フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
Q.フロンタルさんに質問。シナンジュでシヴァやカルラに勝てるの?
A. 相性問題で結構厳しい。ただ、白兵戦ならワンチャン。ただ場合によって完勝もできる。
Q.出来るとは?
A.ネオ・ジオングありでサイコシャードを使って動力炉をオーバーロードさせての自爆。これならユニコーンにも勝てるが、禁じ手。
だからバナージ君?君が戦ったのがまだ私で良かったな。小説版なら容赦なくコレをやってくるぞ?(一話)
チャージの残り時間を示すカウントがゼロを指す。完了のアラームがコクピット内に鳴り響くのと同時に、ステラはビームライフルのトリガーを引き絞った。
「当たれええッ!」
収束した高エネルギーの塊が収束リングを通過し、ライフルの銃口から一気に噴き出す。
緑色の光軸が宇宙空間の虚空を裂き、目標の赤いモビルスーツへと突き進むが、当たったか否かを確認する暇はなかった。
戦場での静止は即、死を意味する。ソレを今、自分が対峙しているモビルスーツから学んだ。
自分達三人を相手にとってなお、傷一つ負うことなく、優雅にそれでいて苛烈に宙を煌めきながら駆け抜けるその姿は彗星と言って過言ではない。
だが、そんな相手が敵となると話は別だ。
デブリ帯の中を縦横無尽に飛翔し、自分達が予測していない方向からビームの熱線が正確に自分達の命を刈り取ろうと飛来する。
「はっ、はっ、はっ・・・!」
息が荒くなる。
少しでも気を抜いたら死がやってくる。
“死“──
「・・・いや・・・死ぬのは、いや!」
『おい、ステラ!?おい!?』
半ば狂乱状態と化している彼女にスティングは通信を入れ続けるが、平常を保てていない彼女の耳に届かない。
『あーもう!またかよ!』
アウルもその状況を察したのだろう。なかばキレ気味になりながらシナンジュに腹部のビーム砲を当てるつもりで撃つ。
だが、甘い狙いなのもあって殺到する熱線を嘲笑うかのように回避し、射線上にあったデブリを粉砕した。当のシナンジュはというと、粉々に爆散したデブリを煙幕にステラ達の前からその姿を消す。
『どうすんだよスティング!このままじゃ増援も来るし、エネルギーも尽きるぜ!?』
『そんな事分かってる!』
スティングは吐き捨てるようにそう返事をするが、こちらもこちらで余裕がない。
背中のドラグーンに搭載されていたミサイルは全弾撃ち尽くし、バッテリーも残りあと僅か。
アウルの方も左脚を被弾し、ステラは狂乱状態で使い物にならない。絶対絶命かと思われた時、信号弾がガーディ・ルーから打ち上がった。それは退却を意味するものだ。
どうやら艦は無事に安全圏にまで逃げ切れたらしい。
『アウル!ステラ!撤退だ!』
スティングがさばさばと言い、次にアウルが声をかける。
『ステラ、ネオが呼んでるぜ!『帰ってこい』ってさ!』
「はっ・・・はっ・・・終わり?」
少しは落ち着きを取り戻したのかステラがそう答える。
と、次の瞬間、山吹色の熱線がスティングが乗るカオスの目の前を通り過ぎた。
『チッ!!さっさと撤退するぞ!これ以上、ヤツと戦ったところで損をするのはこっちだ!』
「うん・・・」
ステラは震えた様子で頷く。あの赤いのはとても怖い。だからこそ今は少しでもアレから離れたかった。
彼女達はボロボロになりながらも、母艦を目指すのだった。
◇◇◇◇◇
「撤退したか」
フロンタルは離脱するガーティ・ルーと三機の新型、そしてダガーLを見送りながらコクピットの中でそう呟く。
あーまったく、"わざと殺さないように"戦うのは神経使うなぁ、おい。
昔、身内に"殺戮の専門家"と言われていたくらいには"殺すこと"に技術を磨き上げたフロンタルにその真逆となる"不殺"は少々難易度が高かった。
別に"一人くらい殺したって"特に問題はなかったのだが、それだとシンが育たない。"今後の保険"に彼も役に立つ以上、彼にも育ってもらわなければ。
少し先の戦闘の余韻に浸っていると、部下から通信が入った。
『逃げた敵は追いますか?』
「追わなくていい。ただ、ビーコンだけはつけておけ。今後の動きを知るためにな。それが終わり次第、デブリに突っ込んだミネルバの救助を優先にするように」
『了解です』
そんなやりとりを最後に通信が切られる。
「・・・さて。迎えが来るまで少し話をしようか。カガリ・ユラ・アスハ」
おまけ
皆のお昼は?
トリトマ お休みなので ミートパスタとサラダ
エム 任務中なのでカロリーメイト
エル サンドイッチと野菜ジュース。
フロンタルさん ハードタックとエナジードリンク