フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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み、短いですが登校です

し、仕事が忙し過ぎて最近ハーメルンすら開けてません

申し訳ない


第九十七話

「まず君達には先に言っておく。私は普通の人間ではない」

 

「なに?」

 

「えっ?」

 

その言葉に皆の視線はフロンタルへと向けられた。

そんな状況の中でもフロンタルは話を続ける。

 

「普通の人間ではないと言っても私自身が"人々が望む理想の指導者"という名目で作られたというだけだ。近いものでいえば・・・そうだな。自我のなかった人形とでも言えばいいか」

 

「「なっ!?」」

 

「なんだと?」

 

その言葉に皆が驚愕する。

それはそうだ。

元とはいえ目の前に立つ最高評議会の人間が誰かに作られた操り人形なのだったと言っているのだ。

驚くのも無理はない。

 

「もし、その話が本当なら貴様の経歴は一体なんだ?まさかアレは嘘だとでも言うのか?」

 

「“私“という自我が現れたのは今から六年前・・・とある少年に出会った時だ。それ以前の経歴に関しては私も本当なのかどうかは全ては把握していない」

 

ぶっちゃけ言ってコイツの元の人格や経歴なんぞある程度調べては見たものの年齢くらいしかしらん。

ガンダムSEEDの世界の評議会のメンバー決めって互選制と呼ばれる政治に適性のある成人から市民が選ぶって形なんだけども、その中でも俺はこの五年間の内、二年で当選するくらいまで頑張った結果だからね?

つまりこの男は化け物じみたそのフィジカルで最短で駆け上がっただけの人間である。

だが、それだとクルーゼから信用や信頼は貰える事はないと彼は知っている。

だからこそ、自分は“転生した人間だと言う部分を隠して“ある程度事実を混ぜた嘘を言うことにした。

 

「私のこの外見は私本来のものではない。とある人物に似せて造り上げられたものだ」

 

「とある人物・・・だと?」

 

クルーゼの問いにフロンタルは頷き、話を続ける。

 

「ああ。本来の私の名や姿はもはや私自身も覚えてはいない。他人のエゴによって私は私自身の可能性を殺された。望んでもいないのに顔を整形し、本来あった筈の自我まで消されて別人として生み出されたのが私だ。そして私が作られたその役目が世界の統合などという出来もしないお題目に私も呆れ果てて、周りが望む通りの役者として演じていたとも」

 

最初から遺伝子を弄るのではなく、望んでもいない他人を別の人間として仕立てる。

それがどれだけおぞましいことか。

 

「ならば貴様も私の気持ちが分かるはずだ!人間がどれほど愚かなのかを!貴様は何故人の本質を知っていて人が持つ可能性を信じようとする!」

 

お前も人がどれほど傲慢で醜いものかをその身で体感しているのになぜ人を信じようとすると叫ぶクルーゼにフロンタルは答えた。

 

「最初は私もクルーゼと同じだったとも。だが、全てを諦めた私にそれでもと言った者たちがいた」

 

懐かしむような声でフロンタルは手に持った仮面を見る。

 

「現実の闇を突きつけても彼等は私にそれでもと正面から向かい合ってきたのだ。最初は若者の戯言だと聞く耳も持たなかったが、彼等はそれでもと私と対峙し続けてきた。人の可能性は人が作るものだと。そして私は彼等の内なる可能性を見たのだ。だからこそ私は、もう一度だけ信じてみようと思った」

 

私の恨みや憎しみをぶつけてもなお、彼等は正面からぶつかった。

彼等がどのような思いでぶつかったのかは私にも分からない。

もしかしたら中年の絶望を自分たちに押し付けるなと思われていたのかも知れないし、ちゃんと理解してなお、それでもと言ったのかもしれない。

だが、それが可能性というものだ。

 

俺自身もいくつもの世界を渡り歩いてきた。

 

残酷な世界というものはそれぞれの苦しみがある。だが、その中から見出す希望やいずれ終わる命を、敵も味方も関係なく燃やし尽くして生きていくかけがえない命の輝きを一度みてしまえば可能性というものを信じてみたくなるというものだ。

 

ヤーナムや漁村は例外だったけれども。

 

「クルーゼ。君は世界をどう思う? 確かにこの世界は救いようのない業が深い者達も多い。だが私はね、信じているのだよ。ナチュラルとコーディネーターが手を取り合える人の可能性を」

 

ELSという異星体とも分かり合えたんだ。この世界でもいけ・・・いや、一回人類滅亡寸前までいったな。あの世界。

つか、どの世界も一回人類滅亡寸前までいかないと人類団結しないよな?

ELSしかりシーボーンの件しかり

 

「クルーゼ。君はどう思う?」




おまけ

フロンタル「どうだ?面白いものだろう?声音チップはこういった事も出来る」

エム「驚愕。私の声です」

トリトマ「エムさんの声で喋らねーでください隊長。すっごい違和感があるんでやがりますから」

エル「それって売っているんです?」

フロンタル「こんな物が売っていたら世も末だ」

エル「ですよねー・・・」

フロンタル「少し調整したら別の声も出せる代物だ。例えばこのようにモノマネなどで使うのが丁度いい」

トリトマ「隊長?」

フロンタル「わぁーお菓子じゃねーですか!隊長!食べていいですか!」(トリトマボイス)

エル「ブフォッ!!」

エム「凄く似ています」

トリトマ「隊長・・・?(#^ ^)」

フロンタル「何かね?私やキャプテンの中では戦闘以外の君はとても可愛らしいイメージなのだが?」


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