GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ   作:W-cat

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Report7 願い

「よーし、準備おっけーだよ‼︎」

 

ナナがいくつものグレネードを地面に設置する。

 

「ナナ、録画の準備はいいか?」

 

「おっけー‼︎」

 

ギルバートが録画用のカメラを空に向ける。

 

ここは公園跡、螺旋の樹がよく見える場所だ。時刻は19:30、辺りは真っ暗だ。

 

「じゃあ、いっくよー?」

 

そういってナナはグレネードを炸裂させた。

 

「た〜まや〜‼︎」

 

炸裂させたグレネードから空に向かって何発もの炎の玉が打ち上がる。打ち上がった玉は空中で爆発し、鮮やかな花を描く。

 

「ほぅ……」

 

「きれい……」

 

「……………」

 

初めて見た光景に、ギルバートとシエルは思わず見入る。ステラも、美しい空を見つめる。

 

「まだまだいくよー‼︎」

 

ナナはその後、一定の感覚をおいてグレネードを炸裂させていった。

 

 

 

 

 

「わぁ‼︎ きれーい」

 

「おおっ‼︎ なんと美しい輝き‼︎」

 

「………………」

 

「すごいすごい‼︎ 何あれ⁉︎」

 

「花火か…… 随分と久しいな」

 

「わぁ…… きれい」

 

第一部隊、第四部隊、キグルミ、ムツミがラウンジの窓を眺める。コウタは感動のあまり、言葉に出来ないようだ。キグルミは手をぱたぱたとしている。

 

 

 

 

「みんな〜‼︎ たっだいまー‼︎」

 

ナナがとびっきりの笑顔でラウンジに入る。他のブラッドの面々も、ナナに続く。

 

「ブラッドのみなさん、おかえりー! 外見たよー? すごいきれいだったねー‼︎」

 

ムツミが笑顔で迎え入れる。

 

「えへへ〜、『ときめきグレネード』、大成功だねっ‼︎ みんなありがとう‼︎」

 

ナナは嬉しそうだ。ナナの願い、それは休暇でも大量の食事でもなく、『ときめきグレネード』をみんなに見せるというものだった。

他の人の願い事は、ハルオミが何かしらのセクハラをする事、エミールがステラとデートらしからぬ事をする、という以外はわからない。ただ、ナナが優勝したのはある意味良かった。本当に、いろんな意味で……

 

 

 

 

「……ぷっはぁっ‼︎ やっぱ風呂上がりのビール最高っ‼︎」

 

脱臼も完治したハルさんは、ラウンジで俺と共に晩酌をしている。

 

「それにしてもギル……花火、綺麗だったな」

 

「そうっすね、まさか、ナナの願いがあれだったとは、俺も予想してませんでした」

 

「だろうな、俺もディナーパーティーと思ってたよ」

 

ハルさんはまた新しいビールを開ける。

 

「あの?」

 

真後ろから急に声をかけられた俺達は、バッと振り返る。真後ろにはシエルが立っていた。

 

「なんだよ……脅かすなよな?」

 

「えっと……すみません」

 

ハルさんは安堵の表情を浮かべる。音も立てずに近づき、背後に忍び寄るあたりは流石だ。心臓には悪いが……

 

「それで……今日はどうしたんだ?」

 

「……眠れなくて」

 

時刻はまだ10時前だ。寝るには早いと思うが……

 

「何か飲みます? ミルクティーとか如何ですか?」

 

カウンターにいたヒバリが、シエルに尋ねた。

 

「はい、お願いします」

 

ヒバリは紅茶を温める。

 

「そういや、お前らの願いはなんだったんだ?」

 

ハルさんが問う。

 

「俺は……考えてなかったっす。優勝したら考えるつもりでした」

 

「私は……カルビの新しいゲージが欲しかったです」

 

あぁ、なるほど。今のゲージではパンパンだ。

 

「お待たせしました、ミルクティーです」

 

「ありがとうございます」

 

シエルは、ヒバリからミルクティーを受け取る。

 

「ハルは、何をお願いしたかったんですか?」

 

『ハル』と呼んだシエル。いつの間に?

 

「そうだなぁ……俺は、普通に休みが欲しかったな」

 

……意外だ。何かしらのセクハラをすると思っていたが、出た答えは予想外だ。

 

「隊長職ってなぁ、全然休めないんだよなぁ。まあ、しゃあないんだけどな」

 

「ハル、だからと言って……ステラ隊長のように無茶をしてはいけませんよ?」

 

「わーってるよ、シエル。そういや、ギルはステラのこと好きなのか?」

 

「……………………」

 

…なるべく顔に出さないようにはしているが、うまい言い訳が思いつかねぇ。

ステラ隊長のことを好きかどうかと言われれば……好きだ。

 

「どうやら図星だったようだな」

 

「ギル……隊長のこと、好きなのですか?」

 

「……ああ」

 

今更隠す必要もないか。まあ、あの時ハルさんに向かっていったわけだし……

 

「そうか。だが、エミールの奴があいつのこと好きだって事は、当然お前も知ってるよな?」

 

「……はい、隊長に直接……『好き』って言ってましたし」

 

「ああ、そうだ……誰しも『好き』って言われたら、少なからず相手のことを意識するもんだ。今回もステラは、エミールのことを意識している。だが、心が動くかどうかは別だ。お前にも勝機はある」

 

「私も、ギルに勝機があると思います。実戦経験、容姿、器用さの面においては、ギルが上回っています」

 

「わかってるねぇ、シエル。まあそういうこった。俺はギルを応援する。エミールにステラを持ってかれるのは、なんか癪だからな」

 

「私も、ギルを応援します」

 

俺は幸せだな。こうなったら、エミールに負けるわけにはいかない。

 

 

 

 

 

 




さあ、ギルの願いは届くのでしょうか?
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