フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
“アーモリーワン“の軍港に置かれた司令ブースは、いまや蜂の巣をつついたような様相だった。さっきから軍工廠が攻撃を受けている。その報せを受け、外に母艦の存在を予想して友軍艦を哨戒に出したとたん、なにもない空間からいきなり戦艦が現れてその艦を一撃のもとに沈めたのだ。
「不明艦を捕捉!数は一、オレンジ二五マーク八ブラボー、距離は二千三百!」
オペレーターの報告に、上官は耳を疑った。
「そんな位置に!?」
アーモリーワンからは殆ど目と鼻の先に潜伏していたのを知り、驚愕する。
「まさか・・・“ミラージュコロイド“・・・?」
一人の将官が考えられる可能性を口にし、一同は驚愕と憤慨の表情が浮かび上がる。たしかにそれしか考えられない。しかし、ミラージュコロイドの使用はユニウス条約で禁止されている筈だ。
最初は大西洋連合の連中なのかと一瞬脳裏を掠めたが、彼等とは仮にも同盟を結んだ軍組織だ。彼等のなかにもコーディネイターを良く思っていない人間はいるにはいるが、それは大西洋連合の上層部が我々との同盟信頼の為、管理をしている。
ならもっとも可能性が高いのは────
「地球軍?────いや、ユーラシア連邦か!?」
その問いかけにオペレーターは、さらに苛立ちを煽るような答えを返した。
「熱紋ライブラリ照合────該当艦なし!」
それはデータにない新型艦という意味だった。その状況に司令官が怒鳴り散らすように命令を下した。
「迎撃!艦を出せ!モビルスーツもだ!“袖付き“が来るまで持ちこたえさせろ!」
指示を受け、繋留中だったローラシア級艦が発進する。
そんな中、モニターに黒いモビルスーツが映った。
バズーカを構えた“ダークダガーL“。
あのカラーリングは間違いなくユーラシア連邦の機体だ。
先頭の艦が機体を確認した時には既にそのバズーカは火を噴いていた。放たれた砲弾が艦橋を貫き、爆煙を上げる。
黒いダガーLはそれを見届けずに後方の艦へと砲口を向け、次々と発射していく。エンジンに被弾した一隻が激しい爆発を起こし、その反動で巨大な船体が司令ブースへと突っ込んだ。
こうして港口は完全に爆発と戦艦の残骸で埋め尽くされるのだった。
◇◇◇◇◇
モニターには複数の光点が輝いている。キャプテン率いるレオントッツォ隊と“袖付き“の母艦《レウルーラ》が救援の為に急行してきたのを見て、ネオは称賛の声を上げる。
「流石は“袖付き"。もうこっちにまで来たのか。これは急がないとな」
袖付きの特にあの“白い悪魔"と交戦する前には逃げておきたい。あの怪物に出会ったら最後、生きて返ってこられる保証はないからだ。
「さて、私も出ますかね」
その言葉と同時に発進シークエンスが鳴り響く。
「ネオ・ロアノーク。エグザス、出るぞ!」
◇◇◇◇◇
一方で《ガランシェール》の艦橋では、キャプテンがため息をついていた。
「やれやれ・・・ホントに悪い予感だけは当たりますねえ、わたし・・・」
モビルスーツが強奪されたと報告を聞いて真っ先に敵母艦がアーモリーワンの近くにいるのでは?と予想を立てた瞬間にこれだ。
「よりにもよって今日はトリトマさんもエムさんも隊長・・・いえ、総司令官と一緒にあの場所にいますし・・・」
エース及び隊長が不在という艦状況にキャプテンは再度、ため息をついた。
「・・・取りあえずギラ・ズール二機、すぐに発進をお願いします。隊長と副隊長が不在の戦闘ですがやっちゃってください。因みに強奪されたモビルスーツは捕獲命令が出ていますが、抵抗をするようであればコクピット以外なら破壊しても構いません」
『了解』
『隊長がいない戦闘なんてしょっちゅうですから問題ないですよ』
ギラ・ズールのパイロット二人はこの状況に慣れているようだった。
「では、よろしくお願いします」
そう言って通信を切った後、オペレーターをしていたエルが振り返る。
「トリトマちゃん達は大丈夫だと思います?」
「あの人がいる限り大丈夫でしょう。今、私が心配なのは敵の潜伏者です。あの人とトリトマさんの追跡から絶対に逃れられないでしょうから」
最も、キャプテンが一番に心配しているのはあの人が潜伏者を殺さないことだが。
そう思いながらキャプテンは再びため息をつくのだった。
おまけ
トリトマ「隊長・・・私やエムさんもそのサイコロを振ったんですから隊長も振ってください」
フロンタル「・・・確かにフェアではないな。何の1d100をする?」
エム「返答。ならば私と同じお風呂の温度でお願いします」
フロンタル「・・・いいだろう!ここで私は四十を出す!」
あっ・・・ヤッベ
ダイスロール 99 ファンブル!!←作者が振りました
フロンタル「」
お風呂の温度は♪99℃!!
なお、《作者はリアルで約五分の一の確率でファンブルを引くファンブラーなのでメンバーからお前はプレイヤーをするなと出禁食らってます》