GOD EATER2 ほのぼのアフターライフ 作:W-cat
俺は雨宮リンドウ。かつては極東支部第一部隊を率いていたが、今はクレイドルのメンバーとして戦っている。クレイドルの隊長である神薙ユウは、今は世界のあちこちを飛び回っている。俺は神機使いとしては最長のキャリアなんだが、今は神機かどうかわからんものを使って戦っている。
今日はクレイドルが一時的に極東へ帰還することになっている。その前に家にでも帰ろうかと思っていたんだが……
「……なんでお前らまで付いてくるんだ?」
「サクヤさんに会うためです」
「俺もっ‼︎ サクヤさんに久々に会いたいなーってね」
「フッ……」
「まあまあ……せっかくなんで、みんなで行きましょう?」
「……ったく」
俺はステラを家に招待するつもりだった。だが、ばったり会ったコウタ、アリサ、ソーマに事の経緯を話したら、どういうわけかついて来た……
サクヤにも話は通してあるが…… なんというか……
「ここだぞ」
俺が先頭に立ち、家に入る。
「サクヤーー、帰ったぞ」
「あら、おかえりなさい。リンドウ、その子がブラッドの隊長さん?」
「はい、ステラ・マウアーと申します」
「私は雨宮サクヤ、この子はレンよ」
サクヤが抱いている子供が手を振る。ステラも手を振り返す。
「サクヤさんっ‼︎」
「サクヤさん、久しぶりー!」
「おう………」
「あらー、アリサにコウタ君、それにソーマじゃないっ‼︎」
久しぶりの再会にはしゃぐ。あれから当分会ってないから仕方ないかー。
「ぱぱー、この人たちだぁれ?」
「んー? この人たちは、パパと一緒にお仕事する人だよー?」
「そうなんだ‼︎ こんにちは!」
「こんにちは!」
アリサは優しく微笑んだ。案外、子どもは好きみたいだな。
「みんな、上がって上がって」
「お邪魔します」
「おっじゃましまーす‼︎」
「……入るぞ」
それぞれが家に上がっていく。
「お前さんも上がれよ?」
「あ、はい。お邪魔します」
「久しぶりだな…… リンドウ」
「……………………」
「げっ…… 姉上……」
部屋に入ると、俺の姉であるツバキが部屋に座っていた。思わず顔を引きつらせる。横目で見ると、コウタが上を見ている。緊張しているのだろう……無理はない。
「ツバキさん、お久しぶりです」
「久しぶりだな、今はブラッドの隊長か」
「はい」
普通に話す姉上とステラ。
「知り合いなのか?」
「ええ。とある案件で、少しお世話になったので……」
全く知らなかった。……というか、コウタはいつまで顔を上げているんだ?
「そういえばコウタ、神機、大事に扱っているだろうな?」
鋭い眼光でコウタを睨みつける。あんな風に睨まれたら、ちびりそうだぜ。
「はっ、はいっ‼︎ 傷つかぬよう大切に扱わさせていただいてます‼︎」
所々声が裏返ってるな。
コウタが扱っている神機は、元は姉上の神機だ。当時のコウタは座学でも寝てばかりだったらしく、姉上も自身の神機を引き継ぐこともあって特に目をつけていた。その時の姉上に対する恐怖がまだ残っているのだろう。
「そうか、今は第一部隊の隊長らしいな。極東支部の中でも、かなり実力をつけたようだな」
「とっ、とんでもありません‼︎ たまたま、空いていただけです!」
「コウタ、いつまで緊張しているんですか?」
ガチガチのコウタをアリサが茶化す。それを見て、姉上が微笑んだ。それでも、コウタは以前として固まっている。
「ソーマ、今は博士なんでしょ? 研究の方はどう?」
「……まだまだだ。まあ、研究者としてもひよっこだからな」
「ねぇ、ソーマ? 随分柔らかくなったんじゃない?」
「……そうか?」
「私もそう思うぞ。初陣の時とはだいぶ違うな」
「そういやそうだな。今は、他人を信頼して動いてるような感じだな」
ソーマの初陣からもう10年かー…… 当時のソーマは、新人らしからぬ動きだったな。
「ステラちゃんは、ブラッドの隊長なんでしょ? どんな子がいるの?」
「そうですねー…… 食いしん坊で活発な猫系女子と、冷静で従順な犬系女子と、器用で真面目なイケメンがいます」
「ステラさん、表現が変ですよー?」
アリサはレンを撫でながらつっこむ。
「随分と面白い部隊だな。コウタ、第一部隊はどうだ?」
「わっ! えっとですね……エリナとエミールがいつも喧嘩してます」
「エリナって、エリック君の妹の?」
「あ、はい、そうです」
エリックかー…… 妹思いのいいやつだったなー。
そういやソーマとエリナ、やけに同行回数多かったな。ソーマがエリナを何かと気にかけているのは、なんとなくわかる。
「そういえばステラさん、エミールに告白されたって聞きましたよ?」
「あっ、あれは‼︎ その……」
アリサに言われ、ステラは顔を赤くしてうつむいてやがる。エミールの告白については、コウタが教えてくれたな。なんでも積極的にアピールしてるとか。
「あらー、その人とどんな関係なの?」
「なっ、何もありません‼︎」
即座にサクヤが追撃に出る。相変わらず、女はこういう恋バナってのが好きだな。
「わっ、私! あのっ‼︎ 報告書書かないとっ‼︎」
「俺も書かなきゃっ‼︎」
どうやら質問攻めに遭うのを避けたいみたいだ。コウタも緊張を解きたい様に見える。
「そうですね、あ、そういえばリンドウさん。この間のサテライト拠点の入植計画書、ステラさんに書かせたそうですね?」
「ほう」
なぜアリサがそれを⁉︎ てか、姉上の眉間に皺が……
「あの計画書、リンドウさんが書いたとは思えないくらい丁寧にまとめられてました。そこでサカキ支部長に問いただした所、ステラさんが書いたものだと教えてくれました」
サカキのおっさん…… 余計なことを……
「あっ、そろそろ私達は失礼しますね? サクヤさん、また来ます」
「ええ、アリサ。またいつでもいらっしゃい。他のみんなもね?」
「……ああ、邪魔したな」
「お邪魔しました」
「お邪魔しましたっ!」
4人がアナグラに帰ろうとしている。
「俺もこれから……」
「待て、リンドウ…… 話がある。他の者は持ち場に戻っていいぞ」
待て‼︎ 4人とも、俺を置いて逃げるなっ‼︎
「さて…… リンドウ、詳しく聞かせてもらおうか……」
「だあぁーっ、怖かった……」
コウタは随分と気疲れしたように見える。
「コウタ、いくらなんでも緊張しすぎですよ?」
「仕方ないじゃん、あの神機使ってるんだから、もし壊したら……」
レンは男の子か女の子なのか、誰か知ってます?
ちなみに、ステラは本部からの視察に来た際にツバキと知りあった設定です