フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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と、投稿です。

最近、仕事が忙し過ぎて投稿が中々出来ません・・・

ゴールデンウィークに入るとまた余計に投稿出来なくなるのでぼちぼちやらせていただきます


第九十五話

瓦礫撤去の為に石破天驚拳をブチかましたフロンタルとそれにドン引きとそれに近い感情を含めた表情で銃を構えながら歩くムウとキラは薄暗い廊下を歩いていた。

 

「お前さん・・・本当に人間か?いや、人間なのか?」

 

「もちろん人間だとも。それ以外に何に見えるのかね?」

 

「人の皮を被ったナニかとしか言えないな」

 

まだ東方不敗やガンダムファイターみたいな化け物じゃねえよ

 

ムウからは化物呼ばわりされているが妥当な判断である。

 

「それを言われてしまったら私のライバルは化物だな」

 

「あんたほどの男にライバルがいると言われてもにわかに信じがたいな」

 

「いるとも。水爆の信管をビームサーベルでピンポイントで斬り伏せ、輸送機でモビルスーツを破壊した男だ」

 

「そいつは人間か?人間なのか?」

 

それトリトマにも同じことを言われたんだけど?

まあ、前前世の殺し愛の仲だった狩人様がいたせいでアムロレベルまでいかないと化け物判定にならない俺の感覚が鈍ってんのかな。

 

・・・いや、絶対にそれだわ。

 

普通に俺の感覚でいったら普通の人間の感覚がコーディネイターも含まれちまう時点でズレてるわ。

自分を基準にしたらたとえキラであろうとも普通の人間判定になるお前が可笑しいだけなんだよ。ん?つか、お前、狩人様と殺し愛ってどういう事?

 

気にしないでもらえると助かるなぁ!

 

そう考えるとコイツに化け物と言わせるアムロはどれだけヤバイ化け物なんだと考えたくなってくるが、今はそれどころの話ではない。

クルーゼのことについてが最重要項目だ。

 

「今はそれについてはどうでもいい。それよりも今はクルーゼだ。私の予想だがクルーゼは私達にこの施設がどのような施設だったのかを話すつもりなのではないかと睨んでいる」

 

「この施設について、だと?ここは遺伝子学の実験都市じゃないっていうのか?」

 

ムウの質問にフロンタルは言う。

 

「大まかな内容はフラガ少佐が言った通りだとも。そしてここBL4はクルーゼの出生場所でもある」

 

「なに?」

 

その言葉にムウとキラの視線がフロンタルに向いたその時───

 

「それ以上口に出すのは止めてもらおうか。フロンタル」

 

「「!!」」

 

暗いホールに響き渡るその声にムウとキラは手にした銃をすぐさま身構える。

そんな中、その声の主であるクルーゼに向けてフロンタルは言った。

 

「随分と回りくどいやり方できたものだ。デュランダルの入れ知恵かね?」

 

「どちらかと言えば貴様のやり方だがね」

 

友人同士とはいえど、今は敵対している身。互いに警戒しつつ、フロンタルは周囲を見渡す。

 

「さあ、遠慮せず来たまえ!"始まりの場所"へ!」

 

「始まりの・・・場所?」

 

クルーゼのその言葉の意味が分からない。と、続いた言葉にキラは目をすがめた。

 

「キラ君!君にとってもここは生まれ故郷だろう!?」

 

「えっ・・・?」

 

驚いて身を硬直させるキラにムウが言った。

 

「ヤツのいう事なんかいちいち気にするな」

 

遠ざかっていく足音にムウが前へと飛び出そうとするが、それをフロンタルは静止させた。

 

「まて。クルーゼを相手に単独行動は危険だ」

 

「だがここでヤツを逃がすわけにはいかないだろう!」

 

「クルーゼの目的がある程度分かった以上、無駄な労力を割きたくはない」

 

そう言って歩くフロンタルにムウとキラは互いに顔を見合わせてフロンタルの後へ続いていった。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

フロンタル達はクルーゼに誘われるようにブリッジを渡り、とある部屋のドア前へと立つ。

 

───BL4+HUMANGENE MANIPULATION LAB

 

直訳するとヒューマン遺伝子操作ラボと言ったところか。

 

フロンタル達はちらりと見えたそのプレートの横を通り過ぎ、部屋へと入る。

開いたドアの奥から銃声が聞こえ、壁に跳弾の火花が散った。

銃撃が止んで中を窺うと、すでにその部屋には人影はない。

だが、内部の異様な光景にキラとムウはしばし目を奪われた。

 

「なんだ、ここは・・・?」

 

ムウが呆然とつぶやき、部屋の奥に足を踏み入れる。

部屋の床はなにか青い液体をたたえた冷却槽になっており、直径百五十センチほどの竈のような装置が一ダースほど浸かっていた。

装置の上にはずらりとモニターが並び、どうやら装置の状態を随時モニタリングするもののようだった。

その装置は施設が閉鎖された今も生きているらしく、モニター上ではキラたちには理解出来ない文字や数値が流れ、なにか───胎児のような映像が映し出されている。

冷却槽の中央には十字に通路が設けられ、さらに奥の部屋へと続いていた。

フロンタルの表情は仮面で隠されて見えないが、どうやらこの場所の事を知っているらしい。無言で足を進めるフロンタルにムウとキラもその後についた。

棚にはガラス瓶がいくつも並び、中には標本が浮かんでいる。キラはそれがヒトの胎児のものであることに気づき、嫌悪感に身を強張らせた。

 

「見たくないのなら見なくても良い。見ていて気分の良いものではない」

 

その言葉にキラはその場で蹲る。

そんなキラに対し、ムウは言った。

 

「これは一体・・・なんなんだ?」

 

その質問にフロンタルは答えた。

 

「最高のコーディネイターを作り上げるという人類の狂気の夢の果てだよ。ヒビキ博士・・・キラ君の本当の父親が作り上げた人工子宮──それによって生み出された彼の息子であり、その失敗作。その中に浮かんでいる彼等はキラ君の兄弟と言えばいいか」

 

淡々と残酷な言葉がキラの胸を貫いた。





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