フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
気晴らしのサブストーリーです!
トリトマちゃんとフロンタルさんの初めての出会い
「・・・・・・」
トリトマは先生に手は渡されたテストの答案に書かれた数字を見て顔を引き攣らせる。
7点。
それがトリトマの筆記試験の点数だった。
冷や汗をダラダラと流す彼女にトリトマ達の担任である先生が呆れるような溜め息をつく。
「レオントッツォ・・・勉強はしたか?」
「す、少しは・・・」
そう言う彼女に先生である男が口を開く。
「国を守る軍人として士官学校に入学してくれた君の志は私も認めるが・・・この点数は流石にどうかと思うぞ?そもそも入学テストが大丈夫だったのが不思議なくらいだ」
ごもっともな事を言われ、ぐうのねも出ない。
「取り敢えず、君は補習組だ。最低限・・・せめて赤点は回避してくれたまえ」
「・・・はい」
がっくしと肩を落とすトリトマに先生は言った。
「そう肩を落とすな。君のような子達も卒業させるのが私達先生の仕事だ。だからそこまで落ち込まなくてもいい」
「本当でやがりますかッ!」
「だからと言って、努力を怠るなよ?」
「は、はい」
嬉しそうに顔を上げる彼女はすぐに釘を刺され、トリトマは再び肩を落とす。
「もう行きなさい。次はモビルスーツの操縦訓練だろう?」
「そうでした!すみません!もういきます!」
そう言って部屋から出ていく彼女に男は見送った後、書類を見た。
「やれやれ・・・困った子だ」
トリトマ・レオントッツォ。
筆記試験は最下位だったが、モビルスーツの操縦に関してはあのアスラン・ザラやイザーク・ジュールを差し押さえて一位と凄まじい成績を叩き出している。
「問題児にもほどがあるな。あの子は」
そう言って、彼は次の授業の準備を始めるのだった。
◇◇◇◇◇
「アスラン!今日こそヤツに勝つぞ!」
「ああ!今日こそ勝つ!」
アスランとイザークが乗る二機のジンが一機のジンを前と後ろから挟み撃ちにするようにして襲いかかる。
「まだまだあめーですよ!」
トリトマは挟み撃ちをする二機のジンに対して、スラスターペダルを思いきって踏み切り、ジンの18Mあるその巨体は空へと跳んだ。
「なっ!?」
「にぃッ!?」
二人は驚愕するように跳んだジンを見上げた。
そんな二人にトリトマはライフルを二機に向ける。
「隙ありです!」
そう言って引き金を引く直前、殺気がトリトマを襲った。
その殺気を感じ、トリトマは引き金を引くのを止め、回避行動を取る。そして先ほどまでいた場所に弾丸の雨が振り注いだ。
「おわっ!?」
ソレを見てトリトマは周りを見渡すと、弾丸が放たれた方には二機のジンがライフルを構えて立っていた。
「ちょっ!?四対一とか卑怯じゃねーですか!?」
そう叫ぶ彼女にディアッカは言った。
「悪いが俺達も成績が掛かってるんでね。落ちてもらうぜ!」
「すみませんが悪く思わないでください!」
良心であるニコルでさえ、敵に周った今、トリトマは───
「ああ!もう!なら全員返り討ちにしてやりますよ!」
そう言って四機に向けて突撃した。
◇◇◇◇◇
「クソうッ!四対一で負けたッ!」
イザークはそう叫び、パックのジュースを握り潰す。
「いやあ・・・流石にアレは勝てねえよ。俺、身代わりにされたし」
「僕なんて踏み台にされましたからね」
各々が先の訓練であった事を話していると、アスランは言葉を漏らす。
「最後のあの反応速度・・・まるで俺がどのタイミングで襲ってくるのか分かっていたようだった」
そう言うアスランにイザークは言った。
「奴には未来でも見えているのか?」
そんな話をしていると、話題の当人が話に入って来た。
「何の話をしてやがるんです?」
そう言うトリトマに、ニコルが苦笑しながら答える。
「先ほど貴女の話をしていたんです」
「私のでやがりますか?」
首を傾げる彼女にニコルはディアッカは肩を竦める。
「ああ。最後のアスランの対処といい、俺達の攻撃を避けた事といい、未来でも見えてんのかってな」
「はぁ・・・?」
話の内容をよく理解していないトリトマにイザークが口を開く。
「それで?結局どうなんだ?」
「どうとは?」
「お前はどうやって最後のアスランの攻撃を予測出来たんだ?」
そう言うイザークにトリトマは少し考えるような仕草をした後、彼等に自分なりの答えを口にする。
「後ろにも目をつければいいんじゃねーですか?」
そんな理由が分からない説明にディアッカは──
「いや、人間の後ろに目があるわけないだろ・・・」
そんな会話をしていると、そんな彼等に向かってくる影があった。
「休憩中にすまない、君達。先の訓練で四機のジンを相手にしていたのは誰か教えてくれないかな?」
振り返るとそこには金髪で仮面をつけた男が立っていた。
その男にトリトマは言う。
「私、ですけれど・・・」
何故かトリトマは目の前に立つ人物に対し、親愛感を感じていた。この人のことを知っているような不思議な既知感。
そんなトリトマに仮面の男は言う。
「・・・ふむ。君の実力を見込んで話がある。君、
それがトリトマとフロンタルの最初の出会いだった。