フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第八話

「・・・新型モビルスーツの譲渡?まさか、貴方もそれが狙いか!」

 

フロンタルのその提案にナタル・バジルールは厳しい顔つきになる。何故なら今まで新型を強奪されたザフト部隊と何度も交戦していたのだ。

疑いや予測などいくらでも立てられる。

だが、フロンタルから返ってきたのは予想外の返答だった。

 

「新型のモビルスーツが渡せないのであればそれでいい。それなら艦三隻とラクス嬢の交換だけでも構わないとも」

 

「なに?」

 

「どういうこと?ザフトは新型のモビルスーツを狙っているんじゃ・・・」

 

嫌なら嫌で渡さなくてもいいと言うフロンタルに艦内のクルー達は困惑する。

だが、フロンタルにとってこの返答に、彼女達がノーと答えてくれた方が都合が良かった。

 

だってここでハイ渡しますって言われたら原作が終わる。いや、まあ原作はどうでもいいけども。そして下手したらザフトが優勢にでもなってみろ?ブルーコスモスや連合側が戦況が不利になったので核ブッパします!なんてなったらたまったもんじゃない。

 

ストライクの捕獲、及び破壊の仕事は無視することになるがその辺はどうとでもなる。

ラクス・クラインが人質に取られたのでこうするしかなかったと言えばいい。ナチュラル憎しのコーディネイターだ。やすやすと信じる。

それはそれで後々がヤバいし、ナチュラルの人達には大変申し訳なくなるからそうしたくないけど。

 

困惑する彼女達にフロンタルは内心ではそう思いながらも、マリュー艦長に言う。

 

「あくまでも私達の目的はラクス・クラインの保護だ。君達が持っている新型については単なるついででしかない」

 

ぶっちゃけいらんし。くれてもトリトマの機体になるだけだし。

 

「つまりは今まで襲ってきた部隊と貴方達は違うと?」

 

「もちろんだ、マリュー・ラミアス艦長。私は君達とは無用な争いをするつもりはない。が、君達が私達に敵対行為をするのであればその限りではない」

 

放置して巻き込まれてやられましたーとなったら流石に俺もやり返すよ?その時は確定要素も不確定要素も徹底的に排除するけど。

そしてフロンタルは逸れた話の軌道を戻す為、すぐに話を交渉に切り替えた。

 

「さて、話を戻そう。私が君達が扱う新型の譲渡を提案した理由だが、それは君達が逃げれば逃げるほど君達を追っている部隊に追われ続けるということだ。それを君達がここでその機体を渡してくれるのであれば、その追跡を今後、無くすことが出来る」

 

あくまで新型のモビルスーツの追跡だし。そのモビルスーツが居なくなれば追う意味はないしな。いや、クルーゼは追跡しそうだけど。いや、するか。

 

「だが、君達が新型を渡さないと言うのなら今後、君達の航海に安全の保証は出来ない」

 

その言葉を聞いてナタル・バジルールは厳しい顔を作りながら、フロンタルにある質問をする。

 

「もし・・・その安全な航海の保証及び、捕虜とした彼等を返さないならば、無事に彼女を渡さないといった場合は」

 

「なッ───このナチュラル風情が!!」

 

その言葉にジンに乗ったフロンタル隊のパイロットが通信に割り込んでくる。───が、それを止めたのはフロンタルだった。

 

「いい、マリアス。それで先の質問に答えよう。まずそのやり方は止めておいたほうがいい。それは捕虜ではなく人質だ。そうなれば私達は貴艦及び、残り三隻を撃沈することになる」

 

「ふ、ふざけるな!」

 

ジョージ・アルスターの叫び声が聞こえるが、無視だ無視。

 

「───ッ、此方にラクス・クラインが乗っていてもか」

 

「答える義務はない。クライン嬢のことがあるから穏便な聞き方をしているというのは覚えておいた方がいい」

 

「──ッ。それでは先に艦を返していただいてからこちらも受け渡すというのは?」

 

オイオイ、粘るな?ナタル・バジルール。

いい加減面倒くさくなって来たんだが?

 

「先に返して君達がクライン嬢を殺す可能性もある」

 

それに安全な航海もさせろって言って逃げられる可能性もあるしな。

 

「必ず返すと言っても?」

 

「こちらも不確定要素に基づいた交渉には応じ兼ねる」

 

そしてそんなやり取りが面倒になったフロンタルは交渉をここで切り上げるように彼女達に選択を委ねた。

 

「・・・三分待とう。賢明なる判断を期待する」

 




登場人物紹介

トリトマ・レオントッツォ

最近フロンタル隊に入ってきたオリキャラ。
適当に結んだ腰まで伸びた黒髪と黄色の目の一般的なコーディネーター。
コーディネーターではあるが、成績がモビルスーツの操縦技術と体術を除いて全てが壊滅的で卒業した中でも下から数えた方が早いほど。
なお、操縦技術ではアスラン達には勝ち越しているあたり、フロンタルからしてみればパイロットとしては優秀。だが、他は駄目な人間のこと。
実はアスラン達と同期の新人でもありながら、ベテランばかりのフロンタル隊に入れたのは実は、彼女の能力を一瞬で見抜いたフロンタルがあ、コイツやばいヤツだと見抜いてスカウトしたから。
実際にやばいヤツでフロンタルのアムロの戦術である置きバズーカに初見で反応してガードするほど。

種死編ではフロンタルがシナンジュ開発の際、サイコミュの実験目的で極秘開発させた曰く付きで最悪のシステムを搭載したビーム・マグナムが撃てる可変モビルスーツに乗ることになる。
なお、本人には適正があったので何ともないらしいが。
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