フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

140 / 192
投稿!


第百三十五話

「そこをどいてくれ!」

 

キラのその叫びと同時に、ジンやゲイツの頭部カメラや武装を狙い撃ちする。

フリーダムと装備されたミーティアで複数機をロックオンし、その戦闘能力を奪っていく。

だが全体から見ればそんな行為になんの意味もない。

次から次へと押し寄せる敵にキラの頬に緊張の汗が流れおちる。

 

「君達も見た筈だ!味方も一緒に殺すような破壊兵器をどうして皆は守ろうとするんだ!」

 

この場にいるザフト兵にキラは通信回路越しで自分の思いを伝えるが、返ってきたのはそんなキラに反する言葉だった。

 

『どうして、だと!ナチュラルがユニウスセブンでした事を忘れたのか!!』

 

突撃銃を撃ちながら向かってくるジンの頭部をキラが撃ち抜くと、今度は別のパイロットの声が叩きつけられる。

 

『あの場所で散った命の嘆きを忘れ、撃った者であるナチュラル共と手を取り合おうとするフル・フロンタルや軟弱なクラインどもに騙されている同胞に目を覚ませてやるのだ!』

 

「だからって味方ごと撃つのは明らかにおかしいでしょう!?そんな事をしたらあの場にいた人達の親しい人が今度は貴方達の敵になるということも分からないんですか!」

 

それでは怨みの先が別の怨みへと変わるだけだ。

 

『なら撃った者たちと手を取れと?それではあの場所で死んだ家族の無念はどう晴らせばいい!』

 

そう叫ぶ彼等にキラは叫んだ。

 

「この・・・!分からず屋!」

 

フリーダムの一斉射撃がその場にいたモビルスーツの頭部や武装を次々と撃ち抜いていく。

相手の命を取らないそのやり方にジンのパイロットが叫ぶ。

 

『何故、殺さない・・・』

 

その言葉にキラは言った。

 

「ボクは・・・もう、あんな辛い思いをしたくないんだ。だから貴方達を殺さない」

 

『そんな甘い考えはいつか後悔することになるぞ!』

 

甘い考えだというのは分かっている。だけど───

 

「それでもボクは貴方達を殺さない」

 

そう言ってキラはジェネシスのミラーを破壊しに向かうのだった。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「さて・・・今、中はどうなっている?」

 

フロンタルは潜入していた彼にそう言うと、ドリーは言った。

 

「警備は厳重だな。どっかの隊長さんが制御室及びヤキン・ドゥーエ全体を制圧しろだなんて言うからミーシャの奴が通気口に細工して催眠ガスを流せるようにしてありますよっと」

 

嫌味げに言うドリーにエムは首を傾げた。

 

「質問。ミーシャ・・・貴方の相方は男性なんですか?」

 

そんなエムの質問にドリーは笑った。

 

「いや、アイツは女だ。男の名前をしてるけどな」

 

そういやミーシャって名前はロシア方面じゃ男の名前やあだ名なんだっけ。

ミハイル・カミンスキーもミーシャってあだ名だったし。

 

「因みに本人の前でその質問をしない方がいいぞ。かなり気にしてっから」

 

「了承。気をつけます」

 

そう言うドリーにエムはコクリと頷く。

そうして二人のやりとりが終わった後、フロンタルが口を開いた。

 

「ドリー。ミーシャに連絡を入れろ。五分後に作戦を開始すると」

 

「分かりましたよっと。後、ガスマスクはどうします?場所は保管庫ですけれど」

 

「二人分持ってきてくれ。私の分はいい」

 

「それだとフロンタル隊長は───」

 

眠ってしまいますとアスランが言おうとした時、フロンタルは口を開いた。

 

「毒ガスに関しては問題ない。心配するだけ無駄だと言っておく」

 

そう言われてしまったらアスランも口出しする事は出来なかった。

 

「ドリー、早く行って持ってきたまえ」

 

「ホントに二人分でいいのかい?」

 

「くどい。早く行け」

 

そう言ってドリーにマスクを取りに行かせた。

 

ホントに良かったん?ガスマスクなしで?

 

ヘーキヘーキ。なんでか知らんけど、こっちの世界でも物理ダメージと毒物に関してやたら耐性あんのよね。

 

ドM?

 

違うわい!でも肉体的には大分人外よりなんよね。今の俺。

 

石破天驚拳使ってたしなぁ・・・前はどうだったん?

 

二回目の転生の時・・・?いや、ヤーナムに転生した時はアビサルハンターの時のまま転生したしなぁ・・・分からん。

 

転生した際の能力や身体能力が引き継がれてんのかね?

 

あり得そう。もしそうなら俺の遺伝子ってシーボーン遺伝子で弄ってるからあの世界でもフィジカルギフテッドでやっていけたし・・・アレ、もしそうだとしたら接点があるぞ?

 

俺って厄ネタしか持ってねえよなぁ!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。