フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第五十三話 第三勢力

「なに?出港出来ない?」

 

「はい。現在、オーブ行きの便は停止しておりまして・・・」

 

空港のフロント、フロンタルはオーブ行きの便の欠航を聞いて怪訝そうな顔をするが、すぐに状況を察する。

 

あー・・・そう言えばダーウィン基地近辺でブルーコスモスの襲撃で結構な難民が出たって言ってたな。

オーブは昔のパプアニューギニアやソロモン諸島周辺だからその近辺とは言えないが、その近くで襲撃があったと言われれば、そりゃ出港なんぞ出来んわ。

 

「・・・分かった。情報の提供、感謝する」

 

フロンタルはその場を後にロビーへと向かい、クルーゼ達がいる場所に向けて歩き始める。

ウォークウェイを出たところで、数人の空港職員に警官とすれ違う。

 

「フル・フロンタルだ」

 

「はい、フル・フロンタル様ですね。VIPルームでお連れ様がお待ちしております」

 

「ああ、ありがとう」

 

ロビーには、銃を持った兵士達でかためられており、一般の乗降客とは完全に隔離されていた。

案内された分厚いマホガニーのドアのむこうは、空港ロビーの一室にしては、明るく豪華すぎる調度で飾られた無駄に広いロビーだった。

 

「あ、隊長。どうでした?」

 

「駄目だな。前にあったダーウィン基地近辺の襲撃の件でオーブ行きの便がない」

 

聞いてくるトリトマにそう言い返し、ソファに座る。

するとすぐに白いブラウスに、床に届くのではないかという黒のロングスカートで身をかためたコンパニオンが、東洋風に深々と頭を下げて、飲み物の注文をとりに来た。

 

「コーヒーを頼む」

 

「かしこまりました」

 

通り過ぎる彼女と入れ違いに、クルーゼがこちらへとやってきた。

 

「その様子だと無駄足になったようだな?」

 

「ああ。とんだ無駄足だった」

 

足を組み、フロンタルはカガリとアスランが座っている席へと目を向ける。

 

「しかし・・・あのアスランがオーブの姫君の護衛とはな。驚いたよ」

 

「私としては君が俳優業を今も楽しんで続けている事が驚きなのだがね・・・?」

 

「フッ。アスランにも驚かれたよ」

 

だろうねぇ!!

 

「とはいえ、このまま彼女を此処に置いておくのも問題だ」

 

オーブに近いとはいえ、ここはプラントが保有する地だ。いくら安全だと言っても向こうからすればいい顔をしない。

 

だからと言ってガランシェールでオーブに向かうとなぁ・・・

 

一回デルタカイの事で揉めに揉めたあの件だ。

あの件以来、袖付きとオーブの関係は良くはない。

とはいえ、襲撃してきた部隊を放置するのは更に良くない。

 

「・・・トリトマ。ガランシェールでオーブへと向かう。ついでにダーウィン基地を襲撃したブルーコスモスの部隊をオーブに向かうついでに始末するぞ」

 

「えっ?でもガランシェールには今、アリュゼウスがあるんですよ?」

 

「問題ない。策はもう考えてある」

 

大丈夫大丈夫。次、あっちがデータを盗ろうとしたらオーブを本気で滅ぼしにいくから。

袖付き=俺を敵に回す=地球連合と赤道連合を敵に回すことと同義だから。経済制裁で国力そのものを潰しにいくだけだから

いくらオーブでも所詮は島国。技術はあっても生産力がない。すぐに苦しくなるぞ。

 

「・・・隊長、悪い顔してますよ」

 

「おっと、そうだったか」

 

いかんいかん。悪い顔が出ていたか。

 

「とはいえ、まずは昼にしよう。何を頼む?」

 

「あ、ケバブありますよ?二年前に隊長と食べたヤツ、ハンバーガーみたいで美味しかったんですよね」

 

「詳細。詳しく」

 

「いいかね?ケバブはヨーグルトソースをかけると美味しく食べられる」

 

「それは聞き捨てならないな!ドネルケバブはチリソースだろう!」

 

「か、カガリ?」

 

クルーゼとカガリがケバブをどう食べるかで揉め始める。

 

おい、こいつらバルトフェルドと同じことやり始めたぞ?

 

やらせとけやらせとけ。面倒臭いだけだ。タケノコの◯とキノコの◯論争と同じようにキリがない。

 

「質問。隊長やトリトマさんはどう食べるのでしょうか?」

 

「私は何もかけん。時折味を変える位が丁度良い」

 

でも、最近は味が濃いのがキツくってぇ・・・

 

「私も隊長と一緒ですよ?色んな味が楽しめますし」 

 

「同調。なら、私もそうしてみます」

 

第三勢力が更に力を増した瞬間だった。




フロンタルさんが最近引いたことはなんですか?

トリトマとエム、エルが結託して私のクローゼットを漁っていたこと。



なお、過去に三回ほどクローゼットを漁られたことがある
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