GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report6 紳士と猟犬

「失礼します……」

 

病室にシエルが入って来た。お見舞いに来たようだ。

 

「ハルオミ隊長……お怪我はどうですか?」

 

「んー? もうちょいしたら復帰できるかもなー」

 

「そうですか……………………」

 

…………会話が全く続かない。てか、あいつらはこの娘と何話しているんだ? ケイトとは真逆のタイプで、他人を寄せ付けない印象だぜ。

今この娘について知っていることは……バレットの研究をしているのと、あのでかカピバラの飼育員ってことだけだ。それ以外のことはさっぱりわかんねぇ。

あっ、そうだ。この機会にあの事でも聞いてみるか。

 

「なぁ、『マグノリア=コンパス』で何をしてたんだ?」

 

唯一話しが続きそうなネタをぶつけてみる。これで少しは続くとは思うが……

 

「そうですねー……基本、戦闘術に特化した教育を受けてました。具体的には体術や各種武器の扱い、破壊工作、諜報活動、暗殺術などを一通り学んだ程度です」

 

「他には?」

 

「ジュリウスの身辺警護をしていました」

 

………………

 

 

「ずっと訓練ばかりだったのか?」

 

「はい……」

 

「友達とかと遊んだりとかは?」

 

「……ありません。ずっと一人だったので……」

 

……女の子らしさが1ミクロもねぇよ。こんな娘は初めてだぜ……

 

「……それって、辛くねぇか?」

 

「…………………………………………」

 

辛いに決まってるよなぁ。俺はガキの頃は遊んでばっかだったな……

 

「あー、すまん。今の質問は忘れてくれ……」

 

「……いいえ、気にしないで下さい。確かに『マグノリア=コンパス』での教育は……今思えば……とても……辛かったです」

 

ぽつぽつと語り出すシエル。地雷を踏んだな……俺……

 

「極限状態でのストレステストや、わずかなミスでも懲罰房に入れられました。それから、食事も拷問のようなものでした。体力をつけるために、大量に食べなければいけませんでした……でも、少し前まではそれらを不幸とは思いませんでした」

 

少し前までは、かー…… 今は……

しかし胸がでかい理由がなんとなく分かった気がした。

 

「そうか……辛い過去を背負っているんだな」

 

「ですが……ハルオミ隊長も「ハルでいい」」

 

「……ハルも、あの事件が……」

 

『フラッギング・ギル』のことか。だが、今の俺は……

 

「ああ、そうさ。俺もケイト、嫁を失った。だが、俺はもう立ち止まらない」

 

「…………………………………………」

 

「いつまでも燻ってちゃあ、ケイトに『前を向いていこう‼︎』って言われちまうしなっ!」

 

「……前を……向いて……」

 

「ああ、それに……俺は、歩き始めるって決めたからよ。だから、もう立ち止まらない…… だから、今を全力で歩くよ」

 

……柄にもなく語っちまったな。まあ、それはいいんだけど…… 今を全力で歩くって表現は微妙だな。

 

「……ふふっ……そうですね、私も……今を……全力で歩きます。前を向いて」

 

笑った⁉︎

 

「あ、そろそろ任務なので……これで失礼します」

 

「そうか…… 今度、一緒にミッション行こうな?」

 

「はい、では、また……」

 

深々とお辞儀をして、病室を出て行った。

 

「ふぅん……可愛いとこあるじゃん」

 

 

 

 

 

 

「もうっ! なんなの⁉︎ あのバカエミール‼︎」

 

「えっと……」

 

出撃前のことだ。

 

 

「僕を、殴ってくれ‼︎」

 

「えっ⁉︎」

 

「はぁ⁉︎」

 

バトルロイヤルにて、エミールはあれだけ滅多打ちにされたにもかかわらず、早くも戦線復帰になった。しかしいきなりこれである。前にも同様の事があって、一発思いっきり殴っている。

 

「一昨日のことだ。僕は、君を護ると誓った…… だが、護れなかった。自分の言葉だけでなく、君自身を護れなかったことが許せないんだっ‼︎」

 

「そんな…… でも、私を護ってくれるって気持ちだけでも嬉しいよ?」

 

「いいや、気持ちだけではだめなんだ‼︎ だからた「エミールうるさい‼︎」 ぬううぉおわあぁ!」

 

エミールに嫌気が差したエリナは、助走をつけて殴り飛ばした。エミールはエントランスの階段を転げ落ち、気を失った。

 

 

 

 

 

「あの、頑張りましょうね!」

 

「あっ、はい」

 

カノンの一言で若干顔が引き攣るエリナ。無理もない。

 

「……今日は私が前衛、カノンは中距離から支援、エリナは遊撃ね?」

 

「わかりました」

 

「了解です、先輩っ‼︎」

 

討伐対象は極地型グボロ・グボロだ。カノンの射撃訓練としてはまずまず、といったところだろうか。

 

『まもなくアラガミが侵入します。どうかお気をつけて」

 

ヒバリから連絡が入る。任務開始だ。

 

「行きましょうか」

 

 

 

早速こちらに気づいたようだ。砲撃体制で待ち構えている。

3年ほど前は感覚器官が鈍感だったのだが、いつのまにか鋭い聴覚を得ている。昔は後ろから近づいて尾びれ触っても気づかなかったのに……

 

巨大な氷塊が発射される。ステラはそのまま背後に回り込み、捕食を行う。

 

「カノン‼︎」

 

カノンへ受け渡し弾を送り、すぐさま飛び退く。

 

「そらっ‼︎」

 

カノンの無慈悲な攻撃が始まる。

極地型グボロ・グボロは足を止め、カノンへ砲撃を行おうとする。尤も、カノンに向かって足を止めて撃ちあえば……

 

「キャハハハハッ‼︎ 良いザマだね‼︎」

 

カノンの砲撃を受け、ボロボロになっていく。

 

「そのまま、肉片にしてあげるね‼︎」

 

例の『ブラスト解放弾』、続いてアラガミバレットを放つ。まともに受けた対象は、もう息絶え絶えのようだ。

 

「クソッ‼︎」

 

弾切れのようだ。カノンはOアンプルを神機に注射する。

 

「エリナっ! とどめを‼︎」

 

「了解っ! はああぁっ‼︎」

 

エリナは満身創痍の極地型グボロ・グボロに、チャージスピアを槍襖のように突き刺し、止めを刺した。

 

「ふぅ…… エリナ、コアの回収お願いね」

 

「はいっ!」

 

「あの、お疲れ様です‼︎」

 

Oアンプルの注射を終えたカノンが駆け寄って来た。今日の誤射はゼロだ。

 

「コアの摘出、完了しました。だいぶ傷ついてるみたいですが……」

 

「それは無理もないわ。あれだけの砲撃を受けたからね」

 

「私、今日誤射が少なかった気がします‼︎」

 

……まぁ、その通りである。すぐに逃げたのだから……

 

 

 

 




自動車学校で忙しいけど、頑張ってかきます(*・ω・)ノ
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