GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report46 殺戮兵器

毎年この時期、俺は死ぬことになっている。いや、俺だけじゃないだろう。何はともあれ、理由はアリサだ。

毎度毎度ロクでもないものを配るからだ。それを食おうものなら即ダウンという有様だ。エースクラスの神機使いを一瞬にして行動不能にするそれは、アラガミよりも恐ろしい。

さて、今年もアリサから貰ったわけだ。例年のこともあり義理チョコとして、だ。俺にはノゾミがいるからって必死に断ったんだが、その場にいたハルさんに『せっかく可愛い娘がくれるんだから、ありがたく頂戴しろよ』と言われて、そのまま押し切られてしまった。そういやハルさん、両手いっぱいにプレゼント抱えてたな。セクハラしてるのに女の子からは人気が高いのか? それってかなり羨ましくね!?

 

「はぁ……」

 

思わず溜息が出る。目の前のカップケーキをどうしようか…… 捨てようものなら恐ろしいことになるだろう。目の前には口直しとしてのドーナツやケーキもあるわけだ。

ええい‼︎ こうなったら一気に食ってやる! うおりゃっ‼︎

 

「………」

 

美味い。あのアリサがまともなものを作った。過去にこんなことがあっただろうか?

 

「おっしゃあ‼︎」

 

思わず叫んでしまった。これが叫ばずにいられるか? 罰ゲームか何かだと思ってたのがこんな結末なんだ! これほど喜ばしいことはない。

あとはナナ特性のチョコ味回復錠を食べよう。他は明日ゆっくり食べることにしよう。特にユノさんの楽しみだなぁ……

そう思って回復錠を口に放り込んだ。

 

「うぅ……」

 

回復錠が口に解けた瞬間、この世のものとは思えないほどの苦味が口いっぱいに広がった。 それはカカオのような苦味ではなく、薬品のそれに近いものだった。

さらにそこから薬効が効いてきた。というより、毒が回ったと言ったほうがいいかもしれない。どんどん意識が遠のいていく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はコウタ隊長はお休みみたいね。なんでも、チョコを食べて体調を崩したらしいわ。

 

「隊長のことは心配だが、任務には支障はない。万が一には、エリナのことはこの僕が守ろう!!」

 

「余計なお世話よ!!」

 

ほんっと…… 調子いいんだから。

 

「そういえば、アンタは私以外に誰からもらったのよ?」

 

「ブラット隊の全員にオペレーター嬢、それからカノンさん、外部居住区の方からも貰えたぞ」

 

「ふーん……」

 

意外ね。外部居住区の方から貰えてるなんて……

 

「まさに日頃の行いだな!!」

 

「絶対ないわ!!」

 

きっと義理チョコよ。ハルさんもいっぱい貰ってたけど、きっと義理に違いないわ。まあ義理をノーカンにしたら、殆どの人が0になっちゃうかもしれないけど……

 

「エリナのくれたガトーショコラ、クセのない甘さで、実に美味しかったぞ」

 

「それは…… ありがと……」

 

エミールはこういったことは正直に言ってくれるから、正直嬉しい。

 

「さて、今日も努めを果たそうではないか。いくぞエリナよ!!」

 

「ちょっと!? 待ちなさい!!」

 

ずんずん進んでいくエミールを追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コウタさんがいないこともあって第一部隊の指揮権は私に委ねられました。ハルさん曰く『一度はこういう経験をしておいたほうがいい』とのことなんですが、初めてのことは緊張しますね。

幸い市街地でのクアドリガ単体討伐なので、大丈夫だとは思うんですが……

 

「カノンさん? どうかしましたか?」

 

「あっ、なんでもないです。大丈夫です」

 

「カノン先輩、前線は僕に任せたまえ!! このエミール、必ずや……」

 

「エミールうるさい!!」

 

早速言い争いですね。これが原因で作戦効率が落ちているらしいのですが……

 

「エリナよ、カノン先輩は旧型神機ゆえに僕たちは積極的に前に出るべきだ」

 

「それを決めるのはカノン先輩でしょ!?」

 

それはそうなんですが、できれば2人とも前に出てほしくないですね。理由はお察しください……

でもエミールさんの言ってることは常識的には正しいですし、ここはセオリー通り行くべきなのでしょうか?

 

「あぁもう!! クアドリガ来ちゃった!」

 

エリナさんの大きな声に気づいたのでしょうか? クアドリガがこちらに向けて突進してきました。向かってきた以上……殺るしかありませんね。

 

「闇の眷属め、受けてみろ! 必殺! エミール・スペシャル・ウルトラッ」

 

「ブチ抜いて」

 

前に出てきたんだから、それくらい覚悟してたんでしょうね?

 

「どわぁっ!!」

 

射線上に入るのが悪いんでしょ? 当然だよね。

ていうかなんで反撃してこないの? あーわかった!! もっと激しく撃ち込んで欲しいんでしょ!?

 

「お望み通りにしてあげるわ!! アッハハハハ!!」

 

もうね、このトリガーを引くのって快感だわ!! あんなに痛がってるもの!!

って、あれ? 何ででないのよ!? 目の前に獲物がいるだろうが!!

 

「クソがっ!!」

 

ああもう、さっさとアンプル入れないと…… 結構時間がかかるのよね。

神機に早く注射しないと……

 

「カノン先輩、仕留めましたよ」

 

「あれ?」

 

私が補給中にやっつけたのでしょうか? 目の前にはクアドリガが横たわっています。

 

「うむ、帰ったら怪我を癒さなくては……」

 

エミールさん、全身ススだらけです。まさか……!?

 

「エミールさん! 本当にすみません!!」

 

「いや、騎士たるもの…… 倒れはしない!!」

 

「大丈夫ですよカノン先輩、エミールは頑丈ですから」

 

そうはいっても…… 後でお詫びにお菓子渡さないとですね。

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