フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

131 / 190
投稿!


第百二十六話

「向こうはもう始まっているようだな」

 

遠方に見える爆発の光にフロンタルはそう呟く。

キャプテンには作戦内容を話してはいるがどのようにして時間を稼ぐのかは向こうが取り決める事にしてある。

下手にこちらで内容を固定化させてその通りにしか動けないような部下にはしたくないからだ。

 

「さて・・・エム、アスラン君。後四時間もすればヤキン・ドゥーエへの防衛ラインへと突入する。今のうちに休んでおくといい。そこからは休みたくても休めないぞ」

 

そう言うフロンタルにエムが口を開く。

 

「確認。そう言う隊長は休んでいますか?」

 

「私はいい。これから忙しくなるのは君達だ。だから休んでおきなさい」

 

その言葉にエムはムッとした顔を作る。

そして操縦桿を握ったままのフロンタルに言った。

 

「憤慨。隊長こそが一番休むべきです。プラントに戻ってから隊長は一度も寝ていません」

 

「この程度は問題な───」

 

いと口にしようとした瞬間、彼女に操縦桿の操舵を奪われてしまった。

 

「・・・どういうつもりだ?エム。危ないだろう」

 

一歩間違えれば事故になりかねなかったその行為にフロンタルは声音を変えて彼女に言うが、彼女は知らん顔のまま言った。

 

「説明。こうでもしないと隊長が休もうとしないからです。隊長が一番疲れている筈です。今くらい休んでください」

 

「・・・・・」

 

「心配。隊長には倒れて欲しくありません」

 

途中から本当に心配そうな顔をしてきたエムにフロンタルは返す言葉はない。だからこそそんな彼女にフロンタルが折れるしかなかった。

 

「・・・・分かった。突入する前には起きる。それまでは頼んだ」

 

「了承」

 

そう言ってフロンタルは席から離れ、艦橋を出る。

そして部屋に戻った後、近くの椅子へ腰を降ろした。

 

「・・・・ふぅ」

 

一息つくフロンタルだったが、眠ろうとする気配はない。

 

 

 

 

・・・寝ないのかよ。あの子に寝ろ言われてんじゃん。

 

生前の悪夢見るから寝たくねぇよ。殆ど忘れてるとはいえ、嫌な事までは忘れたくても忘れられねえんだぞ?

 

悪夢ぅ?ブラボやテラにいたお前が?生前はナニやらかしたんだよ?お前?

 

・・・・海で溺れる幼馴染を助けられなかっただけだ。

 

・・・・すまん。無神経だったわ。

 

構わん構わん。アレは事故みたいなもんだったし。その子のお母さんにも恨み言なんて言われなかったからさ。

 

けど・・・どうしてもあの時助けられなかったのが、な。

 

後悔ってか?

 

まあねー。テラの時も結局、スカジを助けられんかったし。後悔ばかりさ。

 

だけど今は違うだろ?エルやエムはお前の手で助けられたんだし。

 

でもそんな彼女達を戦場に立たせた時点で俺は失格だよ。どれだけ俺が完璧な人間をマネ出来ても一人じゃどうしようもできない。一人の幼馴染すら救えなかった時点で幸せになる権利なんてないんだよ。

 

・・・一つ聞いていいか?

 

なにさ?

 

お前は何の為にこの世界を良くしようと考えてる?俺にはお前の考えがわからん。

 

・・・・俺が生きている限り、誰も死なせたくない。それだけだよ。




DESTINY編のおもしろ話。実はザク、ギラ・ズールにコンペで負けていたりする。
だってザクに出来る事がギラ・ズールにも全て出来たし、あっちと違ってビームトマホークを収納する為だけに盾を固定兵装にしなかったので安上がり出来るため。
だが、次世代量産モビルスーツとして開発し、量産出来たのはフロンタルさんのおかげだったりする。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。