フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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この時期は忙しくてイヤですわ。ホント・・・


第二十九話

「・・・道に迷いました」

 

トリトマは長い廊下でそう呟いた。

モビルスーツデッキに向かっていた筈が今は場所がよく分からない廊下にいる。

 

「広すぎますよ・・・この艦・・・」

 

かつての《ムサカ》や《レウルーラ》、そして《ガランシェール》もここまで大きくも広くもない。

小さな艦での行動が多かったトリトマにとって大型艦の中に入る事は迷路の中にいるのと変わらないことであった。

 

「・・・ん?」

 

と、トリトマはどこからか此方に向けられた気配に眉を顰める。

 

誰かにつけられている。

艦長室から退出したトリトマはどこからか向けられている視線を察しながらも、無言で艦内の廊下を進んでいく。

だが気配で分かる。この気配はクラディアだろう。じっとりとした視線はあいつしかしない。

 

「・・・・逃げますか」

 

トリトマはそんな彼女から逃げる気でいた。

正直な話、トリトマは彼女のことを妹だとは思っていない。

目を覚まし、記憶がなかった自分に良くしてもらった事は感謝こそはしているが、彼女の行動は血縁者というには流石に異常だった。

その異常にトリトマが気づいたのは彼女の部屋に始めて入った時のことだ。

壁一面に貼られた自分の写真や日記には自分の事について詳しく、気味が悪いくらいに書かれていたのである。

何が彼女をそうさせたのかは分からないがソレを見て以降、トリトマはクラディアを避けることになったのだ。

 

(お、思い出しただけで寒気が・・・)

 

鳥肌が立ったトリトマはブルリと身体を震わせる。

さっさとモビルスーツデッキへと向かおう。と、唐突に聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「しかしこの艦も、とんだことになったものですよ」

 

聞こえてきた声の方へ足を進めると、そこにはデュランダル議長と先導する赤服のエリートパイロット、そしてカガリ・ユラ・アスハの姿が見えた。

 

「進水式の前日に、いきなり実戦を経験せねばならない事態になるとはね・・・」

 

その姿を見てトリトマは息を吐く。

 

「なんだ、議長さんじゃねーですか」

 

一瞬、まだコロニーにいる隊長がここにいるのかと思ってしまった。なんせ声のトーンが若干違うとはいえ、同じ声をしているのだ。普段議長と隊長を見分ける事が出来るトリトマでも遠方からでは流石に間違えてしまう。

どうやら艦内を案内している様子に見える。それなら丁度いいと思い、トリトマは彼等に近付いた。

近付く彼女にデュランダルが気付き、そちらへと顔を向ける。

 

「おや?トリトマではないか。もうモビルスーツデッキに向かっていたと思ったのだが」

 

意外そうな顔をするデュランダルにトリトマは言った。

 

「それが道に迷っちゃいましてですね・・・」

 

「そう言えば君も初めてこの艦に入ったのだったな。なら丁度良い。今からモビルスーツデッキに向かうところだ。一緒にどうかね?」

 

「ならお言葉に甘えて。私一人だったらもう少し道に迷ってたかもしれねーですので」

 

「姫もそれでよろしいですかな?」

 

「・・・ああ。問題ない」

そう答えるカガリにトリトマはというと───

 

(・・・よし。これでモビルスーツデッキに向かえますし、クラディアからも逃げられます。一石なんとかってヤツですね!)

 

一石二鳥な

 

どうでも良い事を考えていた。




おまけ

フロンタルさんが一つお願いを聞いてくれます。何を頼みますか?

トリトマ「隊長達と一緒にお出かけしたいです!」

エル「高いお酒を買って!」

エム「返答。隊長と結婚したいです」

フロンタル、トリトマ「「・・・ッ!!?」」

エル「wwwwwwwwwwww!!」 大爆笑
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