? いくらなんでも奥手過ぎません!?」

 

口調は強いですが和牛サーロインステーキは上品に食べていますね。てかこのご時世に和牛ステーキなんて、ちょっと羨ましいです。私のチーズドリアと比べれば……

 

「私に言われましても……」

 

食事のことばかり考えてはいけませんね。

でもこればっかりはギル個人の問題ですし、私がどうにかできる内容ではないんですけど……

 

「普段は男らしいのに…… どうしてこういう色恋沙汰に関してはこうなんですかね?」

 

「うーん…… わかりません」

 

「タツミさんを見習えって思わず言っちゃったんですけど、あれじゃ当分ダメそうですね」

 

頬を膨らませて愚痴をぶちまけてます。私としては今のままでもいい気がしなくもないんですけど……

このチーズ濃厚で美味しい……

 

「エリナさんは……」

 

「ん?」

 

「その…… 恋をしたことありますか?」

 

そう聞いた瞬間真っ赤になっちゃいました。

 

「ななっ! そんなのありません!!」

 

そう言う割にはひどく動揺してるようにも見えます。

 

「今日は失礼します!!」

 

残りを無理やり掻き込んで食器を下げに行っちゃいました。最後の最後まで顔は赤かったですね。

それよりこのチーズドリア美味しかったです。今度また注文しよっかなぁ…… でもエリナさんが食べてたステーキも気になります。明日安いものでも買って自分で焼いて、いや、ギルに焼いてもらいましょう。ついでに隊長との恋のゆくえについても……

 

 

 




私事ですが、明日から春休み(*・ω・)ノ
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