フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第九話

フロンタルがデュランダルと対談をしている頃───

 

「エムさん。私、向こうの自販機で水を買いますけど何か欲しいのあります?」

 

「請願。なら同じものをお願いします」

 

「なら買ってきますねー」

 

気が抜けた様子でトリトマは自販機まで歩いていく。

そんな二人にカガリは言った。

 

「・・・お前達はフロンタルの護衛なんだろう。そんなに気を抜いていていいのか?」

 

「返答。今は待機中なので私達も好きにしています。任務に支障はありません」

 

「それに隊長は生身での戦闘は私達よりずっと強いですよ?」

 

その言葉にアスランは言う。

 

「だからと言って気を抜きすぎだろう。それじゃあいざというときに動けないぞ」

 

その言葉にトリトマとエムは目を合わせる。

そしてアスラン達に言った。

 

「まあ、それもそうですけれど・・・アスランさん達は隊長がどれだけ強いか知ってます?」

 

「いや・・・」

 

首を振るアスランにトリトマは言う。

 

「あの人、“生身でモビルスーツを破壊しますよ“」

 

その言葉に二人は絶句した。

 

 

◇◇◇◇

 

 

「───六年前だと?」

 

デュランダルの口から出たその言葉にフロンタルも思わずそう返事をしてしまう。

つまりアコード達が12歳の時にはもう連絡を取っていないという事になる。

 

「ああ。最初期の頃、私はアコード達に未来を見出していた。だが、君と出会ってから考えを改める必要があると考えてね」

 

「なんの考えを改める必要があると?」

 

フロンタルの問いに暫くの沈黙の後、口を開く。

 

「フロンタル。私と初めて会った時、君は私に人の可能性を信じていると言った事を覚えているかな」

 

「・・・ああ。覚えているとも」

 

当時ディスティニープランの計画を練っていたデュランダルに私はそう言った覚えがある。

 

「最初、私は君のその言葉を否定した。可能性などないと。だが、君は私にこう言ったんだ。『私が人の可能性を見せてやろう』とな。そして君は私に人の可能性を見せつけられたよ。最初は私と同じただの研究員だった君がザフトの総司令官となり、そして最高評議会の座に座り、果てには議長の座にまで上り詰めた。それを見て私は思ったよ。君の言った通り人の可能性を信じるのも悪くないとね」

 

ああなるほど。つまりデュランダルがアウラと関わらなくなったのは俺が原因か。

それはそれで良かったと思うべきなのかまた別の問題が起きそうだと思うべきなのか・・・

 

まあ、今は良しと思うべきだろう。

 

「しかしもしフロンタルの言う通りならラクス・クラインが表に出るのは危険だな」

 

「だが、彼女を暗殺しようとすればクライン派は確実に抵抗して表舞台に出てくるだろう。現状の脅威でなければ議論する意味はない」

 

下手に暗殺して失敗したら原作と同じように荒らされかねん。

 

「だが、脅威であるのは違いない。対策を練らなければならんな」

 

「ああ。しておいて損はない」

 

そう言ってフロンタルはカップに残った紅茶を飲み干し、ポットに入ったお茶を再びカップに注ぐ。

フロンタルのそんな姿を見たデュランダルは小さく笑った。

 

「なにを笑っている?」

 

「いやなに。昔、君は紅茶が好きでなかっただろう?そんな君が紅茶を飲む姿は少し珍しくてね」

 

確かに昔は紅茶は全く飲むことはなかった。

トリトマが部隊にいた頃、彼女がよく飲みやすい紅茶を選んで汲んで持ってきていたので飲む事は多かったが・・・どうやらトリトマの影響を知らないうちに受けていたらしい。

 

「・・・たまに飲みたくなることもある」

 

フロンタルはそう言ってカップに入った熱いお茶を口にするのだった。

 




フロンタルさんの転生生存記録

転生前 約二十代後半まで生きていた

但し本人がうろ覚えの為、確証は不十分
死亡原因───本人は覚えていない為、不明。

転生一度目 テラの大地にてウルピアヌスとして生誕。
その際、オリ主は彼になりきる事によってエーギルの存続を得ようとしていた。

ウルピアヌスとして最低でも四十年から五十年以上は生存していたそう。
だがこの時、オリ主の本来の人格が何処かで消滅。
シーボーン化したスカジからグレイディーア達を逃がすため殿を務め死亡。
なお、本人は死亡しヤーナムの漁村で目覚めるまで自身が転生者だということを忘れ、ウルピアヌスとして生きていた。


二度目の転生 漁村で目覚めたオリ主は自分が転生者だった事を思い出す。
だが、その時には自分がどんな人物だったか覚えていなかった。
大部分が消えた転生前の記憶を頼りに本来の人格だったものを形成。それが地の分のふざけた性格なのだが、これが本来の自分なのかかなり怪しい。
漁村でゴースを殺したのは狩人ではなくコイツ。
十年ほど漁村に閉じ込められていたが、狩人にゾンビアタックをかけられて死亡。

一度だけマリアと会ったことがあるそう。

三度目の転生 フロンタルとして憑依転生。

生存期間はほんの数日しかなく、そのまま最終決戦へ

四度目の転生 コズミック・イラにフロンタルとして憑依転生。

今、7年ほど生きている。今ここ

人格面に関しても素がウルピアヌス、裏の人格がオリ主(仮) そんな状態でフロンタルの真似をしているのでかなり自身が曖昧なんだそう。
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