GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report48 新作グレネード

朝の任務前、ナナが新しいアイテムを完成させた。早速実戦投入したいらしく、新作の説明を聞くためにロビーに集まっている。今回は支援アイテムらしい。

 

「新しい支援アイテムってこれ?」

 

「That's right‼︎」

 

見た目はただのスタングレネードだ。ナナがいくつかをケースから取り出した。

 

「みんなは、敵が発射する誘導弾ってどうやって避けてる?」

 

「引きつけてから、横っ飛びですね」

 

「回避が無理なら装甲を使うしかないな」

 

シエルとギルの意見を聞いてニヤリとするナナ。

 

「じゃあさ、その誘導が自分にじゃなく、別の物に向かっていったら……避ける必要もないよね?」

 

「それはそうだけど……」

 

乱戦となると誘導弾は厄介なものだ。サリエルのレーザーのように貫通するタイプはなおのことだ。

 

「今回のアイテムは、そんな誘導弾を引き寄せる、いわば『デコイ』みたいなのだよ!」

 

「ほぅ……」

 

「なるほど……」

 

そのスタングレネードがどういう原理でデコイになるのは謎であるが、今回の相手はテスカトリポカ、実験は出来る相手ではある。

 

「名付けて『フレアグレネード』っ! ソーマさんとの共同開発だから大丈夫‼︎」

 

「………」

 

ソーマ博士協力とはいえ、今回も失敗な気がする。『ときめきグレネード』はともかく、ナナが作るアイテムの実用性には怪しいものがある。

 

「それ、誰が使うんだ?」

 

「うーん、やっぱり前衛が使って欲しいねぇ」

 

それなら積極的に前に出るナナが使うべきなのだが、そうはいかないのがうちの部隊。前も私がやったから……

 

「その役目、僕が引き受けよう‼︎」

 

近くにいたエミールが突然、宣言した。

確かにエミールにはこの役目は適任だと思う。でも…… ちょっと申し訳ない気がしなくもない。

 

「危ないから、ね? 今回も私がやるわ」

 

「ブラッド隊長…… 騎士は常に先頭に立つ者、皆を危険から守るのが役目だ。是非ともその役目、僕に任せてくれないだろうか⁉︎」

 

グイグイと近づいてくるエミール。彼が本気なのはだいたい伝わった。痛いほどに……

 

「こういうのは『騎士道精神』とやらにお似合いなんじゃねえのか?」

 

「そうですね。エミールさんは積極的に前に出るタイプですし」

 

「うんうん!」

 

シエルとギルは賛成のようだ。ナナも笑顔で頷いている。

 

「じゃあお願いするわね。でも大丈夫?」

 

「ああ、任せたまえ‼︎ このエミール、必ずや期待に応えてみせるッ‼︎」

 

とりあえず任せよう。危なくなったらすぐにフォローできるようにしないと……

 

「ギルとシエルはもう一つの方をお願いね?」

 

「ああ」

 

「了解です」

 

2人が相手するのは赤い蠍だったはず、大丈夫でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、早速街に出たわけだ。ターゲットは目の前にいる。

 

「それじゃあ、よろしくー! はい、どうぞ!」

 

ナナから例のグレネードを受け取る。

 

「よし、では参ろうか」

 

エミールはハンマーを構えて突撃していく。私たち2人は建物の陰から観察中だ。

 

「闇の眷属め、ここは、騎士道精神にかけて‼︎」

 

こちらにも聞こえるくらいの掛け声と共にハンマーを思いっきり叩きつける。

一撃を加えたエミールは近接形態のまま距離を取る。

 

「さあ、僕はここだぞ‼︎」

 

ステップ2つ分位の位置を維持しながら相手を嘲笑うかのように突進を避ける。

エミールの横を突っ切ったテスカトリポカは、反転し向き直ると前面装甲を開いた。

 

「おっ、フレアグレネードの出番‼︎」

 

ナナの思惑通りエミールは例のグレネードを投げる。炸裂したグレネードから細かい火の粉のようなものが舞い上がる。

 

テスカトリポカはそのままミサイルを射出、火の粉の方には誘導されず、しっかりとエミールを捉えた。

 

「どわぁっ‼︎」

 

直撃を受けたエミールは大きく飛ばされ、廃ビルの外壁に叩きつけられた。

 

「あちゃー、失敗かぁ……」

 

「そんなことより加勢するよ」

 

思いっきり地面を蹴り、勢いを生かして前面装甲にブレードを叩きつける。だが、ブレードは弾き返された。

 

「硬い……」

 

わかっていた事だけど……

 

「おりゃあ‼︎」

 

ハンマーの衝撃で硬い装甲が砕ける。

ロングがイマイチなので銃撃に切り替えることにした。

 

テスカトリポカはバックステップで距離を取る。ナナが巻き込まれたが気にしない。

命中時に爆発する弾丸を連射し、右脚を撃ち抜く。

 

「ぬおおおぉ‼︎」

 

エミールも雄叫びをあげながらブラストで援護している。相手はダウン中ということもあって、いい的になっている。

 

「はああぁっ‼︎」

 

前面装甲が開いて剥き出しとなった胴体にブレードを突き刺す。

 

「トドメいくよー‼︎」

 

ブレードを抜こうと四苦八苦してる私の上で、ナナが頭をハンマーで殴りつけた。

 

『オラクル反応、消失を確認』

 

どうやら息絶えたようだ。

そんなことより、ブレードが抜けない。

 

「くっ」

 

思いの外深く刺さっているようだ。もし単独かつ周囲にアラガミがいたら、大変まずい状況だ。

 

「よいしょお」

 

ナナが一緒に引っ張ってくれたおかげでなんとか抜くことができた。

 

「お疲れー! でも、なんにも起きなかったねぇ……」

 

ナナはバツが悪そうにしている。個人的には、何も起きないならそれでいいんだけど……

 

「エミール大丈夫?」

 

「心配はいらない。ただの擦り傷だ」

 

直撃を受けた割にはやたら元気だ。相変わらず頑丈な様子である。

 

「まあ実験に失敗は付き物ということで…… またリトライしまーす‼︎」

 

「おお! その時はまた協力しよう」

 

「えへへ〜、お願いしまーす」

 

私はできれば断りたいなぁ……

 




よくよく考えたら、クアドリガのミサイルってどういう仕組みで誘導しているんでしょうか?
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