フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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最近は温度差が激し過ぎて体調不良になりかけている作者です

閃ハサの二部楽しみですね!


投稿となりますのでどうぞ!


第百三十七話

「ドリー。ジェネシスはこの制御室でコントロールしている。このUSBにウィルスを入れてある。ミーシャと一緒にこれでジェネシスを止めろ」

 

「いつの間にそんなもんを・・・」

 

手渡されたUSBを受け取ったドリーは顔を更に引き攣らせる。

いつの間に作ってたのかって?

一ヶ月近い軟禁生活の時。やる事なかったら作業サクサクで余裕でした。

さて、これでジェネシスは止める事は出来る。

後にやることは一つだ。

 

「私はこのまま司令室へと向かわせてもらう。エム、眠っている兵士は武器を取り上げた後、拘束しておけ。後は頼んだぞ」

 

「了承」

 

頷き、兵士達の武装の解除をしていくエムを見たフロンタルはアスランに「行くぞ」と言って身を翻し廊下へと出た。

 

カツカツカツと、靴の硬い音が二つ廊下に鳴り響く。

そして靴音しかしなかったその空間にアスランがガスマスク越しに口を開いた。

 

「・・・フロンタル隊長」

 

「なんだ」

 

振り返らず足を進めながらそう答えるフロンタルにアスランは言った。

 

「貴方はこの戦争を終わらせた後、何をするおつもりなのですか?」

 

「・・・・・」

 

フロンタルは無言のまま歩き続ける。そしてアスランがその後を追う。

そして暫くした後、フロンタルが口を開いた。

 

「戦争が終わったら何をするつもり、か。まずは地球連合との会談を行い、友好関係を築こうと考えている。その際に使う交渉札はニュートロンジャマーの無力化と医療技術、及びインフラ技術の無償提供だ」

 

この辺りについてはアズラエルや連合に無償提供をすると契約の取り決めをしてある。

 

「その会談の際、プラント理事国から“一部のコロニーの買い取りをする予定だ“」

 

「な───」

 

その言葉にアスランは驚愕で口を塞ぐことができなかった。

出来るはずがない。

稼働中のコロニーの買い取りとなれば莫大な金額が必要となる。その金をどこから手に入れようと考えているのか?それにプラント理事国といえば大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国と反コーディネイターが多い場所でもある。

そんな所から買い取ろうなど不可能に等しい。

 

「そんなこと・・・出来る訳が・・・」

 

そう声を漏らすアスランにフロンタルは言った。

 

「そうだ。出来るはずがない。“真っ当な手段ではな”」

 

フロンタルは話を続ける。

 

「確かに正攻法では買い取るどころか話し合いにすらならないだろう。だからこそ、ムルタ・アズラエル・・・あの男に接触する必要があった」

 

ムルタ・アズラエル。ブルーコスモスを率いる盟主。

その男に接触する必要があったというフロンタルにアスランは言った。

 

「それは・・・何故?」

 

「あの男は表側ではブルーコスモスの最大投資者として活動し、地球連合も奴の資金を頼りにして成り立っている。表面場ではな」

 

振り返ることなく、フロンタルは更に話を進める。

 

「奴の裏側にはロゴスという巨大組織がある」

 

「ロゴス・・・?」

 

聞いたことのないその組織の名にフロンタルは言った。

 

「ロゴスは潤確保を目的とする裏の業界団体だ。”地球の資本経済を維持し管理する”と言えば分かりやすいだろう」

 

地球の資本経済を維持し管理する。

つまりロゴスという組織は巨大な資本そのものと言っていい。

 

「奴等にとって高い技術や未知の技術はまさに金の成る木だ。医療技術やインフラ技術だけとはいえ、奴等が喉から手が出る程のものを各国へ無償提供したらどうなると思う?」

 

「・・・!地球圏の民間インフラの事業の掌握が大きく揺らぐ!」

 

「そうだ。ならばその技術をロゴスと繋がっているアズラエルへと提供すれば奴等は何処かのタイミングで私に貸しを作ろうと接触してくる筈だ」

 

もしくは私に首輪をつけておくか、近くに置いておこうとするだろう。

アズラエルは私を敵に回したくないと言っていた。互いに良い関係を結ぼうと考えるのなら近くに置いて首輪をかけておく。

俺ならきっとそうする。

そこからが俺の出番である。

宇宙世紀の既存技術を兵器転用されない程度に提供すればいい。

更に奴等が兵器に関する技術を寄越せと言ったとしても、ジェガンD型のような換装兵器のオプションパーツ設計を寄越せば奴らもある程度は満足することだろう。

 

「そしてプラント理事国に関してはその資金源の殆どをロゴス頼りにしている。先にロゴスに接触しておけば奴等の付け入る隙を無くせるという訳だ」

 

「そんなに上手くいくでしょうか?」

 

確かにこれは賭けだ。それも大きな大博打。

だが、フロンタルはこの賭けに食いつくだろうと思っている。

権力者というのは何時もそうだ。

 

「アスラン君。権力者というものは自分の脅威と成り得るものや、利益を産むものは昔から引き込むか潰すかの二択だ。この場合は前者になるように誘導させている。だが、これはあくまでも最初の段階だ」

 

「・・・最初の?」

 

そう返事を返すアスランにフロンタルは言った。

 

「ああ。問題はそこから先だ。和平を結んだとしてもユーラシア連邦と大西洋連邦は必ず手を出してくる。そうなってくると真っ先に被害に遭うのは連合の穏健派か我々に手を貸しているオセアニアの大洋州になるが地理的問題で一つに絞られる。そこで我々ザフトの出番だ」

 

「ザフトの?」

 

「我々ザフトが連合の穏健派や中立を保つ赤道連合と共に迎撃、防衛、連携をすることで互いに同盟相手だと認識させる。まずはそこまで持っていくのが最低ラインだ」

 

アスランはその言葉に違和感を持った。

 

「オーブとは関係を結ばないのですか?」

 

その言葉にフロンタルは────

 

「あの国に関してはあまり信用していない。他国を侵略しない、他国の侵略を許さないだったか。奴等はそう謳っているが実際は違う」

 

フリーダムを勝手に解析してエクリプスなんぞ作った国家なんぞ信用出来るか?仮にそうでなかったとしてもあの国は不確定要素が多すぎる。

 

それに、だ。セイランが裏でブルーコスモスと繋がってる事を知った上で協力関係を結べるかっての!




おまけ

「隊長ってトリトマちゃんやエムちゃんみたいな可愛い子を見ても普通にしているけど、隊長に女性の知り合いっていると思う?」

「私は見たことねーです」

「同意。ですがカナーバ議員や私達以外で女性の方と話はしていない筈です」

「そうなんだよねー・・・女の子に興味ないのかにゃー?」

「そ、それはないと思いてーです」

「疑問。実際にどうなんでしょうか?」


実際はどうなん?

「前世にはいたな。スカジにグレイディーア、後はローレンティーナにセクンダ・・・主に関わりがあったのはその四人だったが」
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