フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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短いですが投稿!

最近誕生日を迎えて歳を取ったなぁと思うようになった作者です


第九十八話

───沈黙。

しんとした冷たい空気が張り詰める。

 

ナチュラルとコーディネーターが手を取り合える人の可能性。それがフロンタルが現実にしようとしている未来にクルーゼは何も答えなかった。

何故ならフロンタルが目指そうとしているそれはあまりにも夢物語だからだ。

所詮人は己を知ることしか知らない。

この憎しみの目と心、そして引き金を引く指しか持たぬ者たちの世界で奴は何を信じている?何故に信じる?

そんな思惑の中、クルーゼはフロンタルに問いた。

 

「貴様は一体何故、そこまで人を信じる?変わろうともしないこの世界に貴様は何に夢を見る?」

 

そこまで人を信じられる理由が分からない。そう言うクルーゼにフロンタルは言った。

 

「・・・信じる理由、か。それなら言える事は一つある。私には私の掲げた理想に夢を見る仲間とでも言うべきか。そんな彼等がいるからこそ私はもう一度信じてみようと思った。それだけさ」

 

キャプテンにエル、エムにトリトマ。テラの大地で生きていた時も仲間がいたからこそ俺は一人でも戦い続ける事ができたのだ。

なら、何度だって俺は彼等の思いや願いを背負い真正面から戦い続けるとも。まあ、その道中で嫌な物を沢山見ちまうのが人間だが。

 

「・・・そうか」

 

そうクルーゼが呟く声が部屋に響き渡る。

後もう少しといったような沈黙が間に入る。

 

いい加減こっちに来てくれねえかな?クルーゼが一人いるだけでも私はすっごい楽が出来るんだけど。

だからこそ。

フロンタルはクルーゼを軽く揺すぶってみた。

 

「どうするか早く決めてくれないかね?こちらに着くつもりがないのならレイに君の黒歴史を────」

 

「いいだろう。協力しよう」

 

バラすぞと言おうとした瞬間、即答が返ってきた。

 

人、ソレを脅しと言う。

 

「返答が早いな。クルーゼ」

 

「貴様のそれは洒落にならんと言っているんだ。フロンタル」

 

そう言いながら出てくるクルーゼにフロンタルは白白しく肩をすくめた。

そんなにレイにバレるのが嫌か。裸狩りの事とラクスのブロマイドの事を知られるの。

 

誰だってそれはイヤだろうが。

お前だって手帳やパソコンの中身を見られるの嫌だろうがよ。

 

手帳は見られるのは問題ないよ?だってエーギル語で書いてあるし。

 

コイツ!複数回転生したせいで周りが読めない事をいい事に悪用してやがる!

 

他にも出来るよぉ?テラの世界で生きていた頃はサルゴン語にレムビリトン語、イベリア語も習得してるからなぁ?

 

まあ、テラ世界では俺も一瞬の余裕なんてなかったけど。

ある意味ではヤーナムよりクソな世界だわ。

 

ガンダムSEEDが癒し枠よ。世紀末一歩前だけれど。

 

「貴様との付き合いだ。私ももう一度だけ信じてみるとしよう。貴様が言う人の可能性とやらをな。失望させてくれるなよ?」

 

「失望はさせんよ。クルーゼ」

 

そう言ってフロンタルとクルーゼは再び手をとった。





【挿絵表示】


海に来たトリトマちゃん


なお、フロンタルさんは海に来ると臨戦態勢になる模様。

何故かって?

テラでは二十年以上海でアビサルハンターとして戦い続けてヤーナムでは最初のリスポン地点が漁村だったら無意識的に当時の性格に戻ってしまう。後はシーボーンや上位者絶対殺すマンになるくらいか。

なお、オリ主が一番長生き出来た世界はまさかのテラである。
テラ世界では遺伝子工学を研究していたので多少技術は違えどUCやSEED世界の遺伝子工学がすぐに飲み込む事が出来たらしい。
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