フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

112 / 191
投稿! ちょっとした緊張感のないフロンタルさんのキチゲ解放回


第百七話

フロンタルが自艦である〈ムサカ〉から離れてかれこれ五日の時が過ぎた。

プラントに到着するまでまだ時間はある。

そんな中、フロンタルとクルーゼは今後の作戦を練りながら暇つぶしのチェスをしていた。

 

「それで?貴様はプラントについた今後どう動くつもりだ?囚われているアイリーン・カナーバを救出するのは分かったが、その後のヤキン・ドゥーエにはどう向かう?貴様がカナーバを救出した後では私の船はもうないぞ」

 

そう言うクルーゼにフロンタルは言った。

 

「それなら問題ない」

 

「なに?」

 

その言葉にクルーゼは顔を上げる。

 

「ヤキン・ドゥーエへ向かう手段だが、補給物資を運ぶ際の貨物船がいくつかあった。その貨物船の中へと密航させてもらう」

 

「本気か?」

 

「本気だとも。その気になれば私一人で制圧する事も出来るぞ」

 

「お前だと本気でやりかねないな」

 

とはいえ、だ。フロンタルの実力はクルーゼが一番良く知っている。

この男は心配するだけ損だ。

 

「それに、だ。そろそろ私もキチゲを解放させたい」

 

「本性を現したな?貴様。私を巻き込むなよ?絶対に巻き込むなよ?何度も貴様のその発散のせいで最近、レイからの視線が痛いからな」

 

「キャスターチェア滑走大会で一位を取ったくせによく言う」

 

「酔った勢いの感覚で大会を開催したおかげでギルバートが大怪我をしたがな!!」

 

アホしかいねえじゃねえか!この部屋!

 

「あ、チェック」

 

「ん!?待った!」

 

「待ったは無しだぞ。ほら、罰ゲームだ」

 

そう言ってフロンタルはどこからか箱を取り出した。

 

「どこから取り出した?」

 

「フッ・・・気にするな」

 

「いや、気になるだろう!?その箱のサイズからして人の頭ほどあるぞ!」

 

お前等のせいでシリアスがギャグになっちまったじゃねえか!

 

こういうのはな?面白いBGMを流せば大体面白くなるんだよ

 

ギャグという面白さを求めてどうするんだ!自由過ぎるだろ!つか、そういうメタイ事を言うのはヤメロォ!

 

そんなアホなやり取りをしている二人を他所に唐突に部屋の扉が開いた。

 

「報告。運搬、終わりました」

 

「む?ああ、ご苦労だった」

 

「返答。これくらいの仕事は問題ありません」

 

部屋に入ってきたのはエムだった。

エムに労いの言葉をかけると、彼女は首を横に振る。

と、エムは机に置かれた箱に目をやった。

 

「質問。それはなんでしょうか?」

 

「ん?ああ、この中にはアクセサリーが入っている。つけてみるかね?」

 

「首肯。興味あります」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

「クルーゼ隊長は一体、何を考えているのか・・・」

 

かつての旧友とは聞いていたが、あのクルーゼ隊長を引き込むとは一体フル・フロンタルはどのような手段を使ったのだろう?

それに疑問を浮かべながら、イザークは報告書を手にクルーゼのいる部屋へと向かう。

そして扉の前に立ち、挨拶をした。

 

「失礼します!報告書が出来ま・・・し、た、の・・・」

 

そこから先、イザークの言葉は続かなかった。

何故なら。

 

『ああ、イザーク。報告書はそこに置いてくれ。この男を絞め落としてから見させてもらおう!』 コーホー

 

『止めたまえよ。君は私には勝てん!』

 

ダー○・ベイダーの仮面を被った不審者(クルーゼ)と某ニセマフティーのカボチャ頭を被った不審者(フロンタル)。そして犬耳にリンゴを丸々頭にのせたエムの姿があった。

アホしかいない上官の部屋にイザークはただ、絶句するしかなかったのだった。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

一方その頃

 

 

「あの・・・キャプテンさん?気になる事があるんすけど?」

 

「何でしょうか?」

 

首を傾げるキャプテンに操舵士の男は言う。

 

「なんでトリトマちゃんが立たされてるんすか?しかも、首に『私は隊長の部屋を漁りましたって』カンペを吊り下げて」

 

「ああ。エルさんがトリトマさんをそそのかして隊長の部屋に無断で入った挙げ句、トリトマさんの中の思春期が暴走して隊長のシャツをそのまま着てしまったみたいでして。ソレを見つけたので反省にと」

 

「ああ・・・だからトリトマちゃんのシャツがぶかぶかだったのか・・・で、エルさんは?吊るされてましたけど」

 

「先ほど言った通りですよ。トリトマさんの教育に悪いので悪さをすれば吊るしていいと隊長から命令がありまして」

 

「愉快犯ですもんねー・・・あの人」

 

「子供の教育に悪いですよ。本当に・・・」

 

「「はぁ・・・」」

 

二人の苦労は絶えないのだった。

 

 




ペーネロペー プロフィール

SEED DESTINYでエムが搭乗する事になるモビルスーツ
エムの誕生日?の際、フロンタルがエムにプレゼントをした。

開発経緯はミネルバにミノフスキー・クラフトの技術を使う代わりにモビルスーツも開発しても良いよと言動を取ったのが始まり。

空中戦において実はブラックナイトにも勝てるそう。
なお、全高が他のモビルスーツに比べてほぼ二倍近くデカい為、エムがミネルバに訪れた時、ペーネロペーがカタパルトに入り切らなかった。
そのおかげでフロンタルさんがトリトマとエムの部隊にガランシェールを追加でプレゼントしたのこと。

因みにペーネロペーの製作費用はフロンタルさんの自腹である
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。