フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第十話

「では引き渡しを開始する。両者、前に出たまえ」

 

「了解」

 

「・・・・ッ」

 

数十分後、引き渡しの準備が出来たジンとストライクが引き渡し場所となるポイントで停止する。

ストライクがビームライフルの銃口をジンに向けながらトリトマはジンのコクピットハッチを───キラはストライクのコクピットハッチをあけた。

そしてキラを見たトリトマは思わず目を丸くする。

 

「おや?貴方、コーディネイターでしたか。ちょっと意外ですね」

 

だが、それはキラも同様だった。

 

「お、女の子がどうしてモビルスーツのパイロットなんかに・・・」

 

キラのその言葉にトリトマは首を傾げながらも答えた。

 

「今、ザフトと連合は戦争をしているんですよ?戦争になれば女だろうが戦うのは当たり前です。今更何言っているんですか?」

 

「・・・・ッ」

 

トリトマのその返答に何も言い返せないキラ。

そんなキラに対し、トリトマは何時もの調子で言う。

 

「ほら、さっさと取引きをしちゃいますよ。お姫様を放ったらかしにするのも良くないですし」

 

「あら?その声は・・・もしかしてフロンタルさんの傍付きさん?」

 

「なんで覚えているんですか・・・?」

 

ラクスの姿を確認したフロンタルは、アークエンジェルに残っているマリュー・ラミアスに通信を入れる。

 

「こちらも確認した。どうやらラクス・クラインで間違いないようだ。マリアス、彼等を足つきに引き渡せ」

 

「・・・・ッ了解」

 

おーおー、嫌そうな声しとる。

彼、確かあの日に両親が吹っ飛んでるから、ナチュラルに対する憎しみがヤバいんよな……取引きが終わったら処分しとくか?今後邪魔されるとアレだし。

そんなことを考えながらフロンタルは取引きを見守る。そしてネルソン級一隻、ドレイク級二隻をアークエンジェルに引き渡し、ラクス・クラインがトリトマの乗るジンに乗り込んだのを確認すると、フロンタルはマリュー・ラミアスに言った。

 

「協力に感謝する。無事彼女の保護をすることが出来た」

 

「いえ、こちらも無事三隻を返して頂き、ありがとうございます」

 

互いに要人が乗っていたしな。半ばこっちの出来レースに近いものになってしまったが、彼女を無事に保護出来ただけ問題なしだ。

 

「では我々はこれで引き上げる。次に出会う時は互いに敵同士だ。そうなった場合は察してくれると助かる」

 

「私達も貴方達と戦わないことを願います」 

 

互いにそう言ってフロンタルは隊に命令を下す。 

 

「トリトマ。クライン嬢を連れて艦へと戻れ。マリアス。君達もトリトマとクライン嬢の護衛だ。ナスカに戻るぞ」  

 

「了解」

 

「・・・了解」

 

トリトマを除く三人はこの結果にかなり不満げな様子だ。

まあ、ナチュラルを殺す為に入隊したのにうちに入ったら不満も出るわな。まあ、もし下手な真似をすればさっさと片付けるけど。

そんなことを考えるフロンタルにふと、トリトマから通信が入る。しかも、映像ありで。

 

「どうした?トリトマ」

 

初めてする行動にフロンタルも内心で首を傾げる。

俺、なんかしたっけ?してないはずだよな?

そんな彼にトリトマは一つハァ・・・とため息をついた。

 

「隊長、またパイロットスーツを着ていないんですか」

 

大きなため息をつくトリトマ。そんな様子にクライン嬢もあらあらといった様子だ。

 

「いや、おかしいと思ってたんですよ。あの隊長が大事な所を私に任せるだなんて。大体、前から隊長は艦長からパイロットスーツを着るように言われていますよね?隊長は自分の立場をちゃんと理解して───」

 

ア カ ン

 

これ長くなるヤツや。しかもクライン嬢の前で止めて。十五歳の女の子に長ったらしく三十のフロンタルさんが怒られる図になるから。ホントに止めて?

トリトマのフロンタルに向けた長い長い説教は母艦につくまで続いた。




プロフィール2

フロンタルの交友関係。

トリトマ

部下と上司・・・の筈だが彼女の方からはアンジェロに近い感情を向けられているような、気がする。多分。

クルーゼ

実は似たもの同士で腹の探り合いはするけど結構仲はいい。
デュランダルとフロンタルでたまに食事をしたりする。

デュランダル

フロンタルにだけ自身の内心を吐き出すことが出来る。
クルーゼ、デュランダル、フロンタルの三人が集まると原作のシン、キラ、アスランの三馬鹿ポジになる。


食事会の時、クルーゼとフロンタルが仮面をつけ、フロンタルとデュランダルが同じ声なので三人が集まると周りが困惑するらしい。
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